公開特許公報 特開2015

〔実 26 頁〕
公開特許公報(A)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許出願公開番号
特開2015-129156
(P2015−129156A)
(43)公開日 平成27年7月16日(2015.7.16)
(51)Int.Cl.
FI
テーマコード(参考)
A01N 25/02
(2006.01)
A01N
25/02
4C086
A01P
3/00
(2006.01)
A01P
3/00
4C206
A01N 37/16
(2006.01)
A01N
37/16
4H011
A01N 25/22
(2006.01)
A01N
25/22
A01P
(2006.01)
A01P
1/00
1/00
審査請求
有 請求項の数4 OL
外国語出願 (全39頁) 最終頁に続く
(21)出願番号
特願2015-30456(P2015-30456)
(22)出願日
平成27年2月19日(2015.2.19)
エコラボ
(62)分割の表示
特願2011-533877(P2011-533877)
アメリカ合衆国,ミネソタ
の分割
1390,セント
ポール,ワバシャ
平成21年10月27日(2009.10.27)
トリート
370,イーコラブ
原出願日
(31)優先権主張番号
12/262,935
(32)優先日
平成20年10月31日(2008.10.31)
(33)優先権主張国
米国(US)
(71)出願人 500320453
インコーポレイティド
ノース
55102−
ス
センター
(74)代理人 100099759
弁理士
青木 篤
(74)代理人 100077517
弁理士
石田 敬
(74)代理人 100087413
弁理士
古賀 哲次
(74)代理人 100102990
弁理士
小林 良博
最終頁に続く
(54)【発明の名称】高められた安定性の過酸組成物
(57)【 要 約 】
(修正有)
【課題】高められた貯蔵安定性/保存期間を有する過酸組成物の提供。
【解決手段】MgO、無水MgSO4、MgSO4・7H2O、無水酢酸マグネシウム等
のマグネシウム塩及び/又はカルシウム塩とテトラアセチルエチレンジアミン(EDTA
)とを予め反応させたEDTAのマグネシウム及び/又はカルシウム塩を、ペルオキシギ
酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸等の過酸に添加することにより安定化
させた過酸組成物。
【選択図】なし
( 2 )
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1
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A
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【特許請求の範囲】
該金属塩:キレート剤のモル比が、約5:1∼約1:1
【請求項1】
4である、請求項1に記載の組成物。
(a)過酸と、
【請求項11】
(b)(i)金属塩と、
該安定な過酸組成物が、追加の機能性成分をさらに含む
(ii)キレート剤と
、請求項1に記載の組成物。
を含む安定化組成物と、
【請求項12】
を含んで成る安定な過酸組成物であって、該安定な過酸
該追加の機能性成分が、界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、
組成物が、室温において約1年間実質的に安定である、
増粘剤、発泡剤、凝固剤、美観改良剤、およびそれらの
過酸組成物。
【請求項2】
混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の
10
組成物。
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキ
【請求項13】
シプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペン
該安定な過酸組成物が、約0.1%未満のリンを含有す
タン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸
る化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオ
【請求項14】
キシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸
該キレート剤が、該安定化組成物中に約0.5wt%∼
、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢
約5.0wt%存在する、請求項1に記載の組成物。
酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオ
【請求項15】
キシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジ
該安定な過酸組成物が、室温で約1年間、該初期の平衡
ピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸
過酸レベルの少なくとも約90%を保つ、請求項1に記
およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求 20
載の組成物。
項1に記載の組成物。
【請求項16】
【請求項3】
(a)過酸と、
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、請求項1に記載の
(b)予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む液体安定
組成物。
化組成物と、
【請求項4】
を含んで成る安定な過酸組成物であって、
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4 、MgS
該安定な過酸組成物が、室温において約1年間実質的に
O4 ・7H2 O、酢酸マグネシウム・4H2 O、無水酢
安定である、組成物。
酸マグネシウム、およびそれらの混合物からなる群から
【請求項17】
選択される、請求項3に記載の組成物。
該予め反応させた金属錯化剤の錯体が、EDTAのカル
【請求項5】
30
シウム塩、EDTAのマグネシウム塩、およびそれらの
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩およびそれらの混合
混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の
物から選択される、請求項1に記載の組成物。
組成物。
【請求項6】
【請求項18】
該カルシウム塩が、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム
実質的に安定化させた過酸組成物が生成されるように、
、ヒ酸カルシウム、炭化カルシウム、シクラミン酸カル
(a)過酸と、
シウム、グルコン酸カルシウム、過マンガン酸カルシウ
(b)金属塩およびキレート剤を含む安定化組成物と、
ム、リン酸カルシウム、リン化カルシウム、ステアリン
を混合させる工程を含む、実質的に安定化させた過酸組
酸カルシウム、硫酸カルシウム、タングステン酸カルシ
成物を形成させるための方法であって、該方法が乾燥ス
ウム、ヒドロキシルアパタイトおよびそれらの混合物か
らなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
テップを含まない、方法。
40
【請求項19】
【請求項7】
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキ
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン
シプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペン
酸を含む、請求項1に記載の組成物。
タン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸
【請求項8】
、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオ
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、請求
キシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸
項1に記載の組成物。
、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢
【請求項9】
酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオ
該キレート剤が、生分解性アミノカルボキシレートを含
キシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジ
む、請求項8に記載の組成物。
ピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸
【請求項10】
50
およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求
( 3 )
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4
項18に記載の方法。
【発明が解決しようとする課題】
【請求項20】
【0003】
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、請求項18に記載
高められた貯蔵安定性/保存期間を有する過酸製品は、
の方法。
例えば、倉庫内において延長された貯蔵後に、過酸劣化
【請求項21】
によって置き換える必要がある、より量の少ない製品と
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4、MgS
なるであろう。従って、貯蔵安定な過酸組成物へのニー
O4 ・7H2 O、酢酸マグネシウム・4H2O、無水酢
ズがある。
酸マグネシウムおよびそれらの混合物からなる群から選
【課題を解決するための手段】
択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
【0004】
10
いくつかの形態において、本発明は、過酸を含む安定な
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩またはそれらの混合
過酸組成物;および安定化組成物を提供する。安定化組
物からなる群から選択される、請求項18に記載の方法
成物は、金属塩およびキレート剤、または金属錯化剤を
。
含む予め形成させた錯体を含む。安定な過酸組成物は、
【請求項23】
室温において約1年間実質的に安定である。
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン
【0005】
酸を含む、請求項18に記載の方法。
別の形態では、本発明は、実質的に安定化させた過酸組
【請求項24】
成物を形成させるための方法を提供する。過酸および安
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、請求
定化組成物は、共に混合されて、安定化させた組成物を
項18に記載の方法。
形成する。安定化組成物は、金属塩およびキレート剤、
【請求項25】
20
または金属錯化剤を含む予め形成させた錯体を含む。こ
該アミノカルボキシレートが、生分解性アミノカルボキ
の方法は、乾燥ステップを含まない。
シレートを含む、請求項24に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【請求項26】
【0006】
該金属塩;該キレート剤のモル比が、約5:1∼約1:
【図1】図1は、本発明の安定化組成物と組み合わせた
14である、請求項18に記載の方法。
市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を
【請求項27】
図式的に記載する。
該安定化させた過酸組成物が、室温で約1年間安定であ
【図2】図2は、本発明の安定化組成物と組み合わせた
る、請求項18に記載の方法。
市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を
【請求項28】
図式的に記載する。
該過酸組成物が、室温で約1年間該初期の平衡過酸レベ 30
【図3】図3は、本発明の安定化組成物と組み合わせた
ルの少なくとも約90%を保つ、請求項18に記載の方
市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を
法。
図式的に記載する。
【発明の詳細な説明】
【図4】図4は、本発明の安定化組成物と組み合わせた
【技術分野】
市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を
【0001】
図式的に記載する。
本発明は、安定化させた過酸組成物、ならびにそれらの
【図5】図5は、周囲湿度において、64日間以上本発
製造方法および使用方法に関する。安定化組成物を過酸
明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調
組成物に加えることができ、安定化させた過酸組成物を
合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
生じる。
【背景技術】
【図6】図6は、120華氏度において、63日間以上
40
本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過
【0002】
酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する
過酸は、他の使用の中でも殺菌剤、消毒剤、脱臭剤、お
。
よび漂白剤としての使用が知られている。しかし、従来
【発明を実施するための形態】
の過酸は、限定された貯蔵安定性という固有の不利益を
【0007】
有する。
いくつかの形態において、本発明は、安定化させた過酸
過酸製品の保存期間は、過酸貯蔵安定性によって通常規
組成物、ならびに安定化させた過酸組成物を製造し、そ
定される。望ましい保存期間は、多くの場合、周囲温度
して使用するための方法に関する。過酸は、安定化組成
において、1年貯蔵後の製品中において初期平衡過酸レ
物と組み合わされて、高められた安定性の過酸組成物を
ベルの90%以上の保持を必要とする。
生じる。いくつかの形態において、安定化組成物は、ア
【発明の概要】
50
ルカリ土類金属およびキレート剤を含む。
( 4 )
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【0008】
本明細書中で使用される場合、用語「ホスフェートを含
本発明がさらに容易に理解できるように、幾つかの用語
まない」または「実質的にホスフェートを含まない」は
は最初に定義される。
、ホスフェートを含まないか、またはホスフェートを含
【0009】
有する化合物またはホスフェートもしくはホスフェート
本明細書中で使用される場合、用語「キレート剤」およ
を含有する化合物が加えられていない組成物、混合物、
び「金属イオン封鎖剤」は、(洗浄水、汚れおよび基材
または成分をいう。ホスフェートまたはホスフェートを
が洗浄され、洗浄水からの)硬水イオンと特定のモル比
含有する化合物が、ホスフェートを含まない組成物、混
で、(可溶性または可溶性でない)錯体を形成する化合
合物、または成分の汚染を通して存在する場合、ホスフ
物をいう。水溶性錯体を形成できるキレート剤は、トリ
ェートの量は、約1.0wt%未満、約0.5wt%未
ポリリン酸ナトリウム、EDTA、DTPA、NTA、 10
満、約0.1wt%未満、または約0.01wt%未満
クエン酸塩、およびその同類のものを含む。不溶性の錯
である。
体を形成できる金属イオン封鎖剤は、三リン酸ナトリウ
【0017】
ム、ゼオライトA、およびその同類のものを含む。いく
本明細書中で使用される場合、用語「リンを含まない」
つかの態様において、1−ヒドロキシエチリデン−1、
または「実質的にリンを含まない」は、リンを含まない
1−ジホスホン酸(HEDP)は、キレート剤として使
か、またはリンを含有する化合物またはリンもしくはリ
用される。
ンを含有する化合物が加えられていない組成物、混合物
【0010】
、または成分をいう。リンまたはリンを含有する化合物
本明細書中で使用される場合、用語「水溶性」とは、1
が、リンを含まない組成物、混合物、または成分の汚染
wt%超の濃度で水中に溶解できる化合物をいう。
を通して存在する場合、リンの量は、約1.0wt%未
【0011】
20
満、約0.5wt%未満、約0.1wt%未満、または
本明細書中で使用される場合、用語「わずかに可溶性」
約0.01wt%未満である。
または「わずかに水溶性」とは、0.1∼1.0wt%
【0018】
の濃度でのみ水中に溶解できる化合物をいう。
本発明の組成物を記載するために使用されるように、用
【0012】
語「固体」は、固化した組成物が感知できるように流れ
本明細書中で使用される場合、用語「水に不溶性の」は
ず、そして穏やかな応力または圧力または単なる重力下
、わずか0.1wt%未満の濃度で水中に溶解できる化
でその形、例えば、鋳型が除去された場合の鋳型の形、
合物をいう。
押出機から押出によって形成された物品の形、およびそ
【0013】
の同類のものに実質的にとどまるであろうことを意味す
本明細書中で使用される場合、用語「しきい剤(thr
る。固体組成物の硬度は、比較的濃密でかつ硬い、例え
eshold
ばコンクリートのような溶融固体ブロックの硬度から、
agent)」とは、溶液から硬水イオ 30
ンの結晶化を妨げるが、硬水イオンと具体的に錯体を形
コーキング材料に類似した、可鍛性およびスポンジ状で
成する必要のない化合物をいう。この定義は、しきい剤
あるとして特徴付けられる硬度の範囲であることができ
と、キレート剤または金属イオン封鎖剤とを区別する。
る。
しきい剤は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
【0019】
オレフィン/マレイン酸コポリマー、およびその同類の
「クリーニング」は、汚れ除去、漂白、微生物個体群減
ものを含む。
少、またはそれらの組み合わせを行うか、または助ける
【0014】
ことを意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「しきい剤を含まな
【0020】
い」または「しきい剤を実質的に含まない」とは、しき
本明細書中で使用される場合、用語「ウェアー」は、食
い剤を含まないか、または限定量のみのしきい剤が加え 40
器および調理器具等の品目ならびにシャワー、流し台、
られただけの組成物、混合物、または成分をいう。しき
トイレ、バスタブ、調理台、窓、鏡、輸送用車両、およ
い剤が存在する場合、しきい剤の量は、約7wt%未満
び床等の他の硬表面をいう。本明細書中で使用される場
、約2wt%未満、約0.5wt%未満、または約0.
合、用語「ウェアー洗浄」とは、ウェアーを洗浄、クリ
1wt%未満であろう。
ーニング、またはすすぐことをいう。
【0015】
【0021】
本明細書中で使用される場合、用語「再付着防止剤」は
本明細書中で使用される場合、用語「硬表面」は、シャ
、クリーニングされた物体上に再堆積する代わりに水中
ワー、流し台、トイレ、バスタブ、調理台、窓、鏡、輸
に汚れ組成物が懸濁されるのを保つことを助ける化合物
送用車両、床、およびその同類のものの表面を含む。本
をいう。
明細書中で使用される場合、語句「ヘルスケアー表面」
【0016】
50
は、ヘルスケアー活動の一部として用いられる器具、機
( 5 )
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8
器、カート、かご、家具、構造物、建物、またはその同
処理を必要とする場合があり、そしてさらに調製ありま
類のものの表面をいう。ヘルスケアー表面の例は、医療
たはなしで食べられる任意の食物(food
用器具または歯科用器具の表面、医療用機器または歯科
tance)を含む。食品生産物は、肉(例えば、赤身
用機器の表面、オートクレーブおよび滅菌器の表面、監
肉および豚肉)、シーフード、家禽、果物および野菜、
視患者の健康をモニタリングするために使用される電子
卵、生きた卵、卵製品、即席食品、小麦、種、根、塊茎
機器の表面、およびヘルスケアーが生じる構造物の床、
、葉、幹、球茎、花、もやし、調味料、またはそれらの
壁もしくは付属品の表面を含む。ヘルスケアー表面は、
組み合わせを含む。用語「農産物」は、典型的には未調
病院、手術室、病弱な人の部屋(infirmity
理で販売され、そして、多くの場合、包装されていない
room)、分娩室、霊安室、および臨床の診断室にお
いて見いだされる。
subs
、そして時々生で食べることができる果物および野菜お
10
よび植物または植物由来の材料等の食品生産物をいう。
これらの表面は、(壁、床、ベッド部等の)「硬表面」
【0025】
、または織物表面、例えば、(手術衣類、掛け布、ベッ
本明細書中で使用される場合、語句「植物」または「植
ドリネン、包帯等の)編み物、織物、および不織表面、
物製品」は、任意の植物物質または植物由来の物質を含
または(呼吸装置、診断装置、シャント(shunt)
む。植物製品は、種、ナッツ、ナットミート(nut
、体内スコープ、車いす、ベッド等の)患者ケアー装置
meat)、切り花、グリーンハウス内で育てられまた
、または手術装置および診断装置として典型的な物であ
は貯蔵される植物または穀物、観葉植物、およびその同
ることができる。ヘルスケアー表面は、動物のヘルスケ
類のものを含むがこれらに限られない。植物製品は、多
アーにおいて用いられる物品および表面を含む。
くの動物の飼料を含む。
【0022】
【0026】
本明細書中で使用される場合、用語「器具」は、本発明 20
本明細書中で使用される場合、語句「肉製品」は、死体
の方法により処理された水を使用してクリーニングから
、筋肉、脂肪、臓器、皮膚、骨および体液および動物を
の利益を受けることができる種々の医療機器もしくは装
形成する構成要素等を含むすべての形態の動物の身(f
置または歯科機器器具もしくは機器をいう。
lesh)をいう。動物の身は、ほ乳類、鳥類、魚類、
【0023】
は虫類、両生類、巻き貝、二枚貝、甲殻類、ロブスター
本明細書中で使用される場合、語句「医療用器具」、「
、蟹等の他の食用種、または他の形態のシーフードの身
歯科用器具」、「医療用機器」、「歯科用機器」、「医
を含むがこれらに限られない。動物の身の形態は、例え
療用装置」または「歯科用装置」は、薬科または歯科に
ば、単独でまたは他の構成部分と組み合わせて動物の身
おいて使用される器具、機器、ツール、製品、装置、お
の全体または一部を含む。典型的な形態は、例えば、塩
よび装置をいう。そうした器具、機器、および装置は、
漬け肉等の加工肉、区分されたおよび整形された製品、
冷殺菌され、ぬらされまたは洗浄され、そして次に熱殺 30
すり身にした製品、細かく刻んだ製品、挽肉、および挽
菌されることができ、またはさもなければ、本発明によ
き肉を含む製品、全体の製品、およびその同類のものを
り処理された水を用いたクリーニングからの利益を受け
含む。
ることができる。これらの種々の器具、機器および装置
【0027】
は、診断の器具、トレイ、パン、ホルダー、ラック、鉗
本明細書中で使用される場合、用語「家禽」は、肉また
子、はさみ、シアー(shear)、のこぎり(例えば
は卵のために飼われ、捕獲され、または家畜化し、そし
、骨のこぎりおよびそれらの刃)、止血鉗子、ナイフ、
て鶏、七面鳥、ダチョウ、獲物のめんどり(game
のみ、骨鉗子、やすり、ニッパ、ドリル、ドリルビット
hen)、ひなどり、ホロホロ鳥、キジ、うずら、かも
、石目やすり、バリ取り、スプレッダー、ブレーカー、
、グース、エミュ、またはその同類のものおよびこれら
エレベーター、クランプ、持針器、キャリアー、クリッ
の鳥類の卵を含む、全ての形態の任意の鳥をいう。家禽
プ、フック、丸のみ、キュレット、開創器、矯正器、パ 40
は、全部、区分された、加工された、調理されたまたは
ンチ、抽出器、ひしゃく、角膜切開刀、へら、エクスプ
生の家禽を含み、そして全ての形態の家禽身、副産物、
レッサー(expressor)、套管針、拡張器、か
および副生成物を含む。家禽の身は、筋肉、脂肪、臓器
ご、ガラス製品、チューブ、カテーテル、カニューレ、
、皮膚、骨および体液、および動物を形成する構成部分
プラグ、ステント、スコープ(例えば、内視鏡、聴診器
のようなものを含む。動物の身の形態は、例えば、単独
、および関節鏡)および関連した装置、およびその同類
または他の成分と組み合わせた動物の身の全部または一
のもの、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限
部を含む。典型的な形態は、例えば、塩漬け家禽肉、区
られない。
分されたおよび整形された製品、すり身にした製品、細
【0024】
かく刻んだ製品および全体製品等の加工された家禽肉を
本明細書中で使用される場合、語句「食品生産物(fo
含む。
od
【0028】
product)」抗菌剤または組成物を用いた 50
( 6 )
JP
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本明細書中で使用される場合、語句「家禽くず」は、あ
、手術または治療エリア)、動物の手術エリア、および
らゆるくず、残留物、材料、よごれ、くず、家禽の部分
その同類のものを含む。
、家禽廃棄物、家禽の内蔵、家禽の臓器、そうした材料
【0033】
のフラグメントまたは組み合わせ、および加工の間に家
この特許出願の目的のために、微生物個体群が、少なく
禽の死体またはその部分から除去され、そして廃棄物の
とも約50%、または水を用いた洗浄によって達成され
流れに入る同類のものをいう。
るより著しくはるかに、減少する場合、成功した微生物
【0029】
の減少が達成される。微生物個体群におけるより大きい
本明細書中で使用される場合、語句「食品加工表面」は
減少はより高レベルの保護を提供する。
、道具、機械、装置、構造物、建物、または食品加工、
【0034】
調製、もしくは貯蔵の活動の一部として用いられるその 10
本明細書中で使用される場合、用語「殺菌剤(sani
同類のものの表面をいう。食品加工表面の例は、食品加
tizer)」は、細菌性汚染物質の数を大衆の健康の
工または調製装置(例えば、水路を含む、スライス、缶
必要条件によって判断される安全レベルに減少させる試
詰、または輸送装置)の表面、食品加工ウェアー(例え
薬をいう。ある態様では、本発明で用いられるための殺
ば、用具、食卓用食器類、ウォッシュウェアー(was
菌剤は、少なくとも99.999%の減少(5桁減少)
h
を提供するであろう。これらの減少は、Germici
ware)、およびバーガラス(bar
gras
s))の表面、および床、壁、または食品加工が行われ
dal
and Detergent
る構造の固定物の表面を含む。
ing
Action
食品加工表面は、食品の耐腐敗空気循環システム、無菌
ts、
Official
包装消毒、食品冷凍機および冷却器クリーナーおよび殺
nalysis
菌器、ウェアー洗浄消毒、ブランチャー(blanch 20
er)クリーニングおよび消毒、食品包装材料、まな板
of
of
of Disinfectan
添加物、第3の流し台(third−sink)消毒、
and
飲料冷却装置および保温器、肉の冷凍または煮沸水、自
15th
Methods
of
A
theAssociation
Official
hemists、
Sanitiz
Analytical
paragraph
applicable
Edition、
C
960.09
sections、
1990
(EPA
動皿殺菌器、消毒ゲル、冷却塔、食品加工抗菌衣類スプ
Guideline
レー、およびノントゥーローアクエアス(non−to
用して評価できる。この参考文献によると、殺菌剤は、
−low−aqueous)食品調製滑剤、油、および
幾つかの試験生命体に対して、室温、25±2℃で、3
すすぎ添加物に見いだされ、そして用いられている。
0秒以内に99.999%の減少(5桁減少)を提供す
【0030】
ることが好ましい。
本明細書中で使用される場合、語句「空気流れ」は、食
【0035】
品の耐腐敗(anti−spoilage)空気循環シ 30
本明細書中で使用される場合、用語「消毒剤(disi
ステムを含む。空気流れはまた、典型的には、病院、手
nfectant)」は、A.O.
術、病弱な人の部屋、分娩室、霊安室、および臨床診断
e Dilution
Methods、
室で出会う空気流れを含む。
ialMethods
of Analysis
【0031】
the
Association
本明細書中で使用される場合、用語「水」は、食品加工
ial
水または輸送水を含む。食品加工水または輸送水は、(
paragraph
例えば、水路、パイプ輸送、カッター、スライサー、ブ
icable
ランチャー、レトルトシステム、洗浄機、およびその同
tion、
類のものに見いだされるような)生成された輸送水、食
91−2)に設定された手順を使
Analytical
A. C.
Us
Offic
of
of Offic
Chemists、
955.14
and appl
sections、
15th Edi
1990
(EPA Guideline
91−2)に記載された手順を使用して、大部分の認
品輸送ラインのためのベルトスプレー、長靴および手洗 40
識された病原性微生物を含むすべての増殖性細胞を殺す
いディップパン(dip−pan)、第3の流し台のす
試薬をいう。本明細書中で使用される場合、用語「高レ
すぎ水、およびその同類のものを含む。水は、プール、
ベルの消毒」または「高レベルの消毒剤」は、高レベル
温泉、娯楽用水路およびウォータースライド、噴水、お
の細菌性胞子(spore)を除いて、全ての生命体を
よびその同類のもの等の家庭水および娯楽用水をまた含
実質的に殺し、かつ食品および薬物投与によって減菌剤
む。
として許可を得た化学殺菌製剤(germicide)
【0032】
を用いてなされる化合物または組成物をいう。本明細書
本明細書中で使用される場合、「農業の」または「家畜
中で使用される場合、用語「中間レベルの消毒」または
の(veterinary)」物体または表面は、動物
「中間レベルの消毒剤」は、環境保護庁(EPA)によ
の飼料、動物の水飲み場および囲い、動物のクオーター
って結核菌殺菌剤として登録されている化学殺菌製剤を
(quarter)、動物の獣医のクリニック(例えば 50
用いてミコバクテリア、大部分のウイルス、およびバク
( 7 )
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テリアを殺す化合物または組成物をいう。本明細書中で
組成物およびその製造方法
使用される場合、用語「低レベルの消毒」または「低レ
いくつかの形態において、本発明は、安定化させた過酸
ベルの消毒剤」は、EPAによって病院消毒剤として登
組成物を提供する。本明細書中で使用される場合、用語
録されている化学殺菌製剤を用いて、なんらかのウイル
「安定化させた過酸組成物」または「安定な過酸組成物
スおよびバクテリアを殺す化合物または組成物をいう。
」または「実質的に安定な過酸組成物」は、過酸または
【0036】
それらの混合物を含む組成物、および安定化組成物をい
本発明において使用される場合、用語「殺胞子剤」は、
う。安定化させた過酸組成物はまた、有機酸および酸化
60℃で10秒以内にセレウス菌または枯草菌の胞子の
剤、および安定化組成物を含むことができる。
数において90%超の減少(1桁減少)を生じる能力を
【0041】
有する物理的または化学的な試薬または工程をいう。あ 10
いくつかの態様において、本発明の組成物は、過酸を生
る態様において、本発明の殺胞子組成物は、60℃で1
成する組成物を含む。本明細書中で使用される場合、用
0秒以内にそうした数の99%超の減少(2桁減少)、
語「過酸を生成する組成物」は、組成物の構成部分が組
99.99%超の減少(4桁減少)、99.999%超
み合わされた場合に、過酸を生産する組成物をいう。例
の減少(5桁減少)を提供する。
えば、いくつかの態様において、本発明に好適な過酸を
【0037】
生成する組成物は、有機酸および酸化剤を含む。
抗菌の「殺菌(−cidal)」または「静止(−st
【0042】
atic)」活性の区別、有効性の度合いを記載する定
安定化させた過酸組成物は、安定化組成物を含まない当
義、およびこの有効性を測定するための公式の実験室手
量の過酸組成物と比較した場合、高められた安定性、例
順は、抗菌剤と組成物との関連性の理解のために考慮さ
えば、増加した保存期間を有する。すなわち、安定化さ
れる。抗菌組成物は、2種類の微生物細胞損傷をもたら 20
せた過酸組成物は、安定化組成物を含まない類似の過酸
す。第1のタイプは致死であり、不可逆的作用は、完全
組成物より、所与の期間、例えば、1年以上、より高い
な微生物細胞の破壊または無能化となる。第2のタイプ
過酸のレベルを保持する。
の細胞損傷は、可逆的であり、生命体に試薬がないよう
【0043】
にされた場合、生命体は再び増殖する。第1のタイプは
いくつかの態様において、安定化させた過酸組成物は、
、生物殺菌性(microbicidal)と称され、
室温で約1年の間、実質的に安定である。いくつかの態
そして第2のタイプは、生物静止性(microbis
様において、本発明の安定化させた過酸組成物は、室温
tatic)と称される。殺菌剤および消毒剤は、定義
で約1年の間、初期の平衡過酸レベルの少なくとも約5
により、抗菌または生物殺菌性活性を提供する試薬であ
0%を保つ。他の態様において、本発明の安定化させた
る。対照的に、防腐剤は、阻害剤または生物静止性組成
過酸は、室温で約1年の間、初期の平衡過酸レベルの少
物として通常記載される。
30
なくとも約75%を保つ。また他の態様において、本発
【0038】
明の安定化させた過酸組成物は、室温で約1年の間、初
本明細書中で使用される場合、「重量%」「重量での%
期の平衡過酸レベルの少なくとも約90%を保つ。
」「wt%」およびその同類のものは、その物質の重量
【0044】
を、その組成物の全重量によって割り、そして100を
いくつかの態様において、本発明の組成物は、液体であ
掛けたものとしての物質の濃度と同義語をいう。
る。いくつかの態様において、本発明の液体組成物は、
【0039】
特徴として実質的に非水性(または無水)である。用語
本明細書中で使用される場合、本発明の組成物中の成分
「実質的に非水性」は、本明細書中で使用される場合、
の量を修飾するか、または本発明の方法において用いら
非常に少量の水がそうした好ましい組成物に取り込まれ
れる用語「約」は、例えば、実世界において、典型的な
る場合があるが、本発明の非水性液体洗剤組成物中の水
測定を通して、および濃縮物または使用溶液を製造する 40
の量は、組成物の約30wt%未満であることを意味す
ために使用される液体の取り扱い手順で;これらの手順
る。
における不可逆的な誤差、組成物を製造するため、また
【0045】
は方法を実行するために用いられる成分の製造、供給元
いくつかの態様において、非水性組成物の含水量は、約
、または純度における相違を通して起こる場合がある数
10wt%未満を含むであろう。他の態様において、本
値量の変化;およびその同類のものをいう。用語「約」
発明による液体組成物は、10wt%超であるが、90
はまた、特定の初期の混合物から生じる組成物のための
wt%未満の水を含む組成物である。液体組成物中に含
異なる平衡条件により異なる量を包含する。用語「約」
まれる水の量は、例えば、液体組成物の約80wt%未
によって修飾されているかいないかに関わらず、請求項
満、約70wt%未満、および約60wtwt%未満で
は、その量の均等物を含む。
ある。いくつかの態様において、組成物は、約5wt%
【0040】
50
∼約50wt%、約10wt%∼約40wt%、または
( 8 )
JP
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約30wt%の水を含むことができる。当然のことなが
約1:20、約1:10∼約1:15、または約1:7
ら、これらの値および範囲の間のすべての値および範囲
∼約1:14である。他の態様において、金属塩:キレ
は、本発明の方法によって包含される。
ート剤の比は、約5:1、約3:1または約1:1であ
【0046】
る。いくつかの態様において、金属塩:キレート剤の比
いくつかの形態において、本発明は、実質的に安定化さ
は、約5:1∼約1:14である。当然のことながら、
せた過酸組成物を形成させるための方法を提供する。こ
これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、
の方法は、過酸、または過酸を生成する組成物、および
本発明によって包含される。
安定化組成物を混合することまたは組み合わせることを
【0052】
含む。安定化組成物は、金属塩およびキレート剤を含む
。
金属塩
10
多数の金属塩は、本発明の安定化組成物および方法での
【0047】
使用に好適である。いくつかの態様において、安定化組
混合することまたは組み合わせることのステップは、室
成物に含まれる金属塩は、アルカリ土類金属塩を含む。
温で、すなわち、約20℃∼約25℃で起こることがで
本明細書中で使用される場合、用語「アルカリ土類金属
きる。いくつかの態様において、安定化させた過酸組成
塩」は、アルカリ土類金属の塩である化合物をいう。ア
物は、液体である。いくつかの態様において、安定化さ
ルカリ土類金属は、周期表のII族を含む元素の系であ
せた過酸組成物を生成させるのに必要な乾燥ステップが
る。例えば、アルカリ土類金属は、ベリリウム(Be)
ない。
、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロ
【0048】
ンチウム(Sr)、バリウム(Ba)およびラジウム(
安定化組成物
Ra)を含む。
増加した安定性および保存期間を達成するために、安定 20
【0053】
化組成物が過酸を含む組成物に加えられる。本明細書中
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、マ
で使用される場合、用語「安定化組成物」は、過酸を含
グネシウム塩を含むアルカリ土類金属塩を含む。本発明
む組成物の保存期間の安定性を高める組成物をいう。す
での使用に好適なマグネシウム塩は、水溶性および水に
なわち、本発明の安定化組成物は、過酸またはそれらの
不溶性のマグネシウム塩の両方を含む。いくつかの態様
混合物を含む組成物に加えられた場合、安定化組成物を
において、水溶性マグネシウム塩が安定化組成物に含ま
含まない同じ過酸組成物と比較して、所与の期間の間、
れる。
残っている過酸の量を増加させる。
【0054】
【0049】
本発明での使用のための好適な水溶性マグネシウム塩は
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、金
、酢酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、臭化マグ
属塩およびキレート剤を含む。
30
ネシウム、臭素酸マグネシウム、クロム酸マグネシウム
他の態様において、本発明の安定化組成物は、予め形成
、クエン酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ヘキサフ
させたまたは予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む。
ルオロケイ酸マグネシウム、ヨウ素酸マグネシウム、ヨ
例えば、いくつかの態様において、安定化組成物は、E
ウ化マグネシウム、乳酸マグネシウム、モリブデン酸マ
DTAのカルシウム塩、またはEDTAのマグネシウム
グネシウム、硝酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム
塩を含む予め形成させた錯体を含む。
、ホスフィン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム
【0050】
、硫酸マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、酒石酸マグ
任意の特定の理論によって拘束されることを望まないが
ネシウム、チオ硫酸マグネシウム、それらの水和物、お
、金属塩とキレート剤との組み合わせは、安定性の増強
よびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。これ
のために必要であると考えられている。すなわち、幾つ
らの塩は、水和した塩または無水塩として提供できる。
かの例において、単独の金属塩は、過酸組成物を劣化さ 40
【0055】
せることが見いだされた。しかし、キレート剤と組み合
好適な水溶性マグネシウム化合物は、カルシウムと可溶
わせて過酸組成物に金属塩を加えることは、キレート剤
性塩をまた生成するアニオンを有するマグネシウム塩を
を単独で使用する場合より過酸組成物の安定性を高める
含む。そうした塩は、酢酸マグネシウム、安息香酸マグ
ことが見いだされた。従って、金属塩とキレート剤とが
ネシウム、臭化マグネシウム、臭素酸マグネシウム、塩
安定化組成物中で両方使用される場合、相乗効果が見い
素酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クロム酸マグネ
だされた。
シウム、ギ酸マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、乳酸
【0051】
マグネシウム、硝酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウ
いくつかの態様において、安定化組成物は、キレート剤
ム、ホスフィン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウ
に対する金属塩の低いモル比を有する。いくつかの態様
ム、それらの水和物、およびそれらの混合物を含むがこ
において、金属塩:キレート剤のモル比は、約1:5∼ 50
れらに限られない。
( 9 )
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【0056】
の態様において、使用される遷移金属塩は、亜鉛塩を含
これらの塩は、水和した塩または無水塩として提供でき
む。
る。直接の食品接触のためにGRASとして承認されて
【0061】
いる水溶性マグネシウム化合物は、塩化マグネシウムお
いくつかの態様において、金属塩は、安定化させた過酸
よび硫酸マグネシウムを含む。
組成物中に約0.01wt%∼約10wt%、約0.0
【0057】
5wt%∼約5wt、約0.1∼約1wt%、または約
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、水
0.2wt%∼約0.4wt%存在する。当然のことな
に不溶性のマグネシウム塩を含む。本発明での使用に好
がら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および
適な例示的な水に不溶性のマグネシウム塩は、ホウ酸マ
値は、本発明の方法によって包含される。
グネシウム、リン酸水素マグネシウム・7水和物、酸化 10
【0062】
マグネシウム、水酸化マグネシウム、フッ化マグネシウ
キレート剤
ム、炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム・5水和物、
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、キ
リン酸マグネシウム・5水和物、炭酸マグネシウム・3
レート剤を含む。いくつかの態様において、キレート剤
水和物、炭酸マグネシウム水酸化物・3水和物(Mag
は、ホスホン酸またはホスホン酸塩を含む。好適なホス
nesium
hydroxid
ホン酸およびホスホネート塩は、例えば、1−ヒドロキ
trihydrate)、無水シュウ酸マグネシウ
シエチリデン−1、1−ジホスホン酸(CH3 C(PO
e
carobnate
ム、カルシウムマグネシウムシリコンオキサイド、マン
3
デル酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、アルミン酸
スメチレンホスホン酸(EDTMP);ジエチレントリ
マグネシウム、水酸化マグネシウム、鉄酸マグネシウム
アミンペンタキスメチレンホスホン酸(DTPMP);
、およびケイ酸マグネシウムを含むがこれらに限られな 20
シクロヘキサン−l、2−テトラメチレンホスホン酸;
い。この塩は、水和した塩または無水塩として提供でき
アミノ[トリ(メチレンホスホン酸)];[エチレンジ
る。
アミン(テトラメチレンホスホン酸)];2−ホスフェ
【0058】
ン(phosphene)ブタン−1、2、4−トリカ
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、カ
ルボン酸;またはアルカリ金属塩、アンモニウム塩等の
ルシウム塩を含むアルカリ土類金属塩を含む。本発明で
それらの塩、またはモノ、ジ、またはテトラエタノール
の使用に好適なカルシウム塩は、水溶性および水に不溶
アミン塩等のアルキロキシアミン塩;またはそれらの混
性のカルシウム塩の両方を含む。
合物を含む。いくつかの態様において、キレート剤は、
【0059】
HEDPを含む。
本発明での使用に好適なカルシウム塩は、炭酸カルシウ
【0063】
ム(CaCO3 )、水酸化カルシウム溶液(Ca(OH 30
市販されている食品添加物キレート剤は、例えば、DE
)2 )、ヒ酸カルシウム(Ca3 (AsO4 )2 )、炭
QUEST(商標)2010としてMonsanto
化カルシウム(CaC2 )、シクラミン酸カルシウム(
Industrial
Ca(C6 H1
1
NHSO3 )2 )、グルコン酸カルシ
ウム(Ca(C6 H1
H2 OH)(HEDP);エチレンジアミンテトラキ
St.Louis、
Chemicals
Co.、
MO、から入手可能である1−
07 )2 )、次亜塩素酸カルシ
ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸;DEQ
ウム(Ca(OCl)2 )、過マンガン酸カルシウム(
UEST(商標)2000としてMonsantoから
Ca(MnO4 )2 )、リン酸カルシウム(Ca3 (P
入手可能であるアミノ(トリ(メチレンホスホン酸))
O4 )2 )、リン化カルシウム(Ca3 P2 )、ステア
、(N[CH2 PO3 H2 ]3 );DEQUEST(商
リン酸カルシウム(Ca(C1
O2 )2 、硫酸
標)2041としてMonsantoから入手可能であ
カルシウム(CaSO4・2H2 O)、タングステン酸
るエチレンジアミン[テトラ(メチレンホスホン酸)]
カルシウム(CaWO4 )、およびヒドロキシルアパタ 40
;およびBayhibit
イト(Ca5 (PO4 )3 (OH)を含むがこれらに限
hemical
られない。
ganic
1
8
H3
5
【0060】
AMとしてMobay
Corporation、
Chemicals
Pittsburgh、
C
Inor
Division、
PA、から入手可能である
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物中に含
2−ホスホノブタン−1、2、4−トリカルボン酸を含
まれる金属塩は、遷移金属塩を含む。本明細書中で使用
む、商標名DEQUEST(商標)の名称下で販売され
される場合、用語「遷移金属」は、周期表のd−ブロッ
ているホスホン酸塩を含む。
ク内に含まれる任意の元素、すなわち、周期表の3族∼
【0064】
12族をいう。本発明での使用に好適な例示的な遷移金
安定化組成物中に存在するキレート剤はまた、アミノカ
属塩は、亜鉛、マンガン、モリブデン、クロム、銅、鉄
ルボン酸タイプの金属イオン封鎖剤を含むことができる
、コバルトの塩を含むがこれらに限られない。いくつか 50
。好適なアミノカルボン酸タイプの金属イオン封鎖剤は
( 10 )
JP
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、酸またはアルカリ金属それらの塩、例えば、アミノア
せた組成物は、有機酸および酸化剤を含む。
セテートおよびそれらの塩を含むがこれらに限られない
【0069】
。好適なアミノカルボキシレートは、例えば、N−ヒド
ペルオキシカルボン酸
ロキシエチルアミノ2酢酸;ヒドロキシエチレンジアミ
ペルオキシカルボン酸(または過カルボン酸)は、通常
ン4酢酸、ニトリロ3酢酸(NTA);エチレンジアミ
式R(CO2 H)n (式中、例えば、Rは、アルキル、
ン4酢酸(EDTA);N−ヒドロキシエチルエチレン
アリールアルキル、シクロアルキル、芳香族、または複
ジアミン3酢酸(HEDTA);ジエチレントリアミン
素環基であり、そしてnは、1、2、または3である。
5酢酸(DTPA);およびアラニン−N、N−2酢酸
)を有し、そして親となる酸にペルオキシを付加するこ
;およびその同類のもの;およびそれらの混合物を含む
。
とによって名付けられる。R基は、飽和または不飽和、
10
および置換または非置換であることができる。ペルオキ
【0065】
シカルボン酸は、アルデヒドの自己酸化によって、また
本発明で用いるための例示的な市販されているキレート
は酸塩化物および水素化物から、またはカルボキシリッ
剤は、Innophosから入手可能であるトリポリリ
ク無水物と水素またはナトリウム過酸化物とから、カル
ン酸ナトリウム;BASFから入手可能であるTril
ボン酸への直接の酸化作用によって製造できる。
on
【0070】
A(商標);すべてDowから入手可能な、Ve
rsene100(商標)、Low
NTA
Vers
本発明の組成物および方法中において有用なペルオキシ
ene(商標)、Versene粉末(商標)、および
カルボン酸は、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペル
Versenol120(商標);BASFから入手可
オキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシ
能であるDissolvine
ペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタ
D−40;およびクエ
ン酸ナトリウムを含むがこれらに限られない。
20
ン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペ
【0066】
ルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキ
いくつかの態様において、それらの生分解性アミノカル
シドデカン酸、またはそれらの分枝鎖異性体のペルオキ
ボキシレートまたは誘導体は、本発明の方法のビルダー
シ酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオ
として存在する。例示的な生分解性アミノカルボキシレ
キシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペル
ートは、いずれもAkzoから入手可能な、Disso
オキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハ
lvine
GL−38(商標)およびDissolv
ク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、
GL−74(商標);BASFから入手可能で
ペルオキシピメリン酸およびペルオキシスベリン酸およ
ine
あるTrilon
M(商標);Bayerから入手可
能であるBaypure
CX100(商標);Dow
から入手可能であるVersene
Nippon
EDG(商標); 30
Shakubaiから入手可能であるH
びそれらの混合物を含む。いくつかの態様において、本
発明の組成物は、幾つかの異なるペルオキシカルボン酸
の組み合わせを利用する。例えば、いくつかの態様にお
いて、この組成物は、1種または2種以上のC1 ∼C4
IDS(商標);ともにFinetex/Innosp
のペルオキシカルボン酸および1種または2種以上のC
ec
5
t
Octelから入手可能であるOctaques
E30(商標)およびOctaquest
A65
∼C1
1
のペルオキシカルボン酸を含む。特に好まし
いのは、C1 ∼C4 のペルオキシカルボン酸が、ペルオ
(商標)を含むがこれらに限られない。
キシ酢酸であり、そしてC5 ∼C1
【0067】
シオクタン酸である態様である。
いくつかの態様において、キレート剤は、安定化させた
【0071】
過酸組成物中に約0.1wt%∼約10wt%存在する
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は
。他の態様において、キレート剤は、安定化させた過酸
、ペルオキシ酢酸を含む。ペルオキシ酢酸(または過酢
組成物中に約0.5wt%∼約5.0wt%存在する。 40
酸)は、式:CH3 COOOHを有するペルオキシカル
また他の態様において、キレート剤は、安定化させた過
ボン酸である。通常、ペルオキシ酢酸は、より高い濃度
酸組成物中に約1.0wt%∼約2.5wt%存在する
において刺激性の臭いを有する液体であり、そして水、
。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべ
アルコール、エーテル、および硫酸中に自由に溶解する
ての範囲および値は、本発明によって包含される。
。ペルオキシ酢酸は、アセトアルデヒドおよび酢酸コバ
【0068】
ルトの存在下の酸素からの調製を含む当業者に公知の任
過酸組成物
意の数の方法を通して調製できる。ペルオキシ酢酸の溶
いくつかの態様において、本発明は安定化させた過酸組
液は、酢酸と過酸化水素とを組み合わせることによって
成物を対象にする。本発明の安定化させた過酸組成物は
得ることができる。ペルオキシ酢酸の50%溶液は、無
、少なくとも1つの過酸、例えば、ペルオキシカルボン
水酢酸、過酸化水素および硫酸を組み合わせることによ
酸を含む。いくつかの態様において、本発明の安定化さ 50
って得ることができる。
1
の酸が、ペルオキ
( 11 )
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20
【0072】
れない。
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は
【0077】
、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、または
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約10w
ペルオキシヘプタン酸、好ましくはペルオキシオクタン
t%∼約95wt%、約25wt%∼約80wt%、ま
酸を含む。ペルオキシオクタン酸(または過オクタン酸
たは約50wt%∼約75wt%のカルボン酸を含む。
)は、例えば、n−ペルオキシオクタン酸:CH3 (C
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約30w
H2 )6 COOOHの式を有するペルオキシカルボン酸
t%の酢酸を含む。他の態様において、本発明の組成物
である。ペルオキシオクタン酸は、直鎖アルキル部分を
は、約5wt%のオクタン酸を含む。他の態様において
有する酸、分枝アルキル部分を有する酸、またはそれら
、本発明の組成物は、オクタン酸および酢酸の組み合わ
の混合物であることができる。ペルオキシオクタン酸は 10
せを含む。
、当業者に公知の任意の数の方法を通して調製できる。
【0078】
ペルオキシオクタン酸の溶液は、オクタン酸および過酸
酸化剤
化水素およびヒドロトロープ、溶媒または担体を組み合
本組成物は、種々の酸化剤のいずれか、例えば、過酸化
わせることによって得ることができる。
水素を含むことができる。酸化剤は、酸を過酸に転化す
【0073】
るのに効果的であることができる。いくつかの態様にお
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約0.0
いて、酸化剤はまた、抗菌活性を有することができる。
005wt%∼約20wt%、約0.3wt%∼約10
他の態様において、酸化剤は、抗菌活性を示すのに不充
wt%、約0.5wt%∼約5.0wt%、約1wt%
分な量で存在する。
∼約3wt%、または約1wt%∼約2wt%の1種ま
【0079】
たは2種以上のペルオキシカルボン酸を含む。当然のこ 20
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約0.0
とながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲お
01wt%∼約99wt%、または約10wt%∼約6
よび値は、本発明によって包含される。
0wt%の酸化剤を含む。他の態様において、本発明の
【0074】
組成物は、約20wt%または約50wt%酸化剤を含
有機酸
む。当然のことながら、これらの範囲および値の間のす
いくつかの態様において、本発明での使用のための安定
べての範囲および値は、本発明によって包含される。
化させた過酸組成物は、少なくとも1つの有機酸を含む
【0080】
。過酸を生成できる任意の有機酸は、本発明の組成物お
無機酸化剤の例は、以下のタイプの化合物またはこれら
よび方法中で使用できる。本発明での使用のための好適
の化合物の供給源、またはこれらのタイプの化合物を含
な有機酸は、カルボン酸を含むがこれらに限られない。
むかもしくはそれらの付加物を生成するアルカリ金属塩
【0075】
30
:1族(IA)酸化剤、例えば、リチウム過酸化物、ナ
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくと
トリウム過酸化物の過酸化水素、または過酸化水素供与
も1種のカルボン酸を含む。いくつかの態様において、
体;2族(IIA)酸化剤、例えば、マグネシウム過酸
本発明の組成物は、少なくとも2種の、少なくとも3種
化物、カルシウム過酸化物、ストロンチウム過酸化物、
の、または少なくとも4種または5種以上のカルボン酸
バリウム過酸化物;12族(IIB)酸化剤、例えば、
を含む。
亜鉛過酸化物;過ホウ酸塩、例えば、式Na2 [B2 (
【0076】
O2 )2 (OH)4 ]・6H2 Oの(過ホウ酸ナトリウ
いくつかの態様において、本発明の組成物との使用のた
ム・4水和物ともよばれる)過ホウ酸ナトリウム・6水
めのカルボン酸は、C1 ∼C2
和物等の13族(IIIA)酸化剤、例えば、ホウ素化
2
のカルボン酸である。
いくつかの態様において、本発明の組成物との使用のた
合物;式Na2 [B2 (O2 )2 (OH)4 ]・4H2
めのカルボン酸は、C5 ∼C1
Oの(過ホウ酸ナトリウム・3水和物とも呼ばれる)ペ
1
カルボン酸である。い 40
くつかの態様において、本発明の組成物との使用のため
ルオキシホウ酸ナトリウム・4水和物;式Na2 [B2
のカルボン酸は、C1 ∼C4 のカルボン酸である。好適
(O2 )2 (OH)4 ]の(過ホウ酸ナトリウム・1水
なカルボン酸の例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタ
和物とも呼ばれる)ペルオキシホウ酸ナトリウム;14
ン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、へプタン酸、オクタン
族(IVA)酸化剤、例えば、アルカリ金属のパーシリ
酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、
ケートまたはペルオキシカーボネート等のパーカーボネ
ならびにそれらの分枝異性体、乳酸、マレイン酸、アス
ートとも呼ばれるパーシリケートおよびペルオキシカー
コルビン酸、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、ネオペンタン
ボネート;15族(VA)酸化剤、例えば、ペルオキシ
酸、ネオへプタン酸、ネオデカン酸、シュウ酸、マロン
亜硝酸およびその塩;ペルオキシリン酸およびそれらの
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸ス
塩、例えば、パーホスフェート;16族(VIA)酸化
ベリン酸、およびそれらの混合物を含むがこれらに限ら 50
剤、例えば、ペルオキソ一硫酸およびペルオキソ二硫酸
( 12 )
JP
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等のペルオキシ硫酸およびそれらの塩、および過硫酸塩
消泡剤である。湿潤剤は、本発明の組成物の表面接触ま
、例えば、過硫酸ナトリウム等のそれらの塩;および過
たは貫通活性を高めるように機能する。
ヨウ素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等のVIIa族
【0086】
酸化剤を含む。ほかの活性無機酸素化合物は、遷移金属
通常、本発明により使用することができる消泡剤は、シ
過酸化物;および他のそうしたペルオキシジェン化合物
リカおよびシリコーン;脂肪酸またはエステル;アルコ
、およびそれらの混合物を含むことができる。
ール;サルフェートまたはスルホネート;アミンまたは
【0081】
アミド;フルオロクロロ炭化水素等のハロゲン化された
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は
化合物;植物油、ワックス、鉱物性油、ならびにそれら
、上記に記載した無機酸化物の1種または2種以上を用
のスルホン化または硫酸化誘導体;アルカリ、アルカリ
いる。好適な無機酸化剤は、オゾン、過酸化水素、過酸 10
土類金属石鹸等の脂肪酸および/またはそれらの石鹸;
化水素付加物、IIIA族酸化剤、またはVIA族酸化
およびとりわけアルキルおよびアルカリ性ジホスフェー
剤、VA族酸化剤、VIIA族酸化剤の過酸化水素供与
ト、およびトリブチルホスフェート等のホスフェートお
体、またはそれらの混合物を含む。そうした無機酸化剤
よびホスフェートエステル;およびそれらの混合物を含
の好適な例は、パーカーボネート、パーボレート、パー
む。
サルフェート、パーホスフェート、パーシリケート、ま
【0087】
たはそれらの混合物を含む。
いくつかの態様において、本発明の組成物は、本発明の
【0082】
方法の所与の用途の品質グレードの食品である、消泡剤
過酸化水素は、無機酸化剤の1つの好適な例を示す。過
または消泡剤を含むことができる。この目的を達成する
酸化水素は、過酸化水素および水の混合物として、例え
ために、さらに効果的な消泡剤の1つは、シリコーンを
ば、水溶液中の液体の過酸化水素として提供されること 20
含む。ジメチルシリコーン、グリコールポリシロキサン
ができる。過酸化水素は、水中、35%、70%、およ
、メチルフェノールポリシロキサン、トリアルキルまた
び90%の濃度で市販されている。安全のために、35
はテトラアルキルシラン、疎水性シリカ消泡剤およびそ
%が普通使用される。本組成物は、例えば、約2∼約3
れらの混合物等のシリコーンは、消泡用途において全て
0wt%または約5∼約20wt%の過酸化水素を含む
使用できる。通常入手可能な商業的消泡剤普通は、有機
ことができる。
エマルジョンに結合したシリコーンであるArmour
【0083】
Industrial
Chemical
Comp
水
anyからのArdefoam(商標);Krusab
いくつかの態様において、本発明の組成物は、水を含む
le
ことができる。水は独立して組成物に加えられることが
であるシリコーンおよび非シリコーンタイプの消泡剤で
でき、または組成物に加えられる水性材料中に存在する 30
あるFoam
結果として組成物中に提供されることができる。いくつ
(商標)、ならびにシリコーンエステル;およびとりわ
かの態様において、組成物は、約1wt%∼約50wt
け両方とも食品グレードタイプのシリコーンであるDo
%の水、約10wt%∼約30wt%の水、または約1
w Corning
5wt%∼約25wt%の水を含む。当然のことながら
nti−Foam
、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は
シリコーンを含む。これらの消泡剤は、約0.01wt
、本発明によって包含される。
%∼20wt%、約0.01wt%∼5wt%、または
【0084】
約0.01wt%∼約1wt%の濃度範囲で存在できる
追加の機能性成分
。
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくと
【0088】
も1種の追加の機能性成分を含む。具体的に、本発明の 40
増粘剤またはゲル化剤
組成物は、組成物に加えることができる任意の数の成分
本発明の組成物は、種々の公知の増粘剤のいずれかを含
の中でも、界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、発泡
むことができる。好適な増粘剤は、キサンタンガム、グ
剤、凝固剤、美観改良剤(すなわち、着色剤(例えば、
アーガム、または植物の粘液から他のガム等の天然ゴム
顔料)、着臭剤、または香水)を含むことができる。そ
;アルギネート、澱粉、およびセルロースのポリマー(
うした追加の機能性成分は、本発明の組成物を共に予め
例えば、カルボキシメチルセルロース)等のポリサッカ
調製され、または生成後に安定化させた組成物に加えら
ロイド系増粘剤;ポリアクリレート増粘剤;およびペク
れることができる。
チン等のヒドロコロイド増粘剤を含む。ある態様では、
【0085】
増粘剤は、物体の表面上に汚染残留物を残さない。例え
湿潤剤または消泡剤
ば、増粘剤またはゲル化剤は、接触領域における食品ま
また本発明の組成物において有用なのは、湿潤剤および 50
たは他の感受性製品と適合できる。通常、本組成物また
Chemical
Companyから入手可能
Kill(商標)またはKresseo
CorporationからのA
A(商標)およびDC−200等の
( 13 )
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は本方法において用いられる増粘剤の濃度は、最終の組
ての使用のために好適なアルコキシル化界面活性剤は、
成物中で所望の粘度により記載できるであろう。しかし
Pluronicおよび逆Pluronic界面活性剤
、概括的なガイドラインとして、本発明の組成物中の増
等のEO/POブロックコポリマー;Dehypon
粘剤の量は、約0.1wt%∼約5wt%、約0.1w
LS−54(R−(EO)5 (PO)4 )およびDeh
t%∼約1.0wt%、または約0.1wt%∼約0.
ypon
5wt%の範囲である。
のアルコールアルコキシレート;およびPlurafa
【0089】
c LF221およびTegoten
凝固剤
ップされたアルコールアルコキシレート;それらの混合
本組成物は、固体形態で組成物を保つことに酸化できる
物、またはその同類のものを含む。
凝固剤を含むことができる。好適な凝固剤は、固体ポリ 10
【0093】
エチレングリコール(PEG)、固体EO/POブロッ
半極性非イオン性界面活性剤
クコポリマー、およびその同類のもの;ステアリックモ
半極性タイプの非イオン性表面活性剤は、本発明の組成
ノエタノールアミド、ラウリックジエタノールアミド、
物中で有用な非イオン性界面活性剤の別のクラスである
アルキルアミド、またはその同類のもの等のアミド;酸
。半極性非イオン性界面活性剤は、アミンオキサイド、
またはアルカリ性処理工程を通して水溶性に作られた澱
ホスフィンオキサイド、スルホキシドおよびそれらのア
粉;水溶性に作られたセルロース;無機試薬、またはそ
ルコキシル化誘導体を含む。
の同類のもの;ポリ(無水マレイン酸/メチルビニルエ
【0094】
ーテル);ポリメタクリル酸;高い融点を有する他の通
アミンオキサイドは、一般式:
常官能性または不活性な材料;およびその同類のものを
【化1】
含む。
LS−36(R−(EO)3 (PO)6 )等
ECU等のキャ
20
【0090】
ある態様において、凝固剤は、固体PEG、例えばPE
G1500からPEG20、000までを含む。ある態
様において、PEGは、PEG1450、PEG335
0、PEG4500、PEG8000、PEG20、0
(式中、矢印は、半極性結合の慣習的な表示であり;そ
00、およびその同類のものを含む。追加の好適な凝固
して、R
剤は、Pluronic
素環、脂環式、またはそれらの組み合わせであることが
108、Pluronic
1
2
、R 、およびR
3
は、脂肪族、芳香族、複
F68の商標の下で販売されているもの等のEO/PO
できる。)に対応する第三アミンオキサイドである。通
ブロックコポリマー;ラウリックジエタノールアミドま
常、洗剤関係のアミンオキサイドでは、R
2
1
は約8∼約
3
たはココジエチレンアミド等のアミド;およびその同類 30
24炭素原子のアルキル基であり;R
のものを含む。ある態様において、凝固剤は、PEGと
1∼3炭素原子のアルキルもしくはヒドロキシアルキル
(Pluronic等の)EO/POブロックコポリマ
またはそれらの混合物であり;R
ーとの組み合わせおよびPEGと(ラウリックジエタノ
ば酸素または窒素原子を通して互いに結合できて、環構
ールアミドアミドまたはステアリックモノエタノールア
造を形成でき;R
ミド等の)アミドとの組み合わせ等の凝固剤、の組み合
ンまたはヒドロキシアルキレン基であり;そしてnは0
わせを含む。
∼約20の範囲である。nアミンオキサイドは、対応す
【0091】
るアミンおよび過酸化水素等の酸化剤から生成できる。
界面活性剤
【0095】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、界面活性
有用な水溶性アミンオキサイド界面活性剤は、オクチル
剤を含む。本発明の組成物との使用に好適な界面活性剤 40
、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナツ、または
は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、お
獣脂アルキルジ(低級アルキル)アミンオキサイドから
よび両性イオン性界面活性剤を含むがこれらに限られな
選択される。それらの具体例は、オクチルジメチルアミ
い。
ンオキサイド、ノニルジメチルアミンオキサイド、デシ
【0092】
ルジメチルアミンオキサイド、ウンデシルジメチルアミ
本発明の組成物との使用に好適な非イオン性界面活性剤
ンオキサイド、ドデシルジメチルアミンオキサイド、イ
は、アルコキシル化界面活性剤を含む。好適なアルコキ
ソドデシルジメチルアミンオキサイド、トリデシルジメ
シル化界面活性剤は、EO/POコポリマー、キャップ
チルアミンオキサイド、テトラデシルジメチルアミンオ
されたEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレ
キサイド、ペンタデシルジメチルアミンオキサイド、ヘ
ート、キャップされたアルコールアルコキシレート、そ
キサデシルジメチルアミンオキサイド、ヘプタデシルジ
れらの混合物、またはその同類のものを含む。溶媒とし 50
メチルアミンオキサイド、オクタデシルジメチルアミン
4
2
およびR は、
およびR
3
は、例え
は、2∼3炭素原子を含むアルキレ
( 14 )
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オキサイド、ドデシルジプロピルアミンオキサイド、テ
る。好適なカルボキシレートは、アシルグルタメート、
トラデシルジプロピルアミンオキサイド、ヘキサデシル
アシルペプチド、サルコシネート(例えばN−アシルサ
ジプロピルアミンオキサイド、テトラデシルジブチルア
ルコシネート)、タウレート(例えばN−アシルタウレ
ミンオキサイド、オクタデシルジブチルアミンオキサイ
ートおよびメチルタウリドの脂肪酸アミド)、およびそ
ド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキ
の同類のもの等のアシルアミノ酸(および塩)をまた含
サイド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキ
む。
シ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキサイド、ジメチ
【0098】
ル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキサイド、3
好適なアニオン性界面活性剤は、式3:
、6、9−トリオクタデシルジメチルアミンオキサイド
R−O−(CH2 CH2 O)n (CH2 )m −CO2 X
および3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(2 10
(3)
−ヒドロキシエチル)アミンオキサイドである。
[式中Rは、C8 ∼C2
【0096】
【化2】
2
のアルキル基または
アニオン性界面活性剤
本組成物中での使用に好適なアニオン性サルフェート界
面活性剤は、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩
、直鎖および分枝第1および第2アルキル硫酸塩、アル
1
キルエトキシサルフェート、脂肪オレイルグリセロール
(式中、R
サルフェート、アルキルフェノールエチレンオキサイド
は1∼20の整数であり;mは、1∼3の整数であり;
エーテルサルフェート、C5 ∼C1
そしてXは水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、ア
1
7
アシル−N−(C
∼C4 アルキル)および−N−(C1 ∼C2 ヒドロキ 20
は、C4 ∼C1
6
のアルキル基であり;n
ンモニウム、またはモノエタノールアミン、ジエタノー
シアルキル)グルカミンサルフェート、およびアルキル
ルアミンもしくはトリエタノールアミン等のアミン塩等
ポリグルコシドのサルフェート等のアルキルポリサッカ
の対イオンである。)]のアルキルまたはアルキルアリ
ロイドのサルフェート、およびその同類のものを含む。
ールエトキシカルボキシレートを含む。ある態様では、
また含まれているのはアルキル硫酸塩、アルキルポリ(
式3においてnは、4∼10の整数であり、そしてmは
エチレンオキシ)エーテルサルフェートおよび芳香族ポ
1である。ある態様では、式3において、Rは、C8 ∼
リ(エチレンオキシ)サルフェート等のサルフェートま
C1
たは(通常1分子当たり1∼6のオキシエチレン基を有
て、Rは、C1
する)ノニルフェノールとエチレンオキサイドとの縮合
であり、そしてmは、1である。
生成物である。
【0099】
【0097】
30
本組成物での使用に好適なアニオン性カルボキシレート
6
のアルキル基である。ある態様では、式3におい
2
∼C1
4
のアルキル基であり、nは4
ある態様では、式3において、Rは
【化3】
界面活性剤は、アルカン酸(およびアルカノエート)等
のカルボン酸(および塩)、エステルカルボン酸(例え
ば、アルキルスクシネート)、エーテルカルボン酸、お
よびその同類のものを含む。そうしたカルボキシレート
1
は、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリ
であり、そしてR
は、C6 ∼C1
ールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシ
り。ある態様では、式3において、R
ポリカルボキシレート界面活性剤および石鹸(例えば、
キル基であり、nは、10であり、そしてmは、1であ
アルキルカルボキシル)を含む。本組成物において有用
る。そうしたアルキルおよびアルキルアリールエトキシ
な第2級カルボキシレートは、第2級炭素に結合したカ 40
カルボキシレートは、市販されている。これらのエトキ
ルボキシル単位を含むものを含む。第2級炭素は、例え
シカルボキシレートは、典型的には酸形態として入手可
ば、p−オクチル安息香酸、またはアルキル置換シクロ
能であり、これは容易にアニオン性または塩形態に転化
ヘキシルカルボキシレートにあるような環構造にあるこ
できる。市販されているカルボキシレートは、Neod
とができる。第2級カルボキシレート界面活性剤は、典
ox
型的にはエーテル結合を含まず、エステル結合(lin
(4)カルボン酸(ShellChemical)、お
kage)を含まず、そしてヒドロキシル基を含まない
よびEmcol
。さらに、これらは頭部基(両親媒性の部分)中に典型
ールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco
的には窒素原子を有さない。(例えば、16までの)よ
hemical)を含む。カルボキシレートはまた、例
り多くの炭素原子が存在できるが、好適な第2級石鹸界
えば、製品Sandopan(商標)DTC、C1
面活性剤は、典型的には11∼13の全炭素原子を有す 50
ルキルポリエトキシ(7)カルボン酸としてClari
23−4、C1
2
∼
1
3
2
のアルキル基であ
1
は、C9 のアル
のアルキルポリエトキシ
CNP−110、C9 のアルキルアリ
C
3
ア
( 15 )
JP
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antから入手可能である。
【0100】
両性界面活性剤
両性(Amphoteric)、または両性(amph
olytic)界面活性剤は、塩基性および酸性親水性
中性pH−両性イオン
基と有機疎水性基との両方を含む。これらのイオン性実
(式中、Rは、約8∼18の炭素原子を含む非環式疎水
体は、他のタイプの界面活性剤のための本明細書中に記
性基であり、そしてMは、アニオン、通常ナトリウムの
載されたアニオン性またはカチオン基のいずれかである
電荷を中和するためのカチオンである。)を有する。本
ことができる。塩基性窒素および酸性カルボキシレート
組成物中で用いることのできる商業的に有名なイミダゾ
基は、塩基性および酸性親水性基として用いられる典型 10
リン誘導された両性は、例えば:ココアンフォプロピオ
的な官能基である。いくらかの界面活性剤において、ス
ネート、ココアンフォカルボキシプロピオネート、ココ
ルホネート、サルフェート、ホスホネートまたはホスフ
アンフォグリシネート、ココアンフォカルボキシグリシ
ェートは、負の電荷を提供する。
ネート、ココアンフォプロピルスルホネート、およびコ
【0101】
コアンフォカルボキシプロピオン酸を含む。アンフォカ
両性界面活性剤は、脂肪族基が直鎖または分枝であるこ
ルボン酸は、アンフォジカルボン酸のジカルボン酸官能
とができ、そして脂肪族の置換基の1つが約8∼18の
性が二酢酸および/またはジプロピオン酸、脂肪イミダ
炭素原子を含み、そして1つがアニオン性水可溶化基、
ゾリンから生成できる。
例えば、カルボキシ、スルフォ、スルファト、ホスファ
【0104】
ト、またはホスホノを含む、脂肪族の第二級および第三
本明細書中で上記に記載されたカルボキシメチルされた
級アミンの誘導体として広く記載されることができる。 20
化合物(グリシネート)は、しばしばベタインと呼ばれ
両性界面活性剤は、当業者に公知であり、そして”Su
る。ベタインは、両性イオン界面活性剤と題したセクシ
rfactant
ョンにおいて下記に記載される両性の特別なクラスであ
smetics
.
104
Encyclopedia”
&
(2)
Toiletries、
69−71
Co
Vol
る。
(1989)中に記
【0105】
載された2つの主要なクラスにさらに分類される。第1
長鎖N−アルキルアミノ酸は、反応RNH2 、(式中、
のクラスは、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導
R=C8 ∼C1
体(例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリ
ン化したカルボン酸を有する脂肪アミン)により容易に
ン誘導体)およびそれらの塩を含む。第2のクラスは、
調製される。アミノ酸の第一級のアミノ基のアルキル化
N−アルキルアミノ酸およびそれらの塩を含む。ある両
は、第二級および第三級アミンとなる。アルキル置換基
性界面活性剤は、両方のクラスに適合することが想定で 30
は、1超の反応性窒素中心を提供するさらなるアミノ基
きる。
を有することができる。大部分の商業的N−アルキルア
【0102】
ミン酸は、β−アラニンまたはβ−N(2−カルボキシ
両性界面活性剤は、当業者に公知の方法によって合成で
エチル)アラニンのアルキル誘導体である。この発明に
きる。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾ
おける用途を有する商業的N−アルキルアミノ酸両性電
リンは、ジアルキルエチレンジアミンを用いた長鎖カル
解質の例は、アルキルβ−アミノジプロピオネート、R
ボン酸(または誘導体)の縮合および閉環によって合成
N(C2 H4 COOM)2 およびRNHC2 H4 COO
される。商業的両性界面活性剤は、続く加水分解によっ
Mを含む。ある態様では、Rは、約8∼約18炭素原子
て、および例えば、クロロ酢酸または酢酸エチルを用い
を含む非環式疎水性の基であることができ、そしてMは
たアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって誘導
、アニオンの電荷を中和するためのカチオンである。
体化される。アルキル化の間、1つまたは2つのカルボ 40
【0106】
キシアルキル基は、第三級アミンおよびエーテル結合を
好適な両性界面活性剤は、やし油またはココナツ脂肪酸
形成するように反応し、異なるアルキル化剤が異なる第
等のココナツ生産物から誘導されたものを含む。追加の
三級アミンを与える。
好適なココナツ誘導された界面活性剤は、それらの構造
【0103】
エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミ
本発明において用途を有する長鎖イミダゾール誘導体は
ノ酸部分の一部として、例えば、グリシン、またはそれ
、通常、一般式:
らの組み合わせ;および約8∼18(例えば、12)の
(モノ)アセテート
(ジ)プロピオネート
8
の直鎖または分枝鎖アルキル、ハロゲ
炭素原子の脂肪族の置換基を含む。そうした界面活性剤
両性スルホネート
はまた、アルキルアンフォジカルボン酸と考えることが
【化4】
できる。これらの両性界面活性剤は、C1
50
−C(O)−NH−CH2 −CH2 −N
+
2
−アルキル
(CH2 −C
( 16 )
JP
29
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A
2015.7.16
30
H2 −CO2 Na)2 −CH2 −CH2 −OHまたはC
1
2
−N
−アルキル−C(O)−N(H)−CH2 −CH2
+
(CH2 −CO2 Na)2 −CH2 −CH2 −O
Hとして表わされる化学構造を含むことができる。ジナ
1
トリウムココアンフォジプロピオネートは、1つの好適
(式中、R
な両性界面活性剤であり、そしてRhodia
Inc
よび0∼1のグリセリル部分を有する8∼18炭素原子
NJからMiranol(商
のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキル基
。
Cranbury、
標)FBSの商標名の下で市販されている。化学名
二
は、0∼10のエチレンオキサイド部分お
を含み;Yは、窒素、リン、および硫黄原子からなる群
2
ナトリウムココアンフォジアセテートを有する別の好適
から選択され;R
なココナツ誘導された両性界面活性剤は、またRhod 10
ル基またはモノヒドロキシアルキル基であり;Yが硫黄
ia
原子の場合、Xは1であり、そしてYが窒素またはリン
Inc.
Cranbury、
ataine(商標)
NJからMir
JCHAの商標名の下で販売さ
は、1∼3の炭素原子を含むアルキ
原子の場合、Xは2であり、R
3
は、アルキレンまたは
れている。
ヒドロキシアルキレンまたは1∼4炭素原子のヒドロキ
【0107】
シアルキレンであり、そしてZは、カルボキシレート、
両性クラスの典型的なリスト、およびこれらの界面活性
スルホネート、サルフェート、ホスホネート、およびホ
剤の種は、1975年12月30日発行のLaughl
スフェート基からなる群から選択された基である。)で
in
ある。
およびHeuringの米国特許第3、929、
678号明細書中に与えられている。さらなる例は、”
【0110】
Surface
上記に記載された構造を有する両性イオン性界面活性剤
Active
Detergents”
II
by
Agents
(Vol.
Schwartz、
I
and
and
Perry
20
and
の例は、:4−[N、N−ジ(2−ヒドロキシエチル)
−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボ
Berch)中に与えられている。
キシレート;5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−
【0108】
ヘキサデシルスルフォニオ]−3−ヒドロキシペンタン
両性イオン性界面活性剤
−1−サルフェート;3−[P、P−ジエチル−P−3
両性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセッ
、6、9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−
トとして考えることができ、そして、アニオン性の電荷
ヒドロキシプロパン−l−ホスフェート;3−[N、N
を含むことができる。両性イオン性界面活性剤は、第二
−ジプロピルN−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロ
級および第三級アミンの誘導体、複素環第二級および第
ピルアンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート;3−
三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四
(N、N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−
級ホスホニウムまたは第四級スルホニウム化合物の誘導 30
プロパン−1−スルホネート;3−(N、N−ジメチル
体として広く記載できる。典型的には、両性イオン性界
−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロ
面活性剤は、正に帯電した第四級アンモニウムまたは、
パン−1−スルホネート;4−[N、N−ジ(2(2−
ある場合には、スルホニウムまたはホスホニウムイオン
ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)ア
;負に帯電したカルボキシル基;およびアルキル基を含
ンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート;3−[S
む。両性イオンは、通常、分子の等電領域においてほと
−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロ
んど等しい度合いでイオン化し、そして正と負の電荷中
ピル)スルフォニオ]−プロパン−1−ホスフェート;
心間の引力で強い「内塩」を展開できるカチオン性基お
3−[P、P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−
よびアニオン基を含む。そうした両性イオン性の合成界
プロパン−1−ホスホネート;およびS[N、N−ジ(
面活性剤の例は、脂肪族の第四級アンモニウム、ホスホ
3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニ
ニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体を含み、こ 40
オ]−2−ヒドロキシペンタン−l−サルフェートを含
の脂肪族基は、直鎖または分枝であることができ、そし
む。該洗剤界面活性剤中に含まれるアルキル基は、直鎖
て脂肪族置換基の1つは、8∼18の炭素原子を含み、
または分枝および飽和または不飽和であることができる
そして1つが、アニオン性水可溶化基、例えば、カルボ
。
キシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、ま
【0111】
たはホスホネートを含む。ベタインおよびスルタイン(
本組成物での使用に好適な両性イオン性界面活性剤は、
sultaine)界面活性剤は、本明細書中の使用の
一般的な構造:
ための例示的な両性イオン性界面活性剤である。
【化6】
【0109】
これらの化合物の一般式は、
【化5】
50
( 17 )
JP
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32
希釈が、本発明の水性組成物のために使用される。上昇
した使用温度(25℃超)または延長された曝露時間(
30秒超)を用いることができる場合、より高い商用希
釈剤を用いることができる。典型的な使用場所では、濃
のベタインを含む。
縮物は、100ガロンの水当たり約3∼約40オンスの
これらの界面活性剤ベタインは、典型的にはpH極端で
濃縮物の希釈比で材料を混合する、通常入手可能な蛇口
強いカチオン性またはアニオン性の特徴を示さず、それ
水または水道水を使用した水の主要比を用いて希釈され
らの等電範囲(isoelectric
る。
range)
中で減少した水溶解度を示さない。「外部の」第四級ア
【0116】
ンモニウム塩と異なり、ベタインは、アニオン性物と適 10
例えば、使用組成物は、約0.01∼約10wt%の濃
合性である。好適なベタインの例は、ココナツアシルア
縮物組成物および約90∼約99.99wt%希釈剤;
ミドプロピルジメチルベタイン;ヘキサデシルジメチル
または約0.1∼約1wt%の濃縮物組成物および約9
ベタイン;C1
アシルアミドプロピルベタイン
9∼約99.9wt%希釈剤を含むことができる。使用
∼
1
4
アシルアミドヘキシルジエチルベタイン;
組成物中で成分の量は、濃縮物組成物のための上記に記
4−C1
4
∼
1
;C8
2
6
∼ 1 4
アシルメチルアミドジエチルアンモニ
オ−1−カルボキシブタン;C1
6 ∼ 1 8
ジメチルベタイン;C1
アシルアミドペンタン
2 ∼ 1 6
ジエチルベタイン;およびC1
2 ∼ 1 6
載された量およびこれらの希釈因子から計算できる。
アシルアミド
【0117】
安定化させた過酸組成物を用いる方法
アシルメチルア
いくつかの形態において、本発明は、本発明の安定化さ
ミドジメチルベタインを含む。
せた過酸組成物の使用方法を含む。いくつかの態様にお
【0112】
20
本発明中で有用なスルタインは、式(R(R
R
2
SO
3
−
(式中Rは、C6 ∼C1
ル基であり、それぞれのR
1
1
1
)2 N
+
いて、これらの方法は、過酸の抗菌および/または漂白
活性を用いる。例えば、本発明は、微生物個体群を減少
のヒドロカルビ
させるための方法、皮膚上の微生物の数を減らすための
は、典型的には独立したC
方法、皮膚の病気を治療するための方法、においを減ら
8
∼C3 のアルキル、例えばメチルであり、そしてR
2
すための方法、または漂白のための方法を含む。これら
は、C1 ∼C6 ヒドロカルビル基、例えばC1 ∼C3 の
の方法は、物体、表面、体、または流れと、本発明の安
アルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。)を
定化させた過酸組成物とを接触させることによって、物
有する化合物を含む。
体、表面の上で、または水もしくはガスの本体または流
【0113】
れの中で行うことができる。接触は、組成物をスプレー
両性イオンのクラスの典型的なリスト、およびこれらの
すること、物体を組成物中に浸すこと、物体の組成物を
界面活性剤の種は、1975年12月30日に発行され 30
用いた泡もしくはゲル処理、またはそれらの組み合わせ
たLaughlin
等の組成物を適用するための多数の方法のいずれかを含
およびHeuringの米国特許
第3、929、678号明細書中に与えられている。さ
むことができる。
らなる例は、”Surface
【0118】
nts
and
Active
Detergents”
Age
(Vol.
I
and
IIby
ry
and
Berch)中に与えられている。
Schwartz、
Per
いくつかの形態において、本発明の組成物は、Salm
onella
nella
typhimurium、
javiana、
jejuni、
Salmo
Campylobac
【0114】
ter
使用組成物
cytogenes、およびEscherichia
Listeria
mono
本発明の組成物は、濃縮物組成物および使用組成物を含
coli
む。例えば、濃縮物組成物は、例えば、水を用いて希釈 40
これらに限られない1種または2種以上の食品に有され
でき、使用組成物を生成する。ある態様では、濃縮物組
ている食品生産物と関連する病原性バクテリアを殺すの
成物は、物体に適用する前に使用溶液に希釈できる。経
に効果的な量の本発明の安定化させた過酸組成物を含む
済上の理由から、濃縮物は販売されることができ、そし
。いくつかの態様において、本発明の組成物は、Sal
てエンドユーザーは、水または水性希釈剤を用いて、濃
monella
縮物を使用溶液に希釈できる。
hylococcus
【0115】
ella
濃縮物組成物中での活性成分のレベルは、意図した希釈
monas
因子およびスルホン化ペルオキシカルボン酸化合物の所
chia
望の活性による。通常、約10ガロンの水に対し約1流
びを含むがこれらに限られないヘルスケアー表面および
量オンスから約1ガロンの水に対し約10流量オンスの 50
環境と関連する1種または2種以上の病原性バクテリア
O157:H7、酵母、およびかびを含むが
typhimurium、
aureus、
Stap
Salmon
choleraesurus、Pseudo
aeruginosa、
Escheri
coli、ミコバクテリア、酵母、およびか
( 18 )
JP
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34
を殺すのに効果的な量の安定化させた過酸組成物を含む
菌足浴中で用いることができる。本発明の組成物はまた
。本発明の組成物および方法は、グラム陽性の(例えば
、抗菌テストディップとして用いることができる。
、Listeria
【0123】
monocytogenesまた
はStaphylococcus
aureus)およ
びグラム陰性の(例えば、Escherichia
oliまたはPseudomonas
いくつかの形態において、本発明の組成物は、人間、動
c
物、およびその同類のもの等の病原性微生物の数を減ら
aerugin
すために用いることができる。組成物は、菌、かび、バ
osa)バクテリア、酵母、かび、細菌性胞子、ウイル
クテリア、胞子、およびウイルス、例えば、S.
ス等の広範の微生物に対して活性を有する。本発明の組
reus、
成物および方法は、上記の様に、広範の人間の病原菌に
ci、
対して活性を有する。本組成物および方法は、食品加工 10
as
表面上の、食品生産物の表面上の、食品生産物の洗浄ま
ファージ、またはその同類のものを含む病原菌に対して
たは加工のために使用される水中の、ヘルスケアー表面
活性を示す。そうした病原菌は、乳腺炎または他のほ乳
上の、またはヘルスケアー環境中の広範な微生物を殺す
類の搾乳病、結核、およびその同類のものを含む種々の
ことができる。
病気および疾患を生じる場合がある。本発明の組成物は
【0119】
、動物の皮膚または他の外部のまたは粘膜の表面上の微
本発明の組成物は、種々の家庭または工業用途、例えば
生物の数を減少できる。さらに、本組成物は、水、空気
、表面もしくは物体または水の本体もしくは流れ中の微
、または表面基材による移送を通して広がる病原性微生
生物またはウイルスの数を減少させるために使用できる
物を殺すことができる。この組成物は、動物の皮膚、他
。組成物は、キッチン、バスルーム、工場、病院、歯科
の外部のまたは粘膜の表面、水、空気、または表面に適
用オフィスおよび食品植物を含む種々の範囲中に適用で 20
用する必要があるだけである。
き、そして滑らかな、不規則なまたは多孔質トポグラフ
【0124】
ィーを有する種々の硬表面または軟表面に適用できる。
安定化させた過酸組成物はまた、表面微生物個体群を減
好適な硬表面は、例えば、構造上の表面(例えば、床、
少させるために、食品および植物種上で使用でき;そう
壁、窓、流し台、テーブル、カウンターおよび看板);
した食品および植物種を取り扱う製造または加工場所で
食事用具;硬表面の医療用または手術器具および機器;
使用でき;またはそうした場所の周りの処理水を処理す
および硬表面の包装を含む。そうした硬表面は、例えば
るために使用できる。例えば、この組成物は、食品輸送
、セラミック、金属、ガラス、木材または硬質プラスチ
ライン(例えば、ベルトスプレー);長靴および手洗い
ックを含む種々の材料でできていることができる。
ディップパン;食品貯蔵施設;耐腐敗空気循環システム
【0120】
;冷凍および冷却器装置;飲料冷却装置および保温器、
好適な軟表面は、例えば、紙;フィルター媒体、病院お 30
ブランチャー、まな板、第3の流し台の領域、および肉
よび手術リネンおよび衣類;軟表面の医療用または手術
冷却装置または煮沸機器の上で使用できる。本発明の組
器具および機器;および軟表面の包装を含む。そうした
成物は、水路、パイプ輸送、カッター、スライサー、ブ
軟表面は、例えば、紙、繊維、織物または不織布、軟質
ランチャー、レトルトシステム、洗浄機、およびその同
プラスチックおよびエラストマーを含む種々の材料でで
類のものの中に見いだされる等の生成された輸送水を処
きていることができる。本発明の組成物はまた、食品お
理するために使用できる。
よび皮膚(例えば、手)等の軟表面に適用できる。本組
【0125】
成物は、泡立ちまたは非泡立ち環境の殺菌剤または消毒
本発明の組成物を用いて処理できる特定の食品は、卵、
剤として用いることができる。
肉、種、葉、果物および野菜を含むがこれらに限られな
【0121】
い。特別な植物表面は、収穫された葉および成長してい
本発明の安定化させた過酸組成物は、減菌剤、殺菌剤、 40
る葉の両者、根、種、皮または殻、幹、茎、塊茎、球茎
消毒剤、防腐剤、脱臭機、防腐剤、殺菌剤、殺菌製剤、
、果実およびその同類のものを含む。組成物はまた、病
殺胞子剤、殺ウイルス剤、洗剤、脱色剤、硬表面クリー
原性および非病原性微生物の両方のレベルを低下させる
ナー、手洗い石鹸、水なしハンド用殺菌剤、および手術
ために動物の死体を処理するのに使用できる。
前、または手術後の手洗い消毒剤等の製品中に含まれる
【0126】
ことができる。
いくつかの形態において、本発明の組成物は、食品サー
【0122】
ビスまたは食品加工産業中で容器、加工施設、または装
組成物は、ほ乳類の皮膚処理等の家畜製品または動物の
置のクリーニングまたは消毒において有用である。組成
囲い、おり、水飲み場、および検査テーブルおよび手術
物は、食品包装材料および装置、および特に冷または熱
室等の家畜の治療エリアの消毒または殺菌のための製品
無菌包装での使用のために特別な価値を有する。本発明
中で使用できる。本組成物は、家畜または人のための抗 50
の組成物を用いることができる、加工施設の例は、ミル
E. coli、
Legionella、
au
Streptococ
Pseudomon
aeruginosa、ミコバクテリア、結核、
( 19 )
JP
35
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36
クラインの乳製品、連続的な醸造システム、ポンプで送
皿、ヘルスケアー装置または道具、および他の硬表面等
ることのできる食品システムおよび飲料ライン等の食品
の硬表面を消毒する方法において使用できる。
加工ラインを含む。食品サービスウェアーは、本発明の
【0133】
組成物を用いて消毒できる。例えば、この組成物は、ウ
安定化させた過酸組成物は、細菌または種々の方法を使
ェアー洗浄機械、食卓用食器類、瓶洗浄機、瓶冷却装置
用して汚れた表面もしくはクリーニングされた表面に適
、保温器、第3の流し台洗浄機、切断エリア(例えば、
用できる。これらの方法は、物体、表面、実体、または
水ナイフ、スライサー、カッターおよびのこぎり)およ
流れと本発明の組成物を接触させることによって、物体
び卵洗浄機の上または中で使用できる。
、実体中の表面、または水流もしくはガス流、またはそ
【0127】
の同類のもの上で行うことができる。接触は、組成物を
特別な処理可能な表面は、カートン、瓶、フィルムおよ 10
スプレーすること、物体を組成物中に浸すこと、物体の
び樹脂等の包装;ガラス、皿、用具、ポットおよびパン
組成物を用いた泡処理またはゲル処理、またはそれらの
等の食卓用食器類;ウェアー洗浄機;流し台、反、テー
組み合わせ等の組成物に適用するための多数の方法のい
ブル、床および壁等の曝された食品調製エリア表面;タ
ずれかを含むことができる。
ンク、バット、ライン、ポンプおよびホース(例えば、
【0134】
加工ミルク、チーズ、アイスクリームおよび他の乳製品
本発明の安定化させた過酸組成物の濃縮物または使用濃
のための乳製品加工装置)等の加工装置;および輸送用
度は、物体への抗菌またはクリーニング組成物の適用の
車両を含むがこれらに限られない。容器は、ガラス瓶、
ための任意の従来の方法または装置により物体に適用す
PVCまたはポリオレフィンフィルムサック、缶、ポリ
るか、または物体と接触させることができる。例えば、
エステル、種々の堆積(100ml∼2リッター等)の
物体は、組成物もしくは組成物でできた使用溶液を用い
PENまたはPET瓶、1ガロンのミルク容器、板紙の 20
て拭かれ、スプレーされ、組成物の泡をつけられ、そし
ジュースまたはミルク容器等を含む。
て/または組成物中に浸されることができる。この組成
【0128】
物は、表面上にスプレーされ、泡でつけられ、または拭
この組成物は、他の工業用装置の上またはの中で、およ
かれることができ;組成物は、表面上で誘導させられ、
びヒーター、冷却塔、ボイラー、レトルト水、すすぎ水
または表面は、組成物中にディップさせられることがで
、無菌の包装洗浄水、およびその同類のもの等の他の工
きる。接触は、手によってまたは機械によってなされる
業用工程流れの中で使用できる。この組成物は、プール
ことができる。食品加工表面、食品生産物、食品加工ま
、温泉、娯楽用水路およびウォータースライド、噴水、
たは輸送水、およびその同類のものは、本発明による液
およびその同類のものの中等の娯楽用水中で細菌および
体、泡、ゲル、エアロゾル、ガス、ワックス、固体、ま
臭いを処理するために使用できる。
たは粉末化安定化させた組成物、またはこれらの組成物
【0129】
30
を含有する溶液を用いて処理できる。
本発明の安定化させた過酸組成物を含むフィルターは、
【実施例】
空気および液体中で微生物の数を減少できる。そうした
【0135】
フィルターは、Legionella等の水および空気
本発明の範囲内の多数の改変および変化は、当業者に明
によって運ばれる病原菌を除去できる。
らかであろうので、本発明は、具体的な説明のみを意図
【0130】
する以下の例においてさらに特に記載される。そうでな
本組成物は、配水管または他の表面上に細菌、ミバエ、
いと記載しない限り、以下の例で記載されるすべての部
または他の虫、幼虫の数を減少させるために用いること
、パーセンテージ、および比率は、重量基準であり、そ
ができる。
してすべての例において使用される試薬は、下記の化学
【0131】
供給業者から得られたかもしくは入手可能であるか、ま
本発明の組成物はまた使用溶液の中へ食品加工装置を浸 40
たは従来技術によって合成できる。
すこと、装置を消毒するために充分な時間の間装置を浸
【0136】
すこと、および装置から過剰な溶液を拭くか、または排
例1−種々の過酸調合物の貯蔵安定性
出することによって用いることができる。本発明の組成
過酢酸(POAA)および過酸化水素(H2 O2 )を含
物は、食品加工表面を使用溶液でスプレーまたは拭くこ
む組成物を、この例のためのベース組成物として使用し
と、表面を消毒するのに充分な時間の間表面を湿ったま
た。一連の調合物を調製した。これらの調合物は、1−
まにすること、および拭き、垂直での排出、真空等によ
ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)ありお
って過剰溶液を除くことによってさらに用いることがで
よびなしの両方を有する、マグネシウムイオン源を含む
きる。
。酸化マグネシウム(MgO)、無水硫酸マグネシウム
【0132】
(MgSO4 )、硫酸マグネシウム・7水和物(MgS
本発明の組成物はまた、施設付属タイプの装置、用具、 50
O4 ・7H2 O)、および酢酸マグネシウム・4水和物
( 20 )
JP
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A
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38
((CH3 COO)2 Mg・4H2 0)を含む種々のマ
グネシウムイオン源を使用した。調製された組成物のそ
れぞれは、Mg
2
+
およびHEDPの量を変えて約21
.0wt%のH2 O2 (35%)、および約78wt%
の酢酸を含んでいた。Mg
2 +
の源をまた変化させた。
【0137】
試験溶液の貯蔵安定性を測定した。122°Fにおいて
H2 O2 およびPOAAの残った量を種々の時間点にお
いて測定した。122°Fにおける24日間は、室温で
1年間のシミュレーションと理論付けされた。試験結果 10
を下記の表中に示す。
【0138】
表1.MgOをMgイオン源として使用し、そしてキレ
【0141】
ート剤が存在しなかった場合の結果
これらの研究から、Mg
【表1】
EDPの存在なしで、溶液中に存在する過酸を分解した
2
+
は、単独で、すなわち、H
(表1を参照のこと)ことが確認された。これらの結果
はまた、低レベルのMg
2
+
(例えば、49および98
ppm)において、いくらかの安定性の増強があったこ
とを示した。これらの低レベルのものはまた、Mg
20
2
+
:HEDPの低いモル比(1:14および1:7それぞ
れ)であった。より高レベルのMg
2
+
において安定性
が徐々に高まり、そしてさらにHEDPを加えても調合
物の安定性は上昇しないようであったことが確認された
【0139】
。
表2.(そうでないと記載がなければ)MgSO4 ・7
【0142】
H2 OをMgイオン源として用いた場合の結果
例2−Mg
【表2】
等モル比のHEDPおよびMgSO4 ・7H2OをDI
2
+
およびHEDP錯体の溶解度の研究
水と混合させ、そして混合物の溶解度を観察した。結果
を下記の表に示す。
30
表4
【表4】
【0143】
HEDPによって制御された中性pHでは、混合物は非
常に可溶性であったことが観察された。
【0140】
【0144】
表3.酢酸マグネシウム・4H2 OをMgイオン源とし
これらの混合物へのpHの変化の影響をまた測定した。
て用いた場合の結果
等モルレベルのMg
【表3】
下記に示す系中において試験した。MgSO4 ・7H2
2
+
/HEDP錯体を含む混合物を
Oのレベルを、それぞれの系中のHEDPレベルと等モ
ルに選択した。
50
表5
( 21 )
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40
【表5】
た。最大に高められた安定性の約0.2wt%および約
0.4wt%のMg
2
+
の添加で生じた。
【0149】
MgSO4 ・7H2 0のTsunami(商標)使用溶
液への効果を試験した。無菌包装条件をシミュレーショ
ンするように試験を行った。この試験調合物は、ヘキサ
ン二酸ジメチルエステル、およびセバシン酸ジメチルの
【0145】
100ppmの混合物を含み、そして140°Fで試験
結果は、より高レベルの酢酸、すなわち、さらに酸性p
された。結果を下の表に示す。
H、例えば、59%∼78%の酢酸において、錯体は溶 10
【0150】
解度の問題を有し、Mg
2 +
/HEDP錯体は、溶解度
表7
の問題を生じる程pHが低かったことを示した。任意の
【表7】
特定の理論によって拘束されることを望まないが、問題
のある金属イオンを有するその条件付き安定性定数が著
しく減少したので、そうした低いpH条件では、HED
Pは、最小限に機能したと考えられる。
【0146】
例3−市販されている過酸系の安定性の研究
表6
【表6】
20
【0151】
これらの結果をまた図2中に図式的に記載した。これら
30
の結果から図に示すように、結果は、全ての試験した調
合物で比較的類似していた。
【0152】
例4−減少したリン過酸溶液の安定性へのMg
【0147】
種々のMg
2
2
+
の添
加の効果
+
/HEDP錯体の添加後の市販されてい
る過酸溶液、すなわち、Ecolab
手可能であるTsunami
Inc.から入
Ecolab
Inc.から市販されている商業的過酸
調合物、Oxonia
Activeをこの研究のため
100の安定性を研究し
に使用した。約0.1%のリンが調合物中で存在するよ
た。量を変えたMgSO4 ・7H2 Oをそれぞれのサン
うに調合物を変化させた。種々の量のMgSO4 ・7H
プルに加え、そして全ての調合物は、0.90%のHE
2
DPを含んでいた。調合物を室温で、そしてまた122 40
し、そして結果を図3および4中に示した。
°Fで試験した。調合物中におけるH
【0153】
2
O2 およびPO
Oを調合物に加えた。これらの調合物の安定性を監視
Aの残った量を異なる時点において測定した。結果を下
これらの図中に図に示すように、MgSO4 ・7H2 O
記の表に示す。
の添加なしでは、リンの減少は、(例えば、HEDP酸
【0148】
のレベルの低下によって)約2つの望ましくない特徴、
*(122°Fで貯蔵し)28日目まで開けなかった複
過酢酸のより遅い生成;および低下した貯蔵安定性を調
製サンプル
合物中にもたらした。これらの望ましくない特徴は、低
これらの結果をまた、図式的に図1中に示した。これら
レベルのMgSO4 ・7H2 Oの添加で減少した。
の結果から図に示すように、MgSO4 ・7H2 0の添
【0154】
加は、高められた安定性、すなわち、対照と比較して、
例5−混合された過酸系へのMg
長い間により多く残ったH2 O2 およびPOAAを示し 50
ペルオキシオクタン酸(POOA)およびペルオキシ酢
2
+
の添加の効果
( 22 )
JP
41
2015-129156
A
2015.7.16
42
酸(POAA)を含む混合された過酸系へのMgSO4
属の請求の範囲中に規定された本発明の範囲を制約する
・7H2 Oの添加の効果を試験した。MgSO4 ・7H
ことを目的としない。他の形態、利点、および改変は、
2
Oの量を変えて、POOAおよびPOAA、ならびに
以下の請求の範囲内にある。
0.9%のHEDPを含む組成物に加えた。長い間に、
【0157】
残った過酢酸の量を測定した。結果を図5に図式的に示
さらに、上記に記載したすべての特許公報の内容は、参
す。
照によりその全てを本明細書中に取り込む。
【0155】
【0158】
この図中に図式的に示すように、MgSO4 ・7H2 O
当然のことながら、値および範囲が本明細書中のどこに
の添加は、シミュレーションした1年間の時間後に利益
を示した。
与えられようと、全ての値および範囲は、これらの値お
10
よび範囲内に包含され、本発明の範囲内に包含されるこ
【0156】
とを意図する。さらに、これらの範囲内にある全ての値
ほかの態様
、そしてこれらの範囲の上限または下限は、また本出願
当然のことながら、本発明は、それらの詳細な記載と共
によって考慮される。
に、記載された、先の記載は、具体的に示し、そして付
【図1】
【図2】
( 23 )
JP
【図3】
【図5】
【図4】
【図6】
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A
2015.7.16
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【手続補正1】
【提出日】平成27年2月26日(2015.2.26)
【補正対象書類名】明細書
( 24 )
JP
2015-129156
A
2015.7.16
【補正対象項目名】0158
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン
【補正方法】変更
酸を含む、態様1に記載の組成物。
【補正の内容】
(態様8)
【0158】
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、態様
当然のことながら、値および範囲が本明細書中のどこに
1に記載の組成物。
与えられようと、全ての値および範囲は、これらの値お
(態様9)
よび範囲内に包含され、本発明の範囲内に包含されるこ
該キレート剤が、生分解性アミノカルボキシレートを含
とを意図する。さらに、これらの範囲内にある全ての値
む、態様8に記載の組成物。
、そしてこれらの範囲の上限または下限は、また本出願
(態様10)
によって考慮される。
該金属塩:キレート剤のモル比が、約5:1∼約1:1
(態様1)
4である、態様1に記載の組成物。
(a)過酸と、
(態様11)
(b)(i)金属塩と、
該安定な過酸組成物が、追加の機能性成分をさらに含む
(ii)キレート剤と
、態様1に記載の組成物。
を含む安定化組成物と、
(態様12)
を含んで成る安定な過酸組成物であって、該安定な過酸
該追加の機能性成分が、界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、
組成物が、室温において約1年間実質的に安定である、
増粘剤、発泡剤、凝固剤、美観改良剤、およびそれらの
過酸組成物。
混合物からなる群から選択される、態様11に記載の組
(態様2)
成物。
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキ
(態様13)
シプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペン
該安定な過酸組成物が、約0.1%未満のリンを含有す
タン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸
る化合物を含む、態様1に記載の組成物。
、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオ
(態様14)
キシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸
該キレート剤が、該安定化組成物中に約0.5wt%∼
、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢
約5.0wt%存在する、態様1に記載の組成物。
酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオ
(態様15)
キシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジ
該安定な過酸組成物が、室温で約1年間、該初期の平衡
ピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸
過酸レベルの少なくとも約90%を保つ、態様1に記載
およびそれらの混合物からなる群から選択される、態様
の組成物。
1に記載の組成物。
(態様16)
(態様3)
(a)過酸と、
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、態様1に記載の組
(b)予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む液体安定
成物。
化組成物と、
(態様4)
を含んで成る安定な過酸組成物であって、
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4 、MgS
該安定な過酸組成物が、室温において約1年間実質的に
O4 ・7H2 O、酢酸マグネシウム・4H2 O、無水酢
安定である、組成物。
酸マグネシウム、およびそれらの混合物からなる群から
(態様17)
選択される、態様3に記載の組成物。
該予め反応させた金属錯化剤の錯体が、EDTAのカル
(態様5)
シウム塩、EDTAのマグネシウム塩、およびそれらの
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩およびそれらの混合
混合物からなる群から選択される、態様16に記載の組
物から選択される、態様1に記載の組成物。
成物。
(態様6)
(態様18)
該カルシウム塩が、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム
実質的に安定化させた過酸組成物が生成されるように、
、ヒ酸カルシウム、炭化カルシウム、シクラミン酸カル
(a)過酸と、
シウム、グルコン酸カルシウム、過マンガン酸カルシウ
(b)金属塩およびキレート剤を含む安定化組成物と、
ム、リン酸カルシウム、リン化カルシウム、ステアリン
を混合させる工程を含む、実質的に安定化させた過酸組
酸カルシウム、硫酸カルシウム、タングステン酸カルシ
成物を形成させるための方法であって、該方法が乾燥ス
ウム、ヒドロキシルアパタイトおよびそれらの混合物か
テップを含まない、方法。
らなる群から選択される、態様5に記載の組成物。
(態様19)
(態様7)
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキ
( 25 )
JP
2015-129156
A
2015.7.16
シプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペン
【補正対象項目名】全文
タン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸
【補正方法】変更
、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオ
【補正の内容】
キシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸
【特許請求の範囲】
、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢
【請求項1】
酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオ
(a)過酸と、
キシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジ
(b)EDTAのカルシウム塩、EDTAのマグネシウ
ピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸
ム塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される
およびそれらの混合物からなる群から選択される、態様
予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む液体安定化組成
18に記載の方法。
物と、
(態様20)
から成る安定な水性過酸組成物であって、
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、態様18に記載の
該金属錯化剤の予め反応させた錯体が金属塩とキレート
方法。
剤とから形成され、
(態様21)
該金属塩:該キレート剤のモル比が、5:1∼1:14
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4 、MgS
であり、
O4 ・7H2 O、酢酸マグネシウム・4 H2 O、無水酢
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシプロピオン酸、
酸マグネシウムおよびそれらの混合物からなる群から選
ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキ
択される、態様20に記載の方法。
シヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸、ペルオキシ乳酸
(態様22)
、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩またはそれらの混合
ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペル
物からなる群から選択される、態様18に記載の方法。
オキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグル
(態様23)
タル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン
、ペルオキシスベリン酸およびそれらの混合物からなる
酸を含む、態様18に記載の方法。
群から選択され、
(態様24)
該金属塩が、マグネシウム塩および/またはカルシウム
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、態様
塩を含み、
18に記載の方法。
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4 、MgS
(態様25)
O4 ・7H2 O、無水酢酸マグネシウム、およびそれら
該アミノカルボキシレートが、生分解性アミノカルボキ
の混合物からなる群から選択され、そして、
シレートを含む、態様24に記載の方法。
該安定な過酸組成物が、室温において1年間安定である
(態様26)
、組成物。
該金属塩;該キレート剤のモル比が、約5:1∼約1:
【請求項2】
14である、態様18に記載の方法。
該金属塩が、カルシウム塩を含む、請求項1に記載の組
(態様27)
成物。
該安定化させた過酸組成物が、室温で約1年間安定であ
【請求項3】
る、態様18に記載の方法。
安定化させた過酸組成物が生成されるように、成分(a
(態様28)
)と(b)とを混合させる工程を含む、請求項1に記載
該過酸組成物が、室温で約1年間該初期の平衡過酸レベ
の安定化させた過酸組成物を形成させるための方法であ
ルの少なくとも約90%を保つ、態様18に記載の方法
って、該方法が乾燥ステップを含まない、方法。
。
【請求項4】
【手続補正2】
該安定化させた過酸組成物が、室温で1年間安定である
【補正対象書類名】特許請求の範囲
、請求項3に記載の方法。
────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.
FI
テーマコード(参考)
A01N
37/18
(2006.01)
A01N
37/18
A61K
33/40
(2006.01)
A61K
33/40
A61K
31/327
(2006.01)
A61K
31/327
Z
( 26 )
A61P
(74)代理人
17/00
出野
小林
マン,ビクター
パートメント
101
直樹
エフ.
55108,セント
ポール,カーリング
ドライブ
ジー.
キリーン,イボンヌ
55109,メープルウッド,フランドラウ
ストリート 1938
エム.
アメリカ合衆国,ミネソタ
55075,サウス
セント
ポール,ダグラス
ストリート
6
(72)発明者
1410,ア
207
ラスコッテ,キース
アメリカ合衆国,ミネソタ
(72)発明者
2015.7.16
知
アメリカ合衆国,ミネソタ
(72)発明者
17/00
A
100147212
弁理士
(72)発明者
A61P
2015-129156
100128495
弁理士
(74)代理人
(2006.01)
JP
レンチュ,スティーブン
イー.
アメリカ合衆国,ミネソタ
55116,セント
Fターム(参考) 4C086 AA10
HA22
NA03
ZA90
4C206 AA10
DA39
NA03
ZA90
4H011 AA02
AA04
BA04
BB06
BC06
BC18
ポール,オルメ
DA13
DC05
DF03
コート
21
21