男女雇用機会均等法及び労働基準法一部改正の概要 項 目 性 差 別 禁 止 の 範 囲 拡 大 現 行 法 女性に対する差別的取扱い禁 止。 以下の事項に係わる差別を禁 止 改 正 法 男女双方に対する差別的取扱いを禁止。 ⑤~⑨を差別禁止の対象に追加 ①募集・採用 ②配置・昇進・教育訓練 ①募集・採用 ③福利厚生 ②配置・昇進・教育訓練 ④定年・解雇 ③福利厚生 ⑤降格 ④定年・解雇 ⑥職種・雇用形態の変更 ⑦退職勧奨 ⑧ 労 働 契 約 の 更 新 (雇 止 め ) ⑨ 配 置 に お い て 業 務 の 配 分・権 限 の 付 与 が 含 ま れ る こ と を 明確化した。 厚生労働省令で列挙された①~③について、業務遂 行上の必要など合理的な理由がある場合を除き、間 接差別として禁止する。 間 接 差 別 の 禁 止 ① 労 働 者 の 募 集 又 は 採 用 に 当 た っ て 、労 働 者 の 身 長 、体 重 又は体力を要件とすること。 ②コース別雇用管理における「総合職」の労働者の募集・ 採 用 に あ た っ て 、転 居 を 伴 う 転 勤 に 応 じ る こ と が で き る ことを要件とすること。 ③ 労 働 者 の 昇 進 に 当 た り 、転 勤 の 経 験 が あ る こ と を 要 件 と すること。 妊娠・出産等を理由とする 解雇の禁止 妊 娠 等 を 理 由 と す る 不 利 益 取 り 扱 い の 禁 止 1.解 雇 以 外 の 不 利 益 取 り 扱 い も 禁 止 <指針で示された不利益取り扱い> ①賃金について、妊娠・出産等に係わる不就労分を超え て不支給とすること。 ②賞与又は退職金の支給額算定にあたり、不就労期間や 労働能率の低下を考慮の対象とする場合、同じ期間休 業した疾病等や同程度労働能率が低下した疾病等と比 較 し て 、妊 娠 ・ 出 産 等 に よ る 休 業 や 労 働 能 率 の 低 下 に つ いて不利益に取り扱うこと。 ③ 妊 娠・出 産 等 に 伴 い そ の 従 事 す る 職 務 に お い て 業 務 を 遂 行することが困難であり配置を変更する必要がある場 合 、他 に 当 該 労 働 者 を 従 事 さ せ る こ と が で き る 適 当 な 職 務 が あ る に も か か わ ら ず 、特 別 な 理 由 な く 当 該 職 務 と 比 較 し て 、賃 金 そ の 他 の 労 働 条 件 、通 勤 事 情 等 が 劣 る こ と となる配置の変更を行うこと。 2.① ~ ③ を 理 由 と す る 解 雇 ・ そ の 他 の 不 利 益 取 り 扱 いも禁止 ①均等法の母性健康管理措置を請求もしくは受けたこと ②労働基準法の母性保護措置を請求もしくは受けたこと ③ 妊 娠・出 産 に 起 因 す る 能 率 低 下 ま た は 労 働 不 能 が 生 じ た こと。 3.妊 娠 中 ・ 産 後 1 年 以 内 の 解 雇 は 、 妊 娠 等 が 理 由 で はないことを事業主が証明しない限り無効 。 職場における女性に対するセク シュアルハラスメント対策とし て雇用管理上必要な配慮を事業 主に義務づけ。 1.男 性 に 対 す る セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン ト も 対 象 と する 2.セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン ト 対 策 と し て 雇 用 管 理 上 必要な措置を講ずることを事業主に義務づけ <指針で示された措置> ① セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン ト の 内 容・セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン ト が あ っ て は な ら な い 旨 の 方 針 を 明 確 化 し 、周 知 ・ セ ク シ ュ ア ル ハ ラ ス メ ン ト 対 策 啓発すること。 ② 行 為 者 に つ い て は 、厳 正 に 対 処 す る 旨 の 方 針 ・ 対 処 の 内 容を就業規則等に規定し、周知・啓発すること ③相談窓口をあらかじめ定めること。 ④ 窓 口 相 談 者 は 、内 容 や 状 況 に 応 じ 適 切 に 対 処 で き る よ う にすること。また、広く相談に応じること。 ⑤事実関係を迅速かつ正確に確認すること。 ⑥事実確認ができた場合は、行為者及び被害者に対する 措置をそれぞれ行うこと。 ⑦再発防止に向けた措置を講ずること。 ⑧ 相 談 者・行 為 者 等 の プ ラ イ バ シ ー を 保 護 す る た め に 必 要 な措置を講じ保護すること。 ⑨ 相 談 し た こ と 、事 実 関 係 の 確 認 に 協 力 し た こ と 等 を 理 由 と し て 不 利 益 取 り 扱 い を 行 っ て は な ら な い 旨 を 定 め 、周 知すること。 3.是 正 指 導 に 応 じ な い 場 合 の 企 業 名 公 表 の 対 象 に 追 加。 母 性 健 康 管 理 ポ ジ テ ィ ブ ア ク シ ョ ン 事業主に妊娠中・出産後の健康 管理に関する措置を義務付け。 4.事 業 主 と 労 働 者 間 の 紛 争 に つ い て 、 調 停 な ど 紛 争 解決援助の対象に追加。 1.是 正 指 導 に 応 じ な い 場 合 の 企 業 名 公 表 の 対 象 に 追加。 2.事 業 主 と 女 性 労 働 者 間 の 紛 争 に つ い て 、 調 停 な ど 紛争解決援助の対象に追加。 事業主がポジティブアクション を 取り組む際に、国が相談その他 の援助を実施 ①雇用に関する状況の分析 ②男女の金綱機会及び待遇の確保 の 支障となっている事情を改善す る に当たって必要となる措置に関 する計画の作成 ③措置の実施 ④必要な体制の整備 国が事業主に対して行う援助の内容(左記①~④) に以下を追加 事業主がポジティブアクションの取組状況を外部に 開示する際に、国が援助を実施 (ポジティブアクションに関するポータルサイトを 設け、個別企業から寄せられた取り組み状況を紹介 すること等を予定) <労働基準法> 項 目 女 性 の 坑 内 労 働 現 行 法 原 則 18 歳 以 上 の 女 性 は 、 坑 内 労 働禁止 例外 医師・看護師の業務 新聞、出版業・放送番組の取材 高度の科学知識を必要とする自然 科学に関する研究業務 改 正 法 女性技術者が行う管理・監督業務について、坑内 労働が行えるよう規制を緩和。 (妊産婦・作業員の業務は坑内労働禁止の対象と なる)
© Copyright 2024 Paperzz