2014-6病態生理 膠原病・骨・免疫異常 膠原病 骨 免疫異常

2014‐6病態生理
膠原病 骨 免疫異常
膠原病・骨・免疫異常
膠原病の特徴
1.原因不明の疾患
2 全身性炎症性疾患 : :
2.全身性炎症性疾患
発熱,体重減少,倦怠感,易疲労感
3.多臓器疾患 : 皮膚,関節,腎臓,肺,
関節リウマチ
心臓 神経 筋 消化器 眼 血液
心臓,神経,筋,消化器,眼,血液
4.慢性疾患 :再燃と寛解を繰り返す
5.結合組織のフィブリノイド変性 ○内臓:全身性エリトマトーデス(SLE)
6.自己免疫疾患
○関節:慢性関節リウマチ
○皮膚・筋肉:強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎
○血管:結節性多発動脈炎・血管炎症候群
強皮症
移動性関節炎 淋菌性 リウマチ熱
移動性関節炎:淋菌性、リウマチ熱
2
リウマチ
皮膚筋炎
SLE
蝶形紅斑
乾癬
2014/10/25
ヘリオトロープ
ヘリオトロ
プ
4
リウマチ因子陽性
関節リウマチrheumatoid arthritis RA 骨棘形成
1/300頻度。遺伝:30%:HLA‐DR4
出産・授乳で少ない妊娠中寛解
35‐60歳女に:橋本病、シェーグレン
男では男性ホルモン低値
抗CC 抗体60%陽性
抗CCP抗体60%陽性
喫煙でおきやすい
左右対象におきる
リウマチ結節:稀
高齢者では肩 膝で 発熱
高齢者では肩、膝で、発熱
超音波検査で滑膜炎診断
軟骨下骨硬化
関節裂隙狭小
朝30分以上のこわばり
DIPは変形性関節症・乾癬性
赤腫熱痛
腱付着部炎、椎体炎、仙腸関節炎無い
腱
着部炎、椎体炎、 腸関節炎
2014/10/25
6
メソトレキサート副作用
RAではステロイドは急性期の一時しのぎ(7.5mg/日1年)
スルファサラジン、タクロリムス
ヒドロキシクロロキン(日本未)
MTX:葉酸に拮抗、アデノシン↑
MTX+ブシラミン(リ チル)
MTX+ブシラミン(リマチル)
2014/10/25
新規DMARD:アプレミラスト(サリドマイド類似)
PDE4阻害(cAMP上昇),TNF-α阻害
8
低C3,抗dsDNA抗体は活動反映
CRP陽性なりにくい
若い女性(20‐40歳)
女9倍
4/10000人
無痛性
抗カルジオリピン抗体で代用
抗核抗体陰性
ならSLEでない
50%に腎炎合併
薬剤性ループス:抗ds-DNA抗体は稀、急性発症
降圧剤のヒドララジン、
抗不整脈薬のプロカインアミド、
抗不整脈薬のプ
カインアミド
抗精神病薬のクロルプロマジン、
抗結核薬のイソニアジド
中止で1-7ヵ月後に改善
難病申請:43,177人
低補体 活動性
低補体:活動性
肝障害でも低下
アバタセプト(CTLA4-Ig)
トフ シチニブ(ゼルヤンツ)
トファシチニブ(
(JAKファミリー阻害薬)
重篤な感染症
2014/10/25
20%
40%
99%しかし非特異的
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SLE
SLEの特徴
•自己抗体:免疫寛容
•低補体
•INFa, IFNb高値:全身炎症
•UV,ウイルスで細胞死から悪
化
•免疫複合体沈着して組織傷害
50%
免疫複合体
の沈着
1. 日常生活指導
•女性9倍:15‐45歳
重症
•非白人に多く
非白人に多く、重症
•エストロゲンの関与?:
•しかしピルで悪化は稀
80%に皮膚疾患
•80%に皮膚疾患
•90%に関節病変
•50%に腎病変
•15%に神経病変
•50%に心病変
•40%に抗リン脂質抗体
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安静、日光、感染、妊娠、ワクチン
2 薬物療法
2. 薬物療法
・非ステロイド抗炎症薬(cox‐2阻害薬)
・ステロイド(パルス療法も)
・ヒドロキシクロロキン(日本では禁止)
ヒドロキシクロロキン(日本では禁止)
・免疫抑制薬(シクロホスファミド, アザチオプリン、MMF)
・ベリムマブ:抗BLyS抗体(Bリンパ球刺激)
3. 他の治療法?
・血漿交換療法
・全身リンパ節放射線療法
全身リンパ節放射線療法
・リンパ球ドレナージ
4. 合併症
・腎不全に対する血液透析療法
腎不全に対する血液透析療法
動脈硬化、骨粗鬆症、癌(リンパ腫)
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多発性筋炎/皮膚筋炎polymyositis/dermatomyositis
全身性硬化症(強皮症)systemic sclerosis; SSc(scleroderma)
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原因不明の全身性結合組織疾患:微小血管病変と皮膚硬化
進行性全身性硬化症(Progressive systemic sclerosis, PSS) (進
進行性全身性硬化症(Progressive systemic
sclerosis PSS) (進
行性でないのもある):抗核抗体95%陽性(症状に相関)
日本では約1~3万人,女/男比は7~10/1
好発年齢:40 50歳代、かゆみではじまる:家族内発症稀
好発年齢:40~50歳代、かゆみではじまる:家族内発症稀
2病型:広汎性皮膚硬化型・限局性皮膚硬化型
妊娠でマイクロキメリズム、微小血管障害、線維芽細胞増殖
限局型(65%):四肢近位に来ない:肺高血圧:抗セントロメア
(
)
抗体:CREST症候群(calcinosis, Raynaud phenomenon, esophageal dysmotility, sclerodactyly, telangiestasis)
全身型(28%):肺線維症・腎疾患・食道:皮膚は2年以内には
近位に拡大:抗トポイソメラ ゼ抗体(Scl 70)
近位に拡大:抗トポイソメラーゼ抗体(Scl‐70)
皮膚疾患欠如型:限局型に似る:
関節痛、筋痛
レイノー現象必発:Caチャネル拮抗薬,抗血小板薬、硝酸ク
リ ム
リーム
強皮症腎:抗ヒスタミン剤、ステロイドでクライシスおき
妊娠中でもACEI使うこともある(通常は禁忌)
・近位筋炎症で筋痛、3‐6カ月で筋力低下:
多発性筋炎・封入体筋:細胞性免疫
・プラス皮膚症状を皮膚筋炎:液性免疫。筋炎なしもある
SLEの半分の発症率,女3倍
女3倍
・SLEの半分の発症率
・抗核抗体80%、抗Jo‐1抗体20% 陽性, CPK:筋破壊で上昇
・他の膠原病疾患の合併(重複症候群)
・間質性肺炎、心(心筋炎・不整脈)合併は予後不良
間質性肺炎 心(心筋炎 整脈)合併
後 良
・45‐65歳がピーク(18歳にもピーク):
60歳~悪性腫瘍(腺腫:卵巣)合併も:手術で改善
も:DM30%,PM15%
・首屈曲、末期には、呼吸筋困難(呼吸筋低下、肺線維腫)
治療:ステロイド(副作用で筋力低下)、
・治療:ステロイド(副作用で筋力低下)
メソトレキサート・アザチオプリン、γグロブリン毎月、サイクロ
フォスファミドなど
ゴ トロン兆候
ゴットロン兆候
Mixed connective disease:
混合性結合組織病:肺高血圧になる
SLE/polymyositis/systemic sclerosis
抗U1ribonucleoprotein (RNP)抗体
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1933年スウェーデン眼科
ンリック シ
グレン
ヘンリック・シェーグレン
女20倍:40‐50歳代
SLEの15%, RAの25%に
HLA DR HLA DQにHCVが
HLA‐DR, HLA‐DQにHCVが
トリガー:B細胞活性化
Sjögren症候群
14
13
血管炎の分類
ウェーゲナーに
リツキシマブ治療
眼乾燥:シルマーテストと、
ローズベンガル染色テス
ズベ ガ 染色
ト・蛍光染色テスト
口腔乾燥:ガムテスト:
唾液腺造影・生検、シンチ
グラフィー
/
高感度の抗SSA/Ro抗体
高特異度の抗SSB/La抗体
30%クリオグロブリン血症
リンパ節腫大 5%はB細
リンパ節腫大:5%はB細
胞性リンパ腫に、 唾液腺
MALTリンパ腫Mucosa Associated Lymphoid
Associated Lymphoid Tissue: 5年全生存率90%
2014/10/25
紫斑
2014/10/25
抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎
結節性
多発動脈炎
オーバーラップが多いので
これだけで診断できない
サルコイドーシス
サルコイド
シス
類上皮細胞肉芽腫:肺、肺門リンパ腫、
ツベルクリン陰性、高Ca(ビタミンD↑)
川崎病
皮膚粘膜リンパ節症候群
4歳以下、冠動脈瘤
網状皮斑
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側頭動脈炎
血管の壁に多数核をもつ大型細胞(多核巨細胞)
炎症が眼動脈に及ぶと失明する。赤沈>50mm
高齢女性に多くリウマチ性多発筋痛症合併
治療は迅速にステロイド投与60mg
大動脈炎症候群:高安動脈炎(脈なし病)
大動脈およびその主要分枝の血管炎
発症年齢は20代が最多で女10倍
アジア、メキシコに多く欧州や北米に少ない
血圧の左右差 血管雑音
血圧の左右差・血管雑音
リウマチ性多発筋痛症(Polymyalgia rheumatica)
65歳以上、発熱、肩・上腕部痛とこわばり、発熱:
関節炎無い
少量ステロイド著効:再発1/3
血清尿酸値が7.0mg/dl↑
70~80%
20~30%
大酒家中年男、利尿剤高齢女に多い
男性1%に痛風:家族歴40%
急性発作治療
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NSAIDs 24h以内にピーク
ステロイド 2週以内に消失
コルヒチン(24h以内に
20
1.2mg、その1h後に0.6mg)
ビタミンDと
血清Ca調節
食事
フェブキソスタット、トピロキソスタット
骨ページェット病:
骨ペ
ジ ト病
局所領域の骨代謝回転が
亢進している成人骨格の慢性疾
:ビスフォスフォネート治療
:ビスフォスフォネ
ト治療
原発性甲状腺機能亢進症
1年に2回以上発作で
尿酸低下薬のむ
発作時には禁
発作時には尿酸低下も
第一中足趾節関節
体温低い
夜間
痛風結節
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骨粗鬆症の薬物治療
骨密度測定(DEXA=Dual Energy X‐ray Absorptiometry)
腰椎・近位大腿骨に二種類のエネルギーのX線を照射し、X線の骨による
吸収の差を利用 骨塩量を測定
吸収の差を利用:骨塩量を測定
・高年齢
・ビタミンD 不足
・女性
・ビタミンK 不足
・人種
・卵巣機能不全
・家族歴
家族歴
・無出産歴
無出産歴
・小体格
・ステロイド
・やせ
・胃切除例
・低栄養
諸種疾患合併例
・運動不足
・甲状腺機能亢進症/糖尿病/腎不全
・喫煙
肝不全
・過度のアルコール
・Ca 摂取不足
アレンドロネート
ビスホスホネート(bisphosphonate;BP )
リセドロネート
破骨細胞の活動を阻害し、骨吸収を防ぐ:骨代謝回転の過剰な抑制;顎骨壊死・顎骨骨髄炎
ラロキシフェン塩酸塩
エチドロネート
活性型ビタミンD3
カルシトニン製剤
塩酸ラロキシフェン(RLX)選択的エストロゲン受容体モジュレーター(selective estrogen receptor modulator:SERM)
ヒトPTH(1‐34)(テリパラチド)皮下注射剤 :増骨:骨肉腫?
活性型ビタミンD製剤:ED‐71:
抗RANKL(receptor activator of NF κ B ligand)抗体:デノスマブ
ラネル酸ストロンチウム
疼痛のある椎体骨折者に椎体形成術PVP(骨セメント):無効?
顎骨壊死
ビタミンK2製剤
女性ホルモン製剤
女性ホル
ン製剤
骨密度が良くても骨折:骨質が重要
骨密度減少
T-スコアー
カルシウム製剤
診断
1
正常
1.1‐2.4
骨量減少
osteopenia
2 5以上
2.5以上
骨粗鬆症
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