H28年03月01日発行【No.163】

芹 沢 病 院 No.163
H28.3.1 発行
医療法人 社団清風会 芹沢病院
せいふう新聞
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腸内細菌について
人間の腸内には、数百種類以上の細菌が100兆個以上存在しています。
重さにすると1kg に達するとも言われています。
健康な人であれば、善玉菌が約15∼20%、悪玉菌が約10%、
その他の日和見(ひよりみ)菌が約70∼75%の割合となっています。
日和見とは「有利な方に付こうと、形勢をうかがうこと」という意味です。
つまり善玉菌が優勢の場合は善玉菌側につき腸内環境を調える手助けをし、
悪玉菌が優勢の場合は、悪玉菌側につき腸内で病原菌化してしまいます。
個人差がありますが、善玉菌と悪玉菌の差は5∼10%程度なので、
ちょっとしたきっかけで優劣が逆転して、バランスが崩れてしまう可能性があります。
動物性脂質の多い欧米型の食事を続けたり、ストレスが過度にかかったり、便秘が続いたりすると
悪玉菌が優勢となり腸内環境が悪化します。
善玉菌を代表するものとして、ビフィズス菌や乳酸菌が有名です。
善玉菌の主な働きとしては、
『腸の働きを整え、便秘や下痢を予防する』
また、『免疫力を高め、風邪や感染症を予防する』などの働きがあります。
一方悪玉菌を代表するものとして、ウェルシュ菌やブドウ球菌などが
有名です。特徴としては腸内の腐敗を進め、下痢や便秘をおこしたり、
アンモニア、硫化水素、インドールなどの有害物質を作ります。
また恐ろしいことに免疫力を弱めたり、発ガン性物質を作ったりという悪い働きをします。
それでは、善玉菌を増やすにはどのような食品をとればよいでしょうか?
ビフィズス菌は、オリゴ糖を栄養源にしています。オリゴ糖は、胃や腸で消化されずに大腸までいくので、
効率よくビフィズス菌を増やすことができます。オリゴ糖を多く含む食品には、大豆、ゴボウ、アスパラガ
ス、タマネギ、牛乳、バナナなどがあります。
一方乳酸菌は、チーズなどの乳製品をはじめ、味噌や納豆、
キムチなどの発酵食品にも多く含まれていますので、これらの
食材を食事に取り入れると良いでしょう。
また、特定保健用食品(トクホ)などとして市販されていますので、
効率的に摂取したい方は、これらを利用するのも良いでしょう。
皆さんもこの機会に善玉菌を増やして、腸内環境をととのえて、元気で長生きしましょう。
骨密度測定について
骨密度とは、一体積あたりの骨量のことで骨の強さの指標となります。
骨量は一般に20代からに30代にかけてピークとなり、その後徐々に
減少していきます。
当院の骨密度測定装置は、DEXA法を用いた測定を行っております。
これは、微量のX線を前腕に照射して骨密度を測定します。検査時間も
約5分と短く、比較的容易に行える検査です。
骨粗しょう症の予防診断に、また、自分の骨の状態を把握したい方は一度受診されてはいかがでしょうか。