工業熱力学演習問題 平成 23 年 10 月 27 日 (木) 各問題は 10 点。 【問題 1】 ◦ ◦ 入口温度 350 C,圧力比 7.50 の圧縮機の出口が 866 C となった.この圧縮機 の断熱効率を求めよ。ただし,ガスの定圧比熱を 1.03kJ/kgK,ガス定数は 298J/kgK とする. 【問題 2】 ◦ ディフューザに温度 35.0 C の空気が速度 200m/s で流入してくる。ディフュー ザ入口での音速を求めよ。また、マッハ数を計算せよ。ただし、空気のガス 定数は 0.287kJ/kgK で比熱比は 1.40 とする。 【問題 3】 密度 4.64kg/m3 の流体が、直径 500 mm の円管から入って最も細い部分直 径 40.0 mm の円管を毎分 1.18 kg/min 流れている。最も細い部分を流れる流 体の流速を求めよ。 工業熱力学演習問題解説 平成 23 年 10 月 27 日 (木) 【解説 1】 入口を T1 ,出口を T2 ,圧力比を ρ とすると,可逆断熱温度 T2ad = T1 ρR/cp と なり,圧縮機の断熱効率 ηc は, ηc = T2ad − T1 T2 − T1 である.これを計算して,T2ad = 1.11kK から 断熱効率は 94.9 % 【解説 2】 √ 音速 c は c = κRT で求められる。マッハ数は速度を w とすると、M = w/c である。 ディフューザ入口での音速は 351m/s, マッハ数は 0.568。 【解説 3】 管を流れる質量流量は体積流量を V̇ 、管断面積を S 、気体密度を ρ、流速を w とすると、 πD2 ṁ = ρV̇ = ρSw = ρ w 4 この式から w について解き、値を代入して計算する。 最も細い部分を流れる流体の流速は 3.40 m/s 。
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