色の情報処理 1.

 色の情報処理
1.色の物理的性質
1)色の3属性(色相、明度、彩度)
色相:赤や青などの色味を表わし、光の波長が関連する。
明度:色の明るさを表わし、光の強さが関連する。
彩度:色の純度を表わし、波長の混合度が関連する。単色が 最も再度が高く、
色が混ざっているほど再度は低くなる。
2)色相環
色相環:円周に色相が対応し、円の中心から円周までの
距離が彩度を表す。円の中心ほど彩度が高く、
円周に近いほど彩度が低い。色相環において
色相環の反対側にある色は、互いに補色の関係
にある。 3)混色(加法混色、減法混色) <加法混色>光源色に関する混色で、2つ以上の色を足すことによって新しい色
ができる混色。 3原色:赤、緑、青
・
加法混色の例:光源色の混色は、加法混色に従う。
<減法混色>物体色に関する混色で、一つの色から色の一部を吸収する、すなわ
ち 引き算をすることによってできる混色。例えば、フィルターを通
過した色は、フィルターに よって色の一部を吸収されるので、減法
混色によって新しい色ができる。
3原色:黄、シアン、マゼンタ
減法混色の例:絵の具による混色、フィルターによる混色、印刷
4)表色系
・RGB 表色系
赤、緑、青の3原色の混合度の割合から、任意の色を空間座標 する方法。
色によっては、刺激値が負になることがあり、不便
・XYZ 表色系
X=2.7689R+1.7517G+1.1302B
Y=1.00R+4.5907G+0.061B
Z=0.0565G+5.594B
2.明るさの測定
1)輝度と照度
(1)輝度
光源の明るさ(光源から出力される光の明るさ)
単位は、cd/m2
(2)照度
ある光源によって照らされた物体の表面の明るさ
物体に入力する光の明るさ
単位は、lx(ルクス)
3.色の知覚
1)3原色説と反対色説
(1)3原色説(ヤング・ヘルムホルム説)
眼の中に3つの光受容細胞(赤受容器、緑受容器、青受容器) があると仮定し、
3つの受容器のいずれが刺激されるかで色の知覚 が生ずると考える。例えば、
赤と青の受容器が刺激されると、黄色が 知覚される。 しかし、3原色説では、
色盲の人が黄色が見えることが説明で きないし、残像現象も説明できない。
後に、3原色説を支持する細胞(3種類の錐体)が発見され、3 原色説は正し
いことが証明される。 (2)反対色説(ヘリング説)
眼の中に、3種類の光科学物質(白黒、青緑、黄青物質)を仮定。 残像、色盲
の説明が可能。 後に、外側膝状体で反対色説を支持する細胞が発見される。
(3)段階説
網膜のレベルでは、3原色説に従った色の知覚、外側膝状体の レベルでは、反
対色説に従った色の知覚がなされているという考え方。
2)対比(色相対比、明度対比、彩度対比)
3)色の面積効果