自動車の保守整備 20130108;2013-01-12, 1 /3 2013 年 1 月 8 日 18:00~ @アイザキ 自動車のメインテナンス ◎自動車をガソリンだけ補充して使い続けた場合 →異常加熱 ◇エンジンオイルがドロドロになり、減少する。 →焼き付く。異音が出る(ガラガラと) 。放置すればオイル交換以上の費用がかかる エンジンオイルは循環する。エンジンの冷却とクランクシャフト軸受けの潤滑のため オイルパンからポンプで汲み上げてエンジンの上からオイルを掛ける。 オイルが熱で変質→強粘化/ドロドロに →循環しにくくなる。 これを予防するためにオイル交換:走行距離 3000/ 5000km ないし半年ごとに 2000cc の自動車で 4ℓのオイルが常に必要 ピストンリング1の焼き付きや磨耗はまれ。その前にクランク S の軸受けが焼き付く クランクシャフトの軸受けのメタル2がベタベタになり焼き付く ピストンの上下運動により、複数の軸受けに支えられたクランク S が回転する 軸受けが焼き付くとクランク S が円滑に回転できない →異音 (ピストンの上/シリンダーヘッド内の)バルブシール(ゴム製のパッキン)が熱変形。 →オイルを燃やしてしまう(オイル燃焼)→オイルが減少→強粘化 ◇冷却水/クーラント/ラジエーター3 :金属の錆びを防ぐ成分を入れた水 冷却水は熱で劣化し、冷却装置や循環ポンプを錆びさせる4 2 年ごとに交換。 乗用車では常に 8ℓ=クーラント 2.5ℓ+水 5.5ℓが必要 2 年間に蒸発する量は少ないが、1 年目に補充することもある 冷却水(80℃に)と電動ファンと(エンジンオイルと)でエンジンを冷却 冷却水が漏れると蒸気が出る →オーバーヒート/異常加熱の兆候 水温計5によりオーバーヒートを防げる。 水温計がない自動車は、液量が減ると警告を出す。 ◇オーバーヒートしたエンジンは? ヘッドが熱変形し、ブロックとの間に隙間が→燃料の圧縮不良。隙間にはガスケットが。 →ヘッドを研磨する6か、交換する(約 10 万円) 。 ☆エンジンの冷却不良→異常加熱→圧縮不良→使用不能、火災の危険 ◎シリンダーブロック/ヘッドはひび割れるか? 1 2 3 4 5 6 鉄製またはアルミ製 自動車工学便覧 1974、7-14 頁右 便覧 1974、7-27、写真も 便覧 1974、7-14 左 Webpage オーバーヒートの原因と対策:多くの穴が冷却水用に開けられて 便覧 1974、7-14 左 便覧 1974、7-26 ブロックのボーリングは 7-27。さらに末尾の引用を見よ。 自動車の保守整備 20130108;2013-01-12, 2 /3 ◎消耗品のメンテ エアコン、パワステ:こわれてから バッテリ、ワイパーゴム:予防的に交換 ブレーキパッド:磨耗しているのに交換しないと、ブレーキのローターも磨耗→追加費用 乗用車は 5 年までディーラー保証で無料。 5 年目以降に実費がかかる ◎トラックは 20 年は使える 補修部品が買える。 社外品/非純正品を製造する部品企業から調達 バスやトラックは走行距離が 100 万 km を超えてもまだ使われる 全体的な劣化がある: フレームの錆。足回りの部品に多数のブッシュ7(ゴム製) 。 *ゴムは熱で硬化して割れやすくなる ◎最悪の事例 エンジンから異音が出て、エンジンがかからず、焼き付いていた。 新車をオイル交換せずに 3 万 km 乗り続けた人がいる。1 万 km で交換しないと不具合が エンジンがかからない。圧縮圧力の不足。直せるけど時間と追加費用がかかる。 10 年経過した自動車に多額の修理費をかけるか。←その前に償却を済ませる 会社なら 6 年で償却する(乗用車) 。自動車は使えても価値がなくなる。 ※法定耐用年数:運送事業用の自動車のうち積載量 2 トン以下の貨物自動車は 3 年、その他は 4 年、 総排気量が 2ℓ以下の小型車は 3 年。運送事業用などではない乗用車は 6 年。 ◎すばらしい事例 エンジンルームの中をワックスで磨く人。 ◎外車のメインテナンス: 消耗品の寿命が短い タイミングベルトを 6-7 万 km で交換。日本では 10 万 km。 ブレーキパッドと同時にローターも磨耗する構造に。両方の交換を推奨。 *高温多湿の日本の気候に合わない 7 足回り部品の緩衝や保護のために、間に挟んで締め付けるゴム/樹脂の部品 自動車の保守整備 20130108;2013-01-12, 3 /3 自動車工学便覧 1974 年 第 7 章 保守と整備{ともに maintenance} 7-1 頁 自動車の保守と整備は、その自動車がつねにできるだけ新車当時の機能を維持して、有効に経済的 に利用できるようにするために行うもの 点検・整備・検査。清掃、給油脂、点検、調整、分解、組立、部品交換、部品修理、検査8 故障整備から予防整備へ 事後処理的な故障整備:自動車に故障が発生したときにその部分を修理する。 修理作業には利用者に経済的、時間的損失を 予防整備:定期的な点検と部品交換などによって故障を予防する。 部品修理から部品交換へ かつては(不良箇所を再生修理する)部品修理←高い工賃(高熟練)と時間が エンジンのボーリング作業(異常加熱による変形) 、 (焼き付いた)メタルのすり合わせ作業 ヘッド下面をサーフェスグラインダーなどで研磨、修正する9←ひずみが限度を超えるとき 現在は大型車両だけに 交換部品/補修部品の量産により部品交換の方が低コストで短時間(稼働率の低下を最小に) →熟練は要らないが、不良箇所を判定する故障診断が重要に =最新の自動車のメカニズムへの理解、最新の計測機器や診断機器を利用できる技能 ※部品交換といっても、エンジンオイルや冷却水は消耗品。 <コメント> ゴム部品は熱で硬化して割れやすくなるので、予防的に交換 ブレーキホース、パワーステアリングホース、フューエルホースなど10 エンジンは部品(消耗品も含む)の予防交換により冷却が維持できれば長期間使える。 消耗品はエンジンオイルやラジエーター液、部品はバブルシール、ファンベルト、ポンプ。 消耗品の定期的交換で部品修理(ヘッドの研磨など)を予防した方が低費用 償却予定年数に達しても新車当時の機能を維持する。 トラックなどは補修部品を供給する部品会社があり、調達できる。 全体的な劣化があり(錆や金属疲労) 、償却完了後は追加費用が増加→買い替え更新の判断 ▼通説: 機械の物理的耐用年数が減価償却予定年数になる。それに機能的耐用年数を加味して実際 の耐用年数を決める。前者が価値法則に従った年数。減価償却が終わった機械は使用不可能。 使用 価値が徐々にさがる:回転数が 5000→2000 に、馬力が半分になり積載重量が 1kg に、時速 10km ま でしか出ない、などか? 便覧 1974、7-1 右下。 便覧 1974、7-26 右 10 便覧 1974、7-24 下。 8 9
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