2010年05月22日号 - 株式会社オーレンス総合経営/税理士法人

がんばれ経営者!
これからは本州方面からの来道者が多くなるため、出
∼時代をリードする農業マガジン∼
トの設置を要請することとし、一部空港ではすでに実
入りする空港やフェリーターミナルなどに消毒マッ
施されている。また啓発ポスターや小冊子を作成して
元国税調査官 横山義治
一般旅行者らに配布し、防疫意識を高める取組を行う。
平成22年 5月22日号 ㈱オーレンス農業事業部
【 宮崎県での口蹄疫発生について 】
∼ これまでの経過と今後の対応 ∼
◆宮崎県では5月20日現在、1市4町で159例が
確認され、処分頭数も130,258頭となった。
18日には発生の拡大が収まらないとして、宮崎県知
事は「非常事態宣言」を行い、全県民に理解と協力を
要請した。
そのなかでは、
「発生地域」
「発生地域外」における、
札幌国税局管内における平成 20 事務年度(平
◆各行事の対応、風評被害
成 20 年 7 月 1 日∼平成 21 年 6 月 30 日)の法人
・全日本ホルスタイン共進会は、10月に安平町で開
税の申告及び調査実績についてまとめてみまし
催が予定されているが、道としては開催できない旨を
た。農業に限定せず広く一般に会社組織を対象に
事務局に通知。6月18日に主催者側で決定する。
実施された税務調査について見てゆきましょう。
北海道総合畜産共進会も4年に1度の開催年に当た
っているが1年延期の決定をした。来年度に可能であ
れば開催、来年も不可能であれば中止とする。
・小売店には”宮崎県産の肉は扱っていない”など消
費者に誤解を与える不適切な表示はさせないことで
1例目発生から全国の小売店等を監視していたが、4
件(10,686 店舗調査)の不適切な表示があったので、
是正を要請しすべて撤去・修正済みである。
における消毒の徹底、家庭などにおける留意事項につ
いて発表し、協力を呼びかけた。
◆政府の対策本部では、発生が止まらず終息の見通し
が立たないことからワクチンの使用を決定。発生農場
から10km 以内の全ての牛と豚に接種し、
ウィルスの
増加を抑えた後に殺処分する方向。
◆北海道としては、酪農家、畜産農家全戸・全頭の確
認検査を4月中に行ったが発生は確認されていない。
平成 20.4.1∼平成 21.3.31 までに終了した事業年
度に係る申告件数は 116,968 件。
黒字申告割合は 27.5%で、前年度に比べ 2.8%減少
し、
初めて 30%を割り込んで過去最低となっています。
申告所得金額は 5,374 億円、これを黒字申告 1 件当た
畜産農家と畜産農家以外の方が取るべき内容につい
て触れており、さらに共通事項として、公共施設など
1、法人税申告の状況
りでみると 1,670 万円となります。申告欠損金額は
当 社 福田 経 営セ ンタ ー㈱ で も農 家さ ん
6,074 億円で、
これを赤字申告1 件当たりでみると 716
を 訪 問す る機 会 が多 いた め、 予 防措 置と
万円。申告税額の総額は 1,453 億円で前年度に比べ、
し て動物 用医薬品 の『グル タ -Z』希 釈液
321 億円(18.1%)と大幅に減少しています。
を 持 参し 、出 入 りす る際 には 車 両の タイ
ヤ と 靴の 洗浄 を 行っ てお りま す 。ま た、
牛 舎 の近 くに 立 ち入 る時 には オ ーバ ーシ
2、法 人 税 実 地 調 査 の 状 況
ューズの着用を義務づけています。
道 内 で口 蹄 疫が 発生 する と 北海 道畜 産
平成 20 年度においては、
5,622 件の法人について実
の 存 続に 関わ る 深刻 な問 題で あ るこ とを
地調査を実施。実地調査を行った法人のうち何らかの
皆で意識して対応していきましょう。
非違があったものは 3,869 件で、その申告漏れ所得金
額は 274 億 5 千万円。
4、最 近 の 農 業 調 査 で の 指 摘 事 項
仮装、隠ぺいによる不正計算のあったものは 1,217
しかし、実際に調査を受ける割合というのは、少し
件、
その不正発見割合は 21.6%で不正脱漏所得金額は
違います。それは、調査を受ける法人の約 90%は、黒
123 億円です。 調査等による追徴税額は 59 億 8 千万
字申告法人だからです。黒字申告法人の件数は
円となっています。
約 32,200 件です。これを調査件数の 5,060 件(調査
・・・親族(妻・父母等)を役員及び従業員として
件数の 90%)で割ってみると 15.7%となり、単純計
給与を支払っているが、実際は仕事に従事していな
算よりも約 11%も確率が高く、100 件中 16 件程度
いとか、金額に見合った仕事をしていない場合に支
が調査を受けることになります。
払った給与が経費として認められません。
★ 不正発見割合の高い業種 ★
1位 「構築用金属製品」
・・・・43.3%
2位 「自動車修理」・・・・・・36.3%
3位 「電気・通信工事」
・・・・31.3%
4位 「自動車・自転車」
・・・・30.2%
5位 「土木建築工事」・・・・・29.6%
「農業」は前年5位でしたが今年は、10位以内
に入っていません。
ちなみに、不正申告1件当りの不正脱漏所得金額
の大きな業種は「建売・土地売買」
・
「生鮮魚介そ
う卸」
・
「農業」
(不正発見割合 26.0%・1 件当り
2,070 万円)・・・の順になっています。
そして、赤字申告法人だから調査はまずない・・・
・・・家畜商及び近隣農家への庭先販売に係る乳牛
うなケースでは調査を受ける確率は高くなります。
の売上を計上していなかった。
③ 麦稈の棚卸計上もれ
① 収入の除外や架空の仕入・経費計上が想定され
る資料情報がある場合
件数 116,968 件のうち、5,622 件が調査を受けており
その割合は 4.8%で 100 件のうち 5 件程度が調査を受
けたことになります。
前年に比べると 0.56%増と微増
傾向です。
・・・飼料については棚卸計上されていたが「麦稈」
の棚卸を計上していなかった。
② 赤字金額を上回る申告漏れが想定される場合
③ 多額な固定資産の取得があり、消費税の還付を受
ける場合(設備投資)
④ 多額な役員退職金の支給をした場合
・・・などが想定されます。
昨年は特に酪農では例年以上に収支が良かった方も
多く、調査件数の拡大も予想されるところです。日頃
からの書類整理と記帳管理はしっかり行いましょう。
ご不明な点、税務調査に関する相談も当社までご連絡
ください。
業種で見たときに、調査を受ける確率が高いものが
決まっている訳ではありません。また地域性・好況業
も受け止め方は違います。
上記の数字から調査割合を単純に計算すると、申告
② 乳牛(固体)販売代金の計上もれ
とも言えません。赤字申告法人であっても、以下のよ
種・その年の重点業種等でも変わり、税務署によって
3、調 査 状 況 の 分 析
① 代表者の親族に対する過大給与額の否認
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