校長室から 道徳の授業をしました

家庭、地域社会、学校 を結ぶ情報通信
No
471
2014年(平成26年)11 月28日発行
発
行
所
台中日本人学校(台中市日僑学校)
電
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FAX
04-2567-2085
校長室から
校長
廣瀬孝二
道徳の授業をしました
先週の月曜日に中 3 のクラスで道徳の授業をしました。
本人としても、23 年ぶりの授業で本当にできるかどうか分かりませんでした。
一般の大人、大学生、教員、校長達の前での話は数多くやってきているけれども、子ど
も相手の授業は、本当に久しぶりで足が震えました。
今の子どもたちの友人関係を見ていると、友人とは、優しくしてくれる人、話を聞いて
くれる人など何かをしてくれる人が友人であると思っているふしがあります。思うように
してくれないと、
「自分のことを分かってくれない」、
「裏切られた」等問題になることも多
くあります。
そこで、
「自分がその人のために何ができるか、その人
のためを考えるのであれば、耳の痛いこともいわなけれ
ばならない。」ということも分かってほしい。さらに、耳
の痛いことをいわれたときには真摯に受け止めることの
できる心の素直さを持っていなければならない。そんな
友人関係の中から本当の信頼は生まれてくるもの。これ
が親友と呼ばれる存在である。そんなことを分かってほ
しくて、これから卒業していく子どもたちに授業をしま
した。
授業には、
「あるピエロの物語」という資料を使いました。ある友達のいない少年が、せ
っかくできた友達に忠告するこ とも、忠告を受け入れることも、信じることもできなくて
その友達を失ってしまうという内容です。
授業の中で、子どもたちは本当によく考えました。最後の感想を読ませてもらうと、
「友
達について真剣に考えました。」という感想がほとんどでした。ねらったことが全部理解で
きたかどうかは分かりませんが、子どもたちにとっては、友達のことを真剣に考えるきっ
かけの授業になったとは思いました。
友達に、今、自分から何かしてやれることはないのか、本当の友達って何なのかなど、
これからの長い人生をとおして考える第一歩になればいいのかなと思っ ています。そして、
子どもたちに親友と呼ばれる友達を一人でもつくってほしいと考えています。
ペンリレー
2014夏
~集集線の旅~
齊藤
秀一
もうすぐ二学期が始まるという八月後半の週末、私はかねてから訪れたかった集集線の
旅に出ようと妻に切り出した。
「一人で行ったら?」
意外な返事に拍子抜けした。夏季休業とはいえ出勤の日々が続き、なかなか出かけられ
なかった。せっかくの機会なので二人で一緒にと計画をあたためてきたのだが‥。突然の
一人旅に少々の不安やもの足りなさを感じながらも、思い切って出かけることにした。知
り合いを通していただいた集集線の旅の資料を頼りにして。
BRTに乗り台中駅で降りる。朝からの喧噪である。人ごみを分けながら、切符売り場
にたどり着く。自動券売機に戸惑っている私を見て、後ろの方が助けてくれた。切符を購
入するのもこの始末である。改札の上の表示で行き先、発車時刻を確認し、プラットホー
ムに行く。頑丈な造りの木製ベンチに腰掛け電車を待つ頃には、旅先への期待よりも、 不
安の方が大きくなっていた。
そんな状況なので、電車がプラットホームに差し掛かってくると、次の戸惑いに襲われ
た。まだ予定時刻ではない。しかし、もしかしたら予定より早く到着したのかもしれない。
乗るか、乗らないか‥。
思い切って駅員に聞いてみる。電車を指さし「二水?」
「○▽◇‥」やはり通じない。駅
員も乗降で忙しい時なので、それ以上手間をかけることは控え、一本やり過ごすことにす
る。電車が去ると、先ほどの駅員が話しかけてくれたが、聞き取れない。紙とペンを出し
て伝えると、彼は隣のベンチの二人に話しかけ始めた。どう やら私を案内するよう交渉し
てくれているのだ。こうした親切が本当にありがたい。
次の電車が来ると、二人に導かれ無事に乗ることができた。二人にお礼を言い、しばし
車窓を楽しむ。とは言え、電車が止まるたびに何回も駅名を確認している私を見て、二人
は笑顔と身振りでまだまだと伝えてくれる。
こうした親切にあやかり二水駅で降り、集集線のプラットホームに行くと、ディーゼル
の車両が停車していた。まだ発車時刻まで時間があるた めか、誰もいない。車内はいろい
ろな絵が描かれ、かわいらしく装飾されている。先頭車両から乗り込み、最後尾の車両で
横長シートに腰を下ろした。
一家族、二家族とだんだんと乗客が乗り込んできた。休日のためか、ほとんどが小さな
子どもを連れた家族連れだ。出発時刻の頃には、乗客でいっぱいになった。幸せそうな子
どもの様子を見ていると、こちらも気持ちがほぐれてきた。
鈍いディーゼル音を響かせ、やがて列車はゆっくりと動き出した。車窓はまもなくバナ
ナやヤシの木が広がる豊かな農村風景となった。素晴らしい。たまっていた疲れを忘れ 、
爽快な気持ちになってくる。もとより一人っ子の私である。自由気ままに一人で過ごす時
間は、ときどき必要になる。一人旅を薦めた妻は、そんな私を分かっていたのかもしれな
い。
緑はいよいよ濃くなり、まるでトンネルに入ったようになってきた。日本統治時代、材
木の運搬目的に敷かれた鉄道が、今このように行楽の家族客でにぎわっている。当時の人々
の誰がこのような光景を予想しただろう?その時その時の要請にこたえて移り変わってき
た時の流れに思いを馳せていると、やがて電車はトンネルと通り抜け、終点の車埕駅に着
いた。
車埕駅では、乗ってきた車両や駅舎、夏草が入り込んだ線路等をファインダーに収め、
にわか鉄道ファンとなった。檜の大木を製材した跡地には、材木にするまでの行程の説明
や当時使われた道具が展示されていた。炭壺やカンナなどは大工であった父が愛用してい
たものとよく似ており、日本の面影をより身近に感じた。近くには、周囲を散策できる池
が整備されており、迫り来る山の光景と調和していた。ここが材木の貯水池であったこと
は、後で知ることになった。
坂道を上り、車埕のわずかな街並みで軽食を楽しみ、一息つくと、一つ手前の水里駅ま
で歩きたくなった。列車はたしか一時間二十分に一本だ。ずっと待っているよりはのんび
り歩く方がいいだろうと、さっそく出発した。しかし、これが悪い癖である。鹿港でも台
北でもそうだった。また炎天下のウォーキングに付き合わされることを妻は予期していた
のにちがいない。
陽ざしは強いけれども、木陰に入るとすっとして心地よい。森林浴を楽しみながら、お
よそ三キロのウォーキングとなった。蝉や鳥の声、飛び交う蝶にも楽しませてもらいなが
ら、歩みを進めると、やがて川沿いに出た。そこには釣り人の姿も見えた。水里駅手前で
運よくコンビニエンスストアが見つ かった。ペットボトルのお茶を購入すると、瞬く間に
一本を飲み干してしまった。
やがて満員のディーゼル列車が到着した。何とか乗り込んだ私は、疲労を感じつつ集集
駅で降りた。駅舎は大地震の後再建されたそうだが、昔の日本の駅と同じ造りだった。切
符売り場、改札、待合室、外の倉庫までじっくりと見て回り、懐かしさたっぷり気持ちに
なれた。
駅前広場は、家族連れとそれを目当ての人々でごった返していた。足早に通り過ぎた私
は、大通りの一つ手前の裏道をのんびり歩いた。屋根の構えや窓の造りなど、どこか日本
風の建物を見つけ、すっかり 日本探しをしている自分に気付いた。集集國小を過ぎ、左折
した私は一路武昌宮を目指した。
それは、広大な敷地に華々しく建ち上がった新しいお宮の背後に残されていた。無残に
も押つぶされた屋根や、砕けた柱、折れ曲がった鉄筋が痛々しい。集集大地震、大平にあ
った我が日本人学校をも校舎倒壊に巻き込んだそのエネルギーの大きさが目に見えるよう
で、息をのんだ。瓦礫の隙間に伸びた草が寂しげに揺れている。
同時にこれを保存すると決めた人々の英知を感じた。自然の圧倒的な力を眼前にして、
その時はほとんど何もできない人間が、後世にその 記録を残し、ゆっくりとたしかに歩み
を進めていく。数十年後、もしかしたら今を生きる私たちが想像もできない方法で、この
遺構が活用されているかもしれない。数十年前、製材を運搬した集集線が、今、家族の幸
せを運んでいるように。
集集駅から再びディーゼル列車に乗り込んだ私は、今度は戸惑うことなく二水で乗り換
え、台中駅までの電車にゆられたのだった。
2014年度(平成26年度)
12月学校行事予定表
★生活目標・・・2学期のまとめをしよう。
★保健目標・・・風邪に負けない身体をつくろう。
下 校 バ ス 発 車 時 刻
日 曜 週
児童生徒行事
小1
小2
小3
小4
小5
小6
中学部
1 月 A 2学期期末テスト
2 火 A 2学期期末テスト 小4社会科見学
3 水 A 委員会
4 木 A
5 金 A マラソン記録会
6 土
7 日
8 月 B 全校朝会
9 火 B
小1音楽朝会
体重計測(小学部)
10 水 B
大雅國中との交流会
小委員会 集金日
11 木 B 外清掃 体重計測(中学部)
12 金 B PTA餅つき大会
13 土
SOGO太鼓演奏(中学部)
14 日
15 月 A
16 火 A 小中交流会
17 水 A 個人懇談
18 木 A 個人懇談
19 金 A 個人懇談 部活動中止(個人懇談のため)
20 土
21 日
22 月 B 学部別朝会
23 火 B 大掃除 部活動中止
24 水 B 終業式
25 木
冬季休業(~1月4日)
26 金
27 土
28 日
29 月
30 火
31 水
授業日数18日
1月の主な予定
5日(月)編転入学説明会
9日(金)集金日 計算コンテスト
20・21日(火・水)中1・2職場体験
5日(月)3学期始業式
校内書き初め
21日(水)小委員会
中1・2実力テスト
12日(月)全校朝会
22日(木)外清掃
6日(火)中1・2実力テスト 13日(火)避難訓練
24日(土)英検③1次
身体2計測・視力検査(小学部)
14日(水)1・2年生活科校外学習(予備日15日)
26・27日(月・火)中3学年末テスト
7日(水)委員会
15日(木)小5音楽朝会
28日(水)小学部節分集会
身体2計測・視力検査(中学部)
16日(金)漢字コンテスト
31日(土)漢検③