第1学年 道徳学習指導案 日 時:平成25年10月10日(木)5限目 指導者:笠永 恵里 場 所:1年教室 1. 主題名 ごまかさないこころ 1-(4) 正直・明朗 2. 資料名 才田のわんかしきつね 3. ねらい うそをついたりごまかしたりしないで、素直にのびのびと生活する。 ・うそやごまかしをせず正直生きることは、自分の心がすっきりするだけでなく、 相手との関係も良くなり、より良い生活につながることに気付く。 ・うそをついたりごまかしたりしないで、正直に生きていこうとする気持ちをも つ。 4.主題設定の理由 (1) ねらいとする価値について 低学年の内容項目1-(4)は「うそをついたりごまかしたりしないで、素直にのびのびと 生活する」であり、素直に正直に生きていこうという児童を育てていく内容項目である。 児童は、うそやごまかしはいけないことだとこれまでに何度も教わり、頭ではわかってい る。しかし、実際の生活を見ていると、自分の都合のいいようにごまかして行動したり、平 気でうそをついたりする場面も見られる。それらはその場ではごまかせるかもしれない。し かし、後々嫌な思いをした経験もきっとあるだろう。単に、 「うそやごまかしはいけない」 という理解に留めず、 「なぜ、うそやごまかしはいけないのか」にせまり、自分の生活へと つなげていきたい。 (2) 児童について(男子11名 女子7名) 入学して6ヶ月が経ち、学校での集団生活にも慣れてきた。学校でのルールをよく理解し、 守るべき約束をしっかりと守れる児童がほとんどである。また、家庭などでのしつけも良い影 響となっているようで、良い事と悪い事の判断もでき、道徳性も育っていると感じる。しかし、 頭ではわかっているようだが、実際の生活場面を見てみると、自分の都合が悪くなると言い訳 をしたりごまかしたりする部分も見られ、友達との関係がうまくいかなくなってしまうことも しばしばある。 そのような児童も、自分の過ちを認めて素直になることで、気持ちがすっきりする経験はも っている。この資料は、おじいさんが正直にできなかったためにきつねとの関係がくずれてし まうお話である。正直に話すことで、自分はもちろん相手の気持ちもすっきりし、よい関係を 保っていけることに気付いてほしい。そして、実際の生活場面において正直に生きることが気 持ちよく、より良い生活につながることを実感し、実践していってほしいと願う。 (3) ねらいにせまるために この資料を通して、 「うそやごまかしは、自分の気持ちを暗くする」ことだけでなく、 「自分 と相手との関係」にも影響することを感じ取ってほしい。そのために「おばあさん(村人)と きつね」 「おじいさんときつね」の関係を対比させて考えていく。 「おじいさんときつね」の関係に深くせまるために、まずは葛藤で揺れ動くおじいさんの心 について、全員で考えていく。その後、 「お椀をだまって返された時のきつね」の役割演技 を行うことで、きつねの心情も想像させたい。また、 「もしもおじいさんが正直に話したと したら」と想定して、きつねの反応を予想してみることで、お互いが気持ちよく過ごせるの はどちらなのかを比べながら、正直のよさを考えていきたい。 5. その他の教育活動との関連 教科 関連する教育活動 【国語】 ゆうだち うさぎとたぬきの子の心情に寄り 添って読み、自分の経験と照らし 【学級活動】人間関係 合わせながら友達との関係を考え 周りの友達と仲良く正直に る。 「才田のわんかしきつね」 遊ぶ。 1-④ 正直・明朗 【生活】みんなのにこにこ だいさくせん 自分の「にこにこ」は、友達や家 族にもつながっていることに気付 き、 「にこにこ」につながる生活を 【帰りの会】にじいろ見つけ 「きんいろのクレヨン」 1-④ 正直・明朗 友達の素直さや、良いところ を認め共有する。 進んで送ろうとする。 6.準備 挿絵・お面(きつね・おじいさん) ・お椀・お膳 7.展開 主な学習活動 配時 気づく5 1.登場人物と村の様子について聞く。 ○ 指導上の留意点 ■評価 ○昔の村の法事の様子と「わんかし きつね」というきつねが、いたこ とに触れる。 2.資料前半を読み、おばあさんときつねの関係を捉える。 ○なぜきつねは、おばあさんや村の人に何度もおわんを貸し てくれたのだろう。 ○ 「おばあさんときつね」「おじいさ んときつね」の関係を対比するため 学 ・ 丁寧に洗って返してくれたのがうれしかったから。 に、おばあさん(村人)ときつねの び ・ 役に立てて、よかったなぁと思ったから。 やりとりにも触れ、いい信頼関係が あ ・ 喜んでくれて、うれしいなぁと思ったから。 築けていることに気づかせる。 う 3.資料後半を読み、おじいさんの揺れ動く気持ちを捉え、 35 役割演技を通してきつねとの関係を考える。 ○ひびが入ったおわんをそのまま返したおじいさんは、どん な気持ちだったのでしょう。 ○葛藤で揺れ動く心を全員に感じ させる。 ないしょにしとこう ・ どうしよう…。でも、ちょっとひびが入っただけだし、 わからないだろう。 ・ やさしいきつねだから、そのまま返しても大丈夫かな。 ・ いいづらいな~。ないしょにしとこう。 ・ 正直に言ったほうがいいのかなぁ。 正直に言おうかな ・ うそをつくのは、嫌だなぁ。 ・ 言ったら、もう貸してもらえなくなるかもしれないな。 ・ でも正直に言えば、許してくれるのかも。 ○そのまま返されて、きつねはどう思ったでしょう。 (役割演 技) ○ おじいさんの「内緒で返す心」 が勝ってしまったために、きつね ・ 正直に言ってくれればよかったのに…。 との関係が壊れてしまったこと ・ せっかく貸してあげたのに、もう貸さない! に役割演技を通して気づかせる。 ○もし、おじいさんが正直に謝っていたら、きつねはどうし ただろう。 ・ 正直に話してくれたから、許してあげるよ。 ○ 正直に言ってもらうと気持ちが よく、また許そうという気持ちに なることを感じさせる。 ・ ひびが入ったのは残念だけど、いいよ。 ・ 謝ってくれたから、また貸してあげるよ。 4.正直について考える。 ◎正直にすると、どんないいことがあるのかな。 ・ 自分がすっきりして気持ちいいね。 振 り 返 り 5 ○できるだけ児童の言葉でまとめ るようにする。 ○正直に話すことで、自分の心がす ・ 相手も言ってくれてよかったと思えるよ。 っきりするだけでなく、相手との ・ また一緒に遊んだりしたいなと思うよ。 関係も良くなり、より良い生活に ・ もっと仲良くなれそうだね。 つながることに気付かせる。 5.教師の説話を聞く。 ○自分の経験をふり返り、「あの時こ うすればよかった」とか「正直に言 ってよかった」という経験があれ ば、話してもらう。 ■ごまかざずに、正直に生きようと いう気持ちをもてたか。 7.板書計画 さいだの わんかしきつね ・ありがとう。たすかったよ。 ・あらってかえすね。 ・ていねいにあらってくれて、うれ しいな。 ・い いづらいから ないしょに し ・わからないだろう。 ・どうしよう。 ・よろこんでくれて、うれしいな。 ・いってくれたらよか ったのに。 ・もうかさないで とこう。 もっとなかよくなれる。 あいてもきもちいい。 しょうじきにすると …じぶんがきもちいい。 ・いえば、ゆるしてくれるかな。 ・うそをつくのは、いやだな。 ・しょうじきにいおうかな。 んの絵 おこう。 ・また、かすよ! の絵 んの絵 ・いってくれて、うれ き つ ね おばあさ ・ゆるしてあげるね。 絵 しかったよ。 おじいさ 場面絵 きつねの
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