OPCWで働くために - 外務省 国際機関人事センター

OPCWで働くために
化学兵器禁止機関
Organisation for the
Prohibition of
Chemical Weapons
©OPCW
在オランダ日本国大使館
外務省国際機関人事センター
連絡先:化学兵器禁止条約(CWC)班
電話番号: +31-(0)70-3469544
外務省国際機関人事センターでは、国際機関への就
職を目指す日本人の方の採用に向けた支援に関連す
る業務を行っています。
http://www.mofa-irc.go.jp
2
目次
©OPCW
 OPCWで働くこととは
・・・3
 OPCWとは
 OPCWについて
 日本とOPCW
・・・4
・・・5
 OPCWの組織と業務
 OPCWの組織
 OPCWで働く日本人
・・・6
・・・7
 OPCWで働くために
 OPCWで働くまでのキャリアパス ・・・8
 応募資格・求められる人材
・・・9
 応募方法
・・・10
3
OPCWで働くこととは
名前
Name
立花美奈子
Minako Tachibana
肩書
Title
財務会計部長
Head, Finance and Accounts
OPCW(化学兵器禁止機関)と聞いたら、化学兵器の専門
家や軍事関係者しか働くことができないと思われるかもしれ
ませんが、機関の中にはメインの査察局や検証局の他に、私
の率いる財務会計部が所属する行財政局(Administration
Division)など、どこの機関にもある普通の部局がたくさんあ
ります。ご自分のバックグラウンドを生かして化学兵器廃絶
に何らかの形で貢献することも可能なのです。財務部は経
理・会計、出納、資金運用などを担当していて、私のスタッ
フも16の国から来た公認会計士、元銀行員など様々な経歴を
持っています。若い皆さんに、ぜひOPCWを目指していただ
きたいと思っています。いつか皆さんと一緒に働くことを楽
しみにしています。
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OPCWとは
 OPCWについて
©OPCW
 役割と機能:
化学兵器禁止機関(OPCW)とは、1997年4月に発効した化学兵
器禁止条約(Chemical Weapons Convention)に基づき設立された
国際機関です。1997年5月に本部がオランダのハーグ市に設置され、
それ以降、世界的な化学兵器の全面禁止及び不拡散のための活動
を行っています。
具体的には、次のような活動を行っています。
1.化学兵器および生産施設の廃棄の進捗状況について、締約国の申
告に基づく、査察の実施。
2.化学兵器の不拡散のために、化学物質を扱う産業施設等に対する
検証の実施。
3.セミナー開催や訓練コースの実施等を通じた、締約国による条約
国内実施の促進、化学技術分野における締約国間の協力の推進。




加盟国数:188カ国(平成23年5月現在)
職員数:約520名。内、専門職約340名、一般職約180名。
所在地(勤務地):オランダ王国ハーグ市
主要なポスト:
査察局(査察官約170名)、検証局(約40名)、行財政局(約35
名)、官房(約30名)
5
 日本とOPCW
 加盟の意義:
日本は、自国の安全を確保・維持し、また、日本国憲法にうたわ
れる平和主義の理念に基づき平和で安全な世界を目指すため、国
際社会の責任ある一員として、大量破壊兵器(核兵器・生物兵
器・化学兵器)の軍縮・不拡散に取り組んでいます。化学兵器禁
止条約(Chemical Weapons Convention)への加盟も、日本のそう
した積極的な取り組みのひとつであり、条約の目的である化学兵
器のない世界を実現するため、条約の強化と普遍化(条約への加
盟促進)に向けた努力を行っています。
 日本の重点分野:
日本は、CWCの実効性を高めるために、非締約国に対して条約の
締結を個別に働きかけるとともに、特にアジア地域を対象として、
条約の国内実施法制定等の支援を行ってます。
化学兵器の不拡散の観点からは、化学産業における化学プロセス
の安全管理体制の確立・発展のために、セミナーの開催、専門家
の派遣等に尽力してきています。
また、日本は、米国に次いでOPCW第二の拠出国であり、OPCW
の効率的・効果的な運営の確保にも力を注いでいます。
OPCWにおける日本人職員数の推移
2006
2007
2008
2009
2010
D2
1
1
1
1
0
D1
0
0
0
0
0
P5
2
2
1
1
1
P4
2
1
1
2
1
P3
3
4
5
3
4
P2
0
0
0
0
0
P1
0
0
0
0
0
一般職
0
0
0
0
0
計
8
8
8
7
(毎年1月1日現在)
6
6
OPCWの組織と業務
 OPCWの組織
内部監査室
法律顧問室
政策決定
機関事務局
事務局長
特別プロ
ジェクト室
事務局次長
検証局
査察局
渉外局
国際協力・
援助局
行財政局
7
 OPCWで働く日本人職員の業務内容例
 法律顧問室 法務官
法律顧問室は、化学兵器禁止条約の実施及び組織の運
営に関わる全ての法的問題を担当。業務内容の例としては、
化学兵器禁止条約の解釈・適用、国内履行支援、締約国政
府・他国際機関との国際合意、商業契約、内部規則の精
査・作成・解釈及び適用、職員及び元職員との契約関係に
関する内部及び国際労働機関行政裁判所への申し立て等に
関する問題等。
 政策立案機関事務局 行政官
OPCW事務局、政策決定機関(Policy-Making Organs)
である締約国会議、執行理事会運営のサポート。具体的に
は、会議、執行理事会の議題作成、必要書類、決議案の確
認、そして審議される議題、予想される議論のための準備
の一環としての、リサーチ、資料作成。会議、執行理事会
での決議、報告書に基づくフォローアップ。執行理事会議
長、副議長のスピーチ作成とその他の全般的なサポート。
執行理事会、締約国会議に関わる事務局職員メンバーとの
情報交換、役割調整。
8
OPCWで働くために
 OPCWで働くまでのキャリアパス
• 財務会計部長 立花美奈子さん
銀行員から外務省主催のJPOに応募し、国連児童基金、国
連事務局、国連人口基金、包括的核実験禁止条約機関を経て、
2010年より現職。色々な機関の空席情報を探していて見つけ
たのがこのポスト。化学兵器は全くの専門外だが、様々な国
際機関で働くことは、現在の世界が抱えている多彩な問題を
知る機会となり、視野も広がるし、その解決にわずかながら
でも取り組んでいるという意義と誇りを感じる。
• 法律顧問室 法務官
日本で学士取得後、イギリスにて法学修士取得。日本で一
般企業就職後、在外公館専門調査員、ICTYインターン経験後、
ICTY法務官補を経て、現職に就任。OPCWでの採用までは、
書面審査、筆記試験、面接を経て、空席公募より約6カ月。
• 政策立案機関事務局 行政官
日本で学士取得後、カナダで国際関係、開発学の修士を取
得。UNDPアルゼンチンでのJPO を経て、モントリオール議
定書多国間基金事務局にて、広報官補として勤務、競争試験
合格後(政務)、ニューヨーク国連本部、軍縮局(現軍縮室)
大量破壊兵器部に6年間勤務。産休中にオランダに移住し、
OPCW の空席に応募して採用され現在に至る。
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 応募資格・求められる人材
 国際機関では、「語学力」「学位(原則として修士号以上)」
「専門性」があることが、応募の前提となっています。
 語学力:英語で業務遂行可能なこと。それに加えて、その他のOPCW公用
語(アラビア語、中国語、フランス語、ロシア語、スペイン語)の能力が
あれば、さらに望ましい。
 学位:応募するポストと関連する分野の(原則として)修士号以上の学位
を取得していること。
 専門性:応募するポストと関連する職務経験が一定以上あること。
 OPCWの職員の傾向として、以下の点があげられます。
 検証・査察関連業務については、化学のバックグラウンドを持つ方が多い。
 その他のポスト(行財政局、官房等)については、化学以外のバックグラ
ウンドの方が多い。その場合、他の国際機関における類似分野の勤務経験
者であることが多い。
 募集職種の業務内容例は次のとおりです。
 化学兵器廃棄施設、化学産業施設に対する査察・検証に関する企画・立案、
及びその実施
 財務・会計、予算、人事、IT開発等の行財政関連業務
 法律業務
 国際協力・援助に関する企画立案、及びその実施
 会議運営業務
なお、現在、OPCWにおいては、男性職員の比率が高いことから、
男女比のバランスをとるために、女性の応募が特に奨励されてい
ます。
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 応募方法
OPCWで働くためには、以下の方法があります。
 空席公告への応募
職員の退職、転任、転出、あるいはポストの新設によってPレベル
もしくはDレベルのポストに欠員が生じた場合に国際的に公募されま
す。応募したい空席ポストがあり、応募資格を満たしている場合には、
所定の応募用紙をホームページから入手し、記入の上、OPCWに直
接応募して下さい。
応募後、書面審査が行われ、応募者の専門性・勤務経験が、空席ポ
ストに合っているか否かが審査されますので、空席公告の職務内容を
十分に踏まえて応募書類を作成する必要があります。
OPCWの空席公告の情報は、以下にあります。
http://www.opcw.org/jobs/
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お問い合わせ先
OPCWに関する一般的なご照会
外務省軍縮不拡散・科学部生物化学兵器禁止条約室
Tel: 03-5501-8222
空席情報、面接対策などについてのご照会
外務省国際機関人事センター http://www.mofa-irc.go.jp/
応募する際には、国際機関人事センターのホームページを参照し、
応募書類の書き方などを参考にしてください。また、実際に応募さ
れた場合には、国際機関人事センター([email protected])までご連絡ください。
(平成23年6月作成)