モンゴル遊牧民の馬乳酒飲用による健康効果の検討

r
37
モ ン ゴル 遊 牧 民 の馬 乳酒飲 用 に よる健 康 効 果 の検 討
酪農学園大学酪農学部
緒
言
馬 乳 酒 を5∼10L程
世 界各 地 で穀 類 、果 実 な ど植 物 か ら酒 を つ く っ
准教授
石
井
智
美
度 貰 い 、 自家 の ウマ 乳 に 加 え
た」 と い う。 ス タ ー タ ー を 自家 で つ く っ た の は
て き た が 、 内 陸 ア ジ ア の 遊 牧 民 は 、動 物 性 の 乳
1軒(ボ
ル ガ ン 県)の
み だ っ た 。6月
上旬 に
で酒 をつ くっ て き た。 そ の 中 で 最 も 有 名 な の が
「
搾 っ た ヤ ギ の 乳 を 自家 の 発 酵 容 器 に 保 存 して
ウマ の 乳 を発 酵 させ た 馬 乳 酒 で あ る。 モ ン ゴル
い る 発 酵 乳 に加 え 、 数 千 回 撹i絆後 ウマ 乳 に 加 え
語 で ア イ ラ グ 、 ロシ ア 語 で ク ミス と呼 ば れ て い
た 」 とい う。 馬 乳 酒 の 製 造 は 連 日 、発 酵 容 器 中
る。 馬 乳 酒 を飲 む と 「
結 核 に 罹 ら な い 」 と され
に2割 程 度 の馬 乳 酒 を 残 し 、 そ こ に新 た な ウ マ
遊 牧 民 の 間 で 大 切 に伝 え られ て き た。 しか し世
乳 を 加 え て 木 製 の 撹 搾 棒 で 乳 量 、 気 温 に 応 じて
界 に広が る ことはなか った。 わ が国 で は近年 ま
数 千 回 撹 搾 して 、 連 続 的 に つ く っ て い た 。 お い
で 、そ の性 質 に関 す る理 解 は混 乱 して い た1)。
しい 馬 乳酒 の産 地 と して 有名 なボル ガ ン県 で は 、
本 研 究 は遊 牧 民 の 馬 乳 酒 飲 用 に よ る健 康 効 果
他 の 地 域 に比 べ格 段 に 乳 を撹 搾 す る回 数 が多 か っ
を検 討す る こ とを 目的 と して 、調 査 ・研 究 を行 っ
た。
た。
2)発
かつ て馬乳 酒 をつ くる専用 の発 酵容器 は 、 ウ
調 査 地 と実 験 方 法
2006年8月
シ の1枚 皮 を縫 っ た 皮 袋 フ フ ル が 主 で あ っ た 。
、 モ ン ゴ ル 国 中央 県 、 ア ル ハ ン ガ
イ 県 、 ウ ブ ル ハ ン ガ イ 県 、 ボ ル ガ ン 県 で26軒
2007年2月(旧
正 月)に
酵 容器
夏 季 に訪 問 した26軒 中 、20軒 が ポ リ容 器 、2軒
、
ア ル ハ ン ガ イ 県 で4軒
、
が ブ リキ 、 フ フル は4軒
だ っ た 。 冬 季 に訪 問 し
合 計30軒 の 遊 牧 民 宅 を 訪 問 し 、 馬 乳 酒 に 関 す る
た4軒
調 査 を 行 っ た 。 男 性40名
の使 用 を確 認 出来 た の は1軒 だ け だ っ た 。 そ の フ
・女 性42名
か ら聞 き取
フル は 上 部 の 吊の 部 分 が 、 他 の 地 域 と異 な っ て
りを行 った 。
遊 牧 民 宅 で 採 取 し た 試 料 は5℃
は ポ リ容 器 だ っ た 。 ボル ガ ン県 で フ フ ル
で保 持 した 。
いた 。
発 酵 容 器 中 の 発 酵 乳 の 温 度 は23∼27℃ で あ っ
常 法 に 準 拠 し 、 一 般 成 分 分 析2)、 微 量 成 分 分 析
3)
、 ア ミノ酸 分 析 、 乳 酸 菌 、 酵 母 の 分 離 ・
た 。 容 器 は ゲル の 中 で 半 分 程 度 、 地 中 に埋 め ら
同 定4,5)を
れ る な ど、 温 度 管 理 に 注 意 が 払 わ れ て い た 。
結
行 っ た。
3)飲
果
(1)馬 乳 酒 の 製 造 と飲 用 状 況
1)製
用量
夏季 に 「
馬 乳 酒 を 飲 む 」 と答 え た の は男 性40
造方法
名 中35名 、 女 性42名 中36名 だ っ た 。 い ず れ も子
1年 で 最 初 に 馬 乳 酒 を つ く る時 の 発 酵 を 起 こ
供 の 頃 か ら飲 ん で お り、 こ れ ま で 馬 乳 酒 を 飲 ま
す も とで あ る ス ター タ ー は 、 今 回 訪 問 した30軒
な い 年 は な か っ た と い う。 飲 用 量 が 多 くな る と
中29軒 が 「よ そ の ゲ ル(移 動 式 天 幕 住 居)か
食 事 を摂 る 量 は 少 な くな っ て い た 。
ら
一
丁
石
38
井
夏 季 の 飲 用 量 は 中央 県 、 ア ル ハ ン ガ イ 県 の 男
性(平
均 年 齢46.3歳)で1日
平 均4L、
平 均2L。
ボル ガ ン県で は最
も飲 む 男 性(42歳
と58歳)で
は1日20Lと
性(平
均 年 齢38.9歳)の1日
均 年 齢32歳)は
平 均3Lで
の 女 子 で も 「1日 に2L飲
回答、
平 均 は9.7L、
美
(2)分 析 結 果
1)一
女 性(平
均 年 齢36.7歳)で
男 性(平
智
女
あ っ た 。4歳
般成分 分析
表1に
これ ま で 報 告 の な い 、 秋 に 戸 外 で 冷 凍
し越 冬 し た 馬 乳 酒 の 分 析 値 を 記 し た 。 い ず れ も
こ れ ま で の 筆 者 の 夏 季 の 馬 乳 酒 の 報 告6)と
大 き
な 差 は な か っ た 。 酸 度 は1∼1.2%、PHは4∼
む 」 との 答 え が 親 か
3.8だ っ た 。
2月 の 旧 正 月 の 祝 い の 席 に も 、 馬 乳 酒 は 欠 か
表1越
らあ った。
冬 した 馬乳 酒 の一 般 成 分 分 析
せ な い飲 み もの と して 用 意 され て い た。 そ の飲
Insolubtsd
WaterSolidProtsinFstAsh
賦斜
用 量 を 問 う と 「あ る だ け す べ て 飲 む 」 だ っ た 。
n砲 悶鳴●n
鮨
4)お
い しい 馬 乳 酒
聞 き 取 りの 結 果 、
「フ フ ル で つ く っ た も の 」 、
「温 度 管 理 を し た も の 」 、
「夏 季 の
「あ ま り 酸 っ ぱ く な い も の 」 、
肪 分 離 物)が
5)飲
用 の健 康 効 果
アル ハンガイ県07→ゆ2
f4.f5.11.Si.10.322
アルハ ンガイ県0)-NO9
96』40冒40903冒4
アルハ ンガイ県w→ 看Q4
98.93.T1.60.90aO.9
2)微
「マ
浮 い た もの 」 で あ っ た 。
聞 き 取 りの 結 果 、
9603418070306
覧
髄
覧
「タ ー ナ(草 の 名)
を食 べ た ウマ の 乳 で っ く っ た もの 」 、
フ(脂
アル ハンガイXO7-NO1
、
「良 い 草 を 食 べ た ウ
マ の乳 か らつ くっ た も の」 、
馬乳酒」 、
覧
量成 分分析
表2に 示 した 。 これ ま で の 筆 者 の 報 告6)と い
ずれ も大 き な 差 は な か っ た 。
表2馬
「五 臓 に 良 い 」 、
「身 体 に
乳酒の微量成分分析
NaGPFeKMsZnCuMn
緩斜
良 い」 、
「す べ て に 良 い 」 、
「腸 の 中 を 白 く す
mg/巳
ボ ルガン ロ れ る」 との 回 答 が 多 か っ た 。 そ の ほ か 表 現 が 幾 分
異 な る も の を ま と め る とf胃
「身 体 の 中 の 悪
い も の を 出 す 」 、 「胃 を き れ い に す る 」 、
「肝 臓 と 胆 嚢 に 良 い 」 、
い 」 、 「結 核 に 罹 ら な い 」、
「ビ タ ミ ンCが
ひか ない」、
。6..。21、
。55。,1。
ね 5.0 3)ア
「肝
「肺 に 良
。
見
表3に 示 した 。 試 料 に よ り各 種 ア ミノ酸 の 生
成 量は異 なって いた。
多い 」、
表3馬
「冬 に 風 邪 を
乳 酒 の ア ミノ酸 量
AspTMSsrGluGyAlsCysValMstLsuTye
期
吋!100回
㎎!1α ㎞lmプ100回
㎎ 〆100・
陶1剛!10』
回m5/100d")欄
回
「馬 乳 酒 が あ れ ば 何 も 食
「
継 続 して 飲 む こ とが 健 康
に よ い 」 な どで あ っ た 。
酒 に は 骨 を 離 す 作 用 が あ る と い う。 複 雑 骨 折 し
閥 〆1酬
㎎ 〆1凶困
閥!m回
.14.824.51.5
-1.00.85.11Z
中喪 県O●-NO3151422952」!102
●TmAr8Pro顎
●
了oUl
鼠斜
曜100剛
飲 ん で は い け な い の は 骨 折 を した 人 で 、 馬 乳
-7
ポ'レガン鳥06一 囲024コ539921530量84
Ph●L▼
㎎ ノ10じ圃
3.145.625.19E77.8
ポ'レガン 麟0◎-NO1210334551132151716
べ な くて も よい 」 、
二
ミノ 酸 分 析
「骨 が 丈 夫 に
「子 供 の 背 中 と 胸 に 馬 乳 酒 を 塗 る
と風 邪 を ひ か な い」 、
。252。,。3。
「血 圧 に 良 い 」 、
「血 圧 の 低 い 人 が 飲 む と 良 い 」 、
な る」 、
ノ100`μ5/1008μ8/100`
ロ
と腹 に 良い 」 、
「身 体 の 中 を き れ い に す る 」 、
臓 に良い」、
。.ガ.県
〆00g/8/6/8/醒
iao62.0 剛 ゾ1伽
ボル ガン県0㊨一N◎1×7.385.5zz-15.3
ボル ガン県06-NO21171031549105
中喪 県06-NO3x63・-25130
㎎!100圃
㎎ 〆100祠
㎎/100帰
側 ノ100剛
㎎!100禰
50.4599.7
,s1694
0J42.7
た 人 に は 、骨 を 離 す 目的 で 飲 ま せ る こ とが あ る。
血 圧 の高 い人 は 飲 ん で は い け な い と して い た。
4)微
生物 叢
現 在 、乳 酸 菌 と酵 母 の 分 離 ・同 定 中 で あ る。
L
騨
T
モ ン ゴル 遊牧 民の 馬乳 酒飲 用 に よる健 康 効 果 の検 討
39
考
察
袋 の 襲 に棲 ん で き た が 、 ブ リキや ポ リ容 器 で は
1)馬
乳 酒 の性 質
微 生 物 が 棲 む こ とは 出 来 な い 。 馬 乳 酒 の 性 質 も
1年 で最 初 に馬 乳 酒 をつ くる と き 、 「よ そ の
変化 して い る可 能 性 が あ る。
ゲ ル か ら馬 乳 酒 を 貰 い ス タ ー タ ー とす る 」 方 法
が と られ て い た。 ス タ ー タ ー の 量 が 多 け れ ば 発
3)馬
乳 酒 の 飲 用 と健 康 効 果
酵 が 失 敗 す る こ とは 少 な い が 、 馬 乳 酒 の 発 酵 に
遊 牧 民 は 夏 季 の 馬 乳 酒 飲 用 を 、 「冬 季 の 肉 食
関 与す る菌 の種 類 に 、以 前 よ り多様 性 が な くな っ
で 疲 れ た 胃 腸 を 良 くす る 」 と して き た 。 秋 に 最
て く るの で は な い か 。
後 の馬 乳 酒 を 凍 らせ て お き 旧正 月 に 飲 む こ と も
越 冬 した 馬 乳 酒 の 一 般 成 分 の 値 は 、 夏 季 の 他
の 地 域 に お け る試 料 の 値 と大 き な 差 は な か っ た。
各 種 ミネ ラル 成 分 の 含 有 量 は微 量 で も、 大 量 に
古 くか ら行 わ れ 、 遊 牧 民 に とっ て 、 冬 季 の 栄 養
補 給 源 で あ っ た。
そ して 馬 乳 酒 は エ ネ ル ギ ー 量 が1Lあ
た り約
馬 乳 酒 を飲 む こ とで そ れ な りの 量 が 身 体 に 取 り
400Kca1と 少 な い こ と も、 大 量 の 飲 用 を 可 能 に し
込 まれ て 有 効 活 用 され て い る と考 え る。
た。2.5%前
後 の ア ル コ0ル が含 まれ て い る が 、
ア ミノ酸 は 、試 料 に よ っ て 種 類 、 量 が 異 な っ
子 供 に も積 極 的 に 飲 ませ 、 背 中 に吹 きつ け る 、
て い た 。 これ は発 酵 に 関 与 す る微 生 物 の 違 い に
塗 る な ど して 皮 膚 か ら も浸 透 させ て い た。 ウ ラ
よ る と考 え る。
ンバ ー トル の 国 立 病 院 理 学 療 法 科 で は 、馬 乳 酒
専 用 の容 器 中 の 発 酵 乳 の 温 度 は い ず れ も23∼
を温 め て 治 療 に用 い て い た。
27℃ で 、 こ の 温 度 域 を 好 む 微 生 物 に よ っ て 各 種
馬 乳 酒 を飲 む と、複 数種 の 乳酸 菌(乳 酸 桿 菌 ・
ア ミノ 酸 が 生 成 され 、 馬 乳 酒 独 特 の 風 味 を 生 み
球 菌)、 酵 母 が 大 量 に 腸 管 に 入 る が 、 そ の ほ と
出 す の を は じめ 、 各 種 の 作 用 を して い る と 考 え
ん どが 胃液 に よ っ て 死 菌 に な る。 か つ て 死 菌 に
た 。 分 離 菌 株 を 用 い様 々 な 温 度 で 培 養 した と こ
は効 果 は な い と され て き た が 、 近 年 菌 体 内 外 の
ろ 、25、20℃ で も発 酵 能 は さ ほ ど低 下 しな か っ
各 種 遊 離 ア ミ ノ酸 、 溶 出 した ペ プ チ ドグ リカ ン
た 。 馬 乳 酒 か ら分 離 した 菌 は モ ン ゴル の 冷 涼 な
な ど を 、 腸 内 細 菌 が利 用 して い る こ とが 報 告 さ
環 境 に適 応 した性 質 を持 って い る と考 え た。
れ て い る7)。 そ して これ らの 菌 体 に は 、難 消 化
性 多 糖 類 が 含 まれ て い る 。 野 菜 、 果 物 の 摂 取 が
2)発
酵容器
遊 牧 民 は 「フ フル の 馬 乳 酒 は 冷 た い 」 とい う。
イ ン ドで は 、 素 焼 き の 土 器 に 乳 を 注 い で 発 酵 乳
少 な い 遊 牧 民 は こ の難 消 化 性 多 糖 類 が 、 腸 管 中
で 生 成 され た 身 体 に 害 を 及 ぼ す 物 質 を 吸 着 し
「
食 物 繊 維 の代 役 」 を して い る 可 能 性 が あ る。
を つ く っ て い る。 そ の 土 器 を 介 して 乳 の 水 分 が
子 馬 の 成長 に 合 わ せ て ウマ 乳 の成 分 は変 わ り、
蒸 発 し乳 が濃 く な る と と も に 、 冷 え る とい わ れ
馬 乳 酒 の 風 味 も季 節 で 変 わ る。 ウマ は 結 核 に 罹
て い る。 同様 の こ と が フ フ ル で 行 われ て き た の
らな い とい わ れ 、 モ ン ゴル の ウマ は 草 原 の 草 の
で は な い か。
み を食 べ て い る こ とか ら 、 今 後 、 土 壌 、 草 を 含
そ して 「フ フル で つ くっ た馬 乳 酒 は お い しい 」
とい う。1999年 か らモ ン ゴル で2年 連 続 した 雪
め ウマ 乳 が 馬 乳 酒 に な る一 連 の 成 分 変 化 の 検 討
が 必 要 と考 え る。
害 で ウシ は 被 害 を 受 け 、 新 た な フ フ ル づ く りに
馬 乳 酒 を 飲 む と 、 アル コ ー ル の 作 用 で 全 身 を
最 適 な皮 の 調 達 が 困 難 に な っ て い た 。 こ の こ と
リラ ッ ク ス させ 、 微 生 物 の 代 謝 す る産 物 が 免 疫
もブ リキ や ポ リ容 器 が 増 えた 原 因 の1つ で あ ろ
賦 活 作 用 な どの効 果 を もた ら して い る と考 え る。
う。
複 数 の 要 因 に よ る 相 互 作 用 が あ る と い え よ う。
これ ま で フ フル は使 用 後 に水 洗 い をす る程 度
で、各 ゲルで発 酵 に最適 な複数 の種 類 の菌 が皮
健 康 効 果 に 関 与 す る物 質 に つ い て 、 現 在 脂 肪 酸
を含 め検 討 を進 め て い る。
一
r
石
40
近 年Fuller'に
井
よ り 、 微 生 物 か ら つ く られ た
抗 生 物 質 に 対 し 「腸 内 の 微 生 物 叢 を 用 い て 宿 主
智
美
究 を進 め る こ とが 出 来 ま した 。 関係各位の皆様
に深 甚 な る感 謝 を い た します 。
で あ る ヒ トの 疾 病 予 防 や 改 善 を 試 み るprobiotics
と い う概 念 」 が 提 唱 さ れ て い る 。 馬 乳 酒 は
文
probioticsの
1)石
先駆 的 な
「液 体 の 食 べ も の 」 と い
え よ う。 そ の 効 果 は 微 弱 で も 、 食 べ も の に
「健
康 効 果 」 が あ る こ との 意 義 は 大 き い 。
献
井 智 美;馬
的 研 究,民
2)食
族 学 研 究,62,33-44,1997.
品 工 業 会 編;食
原 出 版,東
要
約
3)日
馬 乳 酒 の飲 用 に よ る健 康 効 果 に つ い て 夏 季 、
222,金
原 出 版,東
4)小
地 か ら検 討 した。 馬 乳 酒 は健 康 を 支 え る 民 族 飲
ア ル.41-73,朝
料 と して 大 き な役 割 を担 っ て き た 。 そ の 飲 用 量
5)飯
は 、 ボ ル ガ ン 県 で は 成 人 男 性 で1日
72,学
品 成 分 分 析 法.65-73,金
京,1998.
本 薬 学 会 編;衛
冬 季 に 聞 き取 りを 中心 に 調 査 を行 い 、 科 学 的 見
平 均9.7Lに
乳 酒 を め ぐ る記 述 に 関 す る文 献
崎 道 雄
生 試 験 法 注 解2000.219京,2000.
内 田 泰 ほ か;乳
倉 書 店,東
塚 広 、 後 藤 昭 二;酵
会 出 版 セ ン タ ー,東
酸 菌 実 験 マ ニ ュ
京,1992.
母 の 分 類 同 定 法.1-
京,1980.
もなっていた。健康 効果 は馬 乳酒 の製 造 に関 与
6)石
して い る微 生 物 の 菌 体 、 代 謝 産 物 な どを は じめ 、
乳 酒 に 関 す る 微 生 物 学 的 検 討,JCAS連
各 種 相 互 作用 に よっ て もた らされ る と考 え る。
果 報 告4,103-123,2003.
7)伊
謝
辞
本 研 究 を遂 行 す る に あ た り、 三 島海 雲 記 念 財
団 学 術 奨 励 賞助 成 金 に よ り ご援 助 を い た だ き 研
井 智 美;内
藤 尚 敏;発
陸 ア ジ ア の 遊 牧 民 の 製 造 す る
酵 乳 の 持 つ 機 能 性,日
帯研 究成
畜 会 報,
63,1276-1289,1992.
8)FullerR:Probioticsinmanandanimal,JAppl
Bacterio166,365-375,1989.
L