学こ 校だより - 千葉市教育センター

が
つこ
う
学校だより
千葉市立若松台小学校
第7号 平成 23 年 9 月 26 日
若葉区若松台2-25-1
電 話 232-7335
学校教育目標
「豊かな心を持ち、健康でたくましい実践力のある子どもの育成」
「なでしこジャパンの活躍に思う」
校 長
阿部
孝夫
厳しかった残暑も影をひそめ、爽やかな秋の訪れを感じるようになりました。
さて、今年は3月11日の東日本大震災以来、なかなか進まない復興、放射能による農畜産物の汚染、さらには
相次ぐ台風による集中豪雨・・・等。秋の青空のようにはいかない厚い雲が 日本全体を覆っているような気がしま
す。そんな中で、スポーツ界、とりわけサッカー界からは、男女の日本代表の活躍が伝えられています。少し前の
話になりますが、7月の女子日本代表チーム「なでしこジャパン」のワールドカップでの優勝には日本中が大いに
沸きました。決勝のアメリカ戦では2度も先制され終了時間が迫る中、最後まであきらめないで同点に追いつき、
PK戦で優勝を勝ち取りました。本当に素晴らしいの一言です。選手の一人が勝因を聞かれて「日本中の皆様の応援
が後押ししてくれたおかげです。」と答えていましたが、この厚い雲を吹き払い「後押し」されたのは「日本中の皆様」
の方だったのではないでしょうか。9月にはロンドンオリンピックの出場も決定しました。オリンピックでの活躍
にも期待したいと思います。
女子サッカーといえば、30年以上昔のことを思い出します。当時、私は市内の公立中学校に勤務していました。そん
なある日、一人の中2の女子生徒が「女子サッカー部を作りたいので、顧問になってくれる先生いませんか・・・。」
と職員室で訴えていました。どの先生も最初は本気で取り合っていませんでした。それもそのはずで、当時は東京
オリンピック以降の日本サッカー界の長期低迷期で、男子でさえ野球の人気には到底及ばない時期でした。まして、
ほとんどの人が「サッカーは男子のスポーツ」と思っていて、女子がサッカーをすること自体、考えられなかった
時代です。しかし、その生徒の真剣な訴えに、先生方は職員会議にかけることを約束しました。職員会議では「女
子はサッカーに向いていないのではないか」とか「新しい部活に校庭を割り当てる余地はない」等の意見もありま
したが、形だけの顧問と校庭の片隅のスペースで女子サッカー部がスタートしました。しかし、「周囲の大人」の
理解・支援はなく、部員も2・3人以上には増えず、練習試合も組めずにその生徒たちの卒業とともに女子サッカ
ー部は自然消滅しました。それから30年以上たちましたが、その間、日本各地で多くの人々が、女子サッカーの
興隆のために努力したのでしょう。その成果がこの度の活躍に繋がったと思います。
いま思えば「サッカーは男子のスポーツ」との既成概念にとらわれないあの女子生徒の「柔軟な発想と行動力」
には感心するばかりです。現在の日本は経済・政治を含め、多くの分野で低迷しています。今こそ、若い世代の「柔
軟な発想と行動力」が必要とされているのではないでしょうか。そして、それを育て・支援していくのが「周囲の
大人」の責務だと思います。
「なでしこジャパン」の活躍が話題になる度に、30年以上前のあの女子生徒の真剣な眼差しを思い出します。
「思い出の4日間 」 ~
水郷小見川少年自然の家にて ~
9月6日~9月9日まで、6年生の農山村留学がありました。野外調理、カヌー体験、プラネタリウム、銚
子フィールドワーク、キャンプファイヤー、佐原の歴史探訪ウォーク、サイクリング、小見川ウォークラリー、
自由時間など、盛りだくさんの4日間でした。家を離れての3泊4日の集団生活でしたが、さすが6年生、ど
の子も自分の役割を自覚して、やるべき仕事をしっかり果たす姿がとても頼もしかったです。
月が青く輝く夜空の下、キャンプファイヤーを行った時には、「火の神」から授けられた 4 つの火「友情の火」「努力の火」
「協力の火」「勇気の火」をみんなで声に出して誓い合い、活動を深めることができました。また銚子フィールドワークや佐
原歴史探訪ウォークでは、グループの友達とチームワーク良く行動し、時間や約束を守り行動する姿が見られ、落ち着いた活
動ぶりでした。きっとこの3泊4日の活動の一つ一つがよい思い出となって、いつまでも心に残ることでしょう。