さらなる発展を遂げる インド物流市場 2016年6月 はじめに 近年変貌を遂げつつあるインドの物流セクター。 経済の拡大を背景に、物流セクターは産業全般の効率と競争力を高 めることによるコスト削減の中心的な役割を担っています。今後は物流 業界に関連したインフラの整備や技術の進歩と新しいサービスの相乗 効果によって、 いかにして効率的なサービスを提供しながら顧客のコス ト削減に貢献するかが重要なポイントとなると見ています。 注視したいのは、政府の課税政策およびサービス業者に対する規制が 改定される可能性が高い点です。規制改定が実現すれば物流業界の 発展に非常に大きな影響があるでしょう。 いずれにしても貿易面から見 ると物流ネットワーク全体の成長は政府の 「メイク・イン・インディア」 政策の推進に不可欠な要素です。 本レポートでは、物流セクター全体の動きやインドの主要都市におけ る立地とその集積レベル分析に関するJLLの見解を示しています。 ま た、Eコマースおよび将来の政府の課税制度改定が産業用不動産セク ターに及ぼす影響を予測し、更に、 インダストリアル不動産セクター内 の独立したアセットクラスとしての物流関連施設について解説します。 2 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 3 2. インドでは、 それぞれがばらばらであった物流セクターの各要素(サービス、交通、梱包、追跡など) の統合と物流施設の用途が従来の保管型「倉庫」 から機能 国内の物流活動に最も大きな影響を及ぼすのが輸送手段です。 インドではト 的な物流拠点へと変化したことで、 インドの物流セクターは大幅に効率化されました。 ラック輸送が主流で、容積換算で57パーセント近くのモノがトラックで輸送 天井高 従来の倉庫(Cグレード) 10〜12フィート (3〜4メートル) 物流施設(Bグレード) 20〜24フィート (7〜8メートル) されています 。 つまり、国内輸送のほとんどをコストが最も高い交通手段(陸 路) に頼っていることになります。 インドの交通網の総延長距離はアメリカに 物流センター(Aグレード) 次いで世界第2位(468万キロメートル、CIAザ・ワールド・ファクトブックによる) 37〜42フィート (9〜13.5メートル) 床 インディアン・パテント・ ストーン (IPS) VDF、鉄鋼とM20 コンクリート使用 FM グローバルII規格に準拠したコンクリート床 床荷重 2〜3トン/平方メートル 5〜7トン/平方メートル 8〜10トン/平方メートル 構造 RCC&鉄骨プレハブ構造 鉄骨構造またはプレハブ構造 プレハブ構造 機器 人力作業 搬入・搬出用プラットホーム、 フォークリフト、 ドッグレベラーなど ドックレベラー、積降しの機械化、 ベルトコンベア、 クレーンなど ローディング ドック なし 床高1.2メートル未満、 ドック側に部分的な セットバック有り、稀にひさし有り 床高地上1.2メートル、 プラットホームに5〜6.5メート ルのひさし付き、 ドック側に25〜30メートルのセット バックあり 消防設備 なし 天窓 屋根面積の4%未満 屋根面積の4〜5% 屋根面積の4〜5% 空気循環 なし 換気回数5〜6回、棟&ターボ換気装置 換気回数5〜6回、棟換気、 ルーバー、強制換気装置 インフラ 汚水浄化槽 汚水浄化槽、 アスファルト舗装 STP、断熱・遮音、D.G.、排水設備、 コンクリート舗装道路、 セットバック 建物割合 建ぺい率90%以上 建ぺい率70〜80%、部分的なセットバックと 駐車場 建ぺい率50〜60%。建物周囲に十分なセットバック と駐車場 所要のDGおよび貯水システムを備えた消火栓 (無い場合もあり) ですが、道路の質という点では他国に大きく後れを取っています。 しかし、計画委員会の資料や提案が示す通りインドのインフラ開発には多く 100 105 80 80 60 40 25 20 0 内航 陸路 鉄道 出典:多数(NITI Aayog、 インド政府、 JLLリサーチ、REIS他) 2.1 進むインフラ強化 第12次5カ年計画の総投資予定額―8,920億米ドル* 道路 鉄道 港湾 空港 電力 投資 -1,460億米ドル 投資 - 1,029億米ドル 投資 - 316億米ドル 投資-140億米ドル 投資 - 2,912億米ドル 毎日19,000以上の便で 3,000万人の乗客を輸送 貨物取扱可能量を2020年 までに32億トンに拡大 AAI目標−2020年まで に250の操業可能な 都市圏空港 世界第6位の発電量 第12次計画目標― 高速道路 1,000キロメートル、 国道 10,00キロメートル、 道路改良 19,200キロメートル RCC:鉄筋コンクリートセメント MS:軟鋼 STP:下水処理施設 VDF:真空脱水工法による床 地方および 北東地域の道路計画 2020年予測 2,000億米ドル 第12次5カ年計画中 に約9.14兆ルピーの 投資を提案 2014年 1,100億米ドル 出典:CIIロジスティクス研究所 (CII Institute of Logistics) (インド) よりJLL作成 120 の提案が寄せられています。 スプリンクラー、所要のDG&貯水システムを備えた 消火栓 注:インドでは倉庫の種類を区別する仕様の定義がありません。 JLLは当該分野での豊富な経験と市場に対するの知見を活かし、 A、B、Cの各グレードにあてはまる倉庫の仕様 をリストアップしました。 ここにあげた仕様はどの倉庫にも当てはまるものではなく、立地によって変わる場合があります。 ディスクレイマー:本資料は情報提供のみを目的としております。本資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成されていますが、我々はその正確性、完全性に関する責 任を負いません。 またそれらを保証および証明するものでもありません。正確性、完全性などは資料受領者の責任において個別に確認をお願いします。 本資料におけるすべての予想・予測、意見、仮定・想定などは参考までに例示したもので、 マーケットにおける現在および将来に渡るいかなる状況・動向・パフォーマンス他を証 明するものではありません。 また、本資料におけるデータは、 当社および当社グループが他の資料等で使用するデータとは異なるデータに基づく場合があります。 本資料に関するすべての権利はジョーンズ ラング ラサール(ジョーンズ ラング ラサール株式会社およびジョーンズ ラング ラサール・グループ)に属します。事前の書面による許 諾を得ないすべての複製・転送等を禁じます。 図1:インドにおける物流セクターの成長 図2:各輸送手段の費用対効果 1 インドにおける物流施設の進化―倉庫から物流センターへ 施設諸元 物流セクターを支える輸送インフラ 費用対効果(トンキロ/燃料1リットル) 1. インドにおける物流施設の進化 第12次計画終了までに 鉄道輸送のシェアを 2%拡大 2014年5月までに 3,494億ルピー相当の FDIを誘致 第12次5カ年計画中に 6.43兆ルピーを投資 第12次計画終了まで に14メートルの 基本しゅんせつ 港湾建設と 維持資金は100%FDI で調達 第12次5カ年計画中に 1.97兆ルピーを投資 810億米ドルを 非都市圏空港の 改良に投資 空港の新設資金は 100%FDIで調達 第12次5カ年計画中に 8,770億ルピーを投資 発電容量 ―228.7GW (2013年9月) 2017年までに88.5GW を追加する計画 第12次5カ年計画中の 18.2兆ルピーの 投資を宣言 出典:第12次5カ年計画(2012-2017)、計画委員会、 インド政府(現在のNITI Aayog)。想定為替レート:1米ドル=62.5ルピー 注:*総投資額は、上記以外の電気通信、灌漑、保管、石油およびガスパイプラインを含むすべてのセクターへ対する投資を含みます。 出典:Building India: Transforming the nationʼs logistics infrastructure, McKinsey 1 4 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 5 3. 物流需要の主な牽引要素 従来、 インドでは輸出/輸入(EXIM)貨物や農業、製造業(繊維、 自動車およびその付属品) を倉庫スペース需要の成長要因としてきました。 その一方、新しい 4. 主要な物流施設立地 3つの主な要素から、 インドの上位/主要物流・倉庫ハブを特定しました。 成長要因である組織的小売業やIT、電気通信やヘルスケアなどのセクターも有望視されています。 これらのセクターがもたらす成長と技術の進化が相まって、 将来は効率性の高い自動倉庫の需要が上昇すると見込まれます。以下は倉庫セクターにおける主な需要要因です。 消費:主要ハブでインドにおける需要の約60% に車で12時間以内に対応できます。 消費による需要 港:港に近接し、 インドの 主要港を通して行われる • 1人当たりの所得−2013−2014年で10.4%成長 • Eコマースの活況 輸出入(EXIM) 貿易に対応 • Eコマースは200億米ドルから2017年には250億米ドル産業に拡大 できる戦略的な立地です。 人材・環境:熟練労働者や政策支援、 インフラ 整備、倉庫在庫を高い水準で必要とします。 • 勢いを増す一般消費財(FMCG)市場 製造業による需要 • 製造業GDPは全体の約15%、8.6兆ルピー(2013−2014年) • 製造業セクターの複合年間成長率(CAGR)は過去9年間で7.3% • “Make ・in・India”の取組みにより製造業は10%の成長見込み • 製造業の物流コストは収益の2〜20% 地域 デリーNCR コルカタ ハイデラバード チェンナイ バンガロール プネ ムンバイ アーメダバード 消費 農業による需要 • インドは中国に次ぐ世界第2位の野菜・果物生産国 • インフラ不足とコールドチェーンの機能不全のため、収穫された農産物の30%以上を産地で廃棄処分 港 • インド農業では1,000万トン以上の低温貯蔵容量が不足(KPMGとインド商工会議所(ASSOCHAM)のレポート参考) 人材・環境 輸出入による需要 • インド港湾協会(IPA)に登録された国内の全主要港および全非主要港の2013−2014年の貨物取扱量合計は 約9億7,200万メトリックトン • 輸出入貨物は2020年までに28億メトリックトンに拡大する見込み • コンテナ取扱はCAGR11%で成長中 注目すべき点は、 アーメダバード、 バンガロール、 チェンナイ、 デリーNCR、 ハイデラバード、 コルカタ、 ムンバイ、 プネの上位8都市でインドのGDPの42パーセント近 くを占めていることです2。 このことから、 これらの都市はインドの主要物流・倉庫ハブと考えられます。 インドの倉庫セクターは無秩序なやり方から徐々に効率 的な方法にシフトしてきており、 より高品質な倉庫スペースも開発されています。 これらの 「Aグレード」 または 「Bグレード」 と分類される高品質な倉庫には作業 の自動化と安全が求められます。 また、縦積みラックやリーチトラック、 自動コンベアシステム、消火用スプリンクラー、消火栓システムなどが設置されます。 出典:NITI Aayog、 インド政府 2 6 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 7 ア ーメダバ ード 主要な物流・倉庫ハブ 図3:インドにおける上位物流・倉庫ハブ 370万 640万人 人口 (2011年) ここにあげた8都市のハブの効率化されたA またはBグレード倉庫供給累計は2015年に (アーメダバード都市圏)3 DELHI NCR 19% 平方フィート *倉庫供給合計 (2015年) *空き (2015年) 面積 賃料 (平方フィート) (ルピー/平方フィート/月) Eコマース 1,20,000 15 チャンゴダール Eコマース 55,000 15 チャンゴダール Eコマース 53,000 18 チャンゴダール 3PL 40,000 15.5 電気通信 28,000 10 場所 セクター チャンゴダール アスラリ 出典:JLL 主な事例 *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 9,700万平方フィートに達し、2010年から2015 年にかけて21%という驚異的な複合年間成 主な成長要因 長率(CAGR) を記録しています。2016年には アーメダバードの倉庫地区マップ • アーメダバードには製薬や自動車(およびその部品) など様々な 製造業セクターの企業が拠点を構えています。 Eリテールビジネスや物品サービス税(GST) 対応に向けてサプライチェーンのネットワ AHMEDABAD ーク再編成を行う大企業が推進力となって 成長が北部方面へと延び、 この面積が約1 KOLKATA 億1,600万平方フィートに達するとみられて います。 • 適度に大きい消費者市場と成長している製造業基盤があるこ とから、 アーメダバードはインドの物流・倉庫ハブの1つとなって います。 Kalol • デリーとムンバイへの接続の良さとデリー・ムンバイ間産業大動 脈(DMIC) に位置するという立地により、倉庫セクターの勢いが 増しています。 MUMBAI PUNE HYDERABAD ゴールデンクワドリラテラル ノースサウスコリドー イーストウエストコリドー ウエスタンDFCライン BANGALORE イースタンDFCライン CHENNAI • 従来倉庫の開発はアーメダバードとムンバイを繋ぐ国道8号線 (NH8)沿線(アスラリとケーダ) で行われてきており、 ほぼすべて の大手FMCG (日用品)企業がこの地区に倉庫を構えています。 • しかし、最近になってラージコートへつながるNH8A沿線のチャ ンゴダールやバブラなどの人気が出てきました。 この地区では FMCGおよびEコマース企業がAおよびBグレードの倉庫に入居し ています。 国際空港 Naroda Sanand 国内線空港 主要港 Changodar 出典:JLL インド アーメダバードの倉庫地区 図4:主要8都市におけるAおよびBグレードの倉庫面積累計 主な立地 120.0 116 AおよびBグレードの倉庫面積 (100万平方フィート) 100.0 97 63 60.0 40.0 37 45 53 地価 月額賃料 (1,000万 (ルピー/平方 ルピー/ フィート/月) エーカー) チャンゴダール 3-4.5 15-18 バブラ 1-1.2 12-14 1.1-1.3 10-15 ケーダ 0.9-1 10-12 ナロダ 4.3-6 12-24 サナンド 0.9-1.2 15-17 カディー −カロール 1.4-1.75 12-15 アスラリ 79 80.0 Aslali 12カ月見 通し Bavla Kheda 20.0 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様により異なります。 0.0 2010 2011 2012 2013 2014 2015E 2016E 下降またはやや下降 横ばい やや上昇または上昇 出典:JLL インド統計局 (2011年) 3 出典:JLL インド 8 注:図はAおよびBグレードの効率化された倉庫のみの供給面積累計を100万平方フィート単位で示したものです。 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 9 チェン ナ イ 主な事例 主な事例 850万人 1,430万 平方フィート 人口 (2011年) (バンガロール都市圏)3 *倉庫供給合計 (2015年) 10% *空き (2015年) 面積 セクター 賃料 (平方フィート) (ルピー/平方フィート/月) 3PL 2,95,000 17.5 ソーキャ・ロード Eコマース 2,00,000 17 ボマサンドラ、 ホスール・ロード Eコマース 175,000 19 T・ベガー、 トゥムクル・ロード シドハルガッタ・ロード ビダディ、 マイソア・ロード Eコマース 147,000 17.5 家具 60,000 15 場所 *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 • 高品質の倉庫が手ごろなコストで供給されていること、需要の多い地域(ハイデラバード、 チェンナイ、 コーチン、 マンガロールなど) に比較的近接しているこ とがバンガロールの倉庫産業の成長に貢献しています。 • 倉庫需要の大半は東部から北東部にかけてバンガロールを4分割した地区で発生すると想定されています。 オールド・マドラス・ロード (OMR) やその周辺の ソーキャ・ロード、 シドハルガッタ・ロード、 チンタマーニー・ロードなどがこの地区にあたります。 • 空港やNH207に近接し、 インランド・コンテナ・デポ (ICD) があるOMRは、 バンガロールで人気の倉庫立地です。 (チェンナイ都市圏)3 *倉庫供給合計 (2015年) 3PL デュレーオールアー 賃料 (ルピー/平方フィート/月) 1,92,000 16 12.5 飲料 1,60,000 エンジニアリング 1,00,000 27 マライ・マライ・ナガル 文書管理 70,000 26 ペリヤパルーサパラヤン・ロード Eコマース 60,000 16 オラガダム *空き (2015年) 面積 (平方フィート) バンガロールの倉庫地区 地価 (1,000万ルピー/エーカー) 月額賃料 (ルピー/平方フィート/月) トゥムクル・ロード 1-2.5 10-18 ホスール・ロード 3-5 18-22 マイソア・ロード 1.5-3 17-20 1.5-2.5 16-20 12カ月見通し 主な成長要因 • チェンナイの倉庫業の原動力は、大きな製造業基 盤、巨大な消費マーケット、 チェンナイ港やエンノー チェンナイの倉庫地区 ル港などの主要港の存在です。 • スリパーアンパッドアやオラガダムなどでは倉庫は 主に自動車や自動車付属品の製造業向けです。 こ • 著名なテナントには、 デカスロン、 キューネ・アンド・ナゲル、 セーフエクスプレス、 DHL、 ライフスタイル・グループなどがあります。 OMR 人口 (2011年) ペリヤパルーサパラヤン・ロード 18% 平方フィート セクター *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 主な成長要因 • バンガロールは 「南インドへの玄関口」 と考えられており、 インドの主要な物流・倉庫ハブの1つとして注目を集めています。 主な立地 100万 870万人 出典:JLL 場所 出典:JLL バンガ ロ ール 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物 件の仕様により異なります。 下降またはやや下降 横ばい やや上昇または上昇 出典:JLL インド統計局 (2011年) れらの地区では倉庫供給が少ないため賃料が高騰 Periyapalayam しています。 Cholavaram • チェンナイ屈指の有望な倉庫立地はレッド・ヒルズ のペリヤパルーサパラヤン・ロード沿線とパズホー ル地区です。大型倉庫があり、 その中にはインド最 大級の55万平方フィートのワンボックス型倉庫も あります。 Irrungattokotai 3 Sriperumbudur • ペリヤパルーサパラヤン・ロードにはヒンドゥスタ バンガロールの倉庫地区 ン・ユニリーバやフューチャー・サプライ・チェーン などのFMCGやEリテール、3PLの大手企業が存在 し、 AおよびBグレード倉庫の供給量では市内最多 を記録しています。 Tumkur Oragadam Dabaspet Marai Malai Nagar Peenya Hoskote Narsapura チェンナイの倉庫地区 地価 (1,000万ルピー /エーカー) 月額賃料 (ルピー/平方 フィート/月) 3-4 20-26 スリパーアンパッドア 2.25-3 22-25 オラガダム 2-2.25 23-28 マライ・マライ・ナガル 4.5-6 24-29 コラバラム−レッド・ヒルズ 2.5-3.6 18-22 ペリヤパルーサパラヤン・ロード 2-2.50 16-18 0.60-0.80 18-22 主な立地 Bommasandra Bidadi Attibele イルンガトゥコタイ タダ、 アーンドラ・プラデーシュ (AP) 10 Indian logistics - Taking giant leaps forward 12カ月見通し 注:賃料レンジはあくまで目安であり 実際の賃料は各物件の仕様により異 なります。 下降またはやや下降 横ばい やや上昇または上昇 出典:JLL インド統計局 (2011年) 3 Indian logistics - Taking giant leaps forward 11 デリー N C R ハ イデ ラバ ード 人口 (2011年) (首都圏地域) 3 26% 平方フィート *倉庫供給合計 (2015年) *空き (2015年) 場所 セクター レワリ 面積 賃料 (平方フィート) (ルピー/平方フィート/月) Eコマース 1,52,000 14 メワット 3PL 1,15,000 12 メワット 3PL 1,00,000 14 パタウディ 3PL 1,00,000 12 Eコマース 1,00,000 13 ファーウク・ナガー *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 750万 770万人 出典:JLL 1,630万人 2,270万 主な事例 平方フィート 人口 (2011年) (ハイデラバード都市圏) 3 *倉庫供給合計 (2015年) 20% *空き (2015年) 場所 セクター マブーブナガル メドカル 面積 賃料 (平方フィート) (ルピー/平方フィート/月) Eコマース 3,60,000 15 Eコマース 2,00,000 13.5 コンパリ― FMCG 60,000 10 コンパリ― タイヤ 60,000 10 コンパリ― 3PL 60,000 10 出典:JLL 主な事例 *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 主な成長要因 主な成長要因 デリーNCRの倉庫地区 ハイデラバードの倉庫地区 • 国内最大級の倉庫集積地であるデリーNCRの最大の強みは巨大 な消費マーケットです。 • 新しい州(テランガナ州) の創設とハイデラバード市の安定した政治情勢に より、 ハイデラバードの投資センチメントは向上しています。 • この他に、巨大な製造拠点としての位置付けや北インド全体を含 む後背地も倉庫立地開発の後押しとなっています。 • シャムシャバード地区とマブーブナガル地区がハイデラバードの主要な倉 庫地区として頭角を現してきています。 • デリーNCRにはインドスペース、 NDRウェアハウジング、 ASカーゴ、 エ イコーン、 アルシアなど全国規模の大手倉庫デベロッパーのほとん どが存在します。 • 空港へ近接していて賃料が比較的低く、土地が確保できることからマブー ブナガル地区では効率化された大型倉庫の開発が行われています。 Panipat • ハイデラバード北部のメドカルも実績のある倉庫立地です。 • これらのデベロッパーの大半が高品質なAグレード倉庫を建設中 です。 建設地はインドで最も交通量が多い国道であるNH8沿線のパ タウディ、 ダーウエラなどです。 • これらの地区には、 ほとんどすべての大手FMCGおよびインターネット通販 会社が存在しています。 月額賃料 (ルピー/ 平方フィート/月) コンパリ―/メドカル 1.5-2.5 11-14 シャムシャバード/ マブーブナガル 1.2-2.2 12-14 2-3.5 11-14 4-9 14-17 1.7-3 10-13 4-6 14-16 チャーラパリ アップパール/ ナゴール パタンチェル バラナガル • マニーザーに近いファーウク・ナガー−パトリ・ロード地区で大規 模なAグレード倉庫が開発中です。 この地区では最近インターネッ ト通販会社が物件を賃借しました。 • また、 マニーザーやニムラナなどの製造業ハブに近接するファーウ ク・ナガー−パトリ・ロード地区には鉄道引き込み線を持つ大型の ICDも数か所あり、 ジャワハルラル・ネルー・ポート・トラスト (JNPT) やムンドラなどの港と接続しています。 地価 (1,000万ルピ ー/エーカー) 主な立地 12カ月 見通し 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様により異なります。 下降またはやや下降 横ばい やや上昇または上昇 出典:JLL 3 インド統計局 (2011年) Sonipat ハイデラバードの倉庫地区 Rohtak Ghaziabad Bahadurgarh デリーNCRの倉庫地区 主な立地 月額賃料 地価 (1,000万ルピー/ (ルピー/平方 フィート/月) エーカー) パタウディ 3-4 13-18 ダーウエラ 3-4 13-18 ニムラナ 2.75-4 14-20 バハダーガー 3.5-5.5 13-18 ロータク 2.5-4.5 14-17 ソニパト 3.5-5.5 13-18 パニパット 3.75-5 17-20 ガーズィヤー バード 3-4 17-20 パルワル 4-5 15-18 横ばい Patancheru Cherlapally Manesar Secunderabad Pataudi Uppal Shamshabad Dharuhera Palwal Neemrana 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様により異なります。 下降またはやや下降 Medchal 12カ月見 通し Balanagar やや上昇または上昇 出典:JLL インド統計局 (2011年) 3 12 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 13 ムンバ イ 主な事例 主な事例 810万 1,410万人 人口 (2011年) (コルカタ都市圏)3 平方フィート *倉庫供給合計 (2015年) オールド・デリー・ロード 15% *空き (2015年) 面積 賃料 セクター (平方フィ ート) (ルピー/平方フィー ト/月) コンフィデンシャル 1,30,000 17 サーンクライル 小売 70,000 14 ドゥラガリ 3PL 60,000 14 ドゥラガリ 電気 50,000 14 マヘシュタラ 鉄鋼 45,000 18 1,840万人 人口 (2011年) 出典:JLL 場所 3 (ムンバイ都市圏) *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 • コルカタはインド北東部への玄関口として戦略 的位置を占め、 コルカタ港へも近接していること からインドの主要な倉庫立地となっています。 Kalyani パジャ パラスプ・ファータ カランバシュレ Eコマース 2,50,000 18 Eコマース 1,40,000 18 紙 1,31,500 15 タイヤ 1,10,000 18 エンジニアリング 60,000 16 ムンバイの倉庫地区 Dankuni • NH3と州道35号線(SH35)沿線のビワンディーやマンコ リ、 パジャはムンバイで最大かつ最も活気がある倉庫地 区と言えます。 Padgha • この地区はFMCGやEコマース企業が存在するAグレード 倉庫の主要な供給源ですが、土地にかかる高いコスト や土地の利用法制限(ほとんどが緑地帯) により倉庫開 発は限定されたものになっています。 Bhiwandi ムンバイの倉庫地区 月額賃料 (1,000万ルピー (ルピー/平方 フィート/月) 1-1.5 18-22 オールド・デ リー・ロード 0.9-1.4 16-22 ドゥラガリ 1.5-2.2 14-18 アランプール 1.5-2.2 14-18 ウルベリア 0.7-1.1 10-14 シラコール 0.9-1.2 9-12 カリヤニ 0.9-1.4 9-12 12カ月 見通し 主な立地 地価 月額賃料 (ルピー/平方フィー JNPTと ウラン Uluberia Mankoli (1,000万ルピー /エーカー) Dhulagari, Alampur ト/月) 1.5-2.2 18-22 パラスプ・ パンベル 2.5-3 22-26 マンコリ・ ビワンディー 3-5.5 10-12 バドぺ・ビワ ンディー 2-3 10-12 パジャ・ビワ ンディー 1-1.5 11-16 12カ月見 通し Palaspe 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様に より異なります。 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様に より異なります。 横ばい ビワンディー 賃料 (ルピー/平方フィート/月) • パンベル/JNPT地区は、港へ近接し広い土地が確保で きることからムンバイの主要な倉庫立地へと変化を遂 げました。 この地区には多数のICDや自由貿易倉庫地区 (FTWZ) が存在しています。 コルカタの倉庫地区 下降またはやや下降 ビワンディー 面積 (平方フィート) • 広域パラスプ圏にはアポロタイヤなどが倉庫を構えて いますが、地価が非常に高いため新たな開発が困難に なっています。 • コルカタにはこの他にもベルグホリア高速道路 沿線のカリヤニやシラコールなどの倉庫地区が あり、 バンタラにも開業予定があります。 ダンクニ *空き (2015年) • 需要は主にJNPT港とムンバイ港によるものです。 この2港 はインドで最も繁忙な港です。 • NH06沿線のダンクニやNH02沿線のオールド・デ リー・ロードは工業地域に近接しインド北東部 やコルカタ市への接続が良いことから人気があ ります。 /エーカー) *倉庫供給合計 (2015年) 主な成長要因 コルカタの倉庫地区 • コルカタではNH06沿線のドゥラガリやウルベリ ア、NH02沿線のダンクニなどが実績ある倉庫地 区です。 地価 14% 平方フィート セクター *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 主な成長要因 主な立地 2,320万 場所 出典:JLL コ ルカ タ 下降またはやや下降 横ばい JNPT やや上昇または上昇 出典:JLL やや上昇または上昇 インド統計局 (2011年) 3 出典:JLL インド統計局 (2011年) 3 Sirakol 14 Indian logistics - Taking giant leaps forward Uran Indian logistics - Taking giant leaps forward 15 プネ お問い合わせ MAJOR TRANSACTIONS 賃料 消費財 1,00,000 12 チャカン エンジニアリング 70,000 27 チャカン 500万人 人口 (2011年) (コルカタ都市圏) 3 ナガール・ロード 9% 平方フィート *倉庫供給合計 (2015年) セクター *空き (2015年) 日本 (平方フィート) (ルピー/平方フィート/月) Eコマース 65,000 24 ナガール・ロード FMCG 60,000 11 ピランガット 飲料 55,000 18 宮本 淳 太田 英輝 プロジェクト・開発マネジメント 事業部長 キャピタルマーケット事業部 副部長 [email protected] [email protected] 03 5501 9222 03 5501 9253 執行役員 出典:JLL 場所 710万 お問い合わせは以下にご連絡ください。 面積 *AおよびBグレードの倉庫面積のみを集計 佐藤 俊朗 執行役員 主な成長要因 マーケッツ事業部 副部長 兼 オフィスリーシング部 部長 プネの倉庫地区 • ムンバイとプネの大きな消費マーケット、巨大な製造業基盤、手ごろな価格 地価 主な立地 によりプネは主要な倉庫立地となっています。 • チャカン−タリーガアン地区はプネで最も活気がある倉庫立地と言えま す。 この地区は大規模な工場に近接し、 ムンバイへの接続も良好です。 また 効率的な大規模倉庫団地もあることから市内随一の倉庫地区と位置付け られています。 • プネにはマヒンドラ・ロジスティクス、 日本通運、 ボッシュ、 セーフエクスプレ スなどの企業が存在しています。 • ナガール・ロードとシャーウォールもプネの倉庫地域です。主なテナントの 業種はFMCG、 エンジニアリング、 自動車用品、 白物家電などです。 (1,000万ルピー /エーカー) チャカン タリーガアン 月額賃料 (ルピー/平方フィート/月) 2-3.5 24-30 1.8-2.5 23-27 ナガール・ロード 1.2-2.2 20-25 ランジャンガアン 1.4-2 24-26 シャーウォール 1-1.6 18-25 ヒンジャワディ 6.5-8 31-38 PCMC 7.3-9 30-35 0.6-0.8 18-20 ジェユリ 注:賃料レンジはあくまで目安であり実際の賃料は各物件の仕様に より異なります。 12カ月見 通し インド 執行役員 高橋 貴裕 インテグレーテッド ポートフォリオサービス事業部長 [email protected] [email protected] 03 5501 9205 03 5511 3430 Nirav Kothary N Srinivas ナショナルダイレクター ナショナルダイレクター インダストリアルサービス部門 インダストリアルトランザクション部門 [email protected] [email protected] +91 79 4015 0015 +91 98454 45495 本ガイドブック作成者 Chandranath Dey 下降またはやや下降 横ばい やや上昇または上昇 3 出典:JLL インド統計局 (2011年) インダストリアルコンサルティング部門 プネの倉庫地区 アソシエイトダイレクター・責任者 [email protected] +91 90999 71598 / 079 4015 0021 Talegaon Ranjangaon Chakan Hinjewadi 2006年5月にJLLに入社。 アーメダバードを拠点とし、 インドのインダストリアル&ロジスティックスコンサルティング 業務に従事。 ビジネスプランの設計、参入戦略の設計、 ビジネスロケーションアドバイザリー、 フォーチュン500の世界中のあらゆるセクタ ーの大企業の立地選定の研究など豊富な経験を持つ。10年以上にわたりコンサルティング業務に携わり、建築学の学士号、 インド工科大 学ガラグプール校 都市計画の修士号、 インド経営大学コルカタ校のアプライドファイナンスの資格を保有。 Nagar Road PCMC Sujash Bera リサーチ & REIS部門 マネージャー +91 033 3343 6125/ +91 98305 43922 2012年にJLLに入社し、 ホワイトペーパーの作成、商業施設、 リテール、 レジデンス、 インダストリアルにおける不動産 市場のレポート及びリアルエステートインテリジェンス (REIS) の作成にも携わっている。 また、JLLインドが毎月発行 している不動産市場のレポート”Pulse”の編集を担当。建築士に加え、 インド工科大学ガラグプール校 都市計画の修士号を取得。不動産 業界において5年間の経験を持つ。 戦略策定: N.Srinvas, インダストリアルトランザクション部門 ナショナルダイレクター Jejuri 謝辞: 本プロジェクトの実施にあたり、 ご協力いただきましたNirav Kothary、Rishabh Shah、Liju Mathewに感謝の意を表します。 Shirwal 16 Indian logistics - Taking giant leaps forward Indian logistics - Taking giant leaps forward 17 JLLについて JLL (ニューヨーク証券取引所上場:JLL) は、不動産オーナー、 テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグローバル に提供する総合不動産サービス会社です。世界80ヵ国、従業員約60,000名、280超拠点で展開し、年間の手数料収入は約52億米 プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマネジメントにおいて、 ドル、総売上高は60億米ドルに上ります。 2015年度は、 約3億7,200万㎡ (約1億1,253万坪) の不動産ポートフォリオを管理し、 1,380億米ドルの取引を完了しました。 JLLグループで不動産 投資・運用を担当するラサール インベストメントマネジメントは、総額564億米ドルの資産を運用しています。JLLは、 ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。 JLLのアジア太平洋地域での活動は50年以上にわたり、現在16ヵ国、92事業所で33,000名超のスタッフを擁しています。 JLLは、2016年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックにて、合計15の賞を受賞しました。2015年ユーロ マネー・リアル・エステート・アワードでは、最優秀リアル・エステート・アバイザーに選出されました。詳細な情報はホームページ をご覧下さい。 www.joneslanglasalle.co.jp Jones Lang LaSalle K.K. © 2016. 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