B-04 インタラクティブ型電動義手の開発

B-04
インタラクティブ型電動義手の開発
情報電子部制御情報系
業務推進部技術普及課
大阪市立大学大学院医学研究科
大阪市立大学大学院工学研究科
○北川 貴弘
谷口 正志
南部 誠治
中島 重義
朴 忠植
池渕 充彦
はじめに
装着者への把持した感覚のフィードバックがあり、操作が容易
なインタラクティブ型電動義手を開発します。
コンセプト
シネプラスティという、外科的に筋肉などにトンネルを開けて
その穴にワイヤを取り付け、筋肉の力でワイヤを引張って義手
を操作する手法を元とした電動義手の開発を行います。
本研究の電動義手と筋電義手の違いは、
人体と義手の間をつなぐ部分にあります。
筋電義手(右下図)はその部分が2つに
分けられ、操作指示と感覚フィードバック
を個別に行うため、把持感覚が直接的にな
りません。
本研究の電動義手(上図)はその部分を
1つとし、操作指示と感覚フィードバック
を一体的に行うため、直接的な把持感覚が
得られます。
動作実験
インターフェースおよび簡易ハンドを試作し、装着者の意図
した通りにハンドを操作でき、また把持した感覚を装着者に
フィードバックできるか、動作実験を行いました。
手首の腱にピアスを通して擬似的なシネプラスティを形成し(A)、ピアスと
人体インターフェースとをワイヤでつなぎ、人体の動きを測定するとともに簡易
ハンドが対象物を把持した場合
にはその情報(大小)を人体に
フィードバックできるようにし
て動作実験を行いました(B)。
その結果、訓練を全く行わな
くても簡易ハンドの開閉(手首 A:擬似シネプラスティ
を手前に曲げたときが閉動作
閉
【C上】 、手首を伸ばしたとき
が開動作【C下】 )を行うこと
開
ができ、誤動作は全く認められ
人体
ませんでした。また簡易ハンド
インター
簡易
が把持した対象物の大小の判別
フェース
ハンド
については、幅2cmと8cmの
二種類を対象として行ったとこ
ろ、完全に判別が可能でした。
C:開閉動作の様子
B:電動義手システム