1.ECT の目的・必要性・有効性 目的:重度(動けない、食事が取れない、死にたい気持ちが強い)のうつ病や薬 物治療でも効果がないうつ状態、統合失調症の著しい興奮状態や昏迷などの病態 の改善を目的とします。当院では主に重度または難治性のうつ状態に対して施行 しています。 必要性:ア 病状が重篤であり ECT による早急な対応を要する場合 イ 他の治療の危険性が高く、ECT による治療が望まれる場合 ウ 薬物による治療効果が乏しく ECT の導入が望まれる場合 エ 患者様からの希望がある場合 オ その他(過去に ECT が著効した・・・など) 有効性:気分障害において、様々な薬物との比較試験において有意な改善効果が示され ています。但し、神経症(元々ある性格的な傾向、心配性など)、人格障害(著しい情 緒不安定を呈する境界型人格障害など)、解離性・転換性障害(ストレスが記憶喪失や 体の症状として現れる病気;声が出ない、歩けないなど)などの疾患については有効性 がないため ECT を行っておりません。
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