∼恋しくて∼

メルマガ連載企画
『まきおが出会った愛すべき人々』
2007 年 12 月号
求人開拓に奔走するリクルーティングアドバイザー、通称「まきお」が立ち会った再就職活動の様々なエピソードを
毎月 1 話お伝えしています。再就職活動には、十人十色のドラマがあります。
涙・怒り・笑い・驚き、そして、愛のあるこのノンフィクションドラマを皆さんと共有できればと思っています。
突然ですがもうすぐクリスマスイブ・・・。今年のクリスマスイブは休日だって皆さんご存知でしたか?
街がイルミネーションに彩られ、なんとなくウキウキしてしまうのは私だけでしょうか。
特に、予定があるわけでもないのですが・・・・・(笑&涙)
それはさておき今月の「まきおの出会った愛すべき人々」が皆さんの心温まるプレゼントになればと思っております。
〜恋しくて〜
弊社に、Sというキャリアカウンセラーがおります。
Sカウンセラーは登録者の方々の役に立ちたいという思いが本当に強く、
何よりも人の気持ちを大事にしながら行動する人です。本当に優しくて、お茶目で、私が尊敬するカウンセラーです。
Sカウンセラーも私の出会った愛すべき人々の1人なのですが、
今回はSカウンセラーが担当した女性の登録者のお話です。
Aさんは、大手メーカーの製造工場に勤務していました。
その工場の縮小に伴い、Sカウンセラーが再就職の支援をすることになりました。
Aさんは学校を卒業後、大手メーカー一筋に勤務。
そのため、初めての転職活動に戸惑いがあり、最初は、Sカウンセラーとも馴染めずにいました。
面談中の発言も後向きな発言を繰り返す日々でした。
そんなAさんにSカウンセラーは、心の扉を開く事に全力を注ぎました。
何度も面談を重ね、気持ちを汲み取り、一緒に頑張っていくと言い続けました。
そんなある面談日・・・。SカウンセラーはAさんの変化に気がつきました。
AさんはSカウンセラーに会う日に必ずお化粧をしてくるようになったのです。
そして面談中必ず笑顔を向けるようになりました。
恋や愛ということではなく、今まで戸惑っていたAさんがSカウンセラーに心を開き、前向きになっていったのです。
今まで外に出るのも億劫がっていた彼女は、Sカウンセラーに出会い次第に変わっていったのでした。
Aさんは、支援期限が近づいたある日、Sカウンセラーに向かいこう言いました。
「あなたのお陰で救われました。私は再就職せずにボランティアをしようと思っています。
Sカウンセラーに出会えて本当に幸せでしたし、ありがたく思っています。」
『あなたのお陰です。ありがとう。』
という一言は、再就職支援に携わるものにとっては最高の誉め言葉。
誰かの役に立ちたい、誰かを幸せにしたいと願う私たちの明日の活力なのです。
Aさんは最後の日、Sカウンセラーと硬い握手をしました。
そのAさんの目にはうっすら涙が浮かんでいたそうです。
もちろん、Sカウンセラーの目にも・・・。
Fin.
©2008 RECRUIT CAREER CONSULTING