「学校訪問を受けて」 「めざす子ども像」

広島県立尾道特別支援学校
平成 28 年7月 28 日
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「学校訪問を受けて」
聴覚障害部門 幼小中学部
三 浦 憲 一
聴覚障害部門は,1 学期に広島大学,広島国際大学,県立広島大学,東北福祉大学,京都府立聾学校と学校
訪問を受けました。本校研究テーマ「魅力ある授業づくり」がなされている表れの一つかと思います。
その中核には子どもたちの姿があります。
「少人数という特性を生かした手厚い実態把握に基づいた授業がされており,子どもたちの力を最大限伸ばすた
めに先生方が努力されていることがよく分かりました。」
こうした手紙もいただきました。
2 学期からも家庭と連携して子どもたちへより良い授業・活動を行ってまいります。
「めざす子ども像」
知的障害部門 小学部 桑田 真枝
新しい教室や先生との出会いがあり,新鮮な気持ちで迎えた今年度も早4カ月。2年
ぶりの運動場での運動会もありました。暑さの中,練習を重ねて,本番では保護者の皆
様の応援を受けて自信をもって伸び伸びと演技していました。
先般,先生方と「めざす子ども像」について話し合いをしました。具体的で身近な目標から,卒後を見通した長期
的な目標を含むものまで,学校生活のさまざまな場面で,こうなってほしいというたくさんの願いが出てきました。
たとえば,あいさつ。元気の良いあいさつは気持ち良いものです。相手の目を見て,笑顔で,相手に体を向けて
立ち止まってできたらとても丁寧なあいさつです。高等部を卒業する時に丁寧なあいさつができるための学習は,
小学部の段階から始まっています。同時に,子どもたちは私たちの言動を実によく「見て」学んでいます。子どもた
ちに願うことを果たして私たちは実現しているか。逆に言えば,子どもたちに願うことを私たちが実践し体現するこ
とができれば,子どもたちが自ら学ぶ力によってその願いに近づくことができると感じています。
さて,今学期,小学部第5学年の渡辺知也君が「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」で日本優秀作品に入賞
されました。おめでとうございます。アジア 24 か国の国と地域の子どもたちの絵日記は,それぞれの生活の
様子が伝わってきて圧巻です。渡辺君の作品は,学校でのカレー作りが色鮮やかに描かれています。
子どもたちに,それぞれ好きなこと,興味のあることにどんどん「挑戦」してほしいと思います。そして,もち
ろん私たちも。
「おのみち検定」
知的障害部門 中学部
荒 森 紀 行
県内の特別支援学校高等部の生徒を対象に実施されている「技能検定」にならい,中学部生向けにアレンジし
て校内で実施しているのが「おのみち検定」です。昨年度初めて清掃分野で実施し,今年度は接客分野を加えた
二分野で実施しました。1学期末は「プレ検定」として,1年生は2・3年生が受検するのを見学します。2学期末に
ある「本検定」は1年生も受検し,級の認定を受けます。
10 項目の評価をいくつクリアしたかにより 10 級から1級までが認定され,検定の最後にある閉会式で,一人ず
つに「認定証」が手渡されます。手渡されるまでは,自分の級は知らされないので,「いくつ失敗したからきっと○級
は無理だ。」とか,「〇級はもらえそうだ。」など考えながら,その時に臨み,呼名を受けて前に出て,ドキドキしなが
ら先生から渡されるのを待つのです。
評価項目には,その種目の技能的な内容ももちろん含まれますが,返事や礼,立つ姿勢など日常の所作等も
含まれます。生徒は作業学習の時間に日々通常の学習で,また検定を想定し設定された場で練習して検定に臨
みます。検定の前はほとんどの生徒が緊張した表情を見せ,検定中は頭のてっぺんから足の先まで真剣そのも
のの姿を見せます。
今回,両分野とも 2 級が最高でした。すでにどの生徒も,本検定でさらに上の級を取ることを狙っています。
「1学期を終えて」
知的障害部門 高等部
枝 廣 秀 典
1学期もたくさんの挑戦がありました。授業の中で目標を設定し,それをクリアしようとする生徒。技能検定に挑
戦して自分の思いの級を取得しようとする生徒。部活動で自分の目標タイムを設定し,日々努力する生徒等々多
くの挑戦がありました。その努力こそが,卒業後の自分の生活を実現させる原動力だと思います。目標を設定し努
力する。達成できない場合は,もう一度する。あるいは方法を変えてもういちどする。などの繰り返しだと思いま
す。最終的にあきらめないことです。
先日,高等部2年生の校外学習で,尾道ハローワークに行きました。その中でハローワークの方の話の中で就
職するのに大切なこと3つを話されました。「時間を守れること」「規則正しい生活ができること」「大きな声であいさ
つ,返事ができること」でした。確かに大切なことだと思いました。仕事をするのは一人ではない。多くの人とのつな
がりで成り立っています。時間が守れないとみんなに迷惑がかかります。規則正しい生活をしていないと遅刻をし
たり,仕事中に眠くなったりして仕事に影響が出ます。また,大きな声であいさつ,返事が出来ていないと職場での
コミュニケーションが難しくなり仕事がはかどらないかもしれません。御家庭でも実践できそうなところから実践して
みてください。
聴覚幼稚部
梅雨で雨が続いて,なかなか水遊びができませんでした。7月になって,やっとビニールプールに水を張って,
水遊びができました。始め,水の冷たさを体で感じていましたが,みんなで同じ方向に歩いてうずまきを作った
り,お互いに水をかけ合ったりしていくうち,水に慣れてうれしそうな声が出るようになりました。さらに,水鉄砲
やジョロなどを出すと,人に掛け合って,歓声の声が中庭に響き渡りました。
聴覚小学部
はじめにプールでのきまりを確認して,水泳が始まりました。顔を水につける,頭をつけてもぐる,何メートル
泳ぐ等,それぞれの実態に応じて取り組んでいます。(水中の輪や棒を見つけて取る,輪くぐりをする,息継ぎ
の練習など)低学年は,遊びの中で水に親しみ,高学年は,自分の目標の記録に向けてがんばっています。
これから練習して,それぞれの記録が伸びていくとよいですね。
聴覚中学部
7月に入ってやっと水泳ができました。
水中を歩いた後は,ボール集めをして
体を水に慣らしてから,いよいよ泳ぎの
練習です。ビート板でプールの端から端
まで泳ぎます。まだまだ足がつくけれど,
一生懸命頑張りました。最後は,クロー
ルの練習です。手の向きや息継ぎなど
いろいろなことに注意しながら泳ぐことを
学習しました。これからもっと練習して,
もっともっとうまく泳げるようになってほしね。
いですね。
知的小学部
今年もプールでの学習が始まりました。みんな元気いっぱいで,プールに歓声が響いていました。1年生は初
めてのプール。小プールの中を,所狭しと動いていました。追いかけっこをしたり,水をかけ合ったり,楽しく水
遊びができました。2年生から6年生も,それぞれの目標を目指して,元気いっぱいで活動していました。3年生
以上は,大プールで,浮具やビート版を使って泳ぐ練習も頑張っています。
今までは,梅雨の影響で十分に泳げなかった印象ですが,夏休みの登校日や2学期にもプールに入る予定
です。気持ち良い青空のもとで,元気いっぱいに泳いだり水遊びをしたり,楽しく活動して欲しいと思います。
知的中学部
梅雨の季節になり,雨が降る日が続いています。待ちに待ったプールは,1年生が6月 27 日,2・3年生が7
月6日から始まりました。まずは水に慣れることから始め,バタ足,潜水,個々の課題練習など,それぞれの学
年で元気いっぱい楽しく取り組んでいます。自由時間は,大きいビード板に乗ったり,友だち同士で水をかけあ
ったりしながら楽しんでいます。今後,暑くなる季節,熱中症,事故等,安全面に気をつけながらプールを頑張
っていきましょう。水泳健康カードの記入等,御協力よろしくお願いします。
知的高等部
6月 24 日にプール開きがありました。雨が降る日も多く,7月になりやっとプールに入ることができました。1
年生は初めてのプール,3年生にとっては最後のプールになります。初めは水の中を歩いたり,宝探しをしたり
と遊びながら水に慣れるところからしました。今後は記録挑戦や,水に慣れる練習など個々の目標に向け楽し
く頑張っています。