JSPS Strasbourg Office Quarterly April

2012-2013 No. 1
日本学術振興会ストラスブール研究連絡センター活動報告
JSPS Strasbourg Office
Quarterly April - June 2012
目次
イベント
日仏ワークショップ「水と都市環境」開催
JSPS ストラスブール研究連絡センターでは 2002 年のオフィス設立当初より、毎
年日仏講師を招いたシンポジウムを実施しています。2012 年 6 月にはリヨンのグ
ランゼコール INSA de Lyon と共催で日仏ワークショップ「水と都市環境」を開催
しました。日仏計 12 名の専門家が「水」をテーマにした発表を行い、参加者と積
極的なディスカッションが繰り広げられました。
*本ワークショップのビデオを次のサイトでご覧いただけます。
http://www.canalc2.tv/video.asp?idEvenement=632
JSPS 創立 80 周年・MUFJ との協力 10 周年記念
学術セミナー実施
2012 年は日本学術振興会の創立 80 周年であると同時に、JSPS ストラスブール
研究連絡センターがストラスブールの日仏大学会館(MUFJ)と共同でセミナー
を実施するなど、協力を始めて 10 周年にあたります。2012 年 5 月には、元在日
フランス大使館科学技術参事官、Aix-Marseille 大学名誉教授の Prof. JeanLouis Armand を招き、日仏学術交流をテーマとした講演会を開催しました。
OECD シンポジウム出席
JSPS の安西祐一郎理事長がパリの OECD 本部で開催されたシンポジウム“New
Science-Based Tools for Anticipating and Responding to Global Crisis”にて講演
を行いました。シンポジウムには各国のファンディングエージェンシーや大学関
係者ら多数が参加し、グローバル危機への対応について議論が行われました。
パリ地区大学訪問
JSPS ストラスブールセンターでは、2012 年 4 月、5 月とパリのグランゼコールを訪
問し、国際交流事業の説明会を開催しました。国際的なパリのキャンパスでは、
各国からの留学生も含め、日本での研究に関心がある博士課程学生やポスドク
研究者からフェローシップの応募方法等具体的な質問が相次ぎました。
ワークショップ「水と都市環境」
JSPSフランス同窓会役員選挙
OECD シンポジウム
記念学術セミナー
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JSPS事業説明会
INSA Lyon
EHESS
Telecom ParisTech
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学術セミナー
ラリックの世界
仙台・石巻―津波の被害
義務や必然性の概念と表現
漢方薬‐薬と相乗作用
N-複素環カルベンー金属錯体
ゼトレン・インデノフルオレン
縮小する日本人口
有機ホウ素化合物の触媒的結
合形成反応
水の完全分解用メソポーラス
光触媒
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その他の活動
活動報告
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コラム「ストラスブールの四季」
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日仏ワークショップ「水と都市環境」開催
JSPS - INSA Lyon ”Water and Urban Environment”
2012 年 6 月 19 - 20 日にリヨンにて、日仏ワークショップ「水と
都市環境」(JSPS、INSA Lyon 共催、コーディネータ:東京大
学大学院工学系研究科古米弘明教授、INSA Lyon Prof.
Jean-Luc Bertrand-Krajewski)を開催し、日仏計 12 名の研究
者が水を巡る最新の研究成果について発表、参加者とディス
カッションを行いました。
ワークショップに先立ち、6 月 18 日には日本側スピーカーを
中心としたメンバーで、リヨンの公共水施設を訪問しました。リ
ヨン都市圏を管轄する Greater Lyon Council では、近年雨水
を利用した溜め池をリヨン市の郊外 Technological Park に導
入しました。水の運搬距離を短くすることで、途中で水量が減
ることを防ぎ、環境にやさしい水の供給を目指しています。
溜め池は、単に水を溜めておくだけではなく、自然公園のよう
な姿で広く市民に開放され、周囲でスポーツやピクニックがで
きるよう配慮されています。
保存と浸透を目的とした溜め池に自然に近い状態で溜め
られます。近隣のショッピングセンターやリヨン第二大学の
キャンパスの雨水も溜め池にたどり着くよう溝や水路も工夫
されており、Minerve だけで約 20 年分の水が確保されてい
ます。Minerve も単に水を溜めておく場所にとどまらず、サ
ッカー場や遊歩道を整備し、広い敷地を効果的に利用し
ています。
溜め池にて説明を受けた後は、下水処理場 Aqualyon を訪
問しました。Aqualyon はリヨン市郊外の東のエリアを管轄
し、約 30 万人分の汚水を処理する施設です。2009 年に設
立された本施設は最新の設備を備え、有害物質を極力取
り除くよう汚水の浄化に努めています。
リヨンはローヌ河という大河のほとりに位置し、水が豊富な
ため、汚水の再利用は目的としていませんが、汚水処理の
安全性を示すために、処理された水の一部はタンクローリ
ーの清掃に利用されています。
Technological Park の容量を超えた水は近くの Minerve という
【Technological Park の溜め池】
【貯水槽の説明を聞く講演者ら】
【Aqualyon 下水処理場にて】
6 月 19 日(火) 開会挨拶 - Water and Urban Environment
開 会 に 当 た っ て は 、 ま ず 、 INSA Lyon の 研 究 部 長 Prof.
Jean-François Gerard が、INSA Lyon の概要と日本との交流の
歴史を交えつつ、本ワークショップの開催を歓迎するとの挨拶
を行いました。続いて、INSA Lyon 国際部マネージャーの Ms.
Nina Arnesen から INSA Lyon の国際事業について簡単な紹
介がありました。
【Prof. Gerard】
【Ms. Arnesen】
本会からはストラスブール研究連絡センターの中谷陽一セ
ンター長が、本ワークショップを通じた日仏学術交流のさら
なる発展を祈念する旨の挨拶を行いました。最後に本ワー
クショップのフランス側コーディネータの Prof. Bertrand
-Krajewski からワークショップの目的について説明がありま
した。
【中谷センター長】
【会場の様子】
日仏ワークショップ「水と都市環境」
6 月 19 日(火) Scientific Program - Water and Urban Environment
古米弘明
(東京大学大学院工学系研究科教授)
「気候変動に適応した調和型都市水利用システム」
”Well-Balanced Urban Water Use System Adapted for Climate Change”
気候変動を背景として、都市において安定的で安全な水資源を確保することは
重要な課題となっている。現在進行中の戦略的研究プロジェクトのなかで、従来
の水資源である表流水や地下水だけでなく、都市に存在する水資源である雨水
や再生水も適切に利用することを目指し、流域水資源、都市雨水、都市地下水、
水質評価、水利用デザインをサブテーマとして研究が実施されていることが紹介
された。また、日本における雨水利用や再生水利用の事例が、最近の動向を含
めて報告された。
Bernard Chocat (Laboratory of Civil and Environmental Engineering
(LGCIE), INSA Lyon 名誉教授)
「水、自然と都市:新たな施策」
”Water, Nature and the city: a new deal”
都市化に伴う土地被覆の改変により水循環が歪められていることを正しく理解し
て、本来の水循環を保持しながら、都市開発することの重要性を改めて認識する
というパラダイムシフトが必要であることがまず指摘された。そして、エンジニアリン
グ、建築、景観、都市計画など様々な関係者が都市化において連携すべきこと、
多様な機能を有する都市雨水管理手法を開発すること、自然な水の営みのなか
で市民が賢く生きていくことの重要性が説明された。
小松登志子
(埼玉大学理工学研究科教授)
「地下環境の熱的かく乱と地下水保全」
”Thermal Disturbances in the Subsurface Environment and groundwater
Conservation”
地球温暖化や地中熱利用ヒートポンプ(HP)普及などにより地下の熱環境が変化
し、地下水や地圏生態系に影響を与える可能性がある。CREST(JST)プロジェクト
「持続可能な水利用を実現する革新的な技術とシステム」では HP システムが地
圏熱環境に与える影響を土壌・地質特性、土壌生物叢などの観測から評価し、
持続可能な地下水利用・管理手法を開発する。現在進行中の本プロジェクトの概
要とこれまでに得られた成果について報告した。
Jean-Luc Bertrand-Krajewski (LGCIE, INSA Lyon 教授)
「都市雨天時流出水の微量汚染物質:汚濁源,移動と物質収支」
”Micropollutants in urban wet discharges : sources, transfers and masses
balance”
雨天時流出は都市の水システム管理者にとって主要な課題の一つである。リヨン
の 2 つの排水区、Ecully(合流式)と Chassieu(分流式)で、雨天時流出水や大気
降下物を調査した結果(2008-2009)、European Water Frameworks Directive の重
要汚染物質 40 のうち 16~17 物質、有機汚染物質 36 のうち 13 物質が、それぞれ
検出された。汚濁負荷の物質収支から、大気降下物、雨水、表面流出、晴天時
排水のうち、排水区の表面流出負荷の寄与が最も大きいことが明らかとなった。
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4
日仏ワークショップ「水と都市環境」
6 月 19 日(火) Scientific Program - Water and Urban Environment
高田秀重
(東京農工大学農学部教授)
「分子マーカー:水環境への人為負荷の検出ツール」
”Molecular Markers: Tools to detect anthropogenic impacts on aquatic
environments”
地下水は都市の自己水源として重要で安全な存在である。一方で、直上で営ま
れる多様な人間活動による汚染のリスクにさらされている。その中でも、下水の漏
出は 21 世紀の都市の地下水を考える上で避けられない問題である。下水の漏出
機構の解明、漏出源の特定は重要な課題である。地下水への下水の漏出の程
度や漏出源の特定のためには、下水に固有なマーカーの利用が有用である。抗
生物質や合成甘味料をマーカーとして用いた、地下水への下水漏出の研究手法
を紹介した。
Régis Moilleron ( Laboratoire Eau, Environment et Sysytèmes Urbains,
Université Paris Est, AgroParisTech 教授)
「都市下水中の有機汚染物質とその下水処理過程における消長」
”Organic pollutants in urban sewer systems and fate in wastewater treatment
plants”
家庭排水および工業排水中の有機汚染物質の濃度と存在状態の把握は都市の
水環境を考える上で不可欠である。フランスの都市下水について 41 種の優先監
視汚染物質の存在状態(溶存態と粒子吸着態の割合)と濃度レベルの広範な調
査の結果が紹介された。さらに下水処理過程での除去と除去機構についての研
究が紹介され、汚染物質の物性を考慮して考察し、粒子吸着による除去と微生
物分解による除去の寄与が識別された。
6 月 20 日(水) Scientific Program
- Water and Urban Environment
田中宏明 (京都大学流域圏総合環境質研究センター教授)
「21 世紀型水循環システム構築のための水の再利用技術」
”Water Reuse Technologies for the Establishment of 21st Century Type Water
Cycle System”
これまで整備されてきた「一過型」の水利用である上下水道システムを、エネルギ
ー改善とリスク要因を制御する「カスケード型」都市水循環利用システムへの転換
の必要性を述べるとともに、有機膜、無機膜、オゾン酸化などによる新しい水処理
技術の開発とそのウイルスなどのリスク因子の削減機能とエネルギー消費特性を
中心に、現在進めている CREST プロジェクトの概要を述べた。
Bernard De Gouvello (CSTB, Laboratoire Eau Environnement et Sytèmes
urbaines, Ecole des Ponts-Paris Tech)
「建物での新しい水技術とフランスの都市水管理への影響」
”New water technologies for buildings and consequences on urban water
management in France: green roofs and rainwater harvesting”
強化グリーンルーフ(Extensive Green Roof、EGR)による雨水管理について、建
物 か ら 都 市ス ケ ー ル ま での 視 点 から量 的 ・ 質 的に 評 価 す る た め の TVGFP
(conception des Toitures vegetalisees et gestion des eaux pluviales urbaines)プロジ
ェクト、およびイルドフランス地域を対象とした雨水利用(Rain Water Harvesting)
が都市の水サービスに中長期的に与える影響評価を目的として実施している
SR-Util プロジェクトについてそれらの目的と成果を述べた。フランスでは 2008 年
8 月からトイレ用水、道路清掃、洗濯等への雨水利用規制が、2010 年 8 月から灌
漑と散水への下水処理水再利用が、2008 年 4 月からトイレ用水への雑排水利用
の規制が始まっている。
日仏ワークショップ「水と都市環境」
6 月 20 日(水) Scientific Program - Water and Urban Environment
春日郁郎 (東京大学大学院工学系研究科助教)
「浄水処理に用いられる生物活性炭における微生物群集の機能特性評価」
”Functional Characterization of Microbial Community in Biological Activated
Carbon Process for Water Purification”
高度浄水処理法であるオゾン-生物活性炭処理は、日本で広く利用されてい
る。活性炭による有機物の物理吸着に加え、活性炭表面に付着する多様な微生
物が浄水処理に関与していることが知られているが、その機能については不明な
点が多い。本発表では、分子生物学的手法を活用することで、同化性有機炭素
の除去に関与する細菌群の同定や、硝化に関与するアンモニア酸化古細菌の
存在量、多様性に関する報告を行った。
Christophe Dagot
(GRESE, Université de Limoges 教授)
「下水を汚染する医薬品の処理―研究者、下水処理場の設計者・管理者の新た
な課題―」
”Treatment of Pharmaceutical Compounds Contaminating the Wastewater: A
New Challenge for Researchers, WWTP Designers and Managers”
フランスは医薬品使用量が世界第 4 位であり、下水処理水を経由した医薬品によ
る水環境汚染が危惧されている。国際プロジェクトである PILLS では、MBR、オゾ
ン、RO、活性炭、光分解などの多様な技術を組み合わせ、それぞれの処理性を
コストや環境影響も含めて比較を行っている。また、抗生物質を含んだ下水が流
入する下水処理場では、抗生物質耐性菌が増加する問題も重要である。本研究
では、インテグロンをマーカーとして抗生物質耐性菌の動態について考察を行っ
た。
真砂佳史 (東北大学大学院工学研究科助教)
「水環境中のヒト病原微生物とそれによる健康リスク」
”Human Pathogens in Water Environment and Its Risk to Human Health”
感染性胃腸炎を引き起こす病原ウイルスは非常に多様性が高く、病原因子を同
定することは困難である。日本及びアジア途上国での調査事例を用いて、都市域
の下水または下水で汚染された水から病原微生物を検出することにより、その地
域で流行しているウイルス性感染症を把握することが可能であると述べた。
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日仏ワークショップ「水と都市環境」
6 月 20 日(水) Scientific Program - Water and Urban Environment
Benoit Cournoyer (Research Director, CNRS / Université Claude Bernard
Lyon I)
「都市域水環境中のヒト病原細菌:その起源と重要性」
”Human bacterial pathogens in urban waters: origin and consequences”
日和見感染症を引き起こす細菌(bacterial opportunistic pathogens: BOP)を題材
に、微生物汚染の起源解析技術を用いた BOP の発生源決定や水環境中の挙動
解析、分子生物学的手法による BOP の多様性評価、遺伝子獲得・喪失による環
境への適応や病原性の獲得について事例を挙げて紹介した。
JSPS 事業説明会 - Water and Urban Environment
本に滞在したことのあるブルゴーニュ大学の Prof. Marie
-Aleth Lacaille-Dubois (JSPS OB、九州大)、Dr. Jean Suisse
(JSPS OB 、 産 総 研 ) 、 リ ヨ ン 第 一 大 学 の Dr. Dominique
Luneau (JSPS OB、自然科学研究機構・九州大)から日本で
の実際の研究生活や日常の様子、その後の日本との共同研
究の状況等の発表がありました。
本ワークショップに合わせ、6 月 19 日のプログラム終了後に
JSPS の国際交流事業説明会を開催しました。説明会では、
多田副センター長が JSPS の概要及びフランス人研究者の利
用できる外国人特別研究員等の国際交流事業についてプレ
ゼンを行いました。次いで、過去 JSPS の国際交流事業で日
【Prof. Lacaille-Dubois】
【Dr. Suisse】
【Dr. Luneau】
【JSPS プレゼンの様子】
JSPS フランス同窓会 役員選挙実施
2012 年 6 月 19 日、INSA Lyon にて JSPS フランス同窓会の
総会が行われました。フランス各地の同窓会の支部会活動
を活発化することを目的とし、今回の役員選挙では役員数を
既存の 8 名から 10 名とすることとし、任期が満了となる Prof.
Marie-Claire Lett(ストラスブール大学)及び小田玲子氏(ボ
ルドー大学)の 2 名分に加え、新たな 2 名の計 4 名を選
出しました。また、Prof. Lett の会長任期終了に伴い、Dr.
Isabelle Sasaki が新会長に就任することが決定されまし
た。
新しい役員は次の方々です。
会長 : Dr. Isabelle Sasaki(トゥールーズ第三大学)
副会長: Dr. Bernard Deconihout(ルーアン大学)
副会長 : Prof. Marie-Aleth Lacaille-Dubois(ブルゴーニュ大学)
会計: Dr. Jean Suisse(ブルゴーニュ大学)
書記 : Dr. Anne-Lise Poquet-Dhimane(パリ第六大学)
メンバー : Dr. David Boilley(カーン大学)
Dr. Jacques Fattaccioli(パリ Ecole Normale Superieure)
Dr. Frédéric Gillot(リヨン Ecole Centrale)
Prof. Marie-Claire Lett(ストラスブール大学)
Prof. Brigitte Senut(国立自然史博物館)
総会ではその他、現在作成中の同窓会新 HP の内容、今
後の活動計画等が話し合われました。
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OECD シンポジウム
“New Science-Based Tools for Anticipating and Responding to Global Crisis”
2012 年 4 月 18 日、パリの経済協力開発機構(OECD)本部で
行 わ れ た シ ン ポ ジ ウ ム “New Science-Based Tools for
Anticipating and Responding to Global Crisis”に本会の安西
祐一郎理事長が出席しました。本シンポジウムは、OECD の
Global Science Forum (GSF)及び Committee for Scientific and
Technological Policy (CSTP)の主催により開催されたもので
す。
安西理事長は午後のセッション 3 “Responding to crises, and
optimizing the science-policy dialogue”で基調講演を行いまし
た。危機に際し、研究者と政府のみならず、地方自治体やボ
ランティアら一般の人々と知識や情報を共有することで、より
効果的な対応が可能となる旨が、東日本大震災の例に基づ
いて紹介されました。
また、午前中のセッション 2 “Understanding / anticipating /
modeling of crises”では、理化学研究所計算科学研究機構
の米澤明憲副機構長が地震の揺れや津波の被害状況、気
象情報のシミュレーショデータ等日本のシミュレーションデ
ータの技術を紹介し、それに基づき、会場の参加者とパネリ
ストの間で活発な議論が行われました。
OECD は加盟国の経済発展、協力を支援する機関ですが、
科学技術や科学そのものにも精通しており、グローバル危
機に立ち向かう術を持っています。最終セッションでは、そう
した OECD の特色を生かし、分野の枠に捉われないグロー
バルな問題に関する政策提言をできるように努力していきた
い旨が宣言され、シンポジウムは幕を閉じました。
日本学術振興会 80 周年・日仏大学会館との交流 10 周年記念セミナー実施
2012 年 5 月 25 日、ストラスブール大学にて日本学術振興会 80
周年・日仏大学会館との交流 10 周年記念セミナーを開催しま
した。セミナーには、日仏学術交流に関心のある研究者ら約 50
名が参加し、ストラスブール大学学長の Prof. Alain Beretz、在
ストラスブール日本国総領事館の軽部洋総領事、仏大統領高
等教育・研究顧問の Prof. Jean-Yves Mérindol からのご挨拶の
Jean-Louis Armand (元在日フランス大使館科学技術参事
官、Aix-Marseille 大学名誉教授)
「日本の科学技術からフランスが学ぶべきこと」
”Science et Technologie au Japon : quels enseignements pour
la France ?”
日本において科学技術は、19 世紀後半の近代化以来重要な
役割を果たしてきた。日本は西洋から多くのことを学び、自らの
目的と文化に適した独自の研究システムを築き上げ、ひいては
西洋が本来持つ可能性を豊かにした。日本の科学技術からフ
ランスが学べることについて考えてみたい。
後、Prof. Jean-Louis Armand による講演が行われました。
本講演では、日仏間の科学技術、学術交流について明治
以降の日本の科学技術の発展の歴史も交えつつ、紹介が
行われました。熱心な講演に参加者からも質問が相次ぎ、
記念セミナーにふさわしい内容となりました。
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JSPS 事業説明会
EHESS(パリ)2012.4.12
【EHESS 学長の Dr. Weil(左)】
【JSPS 事業説明会の様子】
パリにある EHESS(Ecole des Hautes Etudes en Sciences Socials)は、人文社会科学
のすべての分野を対象とした大学院大学で 1947 年に設立されました。現在、歴史
学、人類学、社会学、経済学、地理学、言語学、心理学、文学、人口統計学、認知
科学、政治学、哲学、数学を学ぶことができます。研究者 700 名、技術者エンジニ
ア 450 名に加え、3000 名の学生が在籍しています。毎年海外から 200 名の研究者
を招へいし、アジアやアフリカ、地中海からも多くの留学生を受け入れていることが
特徴です。30 以上の研究ユニットが CNRS との合同研究室であり、研究教育レベル
の高さを伺うことができます。
JSPS の事業説明会は、近現代中国センター講師の Dr. Xavier Paules(JSPS OB 東
京大学)のコーディネートによって開催されました。説明会に先立ち、EHESS 学長
の Dr. François Weil を表敬訪問し、EHESS の概要説明を受けました。EHESS では
研究者の自由な発想を重視し、授業の内容はそれぞれの研究者の裁量で決めるこ
とができます。また、複合領域や実験的な研究内容を取り入れるため、完成された
研究内容の講義を行うのではなく、次に発表を行う予定の論文内容を授業の中身
とし、学生と共にそのテーマの答えを見つけていく、という方法がとられています。中
谷センター長からは、日本センターも有し、日本やアジアに興味のある研究者や学
生が多い EHESS の特色をさらに生かすためにも、JSPS の国際交流事業を活用して
いただきたい、とお伝えしました。
EHESS は人文社会科学系の大学院大学で、30 以上の研究ユニットが CNRS との合同研究室であり、
研究教育レベルの高さを伺うことができます。
合同キャンパス計画
Campus Condorcet
現在 EHESS では CNRS、高等研究実
事業説明会では多田副センター長が、外国人特別研究員等、JSPS のフェローシッ
プ事業を紹介しました。プレゼンの後、JSPS のフェローシップ等を利用して過去に
日本に研究滞在した研究者 6 名から、日常生活も含めた日本での体験談が語ら
れ、参加者からは質問が相次ぎました。今回体験談を紹介してくださった研究者は
以下の方々です。
習 院 ( EPHE ) 、 国 立 古 文 書 学 校
(Ecole nationale des chartes)、国立
人口学研究所(INED)、 パリ第一大
学(ソルボンヌ)、パリ第八大学(サン
デュニ)、パリ第十三大学(パリ北)、
Fondation maison des sciences de
l’homme と合同キャンパス計画を立
てており、12000 人の学生、3000 人の
研究者から構成される、フランスでは
初の人文社会科学分野の大規模な
研究拠点が今後構成されていく予定
Dr. Xavier Paules (EHESS 近現代中国センター研究員、JSPS OB 東大)
Dr. Jane Cobbi (Maison des Sciences de l’Homme 日本プログラムディレクター、
JSPS OB 京大)
Dr. Arnaud Nanta (EHESS 日本研究所 CNRS 研究員、JSPS OB 成城大)
Dr. Cecile Garcia (CNRS 研究員、JSPS OB 京大)
Dr. Jean-Philippe Chambon (パリ第 6 大学、JSPS OB 京大)
Dr. Guillaume Carré (EHESS 日本研究所所長、JSPS 二国間共同研究代表者)
説明会後、中国センター及び日本センターを訪問し、それぞれディレクターの Dr.
Frédéric Obringer、Dr. Guillaume Carré からセンターの役割及び自身の研究内容に
ついて紹介がありました。JSPS ストラスブールセンターとして、人文社会科学系のみ
を扱う大学で事業説明会を開催する機会が今まであまりなく、今回の訪問で、日本
に興味のある研究者が多数存在する同分野での JSPS 国際交流事業の紹介も今後
より積極的に行っていきたいと強く感じました。
です。
【Dr. Paul】
【Dr. Cobbi】
【Dr. Nanta】
【Dr. Garcia】
【Dr. Chambon】
【Dr. Carré】
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JSPS 事業説明会
Telecom ParisTech(パリ)2012.5.30
パリテク(Institut des sciences et technologie)は、フランスの PRES(研究・高等教育拠
点)の一つで、パリ地区の 12 のグランゼコール(エンジニアリングスクール及びビジネ
ススクール)から構成されます。2007 年には、パリテクは正式にフランスの公施設法人
となりました。現在、19,600 名の学生(うち 30%が女性)、約 5,300 名の教員・研究者が
在籍しており、科学、技術、経営、教育、文化等広い分野で国際競争力を高め、2020
年までに世界のトップ 20 にランク入りすることを目指しています。
パリテクは、科学、技術、経営、教育、文化等広い分野で国際競争力を高め、2020 年までに世界のトッ
プ 20 にランク入りすることを目指しています。
パリテクでの説明会は国際部長の Dr. Jean-Pierre Broyart のコーディネートで、加盟機
関の一つ、Telecom ParisTech にて行われました。Dr. Broyart から、上記の基本事項
の他、日本とは東京工業大学と大学間交流協定を結び、学生、研究者の交流を行っ
ていることの説明がありました。続いて、Dr. Laurent Sauvage の案内でデジタル電子シ
ステム研究室を訪問しました。同研究室は、チップにアルゴリズムを埋め込む方法と構
造を研究しており、チップ上の機密情報を外部から攻撃するシミュレーションを行う
等、情報漏えい防止対策に努めています。また、東北大学と共同で SASEBO というサ
イドチャンネル攻撃用標準評価ボードの開発も行っています。
PRES ParisTech 加盟機関
Agro ParisTech(生命科学、生物学、
農学等); Arts et Métiers ParisTech
(機械工学、物質工学、工業デザイン
等 ) ; École nationale supérieure de
chimie Paris(化学); École des Ponts
(交通、都市・環境工学、土木工学
等); École Polytechnique(物理、数
学、コンピュータ科学、数量経済学、
生物学、化学); École Nationale de la
Statistique et de l'Administration(経
済学); École Nationale Supérieure de
Techniques Avancées (工学、応用数
【デジタル電子システム研究室 Dr. Sauvage】 【ParisTech 前で Dr. Broyart(右)】
JSPS 事業説明会には日本での研究生活に興味のある研究者や博士課程学生が多
数参加し、多田副センター長からのプレゼンに熱心に耳を傾けました。特に日本での
出産、育児に関する状況、フェローシップの申請資格に関して参加者から質問があり
ました。次いで、国立自然史博物館教授の Prof. Brigitte Senut (JSPS OB 役員、京
大・島根大)及び同博物館研究員の Dr. Marjane Mashkour(JSPS OB、筑波大・東大)
より、日本での研究生活について発表がありました。研究室では英語で不自由なかっ
たこと、滞在当時はまだ英語の表記が街中になく、漢字を読むのに苦労したこと等、
実生活に密着した体験談に質問が相次ぎました。
学等); École supérieure de physique
et de chimie industrielles de la ville de
Paris(物理学、化学、工学等); HEC
Paris(経営学); Insitut d’Optique(物
理学、光学等); Mines ParisTech(鉱
山学、工学、地球科学、社会科学);
Telecom ParisTech(情報工学、コンピ
ュータ科学)
【JSPS 事業説明の様子】
【Prof. Senut】
【Dr. Mashkour】
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学術セミナー開催報告
4 月 4 日(水)第 112 回学術セミナー
Véronique Brumm
(ラリック美術館館長)
「ラリックの世界-アクセサリーからクリスタルまで」
“Créations Lalique, du bijou au cristal”
ルネ・ラリックは優れた宝飾細工職人でありガラス工芸の大家
である。1900 年の万博の際に、ラリックの宝飾工としてのキャ
リアは最高潮を迎えた。ラリックは自身の比類なき成功を認識
していたが、同時にガラスに魅了されていた。第一次世界大
戦後、ラリックはボージュ山脈北の Wingen-sur-Moder という
村でガラス工場を始めた。そこでのガラス細工は素晴らしい
文化となり、現代の作品や創作にも再現されている。
5 月 9 日(水)第 113 回学術セミナー
Pascal Bastien (写真家)
「仙台・石巻―津波の被害」
“Sendai - Ishinomaki, sur les traces du tsunami au Japon”
2011 年 4 月、津波発生一か月後、写真家の Pascal Bastien
は、震源地に近い二つの大都市、仙台から石巻にかけての
沿岸 60km を自転車で走った。その写真はこの大災害とその
後を捉えている。
【被害にあったお寺の片づけをする人々】 © Pascal Bastien 5 月 10 日(木)第 45 回 JSPS-UDS 合同セミナー
奥田智樹
(名古屋大学国際言語文化研究科准教授)
「日本語における義務や必然性の概念とその表現」
“Notions et expressions d’obligation / nécessité en japonais”
「べきだ」「なければならない」などは、義務や必然性を表す
表現として広く用いられている。これらの表現は、まだ実現に
は至っていないけれども実現するのが妥当であると認められ
る事態を述べるという共通点があり、そういった事態の捉え方
の特殊性によって様々な含意を持ち得る。日本語におけるこ
れらの表現の意味構造を古い日本語にまでさかのぼって解
き明かし、そこから垣間見える日本語の特徴を探る。
【セミナー参加者の集合写真;左から 9 人目が Bastien 氏】
学術セミナー開催報告
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5 月 15 日(火)第 114 回学術セミナー
Bang Luu (CNRS 研究ディレクター)
「漢方薬‐薬と相乗作用」
“Médecine chinoise par les plantes : association de drogues
et phénomène de synergie”
漢方は針、太極拳や気功等の武術、栄養学やマッサージと
漢方薬の処方によって成り立つ。この優れた医療の目的は
人間の健康の維持と回復である。漢方は固有の原理を有し
ており、肉体と精神を同一のものと考え、その相互作用によ
ってある現象が生じるとみなす。人間の肉体と精神の健康
は、両者に関連する複数の要因によって保たれる。
6 月 7 日(木)第 46 回 JSPS-UDS 合同セミナー
斎藤慎一 (東京理科大学理学部教授)
「N-複素環カルベンー金属錯体:合成、構造及びその触媒活
性」
“Bis(N-Heterocyclic carbene)-Metal Complexes: Synthesis,
Structure, and Catalytic Activity”
N-複素環カルベン(NHC)やその金属錯体は有機合成におい
て広く用いられている。我々は最近キサンテン骨格を含む二
座配位型の NHC-パラジウム錯体の合成ならびにその触媒活
性について報告した。ある種の錯体はねじれた配座をもち、単
一の光学異性体からなる単結晶が得られる。こうした錯体の構
造や安定性、さらに触媒活性についてもについて検討した。
6 月 12 日(火)第 47 回 JSPS-UDS 合同セミナー
戸部義人(大阪大学大学院基礎工学研究科教授)
「ゼトレンおよびインデノフルオレン:一重項ビラジカル性をも
つ古くて新しい芳香族炭化水素」
“Zethrenes and Indenofluorenes: Old yet New Aromatic
Hydrocarbons with Singlet Biradical Characters”
炭化水素のゼトレンとインデノ[2,1-a]フルオレンは、50年以
上も前に研究されていたが、不安定であるため化学者の興
味を惹くことなく長年忘れ去られていた。しかし、最近にな
って一重項ビラジカル性を有するパイ共役系分子が興味
深い光学的性質を示すことが理論的に予測され、再び関
心がもたれるようになった。我々は、関連する構造異性体
を含めそれらの安定な誘導体を合成し、その不安定性の
原因である一重項ビラジカル性に基づく構造的特徴や
様々な物性について調査した。なかでも、インデノ[2,1-a]フ
ルオレンの構造異性体であるインデノ[2,1-b]フルオレン
は、20 パイ電子という比較的小さな共役系であるにも関わ
らず、1700 cm-1 という極めて低エネルギーの吸収極大を
もつという異常な結果を見出した。本講演では、主にイン
デノフルオレン系について、関連する研究を含めて紹介す
る。
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学術セミナー開催報告
6 月 14 日(木)第 116 回学術セミナー
鬼頭宏(上智大学経済学部教授)
「縮小する日本人口−フランスとの比較において
“Shrinking population in Japan: comparison with France”
が低いかという問題について、文明学的な観点から、フランス
との比較において検討する。
日本人口は 2010 年以来、減少しつつある。2012 年 1 月に発
表された国立社会保障人口問題研究所の新しい将来人口
推計によれば、2010 年に1億 2800 万人だった日本人口は、
2050 年には 9700 万人、2100 年には 5000 万人まで減少す
るとされる。日本人口の大きな減少の理由は、おもに極めて
出生率が低いことにある。どうしてそれほどに日本の出生率
6 月 15 日(金)第 48 回 JSPS-UDS 合同セミナー
宮浦憲夫 (北海道大学理学部名誉教授)
「有機ホウ素化合物の触媒的結合形成反応」
化すると容易に遷移金属錯体にトランスメタル化する。これを
利用して、パラジウム、ロジウム、銅錯体を用いる触媒的炭素
―炭素あるいは炭素―窒素結合形成が可能になった。
“Metal-Catalyzed Bond-Forming Reactions of Organoboron
Compounds”
【鈴木‐宮浦カップリング】
パラジウム、ロジウム、イリジウム錯体を用いたホウ素化合物
の結合形成反応のうち、炭素―ホウ素および炭素―炭素結
合形成反応を中心に議論する。炭素―ホウ素結合形成反応
には、ビス(ピナコラート)ジボロンあるいはピナコールボラン
と有機ハロゲン化物のカップリングによるボロン酸エステルの
合成、またイリジウム/ビピリジン触媒を用いた芳香族あるい
はビニル型炭素―水素結合のホウ素化反応を述べる。この
ように得られた有機ボロン酸の炭素―ホウ素結合は共有結
合性で多くの化学反応に不活性であるが、塩基を加え四級
6 月 26 日(火)第 49 回 JSPS-UDS 合同セミナー
野村淳子(東京工業大学資源化学研究所准教授)
「水の完全分解用メソポーラス光触媒」
“Mesoporous photocatalysts for overall water splitting”
無機骨格がアモルファスの無機化合物は、明確な電子軌道
が存在しないため光励起によって生成した電子と正孔の移動
が遅く、固体表面に到達して光反応をするより再結合による
失活が優先するとされている。しかし、メソポーラス構造を持
たせることで表面までの移動距離を短くし、アモルファス構造
であっても効率の良い光触媒として機能することが明らかに
なった。さらにメソポーラス材料は通常、結晶化によって構造
が崩壊するが、補強材を用いることにより規則的な細孔構造
を維持したまま無機骨格を結晶化し、さらに活性を向上させ
た。
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その他行事報告(来会・訪問)
2012 年 4 月 2 日 学校法人芝学園野尻富太郎理事、
石川年也教頭ら来会 2012 年 4 月 11 日 国立保健医学研究所(INSERM)訪問
中谷センター長と鳩山国際協力員がパリの INSERM 本部を訪
問し、国際関係部副ディレクターの Phillippe Arhets 氏と JSPS
との二国間交流事業に係る今後の見通しや協力関係につい
てディスカッションを行いました。 【岩村教授(右)】
【江口教授(左)、吉村 JSPS ストラ
スブールセンター元国際協力員】
・4 月 21 日 東洋大学竹村牧男学長、柿崎陽一常務理
事、河地修理事、神林新常勤理事、浅野清経済学部
教授、今村肇経済学部教授らと日仏大学間交流に関
する打ち合わせ
2012 年 4 月 11 日
パリ地区 JSPS 同窓会支部会開催
2012 年 4 月 12 日~
4 月 25 日
中谷センター長一時帰国
・4 月 16 日 東京大学総合文化研究科尾中篤教授と研究討論
・4 月 17 日 東京大学工学系研究科古米弘明教授と日仏ワ
ークショップ「水と都市環境」(JSPS, INSA Lyon 主催)打ち合
わせ ・4 月 17 日 東京大学理学部塩谷光彦教授と日仏大学間研
究者交流打ち合わせ
・4 月 18 日 日本大学理工学部岩村秀教授と共同研究打ち
合わせ ・4 月 19 日 東京工業大学理学部江口正教授と日仏大学間
研究者交流打ち合わせ
【古米教授】 【塩谷教授】
・4 月 21 日 東洋大学白山キャンパスにて学術講演「最近の
フランスの高等教育・研究の動向及び JSPS ストラスブール研
究連絡センターの活動」 左【(後列左から)神林理事、河地理事、浅野教授、今村教授 (前列
右)竹村学長】 右【東洋大学での講演の様子】 ・4 月 23 日 京都大学にて森純一国際交流推進機構長、
赤松明彦学生担当理事、吉川研一理学部特任教授、
原千秋経済研究所教授、馬見塚拓化学研究所教授、
吉村一良理学研究科教授らと日仏大学間交流にかか
る打ち合わせ ・4 月 23 日 同志社大学生命医科学部にて学術講演「原
子細胞膜を求めて」「JSPS ストラスブール研究連絡セン
ターの活動」及び生命医科学部吉川研一教授、剣持
貴弘教授らと研究打ち合わせ 左【秋吉教授】右【京都大学にて(左から)馬見塚教授、原教授、中谷セ
ンター長、吉川教授、赤松理事、吉村教授】 ・4 月 24 日 京都大学桂キャンパスにて秋吉一成 JST ‐ERATO 研究総括らと研究打ち合わせ 14
その他行事報告(来会・訪問)
・4 月 24 日 谷川記念病院谷川充彦理事長と日仏学術
フォーラム「外科とライフイノベーション」(JSPS, IRCAD, UDS 主催)打ち合わせ 2012 年 4 月 20 日 政策研究大学院大学永野博教授来会 2012 年 5 月 3 日 名古屋大学大学院言語国際言語文
化研究科奥田智樹准教授来会 2012 年 5 月 14 日 東京大学医科学研究所笹川千尋名
誉教授来会 2012 年 6 月 4 日 日仏大学会館と奨学金制度打ち合わせ
2012 年 6 月 5 日 ストラスブール大学分子細胞生物
学 研 究 所 ( IMBC ) Prof. Jean‐Marc Reichhart 来会
ストラスブール大学の Prof. Jean‐Marc Reichhart、Prof. Marie‐Claire Lett 日仏大学会館長と 2013 年度に開催する
日仏合同フォーラム「自然免疫の最前線(仮題)」(JSPS、
UDS 共催)について打ち合わせを行いました。 東京大学の笹川千尋名誉教授が来会し、JSPS 二国間交流
事業共同研究の報告及び中谷センター長と日仏交流や今
後のシンポジウム開催等について意見交換を行いました。 【Prof. Reichhart(左)、Prof. Lett(左から 2 番目)】
2012 年 6 月 7 日 上智大学経済学部鬼頭宏教授来
会 2012 年 6 月 12 日
在ストラスブール日本国総領事館
望月久子領事来会 2012 年 5 月 22 日 筑波大学生物学類古久保‐徳永克
男教授来会 2012 年 6 月 13 日
北海道大学理学部宮浦憲夫教授
来会 2012 年 5 月 25 日 2012 年 6 月 13 日
岡山大学来会 【笹川名誉教授(中央)】
【CNRS との外国人特別研究員選考会】 ストラスブール大学 Prof. Alain Beretz 学
長、Prof. Jean‐Yves Merindol フランス大
統領高等教育・研究顧問ら来会 岡山大学の森田潔学長、荒木勝理事、二宮善文医師薬
学総合研究科教授らが来会し、中谷センター長及び Prof. Marie‐Claire Lett 日仏大学館長と日仏学術交流に係る打
ち合わせを行いました。 【JSPS オフィスにて Beretz 学長(左)と中谷センター長】
【岡山大学森田学長(左から 4 番目)】
2012 年 5 月 30 日 パリにてフランス同窓会パリ地区支部
会を開催しました。 2012 年 6 月 13 日
2012 年 5 月 31 日 CNRS にて外国人特別研究員(欧米
短期)選考会出席 中谷センター長が、ストラスブール大学 Prof. Alain Berez
学長、Prof. Jean‐Marc Jeltsch 企業担当副学長及び日本
ローヌプーラン木内勝美元国際部長と日仏研究者ネット
ワーク形成に関する打ち合わせを行いました。 パリの CNRS 本部にて、2012 年度外国人特別研究員(欧米
短期)事業の選考会に出席しました。また、二国間交流事
業等を始めとする日仏交流事業や外国人研究者のフラン
ス で の 受 け 入 れ に つ い て 国 際 課 長 の Dr. Chantal Khan‐Malek、日本担当の Mme. Monique Benoit と意見交
換を行いました。 ストラスブール大学学長室訪問 2012 年 6 月 22 日
東京工業大学資源化学研究所野
村淳子准教授来会 2012 年 6 月 25 日
中谷センター長がストラスブール大
学の Prof. Daniel Uguen 最終講義出席
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その他行事報告(来会・訪問)
2012 年 6 月 28 日
2012 年 6 月 29 日
ストラスブール大学 IMBC Prof. Jean‐Marc Reichhart、Prof. Marie‐Claire Lett 日仏大
学会館教授と 2013 年度日仏フォーラム
について打ち合わせ
中谷センター長がストラスブール大
学にて研究ディレクター資格審査会
出席
2012 年 6 月 30 日
コラム「ストラスブールの四季」
春、パン屋さんやマルシェなど様々な場所でよく目にしたのが「ルバー
ブ」という野菜です。くせになる甘酸っぱさがタルトやジャムにぴったり
で、レストランでも大人気のようでした。 ルバーブの勢いに驚いていると、今度は、白アスパラや苺など、次の旬
の食べ物が占拠しはじめ、季節の流れとともに人々の食への関心も移り変
わります。 “Live well, Laugh often, Love much”(健やかに生き、よく笑い、たくさん愛
せよ) このフレーズは、フランスでは”Mangez bien, riez souvent, aimez beaucoup.”
(よく食べ、よく笑い、たくさん愛せよ)となるそうです。 フランスでの一年間、私も季節を感じながら、ひとつひとつの食事を大
切にして過ごしていきたいと感じました。 (2012 年度国際協力員
鳩山はるな) 中谷センター長がアルザス・欧州日
本学研究所にて国際井上円了学会
アルザス研究集会に出席 (写真左上:ルバーブ、右中:副センター長手
作りルバーブジャム、左下:ルバーブタルト)
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日本学術振興会ストラスブー
ル研究連絡センター
行事予定
●2012 年 12 月 21 日(金)、22 日(土)にストラスブールの消化器癌研究所
(IRCAD)にて、日仏合同学術フォーラム「外科とライフイノベーション:情報化
時代とロボット」(JSPS, IRCAD, ストラスブール大学共催)を開催します。プロ
42a, avenue de la Forêt‐Noire グラムや参加登録は以下のページをご覧ください。 67000 Strasbourg France TEL: +33 (0)3 68 85 20 17 http://www.ircad.fr/jsps FAX: +33 (0)3 68 85 20 14 [email protected] http://www.jsps.unistra.fr 表紙の写真 Été フランスの中央に位置するローヌ=アルプ地方、リヨンの旧市街。街
のシンボル・ライオンは勇ましく、またその名(仏語:lion)が「リヨン
センター長 中谷陽一
副センター長 多田智子 (編集担当)
国際協力員 鳩山はるな (コラム担当)
(Lyon)」に似ていることから選ばれたとされています。