テーマ:乾燥肌と保湿

−第38号−
2012 年 9 月発行
テーマ:乾燥肌と保湿
① 肌のしくみ
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織とい
う3層から出来ています。
○表皮・・最も外側にある層で、細
菌・ウィルスなどの異物が体内に入
るのを防ぐ。
○真皮・・コラーゲンや繊維成分と
間質からなり、皮膚に弾力性と強さ
を与える。
○皮下組織・・皮下脂肪の層で体を
外気の暑さや寒さから保護する役
割とエネルギーの貯蔵部位として
の役割がある。
② なぜ乾燥するの?
乾燥肌とは、表面がカサカサして粉をふいたような皮膚で、医学的には「乾皮症」とい
います。
秋は夏に受けた紫外線のダメージが現れて来る季節です。汗の量が多くなると、皮脂の
量が増えて、一時的に肌は潤っているように感じますが、余分な汗が皮膚表面に留まり、
PHが弱アルカリ性へ傾き、細菌を抑える働きが弱くなって、肌は荒れやすくなり、バリ
ア機能を低下させます。
冬は気温が下がるために新陳代謝が悪くなり、汗や皮脂の分泌が減って皮脂膜をつくる
能力が低下します。空気が乾燥するのに加え、暖房でさらに空気の乾燥が助長されるた
め、皮膚から水分が蒸発しやすくなってしまい、バリア機能が低下します。
バリア機能とは体に有害だったり、不要だったりするものが体の外から侵入するのを防
ぐ働きです。また、乾燥肌ではわずかな刺激でもかゆみを感じるようになります。
③ 乾燥肌の種類
かゆみが生じると、ついその部分をかいてしまいがちですが、それが症状を悪化させる
ことにつながります。かきむしることで湿疹を引き起こし、ますますかゆみが強くなっ
て、さらにかきむしるという悪循環に陥ることもあります。
乾燥肌はかゆみを伴うため、かいてしまうことで「皮脂欠乏性湿疹」となることがあり
ます。さらにかいてしまうと「貨幣状湿疹」になり、さらにひっかくと「自家感作性湿
疹」をおこします。
皮脂欠乏性湿疹・・皮脂が足りていない乾燥肌の状態でひっかくと、炎症が起こり、ブ
ツブツの湿疹ができる。
貨幣状湿疹・・・・コイン状の丸い貨幣状の湿疹ができ非常にかゆみが強い。
自家感作性湿疹・・貨幣状湿疹が悪化すると、炎症部分のたんぱく質がアレルギーの原
因物質となり、全身に湿疹が現れる。
乾
癬・・・・・ 周りの皮膚とはっきりとした境目のある赤い斑点ができ、表面に銀白
色の かさぶたができて、体のどの部分にも出る。
④ 塗り薬の種類
保湿剤 白色ワセリン・・皮膚から水分が失われて行くのを防ぐ。炎症部分への刺激は少
ない。
尿素製剤・・角質層の水分保有力を高めて、潤いを与え、かさつきによる刺激
を防止。 軟膏・クリーム・ローションがある。
ヘパリン軟膏・・血行障害による炎症を改善。角質の水分保持を増強する作用
がある。
消炎剤 ステロイド外用剤・・炎症症状を抑え湿疹の治療に使用。通常、強めの薬を用
い短期間で治療を行う。顔への使用は向かない。
非ステロイド外用剤・・顔や首筋などの炎症に用いる。
鎮痒剤 抗ヒスタミン剤・・ヒスタミンと呼ばれるかゆみを起こす物質の放出を抑えか
ゆみを抑えます。
⑤ 乾燥を防ぐ工夫
・ 熱い湯につかったり、長湯をしたりするのは避ける。湯の温度
は38∼40度が適温。
・ 石けんを使い過ぎない、こすり洗いをしない。
・ 入浴後はタオルで押さえるようにして水分をとり保湿剤をぬる。
・ 辛い食べ物やアルコール飲料は控える。
・部屋の湿度の下がりすぎないように気をつける。
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