公取協通信第226号(2013年1月1日) 公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会 〒102-0074 東京都千代田区九段南3-9-12 (九段ニッカナビル6階) 03-3261-3811 第226号 H.25.1.1 URL FAX03-3261-3933 http://www.sfkoutori.or.jp 12月 12月の業務概況 会 議 等 年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げ、 皆様方の益々のご繁栄、ご健勝をお祈り申し上げ ます。 旧年中、皆様方には当協議会の事業運営に格別 のご理解、ご協力を賜り、誠にありがとうござい ました。 当協議会は、今後も加盟事業者による適正な不 動産情報の提供を推進し、一般消費者の自主的か つ合理的な選択を確保し、かつ、事業者間の公正 ■12月3日(月) 関係団体協議会(公益社団法人 日本広告審査機構(JARO)主催) 同機構の会議室(中央区)において、午後2時 から、標記会議が開催され、当協議会から専務理 事が出席しました。 会議では、同機構、社団法人全国公正取引協議 会連合会及び当協議会を含む3協議会の活動状況 の報告がなされ、最後に、消費者庁表示対策課か ら同課の活動状況と今後の計画について報告があ り、これらに対し意見交換を行いました。 な競争秩序を確保するため、消費者庁や国土交通 省をはじめとする関係官公庁のご指導のもと、会 員団体、賛助会員、維持会員、関係団体等とも緊 密に連携し、公正競争規約の公正・中立な運用機 関として、その普及と適正な執行を図り、不動産 広告のより一層の適正化に努めてまいります。 また、不動産公正取引協議会連合会(当協議会 が事務局を代行。)は、各地区の不動産公正取引 協議会が円滑に事業が遂行できるよう公正競争規 ■12月7日(金) 不動産広告懇談会 新宿NSビル(新宿区)において、午後4時か ら、不動産広告の実施頻度が高い21社(維持会 員を含む。)の担当者30名の出席を得て、平成 24年度第2回目の標記懇談会を開催しました。 会議では、事務局から、「規約違反に対する措 置状況」及び「最近の相談事例及び違反事例等」 について説明を行い、次いで、当協議会の活動等 について、参加者から意見・要望を伺った後、広 告表示について質疑応答を行いました。 約の解釈の統一、措置区分等の運用の整合化等に 関し協議するなど、引き続き、公正競争規約の運 用機関としての不動産公正取引協議会の事業活動 への支援を行います。 なお、当協議会は、本年8月に50周年を迎え ることとなりますが、これも一重に皆様方のご理 解とご協力の賜と感謝申し上げます。 引き続き、当協議会は公益社団法人として、広 告適正化に向けての事業の推進に努めてまいりま すので、本年も何卒、当協議会の事業運営等につ きまして、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろ しくお願い申し上げます。 ■12月13日(木) 調査指導委員会・事情聴取会 当協議会会議室において、午後1時45分から、 調査指導委員会(第2小委員会主催)を開催しま した。 会議では、まず初めに、谷専務理事から、「平 成24年11月度の処理件数等の状況(同期間内 の文書警告以下の事務局専決処理事案を含 む。)」など、前回の調査指導委員会以降の業務 概況等を報告しました。 引き続き、国土交通省、東京都、神奈川県及び 財団法人不動産適正取引推進機構の担当者出席の もとに事情聴取会を開催し、高岡第2小委員会委 員長の司会により、まず事務局職員から、当日、 - 1 - 公取協通信第226号(2013年1月1日) 事情聴取を予定している4社の広告表示等の調査 結果について説明を行い、次いで、事情聴取会に 出席した4社の代表者等から、表示規約違反の疑 いのある広告表示について、その作成経緯、表示 内容と事実の相違点、今後の改善策等について事 情聴取を行いました。 その後、事情聴取を行った事案に対する調査指 導委員会としての事実認定と違反内容を勘案した 措置案について審議・決定し、次回の理事会に諮 ることとしました。 ■12月19日(水) 第9回理事会 アルカディア市ヶ谷(千代田区)において、午 後12時50分から、平成24年度第9回理事会 を開催しました。 会議では、植木会長が議長となり挨拶の後、ま ず初めに、福田副会長・調査指導委員会委員長の 提案により「表示規約違反事業4社に対する事実 及び措置」について審議し、いずれも調査指導委 員会の措置案のとおり決定しました(別掲)。 この後、専務理事から、前回の理事会以降の業 務概況等を報告しました。 ■12月19日(水) 総務委員会 アルカディア市ヶ谷(千代田区)において、午 後1時30分から、総務委員会を開催しました。 会議では、「来年の当協議会の50周年事業 等」及び「当協議会が幹事協議会となる来年の不 動産公正取引協議会連合会通常総会の開催日、会 場等」について並びに「普通会員(1団体)の会 費」について審議・承認し、これらを次回の理事 会に諮ることとしました。 ■12月20日(木) 公益社団法人日本広告審査機 構(JARO)理事会 同機構の会議室において、午後4時から、標記 会議が開催され、専務理事が出席しました。 会議では、「新規入会申込社・退会社の承 認」及び「嘱託職員就業規則の制定につい て 」 が 審 議 ・ 承 認 さ れ た 後 、 「 会 計 報 告 」、 「臨時総会終了の報告」、「平成24年度9 月度理事会以降の理事長・専務理事の業務報 告」、「平成24年度上半期の審査状況につ いて」等が報告されました。 第10回 10回 不動産広告管理者養成講座 ~12月 12月4日(火)開催~ 開催~ 主婦会館プラザエフ(千代田区)において、午前 9時35分から午後3時30分まで、当協議会の賛 助会員の役員・社員を対象とする第10回不動産広 告管理者養成講座を開催し、28社・113名が受 講しました。 この講座は、公正競争規約に精通した不動産広 告の企画・制作・管理業務に従事する人材の養成 に寄与することを目的として、当該業務に求めら れる基礎的・実務的知識の習得を支援する趣旨で、 平成16年3月から実施しているものです。 また、講座終了後、午後3時45分から午後5 時15分まで90分間の効果測定試験(40問、 4肢択一)を実施しました。この試験に所定の成 績を修めた受講者には「不動産広告管理者養成講 座修了認定証」等を交付することとしており、そ の合否については、平成25年1月下旬までに通 知する予定です。 なお、第9回までの合格者数は515名(合格 率58.9%)です。 公正競争規約指導員養成講座 会員団体に、その自主規制担当部門の役員等 を公正競争規約指導員として養成するため、随 時、本講座の開催を依頼しています。 12月度は次の会員団体に開講していただき、 これに講師を派遣しました。受講された方々に は後日「公正競争規約指導員証」を発行します。 ◆12月18日 (公社)埼玉県宅地建物取引業協会 (受講者:役員110名) 公正競争規約研修会 会員団体等が主催する公正競争規約研修会に講 師として当協議会職員を派遣しています。 12月度は、次のとおりです。 ◆12月 (社)全日本不動産協会神奈川県本部 会員事業者76名 ◆12月 6日 住友林業ホームサービス(株) 社員41名 ◆12月10日 (公財)日本賃貸住宅管理協会 会員事業者52名 ◆12月11日 (一社)九州不動産公正取引協議会 会員事業者等193名 ◆12月11日 (社)神奈川県宅地建物取引業協会 新入会員事業者44名 ◆12月14日 三菱地所ハウスネット(株) 社員39名 ◆12月14日 (社)新潟県宅地建物取引業協会 会員事業者31名 ◆12月21日 ミサワホーム西関東(株) 社員20名 - 2 - 3日 公正競争規約違反に 公正競争規約違反に対する措置 する措置等 公取協通信第226号(2013年1月1日) A社:新宿区所在 免許更新回数(1) 《措置:厳重警告・違約金、広告事前審査1か月》 対象広告:インターネット広告(不動産情報サイト) 賃貸住宅12物件 ◆おとり広告 A社は、8物件について、所有者から借り上げて 転貸する物件であるが、いずれも表示の賃料は、借 り上げた賃料よりも36,000円から16,000 円も安く、また、他社が募集していた同一建物内の 同規模の他の部屋の賃料よりも40,000円から 13,000円も安いこと、さらに、このうちの7 物件は、相当数の問い合わせ(他のサイトを含め少 なくとも115件~253件)があったにもかかわ らず、なかなか成約に至っていないことを勘案する と、これら8物件は、実際には、取引する意思がな い「おとり広告」であると認められる。 ◆取引条件の不当表示 「損保-」と記載し、あたかも損害保険料が不要 であるかのように表示 ⇒ 契約時に損害保険料を要 す(6件)。 ◆取引内容の不当表示 ◎ 「二人入居相談」⇒ 二人入居不可(2件)。 ◎ 「追焚機能浴室」⇒ 追焚機能なし(1件)。 ◆必要な表示事項違反 ◎ 「土地権利 借地権」と記載するのみで、 地代及び借地期間不記載(1件)。 ◎ 管理方式、情報登録日又は直前の更新日及 び次回の更新予定日不記載(5件)。うち1 件は、バルコニー面積も不記載(1件)。 D社:川崎市所在 免許更新回数(1) 《措置:厳重警告・違約金、広告事前審査1か月》 対象広告:インターネット広告(自社ホームページ) トップページの表示 ◆取引条件の不当表示 ◎ 「仲介手数料無料不動産センター」、「買う もの売るもの仲介手数料無料」等と記載し、あ たかもD社の仲介により取引した場合には、す べて仲介手数料が無料になるかのように表示 ⇒ D社が紹介可能な60,000物件のうち、 仲介手数料が無料になるのは約15,000物 件であり、残りの約45,000物件は無料に ならない。 ◎ 「購入時は価格を最大限値引!」⇒ 具体的 ・客観的根拠なし。 ◎ 「売却はスピード高額売却!」、「当社のお 客様だけでなく、数十社の不動産会社のお客様 への販売活動をする事が可能になり、結果とし B社:大田区所在 免許更新回数(3) て、より早く、高額での売却の可能性が高くな 《措置:厳重警告・違約金、広告事前審査1か月》 ります。」⇒ 具体的・客観的根拠なし。 対象広告:インターネット広告(自社ホームページ) ◎ 「売却時の広告宣伝費無料」と記載し、D 社に売却依頼を行えば、広告宣伝費が無料に 賃貸住宅5物件 なるかのように表示 ⇒ 通常、仲介業者に売 ◆おとり広告 却依頼を行い、ポータルサイト等に広告が掲 新規に情報登録後、契約済みとなったが、以降更 載されたとしても、広告費は発生しないもの 新を繰り返し、広告時点まで継続して広告(4件)。 であって、D社が特別に広告費を無料にする ◆取引条件の不当表示及び必要な表示事項違反 ものではない。 鍵交換費用を必要とするのに、その費目及びそ ◆その他の不当表示 の額不記載(2件)。 「大手不動産会社様などのホームページにも、 ◆必要な表示事項違反 売却物件の情報を多数広告掲載させて頂く事がで 情報登録日又は直前の更新日及び次回の更新予 きます。」と記載し、あたかも大手不動産会社の 定日不記載(5件)。 ホームページに多数の広告を掲載した実績がある かのように表示 ⇒ 実績なし。 中古マンション5物件の表示 C社:新宿区所在 免許更新回数(1) ◆取引条件の不当表示 《措置:厳重警告・違約金、広告事前審査1か月》 ◎ 「仲介手数料無料」⇒ 仲介手数料を要す 対象広告:インターネット広告(自社ホームページ) (1件)。 ◎ オーナーチェンジの物件である旨不記載 中古マンション5物件 (1件)。 ◆おとり広告 ◆取引内容の不当表示 新規に情報登録後、契約済みとなったが、以降更 「新築マンション」⇒ 建築後1年以上を経過 新を繰り返し、広告時点まで継続して広告(3件)。 しているため「新築」ではない(5件)。 ◆取引内容の不当表示 ◆必要な表示事項違反 「2LDK」⇒ 1LDK+納戸(1件)。 階数、当該物件が存在する階、バルコニー面積、 ◆表示基準違反 建物の建築年月、管理費、修繕積立金及び管理方 「新規内装リフォーム済み」等 ⇒ 実施時期及 び内容不記載(2件)、実施時期不記載(1件)。 式不記載(5件)。 - 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