9月25日(金)刊行! ● 「高山植物シリーズ」 全7集 (1984〜1986年) より ※14種のうちの5種 待望の新たなカタログ 『テーマ別 日本切手カタログ Vol.1 花切手編』 9月25日(金)、日本切手をテーマで採録し た今までにない新たなカタログ『テーマ別日 タカネスミレ(6集) オヤマノエンドウ(3集) ヒダカソウ(5集) ミヤマウスユキソウ(1集) と1月から12月まで毎月季節の花を題材として、計 グラビアと凹版をかけ合わせた「高山植物シリーズ」 12種を発行。デザインの良さもあり、切手は発売 その後、花切手は「自然保護シリーズ」第5集の「植 早々に売り切れになるなど大変人気を呼んだシリー 物」として、「サクラソウ」、「コウシンソウ」など3種 ズとなりました。 が登場 (1978年)。また1984年から1986年にかけて は、「高山植物シリーズ」全7集計14種が発行されま ● 「自然保護シリーズ」 第5集「植物」 (1978年) した。ともにグラビアと凹版のかけ合わせによる美 本切手カタログ』第1弾として、 『花切手編』 しい印刷の切手です。 が刊行されます。ここでは日本の花切手の変 「高山植物シリーズ」は、人目に触れる機会の少な 遷や実際の誌面などを交えながら、同カタロ い美しい高山植物を取り上げたもので、その多くは グの概要やポイントなどを紹介します。 (編) 厳しい環境に耐えるために小形で、相対的に花は大 ■定価1,296円 ※郵趣サービス社にて予約受付中! 1,100種類以上の花切手を採録! 「菊花紋章」が描かれた桜切手 (1872年〜) になります。 四季折々に美しい花々が季節を彩る日本。それを その後、「日本国憲法施行」1円 (1947年) では花束が 象徴するかのように、日本ではこれまで数多くの花 中央に描かれるなど記念切手でも花が取り上げられ 切手が発行されており、 『テーマ別日本切手カタログ るようになりますが、日本最初の本格的な花切手と Vol.1 花切手編』では1,100種類以上の花切手を採 いえるのが1961年に発行された「花シリーズ」です。 録しています。 これは郵便創業90年を記念して発行されたシリーズ 日本最初の花切手は、抽象的な図案になりますが、 ︑ 特 記 外 ︑ 切 手 85 % 縮 小 ︒ サクラソウ コウシンソウ コマクサ ﹇ 各 80 % ﹈ 形なのが特徴です。なお、カタログでは「多年草」の 項目の中に別途「高山植物」を設けて、他の高山植物 を描いた切手とともに採録しています。 で、1月「スイセン」、2月「ウメ」、3月「ツバキ」… ●日本最初の本格的な花切手となる「花シリーズ」12種 (1961年) ※ 2 〜 5 ミヤマシオガマ(7集) ※カッコ内は発行月 スイセン(1月) ウメ(2月) ツバキ(3月) ヤマザクラ(4月) ボタン(5月) ハナショウブ(6月) ヤマユリ(7月) アサガオ(8月) キキョウ(9月) リンドウ(10月) キク(11月) サザンカ(12月) ▲「多年草」の項目より、「カーネーション」、「ナデシコ」、「ハナショウブ」などを採録したページ。切手は、 『さくら日本切手カタログ』よ りも大きい原寸の70%で掲載。美しい写真や初日カバー、ステーショナリーなどの関連マテリアルが満載のカタログとなっている。 ※表紙およびページ見本は、制作中のイメージのため、変更となる場合があります。 日本は世界的に見ても花の種類が豊富な国 ▲各項目の扉ページより。カタログでは、「一年草」、「多年草」、「低木」、「高木」、「各種の花」の5つの項目に分けて採録している。 ふるさと切手の発行で飛躍的に増えた花切手 花切手が飛躍的に増えるキッカケとなったのがふ るさと切手の発行であり、その象徴とも言えるのが 1990年に発行された「47都道府県の花」です。それ ぞれの都道府県の花を題材に1種を収めた20面シー トのほか、47種類を収めたシートも発行され、収集 家を驚かせました。 ▲北海道版「北のロマン・花木」(1991年)。北海道での人気も高く、 1999年には80円額面で、2010年にはシール式で、そして2015年8 月には82円額面で発行された。 [65%] また翌年の1991年には、北海道版「北のロマン・ 花木」4種連刷が発行。その後に発行される東北版 その後は「ふるさとの花シリーズ」 (2008年〜、2011 「東北の桜」6種連刷 (2000年)、中国版「中国地方の自 年に47面シート2種を発行)、「季節の花シリーズ」 (2011 然・花」5種連刷 (2000年)、東京版「東京の四季の花・ 年〜)、「おもてなしの花シリーズ」 (2014年〜、記念切手 木」5種連刷 (2000年)、新潟版「越後の花」4種連刷 で発行) とシリーズ切手が立て続けに発行されました。 (2002年) など、郵政局や都道府県単位の花を題材と 『テーマ別日本切手カタログVol.1 花切手編』で した連刷切手発行の先駆けとなります。ちなみに、 は、こうした1,100種類を超える花切手を「一年草」、 この北海道版「北のロマン・花木」は地元での人気も 「多年草」など5つの項目に分けて採録。美しい写真 高く、80円額面、シール式、82円額面と何度も額面 や関連マテリアルなどが満載で、多くの皆さんに手 変更などを繰り返し、発行されています。 にしていただきたいカタログになっています。 1 9 9 0 年 ) <PH I LAN I PPON 91> の ロ ● ふ る さ と 切 手 ﹁ 47 都 道 府 県 の 花 ﹂ ( ゴ マ 47 ー都 ク道 が府 入県 っの て花 い 47 る種 ︒ ﹇を 45 収 %め ﹈た シ ー ト ︒ タ ブ に は ︑ 季節順 (開花順) に 花の正式名称で採録 ― 奥田さんは、今回刊行する『テー マ別日本切手カタログVol.1 花切手 編』の監修を担当されていますが、 まずはカタログの採録方法につい て教えてください。 ■奥田重俊さん (以下、奥田):大きな 項目としては、「一年草」、「多年草」、 「低木」、「高木」、「各種の花」の5つ に分けて採録しています。さらに、 それぞれの項目の中では原則、季節 順 (開花順) で科別 (アブラナ科、マメ科… など) に採録しており、科の中では 切手の発行順に掲載しています。 ― 今までにない日本初のテーマ別 のカタログですので、ご苦労も多 かったと思いますが、読者の皆さ んに特に注目してもらいたいとこ ろはどのような点になりますか。 ■奥田:1つには、花の正式な名 称で分類・採録している点です。例 えば、「地方自治法施行60周年記念 シリーズ/群馬県」では「ノゾリキス ゲ」という花を題材とした切手が発 行されていますが、これは言わば地 元での愛称で、正式には「ニッコウ キスゲ」になります。このため、カ タログでは「ノゾリキスゲ」の愛称は 残したまま、「ニッコウキスゲ」の項 目で採録しています。これは「エゾ カンゾウ」も同様です。 聞き手・文/編集部 また例えば、「網走国定公園」や旅 の風景シリーズ第6集「奈良 飛鳥周 辺」の「橘寺」など、花が描かれてい ても具体的な名称が未発表の切手は 数多くありますが、それらの名称も 調査・確認して採録しています。 〔奥田重俊さん〕 理学博士。植物生 態学、植生学、植物 地理学が専門。横浜 国立大学名誉教授。 ― そのほか、カタログのポイント はどのような点でしょうか。 ■奥田:もう1つ挙げるとすると、 切手の採録をおおまかな季節順 (開 花順) としていることです。日本は 東西南北に長いため、一概に開花時 期を特定するのは難しい面もあるの ですが、編集部からの要望もあり、 おおよその開花の季節がわかるよう に採録しました。 花の描き方や構図も良い 「東京の四季の花・木」 ▲東京版「東京の四季の花・木」(2000 ― それは手紙を差し出す際にも、 年)。5種のうちの4種。 [75%] 季節にあった花の切手が選べて便 利ですね。カタログでは1,100種以 上の花切手を採録していますが、 印象に残る切手はありますか。 ■奥田:東京のふるさと切手「東京 の四季の花・木」 (2000年) は、花の 描き方や全体の構図も良く、その後、 第7弾まで発行されるなど人気とな ▲新潟版「食と花の政令市にいがた」 ったのもうなずけます。また新潟の (2007年)。5種のうちの2種。 [75%] 「食と花の政令市にいがた」 (2007年) は、ボタニカルアートとして美しい の花切手の印象についてお聞かせ デザインの切手だと思います。 ください。 ― 最後に、奥田さんから見た日本 ■奥田:多くの花切手が発行されて いますが、サクラやウメなど特定の 園芸植物に偏っている印象がありま す。日本は縦に長く、高い山があり、 海に囲まれているため、世界的に見 ても花の種類が豊富な国ですので、 もっとさまざまな種類の花が取り上 げられればと思っています。 ▲「ニッコウキスゲ」のページ。「エゾカンゾウ」 ― 本日はありがとうございました。 (左下)も「ノゾリキスゲ」(右上)もこの項目に採録。 リ ﹂ の 項 目 に 採 録 ︒ 査 ・ 確 認 の 上 ︑ ﹁ エ ゾ ス カ シ ユ 称 は 発 表 さ れ て い な い が ︑ 調 ﹁ 網 走 国 定 公 園 ﹂ で は 花 の 名 同 様 に ︑ ﹁ ヒ ガ ン バ ナ ﹂ で 採 録 ︒ ﹁ 奈 良 飛 鳥 周 辺 / 橘 寺 ﹂ も
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