(すたそく)第4号 猪名川を歩く

講座部:マイスター
平成28年度(第13期)
【講座No.3】自主企画
マイスター通信速報(すたそく)第4号
雨森山から知明湖へ
~植物観察~
案内:吉川悟先生(マイスター所属)
平成28年4月16日(土)13:00~17:00
猪名川町B&G海洋センター(能勢電鉄・日生中央駅近く)
→内馬場→雨森山(標高384m)→一庫ダム・知明湖
→日生中央駅
徒歩数;20,000歩
参加者;内馬場の植物観察までは39名、雨森山には33名
北摂の豊能町、能勢町、猪名川町周辺は日本一の里山といわれ
ています。シカやイノシシが増え、樹林下の貴重な植物は悉く食い
荒らされて貧弱な里山になっていましたが、電気柵で里を守ることに
で、豊かな里地がここにあります。カンサイタンポポ、セイヨウタンポ
ポ、カラスノエンドウ、スズメノエンドウ、カスマグサ、ウマノアシガタ、
ムラサキサギゴケ、トキワハゼ、オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、ヘ
ビイチゴ、ナズナ、シロイヌナズナ、ハルジオンなど群生しています。
こんな風景はいつか見たような気がします。幼少の頃にタイムスリッ
プしたような感じです。
雨森山への登山道、知明湖へ下山道では、シカ害にあった樹林
下は無残なものですが、ハリギリ、カゴノキ、シキミ、ムラサキシキブ、
アラカシ、ウリカエデ、ウリハダカエデ、カスミザクラ、コナラ、アベマ
キ、リョウブ、シロダモ、アセビ、ホオノキなど見られます。大径木化し
たコナラにカシノナガキクイムシが入り込み樹肌が一部黒ずんでい
ました。今年またやられると枯れてしまうとのことでした。
湖岸ではエドヒガン、ヤマザクラ、カスミザクラと次々に花をさかせる
桜を観察します。ソメイヨシノはこのエドヒガンとオオシマザクラのク
ローンと教えられてきました。しかし吉川先生は「千葉大の先生がソ
メイヨシノはエドヒガンとコマツオトメの交配種だと言っています」やっ
とこさ覚えたのに、もう、ビックリポンや。
春爽やかな風に吹かれて里山をトレッキングしながらの植物観察
は最高のものでした。吉川悟先生、ありがとうございました。
トキワハゼ(常盤黄櫨)
ゴマノハグサ科 多年草
花は小さく色が白っぽく薄い。1cmぐら
いの花。唇形の花の上唇のみ紫色、
下唇の中央の斑紋はオレンジ色。地を
這う茎が出ない。
説明される吉川悟先生
観察した植物の仲間たち
ザイフリボク(采振木)
バラ科 落葉小高木
花の様子を采配に見立てての名がつく。
別名「シデザクラ」。葉は互生。
コオニタビラコ(子鬼田平子)
キク科 越年草
別称「仏の座(ホトケノザ)」。タンポポの
ような黄色い花をつける。葉が放射状
に伸びて田んぼに平らに張り付くことか
ら「田平子」と名付けた。ホトケノザ(セリ
科)とは違う。胃腸に。
オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
ゴマノハグサ科 二年草
欧州原産。帰化植物。畑や路端に。フグリは
古語で陰嚢(睾丸)のこと。学名はVeronica
persica 。ヴェロニカはキリストの聖顔をとった
聖女の名前。花は短命で2日ほどで落ちる。
学名は綺麗だが、和名はちょっとかわいそう。
ウリハダカエデ(瓜膚楓)
カエデ科 落葉高木
裂片の先は尾状に尖る。縁には重鋸歯
がある。葉柄は短く無毛。樹皮はイノシ
シのように縦縞が入る。ウリカエデに似る。
タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)
ゴマノハグサ科 二年草
ユーラシア、アフリカ原産。
アケビ(木通)
アケビ科 蔓性落葉低木
山地に。4月頃に淡紅紫色の花をつけ
る。秋に熟して淡紫色の果実をつける。
新芽も果肉も食用に。茎の木部は生薬
の木通で、利尿剤・消炎剤などにする。
古名は「サノカタ(狭野方)」。
フモトスミレ(麓菫)
スミレ科 多年草
麓でよく見かけるのでこの名がつく。
ウマノアシガタ(馬の脚形)
キンポウゲ科 多年草
5弁、雄しべ雌しべは多数ある。根生葉を馬
のひづめに見立てる。別名「キンポウゲ(金
鳳花)」。
キランソウ(金瘡小草)
シソ科 多年草
別名「ジゴクノカマノフタ」。路傍に自
生。茎は上には伸びずに地面を這う。
葉や花も地面に張り付いたよう。
伐採された山肌
コナラの山林が、10年ごとに伐採されます。
材は炭の原料やしいたけの原木にされます。
山頂から東方面に妙見山がみえる
知明湖
湖面にはアオモが繁殖する。
右遠くにカスミザクラが咲いている。
雨森山山頂付近の水だまりに生息する
オタマジャクシ(タゴガエル)
アカガエル科の比較的小型のカエル
山頂から日生NT方面に
五月山、大阪方面をみる
後
に
、
こ
の
歌
の
意
味
を
教
え
ら
れ
無
学
を
恥
じ
た
と
い
い
ま
す
。
ヤマブキ(山吹)
バラ科 落葉低木
一重は山野に。花弁は黄色で五弁。
八重は栽培され、庭木に。
山
吹
の
枝
を
折
っ
て
渡
し
ま
し
た
。
道
潅
は
訳
も
分
か
ら
ず
怒
っ
て
帰
宅
し
ま
す
。
若
き
太
田
道
潅
が
蓑
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借
り
る
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く
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小
屋
に
入
っ
た
と
こ
ろ
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て
き
て
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せ
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け
た
も
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。
「
実
の
」
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「
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(
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の
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」
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か
け
、
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に
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お
出
し
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ざ
い
兼
明
親
王
(
後
拾
遺
和
歌
集
)
七
重
八
重
花
実は
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ひけ
と ど
つも
山
だ吹
にの
な
き
ぞ
悲
し
き
能勢の雨森山に登頂
雨森山頂
ひとくちメモ
1.雨森山、初めて登り、頂上の景色も楽しめました。
2.午前中の健康体操と午後の観察ハイキング。ヘル
シーな一日でした。
3.雨森山の頂上のパノラマは疲れがましに。ありがと
うございました。
4.コナラの淡い緑色の新葉が美しかった。シロイヌ
ナズナを初めて見た。DNAを調べた1番目の
植物らしい。
5.春の花、名前が思い出せなかった。
6.午前中の体操も楽しく、午後の雨森山も良い汗を
かいて良かったです。春の野花が可愛かった。
7.雨森山の頂上からのながめは最高でした。反省
会のビールがおいしいかな!!
8.ストレッチ運動や雨森山~晴天でありがたい講座
でした。これで10年は長生きできます。
役員の方々頑張ってお願いします!
9.雨森山、登りも下りも大変だったけど、あとは気分
爽快。皆さんのおかげでなんとか行けました。
ありがとうございました。大好きなスミレもたくさん
観れて幸せ!
編集:1班企画・行事グループ