地域情報 - ワールド・ビジョン・ジャパン

チャイルドが暮らす地域のご紹介
VNM-194438
チャイルド・スポンサーシップは、1人の子どもを対象にしたお金や物の提供ではありません。
支援地域の人々が、子どもの健やかな成長のために必要な環境を整えていくことを支援するプログラムです。
チャイルドが暮らす地域と、現地でワールド・ビジョンが実施している開発プログラムについてご紹介します。
ベトナム社会主義共和国
国情報
インドシナ半島に位置し、中国、ラオス、カンボジアと国境を
接し、東は南シナ海に面しています。キン族(越人)が約86%
を占めますが、53の少数民族も暮らしています。宗教は大乗
仏教が主流で、公用語はベトナム語。1986年に採択されたド
イモイ(刷新)路線のもとで、市場経済化が進められる一方、
貧富の差の拡大や環境破壊などの課題も出てきています。
ベトナム
出典:外務省
地域情報
● ハノイ
トアンザオ
地域開発プログラム
トアンザオ地域開発プログラム
(VNM-194438)
支援期間:2011年~2023年*
*支援期間はプログラム準備期間を含みます。支援終了予定日や活動の目標は、予期し
ない突発事項やプログラムの進捗状況により、変更される場合があります。
首都のハノイから北西へ約570キロの山岳地帯、ディエンビエン省トアンザオ郡で、プ
ログラムを実施しています。住民は、米、とうもろこし、キャッサバ、ピーナッツ、たけの
こなどを伝統的な農法で育てたり、豚、ヤギ、鶏などの家畜を飼育して生計を立てて
います。支援地域には、モン族 、ターイ族などの少数民族も多く暮らしています。少数
民族は各民族の言語を使用しているため、子どもたちが学校でベトナム語の授業に
ついていけず、落第・退学してしまうケースが少なくありません。少数民族の女の子の
早婚も多く、結婚のため学校をやめてしまう女の子もいます。
地域の課題
健康・栄養状態
 正規の助産師の介助を受けず自宅で出産する
女性の割合
約50%(2014年)
 子どもの健康に関する母親の知識不足
伝統的な刺繍をする少数民族の女性たち。ベト
ナム語の読み書きができない女性も多くいます
教育の質
ベトナム語の授業についていけず、
学校を中退する子どもたちが多い
地域の指導者の育成
支援地域の住居の様子
主体的に地域づくりを行う能力・経験の不足
健康・栄養状態
家庭での手洗いなど、衛生習慣や病気予防の習慣が普及していません。
子どもの健康管理や妊産婦のケアに関する知識も不足しています。また、
地域で活動する保健員の知識・技術が低いため、地域の人々が適切な
助言や定期的な健診を十分に受けることができないのが現状です。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
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母親に対して栄養価の高い食事の作り方を指導
定期的に子どもたちの身体測定を行い、栄養状態を確認
保健員を対象とした子どもの健康や栄養に関する研修の実施
子どものけが・病気予防に関する母親向けの啓発活動
子どもたちが栄養ある食事をとり、健康に成長し
ていけるよう支援します
教育の質
ベトナム語で行われる小学校の授業についていけない子どもたちが多
くいます。5年生修了時点で十分な読解力を持つ児童の割合は50%未
満と低く、中等教育に進むと落第、退学してしまう子どもが少なくありま
せん。保護者の教育に対する理解不足や、経済的困難、女子の早婚も
この傾向を助長しています。学校を中退した青少年が、生計を立てるた
めに技術を習得したり、職業訓練を受ける機会も限られています。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
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少数民族の子どもたちに配慮した、ベトナム語での就学準備教育
幼稚園や初等・中等教育の教師の研修
移動図書館やPTA活動の促進
学校に通っていない青少年のための職業訓練
少数民族の子どもたちも質の高い教育を受け、
自立してくための支援を行います
地域の指導者育成
社会主義体制のベトナムでは、中央政府を頂点とした
行政機構が地方行政単位(コミューンや村)までしっか
り管理していますが、地方の行政能力は高くありませ
ん。このため、住民主体の地域づくりが重要ですが、住
民の計画作りや運営管理の能力にも課題があります。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
 住民によって構成される村落開発委員会の組織化
 事業の計画作りやモニタリングに関する研修
 村落開発委員会で計画した、道路整備や収入向
上のための小規模プロジェクトの実施支援
住民自ら地域の問題を考え、改善のため
に行動できるよう促します
支援はチャイルドの生活を変える力となります
ホアンちゃん(写真右)の両親は農業を営んでいますが、
収穫は少なく、野草を食べて飢えをしのがなければならない
程の貧しい暮らしをしていました。
しかし、ワールド・ビジョンの支援により近代的な農法を学
び実践した結果、収穫量が増え、余った作物を販売して現
金収入を得られるようになりました。また、雌牛の提供も受
け、生まれた子牛も販売することができました。
村では小学校2年生までの教育しか受けることができない
ため、家から10キロ離れた全寮制の学校で勉強しているホ
アンちゃん。父親は作物や子牛を売って得た収入でオート
バイを購入し、週末になると学校まで迎えに来てくれます。
ワールド・ビジョンは、ホアンちゃんのような子どもたちが教
育を受け、健やかに成長できるよう支援活動を行っています。