平成28年度第1回長浜市図書館協議会 会議録

平成28
平成28年度第
28年度第1
年度第1回長浜市図書館協議会
長浜市図書館協議会 会議録
日
時:平成28年5月24日(火)午後2時~5時15分
会
場:長浜市立長浜図書館
視聴覚室
出席者:(委員)塩見昇、 平井むつみ、國松完二、美濃部眞弓、川上由明、小西光代、川瀬寛子、
奈須秀和、藤井孝雄、田中壽子(敬称略)
(事務局)
:米澤市民協働部長、丸岡生涯学習課長、川瀬館長、片桐館長、浅野館長、
木田館長、伊藤館長、下司副参事、松山主幹
開会挨拶
部長
前の任期中には「長浜市図書館基本計画」の策定、その実施プランの作成について、皆様
に尽力いただいた。今年度はいよいよ、中央図書館を含む複合施設の設計が本格的に進む。
また、長浜以外の5図書館や図書館から遠い地域へのサービスのあり方について、中央図書
館の整備と併せて具体的に形を整えていく必要があるので、引き続き皆様にはそれぞれのお
立場からご意見を賜りたい。
4月から市長部局の市民協働部生涯学習課が図書館の事務をおこなうこととなった。図書
館は教育基本法、社会教育法、地方教育行政法に明記された教育機関である。学校との関係
もこれまでと変わるものではない。役所の様々なセクションと連携しながら、市民や地域に
役立ち、愛される、知の拠点としての図書館づくりを進める。ご理解とご支援を賜りたい。
各委員および出席者の自己紹介
会長および副会長の選出 挨拶
委員
会長に塩見委員、副会長に美濃部委員が適任だと思う。
委員
異議なし。
議長就任
長浜市立図書館管理規則第18条により、会議の進行は会長が務める。
会議の公開について確認。
傍聴の希望者はなし。
本日の資料について確認。
会長
第1回協議会を始める。協議事項の前に、初参加の委員もおられるので、図書館協議会の
仕組みについてお話ししておきたい。
長浜市立図書館条例第1条に、「図書館法に基づいて長浜市立図書館を設置する」とある。
そして、同じ条例の第9条に「法14条の第1項の規定に基づき、長浜市図書館協議会を置
く。」とある。図書館法のいう図書館とは、地方公共団体が設置する公立の図書館と、法人等
が設置する私立の図書館を指す。例えば木之本には100年以上の歴史がある江北図書館が
ある。図書館法において、図書館は地方公共団体が設置して、基本的には自らが運営管理し
て地域住民にサービスすることが大前提で、この法第14条に「公立図書館に図書館協議会を
1
置くことができる」という規定がある。図書館法で協議会は「館長の諮問機関」という位置づけ
である。教育委員会が図書館を設置して管轄するのが基本だから、館長を通じて教育委員会へ、
教育委員会を通じて首長へ、このまちの図書館運営について積極的に意見を提言していく機関で
ある。委員の構成は、図書館の利用者の民意を図書館運営に反映させるために市民の代表である
ということ。図書館に関する専門的な視点・観点の必要から学識経験者、学校教育と社会教育と
の連携のため学校教育関係者も加えることを図書館法は定めている。市民として、学校として、
周囲のいろんな声を持ち寄り、市民の代表という立場から意見を述べていただきたい。特にいま
長浜は、新しい図書館をつくって、組織を積極的に改編していこうという大きな課題がある時期
だからこそ、市民が大いに関心を広げていく窓口的な意味合いでご参加いただきたい。
「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」では図書館は、
「学校その他の教育機関」という
言い方で教育機関だと明記されている。教育機関だから市民の意思を受けたものとなるように、
こういう協議会が設置されている。当然その任命者は教育長だが、長浜市の場合、任命権者では
なくほかの部局の部長が責任者となっている。本来教育というものは学校だけではないので、教
育委員会が自ら学校教育と図書館を含む生涯学習部門の管轄をして、教育行政全般を教育委員会
でおこなうのが筋である。ごく一部、生涯学習部門はまちづくりなどにも関係が深いので、行政
部門で所管しようという自治体もあり、長浜市も今年度からそうなった。第1回の協議会は、長
浜市立図書館が大きく行政組織上あり方を変えた、そのスタートとなる。ただ法体系上、教育機
関としての図書館ということは何ら変わることではない。教育機関は市長の直接の施策から相対
的に自立した機関として活動し、学校教育と同様、市長が変わったからと言って突然図書館の基
本方針が変わるということがあってはならない。市民協働部長、生涯学習課長には、教育機関と
しての図書館の自立性について十分なご配慮をいただきたい。図書館はそのように期待されて存
在している機関だから、館長以下、十分な自覚と責務を感じて、図書館の管理運営に関して教育
行政の一端であるということを意識してやっていただく必要がある。その上で、図書館は暮らし
のいろんなことに、これからいよいよ関わっていく。市民協働部という範疇の広い部署の中に入
った良さを発揮されることも必要だ。
では協議事項に入る。
まず長浜市立図書館の今とこれからについての状況認識、共通認識をしておく。資料「27年
度事業報告書・28年度事業計画書」は長浜市立図書館の今とこれからについて、必要なことが
整理されて載っているので、この冊子は毎回協議会ごとにお持ちいただきたい。図書館条例、管
理規則、収集方針、除籍方針、長浜市図書館基本計画(概要版)が付いており、協議会委員の必
携資料としてほしい。
協議事項
(1)「長浜市立図書館の概要について」
館長
図書館長として館の運営をしっかり意識し、図書館は教育機関として基本的な役割を果たしな
がら、今年度からは市長部局・市民協働部にある良さを発揮できるように、よりサービスを向上
していきたい。
(続いて組織図・各館の職員配置・長浜市立図書館の概要・長浜市立図書館の沿革につき、資料
に基づき説明。
)
2
会長
概要について、質問、発言はないか。
ないようなので事業報告に移る。
(2)平成27年度事業報告について
館長
平成27年度の実績(資料6~17ページ)の中から、特徴的な事柄について説明する。
図書館コンピュータシステムを更新した。プロポーザル方式の選考に3社が参加し、京セラ丸
善のシステムに決定した。6図書館と3図書室のすべてのハード・ソフトを入れ替えし、1月5
日から稼動。館内のインターネット閲覧用の端末は、システムを更新後、利用が増えた。
平成26年度策定の「長浜市図書館基本計画」の実施プランを作成した。初年度となる27年
度中は、作成中のこのプランを念頭に置きながら各事業を実施してきた。各事業の進捗について
は自己評価をした後、図書館協議会で意見をいただき、ホームページで公表する。次回の図書館
協議会の前に委員へ届け、協議会で意見がいただけるよう準備する。
貸出実績は、2月末までは昨年度比を上回っていたが、年度終了時には昨年度に若干及ばず、
100万冊に届かないという結果に終わった。
統計資料については、毎年第1回図書館協議会で報告するよう速報的にとりまとめ、9月ごろ
までにまと直している。昨年度は「年報」をホームページで公開することができた。
学校図書館との連携では、26年度に3校3人であった学校司書が27年度は10人11校に
配置された。図書館は、学校司書との連絡協議会に参加して専門的な助言をするとともに、学校
司書や教員、学校図書館のボランティアに修理や装備、ブックトークの講習会などを開催した。
中央図書館への移転も見据えた蔵書の整理として、市町合併による重複資料や古いガイドブッ
クを整理するなどして、27年度はリサイクルブックフェアを2回、2会場で行った。
しょうがい者サービスでは、音訳ボランティアが自主研修を重ねながら、対面朗読や図書館資
料の音訳に取り組んでいただいている。来館困難な方への郵送貸出の利用も伸びている。
他の機関などと協力しての事業では、図書館とは違うルートでの広報の効果もあり、幅広い参
加があり、図書館を知り、利用していただく機会になった。
滋賀県公共図書館協議会主催の「公共図書館がん情報提供事業」にも参画し、他市の図書館職
員と協力しながら、講演会の開催や情報誌の作成をした。図書館が医療系の情報を市民に発信し
ていくことは、今はまだ不十分だが、今後のサービス拡充に向けて勉強する機会ともなった。
会長
素朴な質問を含めて遠慮なくどうぞ。7ページに指標として、図書館の現況やサービスに
ついて数値化した表があるが、初めてご覧になるとわかりにくいかもしれない。
委員
市民が、図書館にない本を読みたいときは、どのくらい待ち時間・日数がかかるのか。
館長
所蔵の資料が貸出中なら3週間後となる。予約の多い資料は、1年以上お待たせすること
もある。未所蔵の資料をリクエストされた場合、類似の資料でよければすぐに用意できるが、
特定のタイトルであれば購入または滋賀県立や県内、近畿、全国の公共図書館、国会図書館
から取り寄せるので、早ければ1週間ほど、国会図書館からの取り寄せだと2週間ほどかか
る。購入する場合、取次に在庫があれば1週間、遅くても1か月ほどで用意できる。市内の
別の館に所蔵していて貸出中でなければ、週に4回の物流便で最短当日・翌日に用意できる。
委員
昔は頼んで1週間で届いたら「早い」と思ったが、今の時代はなんでも翌日に届いて当た
り前。でも、読みたい本が1週間くらいで読めるなら市民も利用しやすいかもしれない。
3
会長
市民の読みたいという要求には、購入または図書館同士の相互協力で提供するのが図書館
の方針であるが、棚に見当たらなければ帰るという人も多い。協議会の委員として、予約や
リクエストをしてもよい、求めてもよいという図書館サービスの広報にも協力いただきたい。
委員
図書館へ本を寄贈しようとしたら、職員が嬉しそうでなかったという話を聞いた。寄贈と
して受け入れるか不要かの基準は公にされているのか。
館長
お申し出いただいた時に、きちんとお礼が言えなかったことをお詫びする。事典や古いベ
ストセラー、書き込みや汚れがあるもの、一般的に古いもの、情報が古いものなどはお断り
することもある。今現在ベストセラーのもの、地域資料や劣化が激しい児童書は、きれいな
ものをいただけるとありがたい。所蔵状況や資料価値などと照らし合わせ、判断している。
会長
どこの図書館でもほとんどの資料は揃っているので、本当にありがたいものは多くはない。
「私が寄贈した本は必ず大切にしてほしい」
「寄贈者の名前を入れた○○文庫という形にして
ほしい」という寄贈希望者も多く、これは大学図書館でも同様だ。蔵書を寄贈で充実させら
れるわけでもない。図書館は選択的に受け入れるということを寄贈者も知っていてもらいた
い。1冊も欠けることなく未来永劫大事にしてくれるという話ではない。寄贈したのに図書
館は喜ばない、けしからんと誤解されるのはよくあることで、図書館の考え方を丁寧に説明
することが重要だ。
委員
あらかじめ「寄贈したい」と申し出て、リストを渡すなどしたらよいのか。そういう案内
はどこかに書かれているか。
会長
リストから選んでよいなら、図書館としてぜひほしい資料を選ばせてもらうだろう。話し
合いながら進めると、蔵書の充実に対する市民の協力と言えなくない。
館長
図書館のホームページに案内しているが、そこまで詳しくはない。寄贈者の思いがあるこ
とはわかるが、たいていの本はすでに所蔵している。地域のことが書いてあるとか、図書館
が持っていない本をいただける機会として大事にしたい。
委員
認定こども園などで、近年ボランティアの方たちがおはなし会に来てくれることが多い。
前は図書館司書がおはなし会に来てくれたが、園への訪問について最近は変わってきたので
あれば、その理由と今後の方向について教えてほしい。
館長
2年前まで希望される園におはなし会に行っていたが、1年に1回だけ図書館から行くよ
りも、いつも子どもたちの身近にいる方々に日常的におはなし・読み聞かせをしていただき
たく、先生への支援をすることにした。先生方が日常的に絵本を保育に取り入れていただけ
るよう市教委の幼児課と教育センター主催の研修、自己啓発研修のメニューの中に読み聞か
せについての講座を設け、読み聞かせの方法や趣旨などをお話ししている。昨年度は園・小
中学校から40人以上の先生が参加された。今年度も10月に予定している。
委員
高月図書館の人員は5人で「欠員1」ということは、5人だったところを4人で回してい
るということか。大変ではないか。
館長
高月図書館は、現在、館長1人と職員5人の体制である。これ以外に、現在募集中の臨時
職員1人を「欠員1」としている。
委員
びわ図書館の貸出冊数が多いのは、マンガの貸出が多いからか。役に立つマンガもあるの
で、学校としても所蔵するかどうか悩んでいる。なぜびわ図書館はマンガがあってほかの図
書館にはないのか、マンガについてどのようにお考えか。
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館長
びわ図書館の貸出冊数の3割強がマンガである。予約をすれば市内どの図書館でも借りて
いただける。びわ図書館と高月図書館は開館当初からマンガを所蔵しているが、蔵書の割合
としては少ない。ほとんどが寄贈本だが、ある程度定評のあるものを選んでいる。100巻
200巻と続くものもあり、継続して購入している。ストーリー性のあるマンガを読んで共
感して楽しんだり、違う世界を知ったりできる。出版点数が多く、成人向けもあり、リクエ
ストは受け付けていない。マンガは、長浜市の図書館として必要な資料だと思っている。
平成26年度の数字だが、コミックが市内の全蔵書に占める割合は4.3%で、貸出全体
に占める割合は17.1%である。
委員
資料10ページの入館者数と登録者数が増加しているのは何か特別な取組みがあったのか。
会長
入館者数と登録者数が増えているのに貸出冊数が減っているのはなぜか。
委員
今まで30冊借りていた人が20冊しか借りなくなったら貸出冊数は一度に減る。あまり
貸出冊数の減少を重要視するのもどうかと思う。
会長
利用の年次的な全体的な傾向を、図書館はどう考えているのか。資料7ページの各種指標、
10ページからの推移の数字の④個人貸出冊数で、100万冊を割ったというのはやはり相
当ショッキングな数字だ。11ページの⑦受入れ冊数は予算が絡むと思うが、減っている。
⑨の予約リクエスト件数も⑩のレファレンス件数も減っている。好ましい傾向とは言えない。
特にこれから新しい図書館をつくっていくという時期、市民の期待感を盛り上げていくべき
ときに、あるいはこれから巨額の予算を図書館に使おうというときに、利用はだんだん減っ
ているというのでは、将来のことも含めてかなり問題だ。職員の士気にも関わる。利用の動
態についての分析は、次回の協議会が図書館の評価の話なのでそちらに譲るとする。委員の
指摘のように、確かにいくつか数字で目立つところもある。図書館としては大まかに現況を
どう見ているか。あるいは何か特別な事情があってのことか。
館長
入館者数について、本を借りない利用が増えていると感じているが、資料を要求している
人に対しての情報提供という意味では、貸出冊数が指標になる。貸出冊数が落ち込んでいる
ということは、資料に対する要求に図書館が応えきれていない結果なのか、要求自体が図書
館に来ないのか、といった要因はつかみにくい。
委員
長期的には、高月図書館は分析できるのではないか。なぜこれだけ急激に減ってきている
のか。この要因はある程度把握しておいたほうがよいと思う。政策的な要素も多分にあるか
もしれない。短期で、4~5年で分析というのも難しいかもしれない。
館長
合併以前、高月町立図書館だけは、広域市町の図書館間の貸出協定を結んでいなかったの
で、合併して少し動きが変わったということも要因かと思う。高月は、旧町で資料費が落ち
込んだときから貸出冊数も落ちてきたと感じる。合併後は激減していないが、全体傾向と同
じように減っていると考えている。
会長
資料11ページ⑦の受入れ冊数は、6万冊の年と2万冊の年、3倍も幅があるというのは、
何かを大量に移管したのか。受入れ冊数が減ってきているということは、買えていない。予
算が伴っていないということか。長浜市の年間一般会計の中で図書館費は0.5%だが、あ
る程度のサービスの達成には1%程度あるのが望ましいと言われている。10万人都市で0.
5%は決して潤沢とは言えない。経験値のような数字だが、普通のレベルの図書館活動をす
るために、せめて0.7%から0.8%くらいはほしい。これは新しく図書館を引き受けた
5
市民協働部としても特に資料費の獲得を、新館の問題も含めて、頑張っていただきたい。利
用実績に響いていると思う。
館長
購入冊数は、平成27年度は 16,093 冊、26年度は 16,590 冊だった。購入冊数と資料費
の変遷はわかるので、次回の会議で用意する。
会長
次回は点検・評価が主題になるので、それに見合う資料を準備しておいていただこう。
委員
登録者数は、累計で増えて当たり前。入館者数は、本を借りなくても図書館に行った人の
数。27年度は前年比で増だが、それまでは年々減少している。できるだけ多くの人に利用
してもらうために、図書館に足を運んでもらうために、どう考えているか。
館長
資料10ページの③登録者数の「実利用者」が、その1年間に実際にカードを使って貸出
を受けた人の数で、累計は、一度も借りてない人も含む登録者数である。長浜市は利用カー
ドの有効期限を5年とし、5年以上貸出利用がない場合登録者から消すので、その分が減っ
ていく。平成23年の 26,119 人から徐々に増えている。平成20年の長浜・浅井・びわ図書
館のシステム統合、さらに、平成22年の虎姫・湖北・高月図書館加入時に、全利用者に新
たに登録し直していただいた。そこから登録者は増えている。しかし累計の増加より新規登
録者の数、実利用者数が指標として大事。1年間に1回でも図書館の資料を借りた方が、人
口の20%くらいはほしい。1枚のカードを家族で利用されると実利用者が増えないのだが、
個人ごとに利用いただくことの徹底はしていない。
入館者数は、図書館の出入り口に計数機があり、出入りすると1カウントとなる。
委員
資料P11の⑩レファレンス件数は、どうやってカウントしているのか。
館長
図書館システムの中にレファレンス事例を記録する機能があり、そこにレファレンスを受
けた職員が入力した数なので、すでに蓄積された事例を活用して同様のレファレンスに答え
た場合は新たな件数としてカウントされない。件数より、むしろ回答率を上げたい。
委員
木之本の公民館図書室に行ったら図書館のシステム(OPAC)が入っていて、利用・検
索している人がいた。以前は暗い場所だったが、最近は行くと電気を点けてくれるようにな
り、居心地がよくなってきた。図書館の職員がたくさんの本を入れ替えに来てくれていた。
本はとても重いので、もう少し楽に作業できないか、腰を痛めないか心配になる。
会長
27年度報告について、次回はこれを評価という観点で掘り下げる。
(3)平成28年度の事業について
館長 (平成28年度の事業計画について、資料P18~20当初予算概要P21を読み上げ説明)
委員
長浜東中学校は市街地から遠く、中央図書館ができても子どもには通えない。だからすべ
ての学校に司書を配置し、図書館システムのパソコンを置いてほしい。中央図書館ができる
メリットを長浜市全体で共有できるようにしてほしい。
会長
学校図書館の整備は教育委員会の管轄であり、学校司書、システム、課題について、わか
る人、話せる人がここに誰もいないということが問題だ。教育委員会に、これからの学校図
書館整備について今の要望を強くプッシュしておく必要がある。
委員
遠いと中央図書館へは行かない。逆に、学校図書館へは、例えば地域の高齢者にも来てほ
しい。セキュリティなどの課題もあり難しいとは思うが。
会長
地域との連携、学校の開放につながる。
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館長
システム化は、学校側にその意思があるかどうか。市立図書館はコンピュータシステムに、
学校図書館対応ができる拡張性を持たせている。学校図書館を図書館のサービスポイントと
することは、図書館基本計画で、遠隔地へのサービスを検討するとしている。公共図書館と
してはいろんな可能性を含めて今後も学校と緊密に連携していきたい。
部長
学校司書は昨年度の11校から今年度は24校に配置した。教育委員会としては最終的に
は全校への配置を考えている。地域への開放については検討する。
委員
学校数でなく学校司書数はどうか。昨年度は10人で11校だった。兼務があって、何人
で24校か。前回、調査したら配置を希望しない学校があって残念、と教育長が言っていた。
会長
学校図書館の整備について、強く教育委員会へ要望しなければいけない。学校現場からも、
ぜひ教育委員会へ働きかけをしていただきたい。
委員
ボランティアは増えてほしいのか。
館長
図書館を使っておはなし会などをしてくださっている。おはなし会によって、伝える楽し
みを実現したいということであれば、図書館を使ってもらえるように条件を整備している。
委員
自分は学校でおはなし会をしているが高齢者ばかり。学校や先生を知っている保護者の年
齢層のボランティアがいない。自分たちが誘うほど、今のお母さん世代は冷めていくようだ。
委員
ボランティアは図書館内だけか。図書館の外などで環境整備をするボランティアはないの
か。例えば図書館の外にベンチを置いて、外で本を読める場所を作るとか。
館長
環境整備のボランティアは、図書館のボランティア活動メニューにあるが、応募は多くな
い。しかし毎年、図書館の生け垣を葉刈りしてくれる団体などがある。
会長
長浜市はまちづくりのボランティアとして、どんな取組みがあるか。相互交流などあるか。
部長
まちづくり、市民協働でどんなことができるか、実際には形として見えにくい。市民活動
を支援するセンターができ、コーディネーターも配置した。相談してつながりをつくるとこ
ろから始めたい。読書に限らず、多岐にわたる分野でつながっていきたいと考えている。
委員
市民活動センター的な面を強調している公共図書館も一部ある。地域のさまざまな活動の
拠点を図書館に持たせるということなら、中央図書館をどういう形でつくるかによって、ボ
ランティアに期待されることも変わる。施設の計画が始まるので整理してほしい。
委員
本当に市民が何を求めているのかわからない。予約してまで本を借りたい人がどのくらい
いるのか、いないのか。
委員
小学生はどのくらい図書館に行っているのか。図書館が実施している学級巡回文庫「おは
なしのたからばこ」によって、図書館に足を運ばなくなっているのではないか。
館長
図書館に来ているのは近所の子どもが多い。巡回文庫は、子どもたちの読書意欲を増すた
めには、きっかけとして本を身近に提供して本が好きな子どもを増やそうという思いから開
始し、図書館の貸出は将来的に増えると考えた。
会長
学校図書館の部会などで、このようなことについて研究・協議されたことはあるか。長浜
市の子ども読書活動推進計画で、読書の実態把握や調査をしたことはあるか。
館長
読書量の調査はある。学校図書館の利用は、学校によって大きな差がある。記録を取って
いる学校も取っていない学校もある。取組みが学校に任されているため、小中学校教育研究
会で話し合いの土俵にあがってこない。具体的なデータを持ち寄るということはない。
会長
学校により差があるのは当然だが、学校が一緒になって考えることが大切。学校、図書館、
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両方で共通した認識で取り組む、子ども読書活動推進の上で、調査が必要ではないか。
委員
特色ある棚づくりについて。4館の本をほかの館に巡回はできないのか。
館長
各館の特色ある棚から今、他の館へ移す作業中である。一定の金額をかけて、購入できる
資料は購入し、ここへ行けば資料が揃っている、という図書館をつくってきた。何年か続け
ると、まとまった資料の層ができる。これを有効に活用し、他の館に回していきたい。
会長
例えば「セカンドライフを楽しむコーナー」にはどのような本があるのか。それがほかの
図書館からもわかるか。お知らせはしているのか。
館長
昨年度、市の広報に、それぞれの棚について定期的に掲載した。また、各館内にポスター
を貼っている。セカンドライフコーナーは、あらゆるジャンルが幅広く入っており、本は図
書館システムで検索することは可能だが、OPACではできない。
会長
特定のコーナーは良い面もあるが、利用を制約してしまう。
館長
例えば「この分野の本はすべてこの図書館にしかない」という状況は作りたくない。セカ
ンドライフというのはひとつの見せ方。多様な分野の本をコーナーに集めている。
委員
特定の資料ではなく、一般的な図書をどう充実させていくかが大切だ。資料費の影響を受
けるのは一般図書。子どもの本の利用はそれほど変わらないが、一般図書の整備によって市
民の利用の仕方は相当変わる。世代の変化を捉えて、平成28年度は資料をどう整備してい
くのか。どの世代の利用が減っているのか、基本の資料を整備してほしい。
地域資料は、どういうものを集めるつもりか。必要なものはすでに収集していると思う。
もっと古い資料は博物館扱いだろう。中央図書館としてどんな機能を持たせるのか。新方針
では、文字・活字の資料を中心に収集保存することを検討するとよいのではないか。
委員
障害者差別解消法について、しょうがい者への聴き取りを考えているか。法が施行された
この時期、積極的な機会を作っていただけると図書館に行きやすくなる。広報ながはまに出
ていた「行政出前講座」を見て、市民の側に職員が来てくれることを知った。
会長
障害者差別解消法について図書館ではどう捉えているか。
職員
今年4月に法が施行されるにあたり、昨年度から職員研修をおこなってきた。今年からの
取組みもいくつか計画がある。視覚しょうがい者への聴き取りは頻繁にしている。視覚しょ
うがい者以外への郵送貸出の件数が増加した。聴き取りの方法について教えていただきたい。
委員
聴き取り先や場所について、紹介する。
委員
障害者差別解消法に職員がどう対応するか、具体的な要望がいつ来ても対応できるように
文書を作らなくてはいけない。サインや高い棚の資料を取ることも一つ。一人一人に合理的
配慮をするためのガイドライン的なもの、県下で使えるものを県として作ろうかと考えてい
る。郵送貸出は、今までの郵送の制度を利用したものではなく、リクエストと同じ対応とし
て実施していかなくてはならない。サピエは所蔵点数が少ない。所蔵していない資料をどう
提供するのか。録音するのか市販の資料を揃えるのか。法に対応した取組みを進めてほしい。
委員
図書館の5つの基本目標の目標3に「子どもが本に親しめる図書館をめざします」とある。
学校・家庭・地域と、どう連携していくのか、どこが核になるのか。自治体によって違うが、
子ども読書の核は、長浜市は図書館にあるのではないか。ボランティアも含めて、それぞれ
の関係の人がつながる、つながりのしくみを考えていくべきではないか。
会長
この点で、所管の変更はどう関連するのか。子ども読書活動推進計画は行政の仕組みを越
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えておこなうためにあるもの。去年までと何かを変える必要があるのか。
委員
子ども読書活動推進計画は、市民協働部に移った後の学校・教育委員会との関わりを検討
していかなければならない。
(4)その他
館長
(北部公民館等図書室の概要について資料を追加し、説明)
市民の資料要求に応えるための均衡あるサービスの一環として、現在、3図書室を長浜市
立図書館のサービスポイントとしている。平成24年度から少しずつ利用が増えている。今
後どう図書館の組織に入れていくか、中央図書館のサテライトとして、どのようにしていく
か、協議会でも意見などを伺いたい。地域づくり協議会などとの連携も可能だと思う。今ま
で図書館と図書室が連絡会などをしていなかったが、お互いに求めることなどを整理して協
議会へ報告する。
次回は、第1回子ども読書活動推進会議も一緒に開催する。図書館協議会は年に4回、第
2回を7月に予定している。
閉会挨拶
副会長 次回までに北部の図書室について少々リサーチしてくる。
以上
次回
平成28年7月26日(火)13時30分から長浜図書館にて
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