桜の花のつぼみもふくらみ始め、春も間近となり ました。長いプールのお休みも終わり、また、陽気 も良くなって運動を再開された方も多いと思います。 運動で鍛えられた筋肉がさらに強い筋肉にな るには、原料となるたんぱく質が必要です。必要な量は運動 種目や練習量によっても異なりますが、以下の値を目安にすると良いでしょう。 持久力トレーニング期・・1 日 1.2~1.4g/体重 1kg あたり 筋力トレーニング期・・1 日 1.4~1.8g/体重 1kg あたり 例:体重 60kg の人が水泳を定期的に行っている場合・・・・ 1.2×60=72g/日(持久力トレーニングで計算) 卵(M)1個(正味 50g)…6.2g/普通牛乳コップ1杯(180cc)…5.9g 牛モモ(赤身) (60g)…13.5g/豚バラ肉 60g…8.0g アジ中一尾(骨や頭を含み 100g・正味 50g)…10.4g 豆腐 1/2 丁(150g)…7.4g/納豆1パック(30g)…5.0g ご飯 1 膳(約 150g)…3.8g/食パン 8 枚切り 2 枚(100g)…9.3g 肉類や卵はアミノ酸スコアが高い食品なので、文字通り「肉」になりや すい効率の良い食べ物です。でも、大豆などの植物性たんぱくでも食べ合 わせによってはアミノ酸スコアを高めることが可能です(大豆と米など)。 運動時間と脂肪燃焼について 「運動は 20~30 分程度続けないと、脂肪が燃焼しない?」 ・・・・と思 われがちですが、これは嘘。ゆっくりしたジョギングや水泳などの有酸素 運動をした場合、初めに利用されるエネルギー源の半分以上は糖質ですが、 脂肪の割合は 0 ではありません。20~30 分程度運動 を続けないと全く脂肪が使われないという訳ではな エクササイズ く、逆に安静時にも脂肪は燃えています。15 分程度 耳より情報 で終わるような短い時間の運動でも、繰り返せば、 脂肪燃焼効果が期待できます。 暖かくなったと油断して、お花見で風邪を引いたりしていませんか? 風邪は大きく分けて2タイプに分かれ、適した食養生の内容は異なります。 <症状で判断するふたつのタイプ> ぞくぞくする寒気、顔が青白い、頭痛や関節痛など・・・「寒証」型の風邪 体がほてって熱があり、顔の紅潮、頭痛、咳、便秘など・・・「熱証」型の風邪 「寒証」型の食養生・・・ このタイプには、寒気がしていても実際にまだ風邪を引 いていない状態も含まれます。この場合、身体を温める もの(ネギ、生姜、ニンニク、火を通した根菜類など) を用い、発汗させて「寒邪(カンジャ) 」を追い出しまし ょう。ぞくぞくと寒気がする風邪の状態のときは、生の 果物や野菜は体を冷やすので控えます。また、お刺身などの生ものや、揚げもの など脂っこいものはお腹をこわしやすく、下痢したときにさらに熱が下がる恐れ があるので避けましょう。 「熱証」型の食養生・・・ 熱証型は、風邪などのウイルスにより体が熱っぽくなっている状態で す。熱を冷ます効果のあるもの(新鮮な果汁、豆乳、なし、胡瓜など瓜 (うり)科の食品などがオススメです。咳、たんが絡むなど呼吸器系の 調子が悪いときは、トウガラシや辛子、カレーなどの刺激物はさらに悪 化させるので食べないようにしましょう。また、体熱を上げる働きのあ るアルコール類や、消化の悪いもの、過度に甘いもの(甘いものは便秘になりや すく、便秘だと体に熱がこもりやすい)は避けましょう。 今月の健康料理<トマトと卵の炒めもの> ★材料★ (2 人分) 卵 ・・・・2 個(溶いておく) トマト・・・・1 個(乱切りにする) 塩 ・・・・少々 長ネギ・・4cm 程度(みじん切りにする) サラダ油・大さじ2 三温糖・・・少々 ~身近な食品でたんぱく質補給~ ★作り方★ ①卵に塩、ネギを入れてよく混ぜておく。 ②熱したフライパンに油を入れ、①を炒める。 ③卵がややかたまってきたら、トマトを入れてさらに 炒め、三温糖を入れて炒めて出来上がり。 卵は、たんぱく質・鉄分・VB 等を含み、栄養価 の高い食品です。卵に含まれていない VC をトマト で補うのでバランスの良いメニューです。 管理栄養士 石原知実
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