【国際経済】 長谷川 聰哲 ゼミ

【国際経済】 長谷川 聰哲 ゼミ
上海・復旦大学のキャンパスにあるシンボリックな本部棟と毛沢東像
上海環球金融中心から浦東金融街を臨んで
演習テーマ : グローバリゼーション下の国際経済と企業行動
ゼミナールでは、グローバルな活動をする企業が、どのように国境を超えてビジネスを展開するのかを、貿易論、資
本移動論に立地理論の手法を交えて学びます。さらに、マクロ的な観点から、FTA(自由貿易協定)や APEC などの地
域的経済統合、先進工業国間の経済・通商摩擦、中国経済の発展と世界経済、先進国と開発途上国の間の経済協力、
エネルギー資源、食糧の国際需給などの国際経済の重要な問題をどのように捉え、理論、政策、実証としての論文に
まとめていくかその手法を学びます。
ゼミナールでは、開放経済に特有なマクロとミクロの経済分析の基礎を習得し、一方でグローバリズムについて、も
う一方でリージョナリズムを視座において理論、政策を学ぶだけではなく、国際経済の政策課題を実証的に分析するの
に必要とされるコンピューターの利用法を習得します。2年生は基礎を身に付けることに力点を置きます。2、3、4年生
合同の夏季合宿では、経済開発の班別に分かれて、対抗討論会の論文作成とプレゼンテーションを行い、共同での研
究作業と討論の進め方を学びます。3年生は、前期には共同で共通テーマの教材輪読を行います。これと平行して、
国際経済学を学ぶゼミナールとの英語による中国での研修・対抗討論会のため、共同で論文作成の準備を進めます。
3年生の最後には、それまでのゼミの中から学んだものの中から研究テーマを見つけてもらい、4年生の卒業論文の
作成に向けて指導を受けます。4年生の夏季合宿では、中間報告とそれに対する個別指導が行われます。
最近の研修には、次のようなものがあります。2005 年には中国を訪問して、復旦大学(上海)、蘇州大学(蘇州)との
研究討論会の報告書「2005 年上海・蘇州訪問研修報告書」『中国元切り上げと東アジアの地域経済統合』に対して、三
重野康・高木友之助学術奨励賞を受賞しました。2007 年度は、北京大学と清華大学との討論会『アジア市場における
日本・中国の共有する経済課題と協調』(三重野康・高木友之助学術奨励賞を受賞)を行ないました。2008 年度には、
長谷川ゼミナールは、この研修活動の延長で、中央大学主催の上海国際シンポジウムにおける学生討論会の大学代
表として、「エネルギー資源の国際需給」の論文発表をし、復旦大学、蘇州大学との学生交流、現地企業訪問研修をし
ました。2009 年度は、北京で北京大学、対外経済貿易大学の学生との討論会『アジア市場の統合と企業のグローバ
ル・フラグメンテーション』で、「東アジアの貿易構造とフラグメンテーション」(渋谷健一奨励賞受賞)と「産業連関分析の
視点による中国の経済発展と産業構造の変化」の論文を発表しました。2010 年の蘇州大学、復旦大学との研究討論会
では「APEC 地域における貿易とインフラストラクチャー」を、2011 年は北京大学との研究討論会で「日・中・韓の関税撤
廃による経済効果」を発表しました。
こうした中国研修を通じて、海外で現実の国際経済の現場に触れることや、同世代の学生と国境を越えて時間を共
有しあう中で、国際的に日本の置かれている状況を肌で感じ、世界におかれている日本経済に対して、国際経済学を
どう活用できるかを学ぶことができる研修活動を企画しています。毎年、中国を代表する大学との交流は、双方の大学
のゼミ生同士に大きな感動をもたらしています。
海外研修を実施するに先立ち、ゼミナールに入ると、2年次からの国際経済学、実証分析の実習、グループでの論
文作成や討論会、『通商白書』を輪読し、そして、英語の文献を読む訓練を通じて基礎力を培ってもらいます。また、教
材は『クルーグマンの国際経済学』(原著 8 版)(2010)等を利用します。コンピューターを利用した分析手法もいつの間
にか専門的に操れるようになるのもこのゼミナールの魅力です。
加えて、ゼミナール活動を通じて、国際的な視野を身につけることができるだけでなく、グループとしてプロジェクトを
進めていく方法や、個々のゼミ員がどうプロジェクトに関わらなければならないかを学び、その過程で多くの信頼できる
友人を得ることができるでしょう。
ゼミ活動の詳細な説明は、次のサイトで説明しています。
【ゼミ海外研修】
「国境を越えた教育現場の演出」ChuoOnline, 2010年1月31日.
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/education/20130131.htm
【紹介記事】
「長谷川聰哲」Good Professor, 早稲田塾, 2011年06月30日.
http://www.wasedajuku.com/wasemaga/good-professor/2011/06/post_431.html