중국 상장회사의 경영지배구조에 관한 연구

仁荷大學校 法學硏究
第17輯 第3號
2014년 09월 30일, 399~418쪽
Inha Law Review
The Institute of Legal Studies
Inha University
Vol.17, No.3, September, 2014
相続法における配偶者保護―立法論における
「進化主義」
*
大村敦志
東京大学
<목
차>
はじめに
Ⅰ. 前提
1. 法的な前提―大法廷決定(20130904)と相続法改正(20131205)
2. 政治的な背景―自民党法務部会(20131105)と法務省WT(20140128)
Ⅱ. 検討
1. 検討の課題―住居の保護と取得財産の増加
2. 検討の方向
(1) 基本的な考え方―生活保障と清算
(2) 当面の方策―一段階か二段階か
おわりに
* 이 글은 2014년 3월 25일 인하대학교 법학연구소 주관 「해외석학 초청특강」에서 강연한
내용을 논문으로 수정ㆍ보완한 것임.
- 399 -
400 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
参考例:Aが死亡、遺産は1億2000万円(=12億won)
相続人は配偶者Bと嫡出子C、非嫡出子D
従来(旧法)
改正法
韓国法
B =6/12 =6000
B =6/12 = 6000
B =3/7 =5240
C =4/12 =4000
C =3/12 = 3000
C =2/7 =3430
D =2/12 =2000
D =3/12 = 3000
D =2/7 =3430
再改正案は?
はじめに
日本では、1996年に婚姻法・離婚法を中心とした家族法改正案が取り
まとめられた。しかし、その中心 をなしていた 選択的夫婦別姓制度 には
反対も強く、法制審議会が法務大臣に改正案を答申したにもかかわら
ず、この 改正案は今日 まで実現に至っていない。1996年の改正案には、
そのほかに 嫡出子 と非嫡出子 の相続分の平等化も含まれていた。直接 に
は1993年に東京高裁 が違憲判断 をしたことを 受けたものであったが、法
制審議会では同様の提案は以前から検討されていた。しかし、これに対
しても少なからぬ反対 があり、このことも1996年改正案の実現の障害と
なってきた。
昨年末になって、嫡出子と非嫡出子の相続分を区別する民
法900条4号ただし書前段は、削除されることとなった。懸案であった相
続法の改正が実現したわけである。しかし、相続法改正は終わったわけ
ではなく、この 改正 によって、その 他 の 規定 の 見直 しが 始 まることと
なった。具体的 には、相続に際しての配偶者 の保護 が十分であるかどう
かが問題とされるに 至っている。本日は、この問題 を取り上げて、何が
問題とされ、どのような解決が考えられるかをお話ししたい。
ところが、
相続法における配偶者保護―立法論における「進化主義」 401
経験(最近20年の日本における家族法立法の失敗
と成功 の経験)を踏まえて、家族法改正 を実現するには、どのような 考
慮が必要かということについても、言及したい。「立法論における『進
化主義』」という副題は、最後に述べた関心を表現したものである。
まず、現在行われている 改正準備 の前提につき 説明をし(Ⅰ)、続い
て具体的 な立法課題 とそれへの 対応策について 述べる(Ⅱ)。「 進化主
義」の観点は、主として対応策の部分に現れるが、最後に、この点につ
いて、より一般化した形で言及することにしたい(おわりに)。
さらに、これまでの
Ⅰ. 前提
1.
法的な前提―大法廷決定(20130904)と
相続法改正(20131205)
嫡出子と非嫡出子の相続分区別に関しては、1995年に最高裁は大法廷
を開き、10対5でこれを合憲とする判断を下した。その後、同種の事件は
何度も最高裁に持ち込まれたが、ようやく昨年9月4日に判例変更がなさ
れるに 至 った。 最高裁大法廷 は、1995 年決定 と 同 じ 判断基準 を 用 いつ
つ、1995年決定とは異なる結論 を導いた。その理由づけの 詳細について
は省略 するが、一言でいえば、諸条件が変化したので、同じ枠組を適用
しても、違憲になるという 判断を下した。また、この決定が他の事件 へ
の影響についても、ここでは立ち入らない。この 決定を受けて、2013 年
12月5日に民法900条4号ただし書前段が削除されるに至った。
以上の結果として、次のような変化が生じることとなった。たとえ
ば、Aが死亡し、遺産1億2000円(12億W)が残り、その妻Bと嫡出子C・
非嫡出子Dが相続人となる場合を例にしてみよう。日本では、配偶者は常
に相続権 を持ち、子とともに 相続人 になる 場合には、その相続分は2分
の1である。子は、残りの2分の1を分け合うことになる。なお、韓国法
402 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
場合とも対比しておく。
の
従来 改正法
韓国法
B =6/12 =6000
B =6/12 = 6000
B =3/7 =5240
C =4/12 =4000
C =3/12 = 3000
C =2/7 =3430
D =2/12 =2000
D =3/12 = 3000
D =2/7 =3430
2.
政治的な背景―自民党法務部会(20131105)と
法務省WT(20140128)
以上の例からもわかるように、韓国法とは異なり、日本法においては
配偶者の相続分は2分の1に固定されており、子が何人いても、嫡出子で
あろうと 非嫡出子 であろうと 影響 を受けない。だから、非嫡出子 の相続
分が以前よりも増えたとしても、配偶者自身が不利益を被ることはな
い。しかし、嫡出家族vs非嫡出子という観点から見ると、嫡出家族の取り
分(B+Cの相続分)は、12分の1減少することになる。
その 結果 として、たとえば、Aの遺産 の大部分 を占めるのが 住宅 であ
り、これが1 億円相当 だったという 場合を 考えると、従来の 規定 の下 で
は、BCが共同でこの住宅を相続し、CがBに無償使用を許せば、Bは住宅
を失わなくて 住んだが、改正法 の下では、Dに1000 万円 を支払 わない 限
り、住宅を現金化 しなければならないことになる。そこで、与党自民党
の法務部会 は、相続法の改正に同意する代わりに、相続法における配偶
者の保護が十分であるかどうか、見直すことを条件とした。
これを受けて、法務省は省内に相続法改正検討ワーキング・チームを設
置し、同ワーキング・チームは2014年1月から1年間の予定で、関連規定の
見直し作業を始めた。現段階では作業はまだ始まったばかりであるが、検
討の結果、法改正が必要であるという報告書が提出されることになれば、
これを受けて法制審議会で改正案の検討が行われることになる。
相続法における配偶者保護―立法論における「進化主義」 403
Ⅱ. 検討
1.
検討の課題―住居の保護と取得財産の増加
自民党法務部会が例示した検討課題は、住居の保護、取得財産の増
加、そして遺留分制度の見直しである。最後の点は、配偶者の保護のた
めというよりは、家業の維持のためという 色彩が濃いものなので、ここ
では取り上げない。残る二つは次のような関係にある。
先ほど述べたように、生存配偶者にとって最も大きな関心事は、老後
の生活 が保障されること、とりわけこれまでに 住んでいた住宅が保全 さ
れることであろう。それゆえ、そのための 方策を講じる必要 はないか、
ということが 検討課題とされた。具体的には、生存配偶者 に住宅利用権
を付与することが検討されている。
先ほどの例でいえば、Bの住宅利用権が認められば、仮に1億円相当の
住宅がBCDの共有に属することになったとしても、Bは住居の使用を続け
ることができることになる。もっとも、この場合に、使用期間はいつま
でか、対価は必要か、使用権の換価・譲渡 や住宅の転貸は可能か、対抗
力を認めるかといった様々な疑問が生ずる。
特に短期(たとえば1年間)の利用権を認めることはそれほど難しくな
いかもしれないが、長期(たとえばBの生存中)の利用権を認めるとなる
と、話は難しくなる。転貸のできる 終身の利用権で対抗力のあるものを
認めるとなると、それはフランス法における用益権(usufruit)類似のもの
となる。しかし、用益権 は日本民法制定 の際に一度 は否定されている。
それを復活させるのは、なかなか難しい。
他方、Bの住居の保護は、Bが取得する財産を増やすことによっても達
成可能である。たとえば、先ほどの例でいえば、配偶者相続分を2分の1
から3 分の2に増やすと、相続分は次のようになって、婚姻家族 の取り分
(B+Cの相続分)は、従来と同じに戻ることになる。しかも、B以外の相
404 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
続人が非嫡出子Dだけだった 例を考えると、Bの相続分 は6000万円 から
8000万円に増えて、従来よりも有利な地位に立つことになる。
B =8/12 = 8000
B =2/3 =8000
C =2/12 = 2000
D =2/12 = 2000
D =1/3 =4000
配偶者相続分を増やすのではなくて、夫婦財産制を改める
という 方策もある。夫婦財産制 を後得財産共有制(後得財産 とは、婚姻
後に有償で得た財案を指す)にすると、次のようになる。二つの例を挙
もっとも、
げておこう。
遺産の全部が後得財産である
β:遺産の全部が後得財産でない
α:
αの場合
夫婦財産の清算)+
B = 6000(
6000×1/2 =9000
C =
6000×1/4 =1500
D = 6000×1/4 =1500
βの場合
夫婦財産の清算) +
B = 0(
12,000×1/2 =6000
C =
12,000×1/4 =3000
D =
12,000×1/4 =3000
場合は、改正法と同じ結果となり、従来よりも婚姻家族の取り分は
少なくなる。しかし、これは後得財産がゼロの場合である。遺産のすべ
て後得財産 ならば、婚姻家族 の取り分はずいぶん 多くなるし、遺産の半
分が後得財産であれば、従来とほぼ同じ結果になる。
この場合に、相続財産のみに着目 するならば、妻の相続分は2分の1の
ままで 変わらないことになる。もっとも、これでは 妻や嫡出家族 の取り
分が多すぎるという批判はありうる。そうだとすれば、配偶者相続分を2
βの
相続法における配偶者保護―立法論における「進化主義」 405
分の1から3分の1に引き下げることも 考えられる。計算 は次のようにな
る。
αの場合
夫婦財産の清算)+
B = 6000(
6000×1/3 =8000
C =
6000×1/3 =2000
D = 6000×1/3 =2000
βの場合
夫婦財産の清算) +
B = 0(
12,000×1/3 =4000
C =
12,000×1/3 =4000
D =
12,000×1/3 =4000
場合には配偶者の取り分は従来よりも増えるが、嫡出家
族の取り分は変わらない。他方、βの場合には配偶者の取り分、嫡出家族
の取り分、ともに 減少することになる。なお、遺産 の半分が後得財産 の
場合には、配偶者の取り分は3000万円+3000万円で従来と同じ、嫡出家
族の取り分はこれに3000万円を足すことになり、9000万円で改正法と同
これだと、αの
じ、ということになる。
夫婦財産制を改正するとしても、実際には後得財産共有制
を採用することは 困難である。この制度の導入は、それがもたらす 複雑
さに 鑑 みて、1980 年改正 の 際 に 見送 られたという 事情 があるからであ
る。その代りに、配偶者相続分 が引き上げられたのである(子と相続 す
る場合、1980年以前の妻の相続分は3分の1であった)。現在、立法する
のならば、純粋 な共有制をとるのではなく、後得財産分配制 と呼ばれる
制度を導入することになろう。これによれば、婚姻継続中は別産制がと
られるが、婚姻解消時に婚姻中に増加した 財産を清算することになる。
日本法においては、離婚の場合には財産分与によって、婚姻中に増加し
た財産 の清算が行われているので、死亡の場合にも、相続に先立って 財
産分与による清算を行うとすることも考えられる。
ところで、
406 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
2.
検討の報告
(1) 基本的な考え方―生活保障と清算
以上のような諸案を検討するにあたって重要なことは、相続における
生活保障の要素と清算の要素を区別して考えることである。
第一に、配偶者の居住権を保護しようという場合、生活保障のためと
いうことであれば、配偶者 の死後 も存続するような 賃借権は必要ではな
い。当該賃借権の処分性などを認める必要 も乏しい。しかし、清算の局
面において考えるとなると、居住権を優先的に配偶者に割り当てるとし
ても、特別な保護を与えることは正当化しにくい。
第二に、配偶者の取り分を増やすという場合にも、夫婦財産の清算を
行うという方法による場合には、狭義の相続分を増やす必要は乏しい。
この場合、狭義の相続分 は生活保障 のための 性質を帯びることになるの
で、現状のような大きな割合のものである必然性はないともいえる。
(2) 当面の方策―二段階か一段階か 生活保障と清算とを分けて考えるという立場に立つと、少なくとも理
論上は、遺産分割に先立って夫婦財産制の清算をすることになる。すな
わち、配偶者の一方が死亡した場合、まず 夫婦財産制 の清算 が行われ、
生存配偶者への分配(分与)を行った後に、残余財産につき遺産が分割
されることになる。
理論的にはすっきりしており、被相続人の財産形成に対する配
偶者の貢献の度合いを考慮に入れることができる考え方でもある。しか
し、手続はやや 複雑になるし、かつ、被相続人 の財産形成に対する配偶
者の貢献の度合いが低い(結婚してからあまり時間が立っていない)場
合には、配偶者の取り分は小さくなる。
他方、現行法のように、夫婦財産制の清算は考えずに、相続のみで清
算を行う場合には、手続は相対的に簡単になるし、結婚の年数にかかわ
らず、配偶者は自動的に一定割合の相続分 を手にすることができること
これは
相続法における配偶者保護―立法論における「進化主義」 407
になる。
以上のどちら(二段階で処理するか一段階で処理するか)が立法論的
に優れているかはなかなか 難しいところであるが、ここでは2点を指摘
しておきたい。
第一は、二段階に考える考え方は、1980年改正の際に一度は否定され
たということである。夫婦の財産関係 の清算に伴う複雑さを 避けたいと
いうのが、その 主たる理由であった。しかし、今日 では、この理由は必
ずしも 当たらない。というのは、その後、離婚に際しては夫婦の財産関
係が清算されるのが普通になっているし、今回、導入が提案されている
のは、より簡単な後得財産分配制であるからである。
第二に、二段階に考える考え方は、二つの意味で優れているというこ
とである。まず、この考え方は、非婚カップルを 保護する意味を持つ。
非婚のカップルにつき、現在では離別の場合に財産分与の類推で清算が
できるが、死別 の場合には(財産分与 も配偶者相続権 も類推 できないの
で)清算ができない。しかし、相続の前に財産関係 の清算を行うと考え
るならば、この 難点も克服可能である。次に、この 考え方には、結婚 し
てまもないうちに 夫婦 の 一方 が 死亡 することが 予想 されるような 婚姻
(高齢者の婚姻)がもたらす不公正さを減少させる効果もある。
以上のように考えるならば、立法論としては、二段階の考え方を導入
し、同時に配偶者相続分 を減らすべきではないかと 思う。しかし、二段
階の考え方が望ましいとしても、必ずしも一段階の考え方を排除してし
まう必要はない。両方の考え方を併存させて、それぞれのカップルに 選
択させるということも考えられる。
選択方式を採用すれば、一方で、後得財産の増加を反映した清算方法
が公平であるし、結婚生活 が長く続くならば 配偶者 に有利になると考え
るカップルは、二段階方式を選ぶのに対して、他方、ともかく常に2分の
1が得られるという方が、簡明であるし、早い段階での死別の場合に配偶
者を厚く保護することになると考えるカップルは、一段階方式を選ぶで
あろう。ちなみに、高齢者の再婚 に際して、子どもたちの 反対を緩和 す
るために、二段階方式を選ぶというケースも出てくるだろう。
408 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
おわりに
複数の選択肢を設けて国民に提示し、自らの望むものを使ってもら
う。その結果として、国民が好む制度が生き残っていく。このような 考
え方が望まれる。これは 立法論における「進化主義 」と呼ぶことができ
る。価値観が多様化している 今日 において、一つの 制度を一律に全国民
に適用 しようという 法改正 は実現 しにくい。その意味で、進化主義は必
要不可欠な方法と言えるだろう。
もっとも、多元主義的・進化主義的 な立法方法 を採るとしても、基礎
となる 最小限のコンセンサスが 不要なわけではない。たとえば、今回の
相続法改正の場合には、配偶者の地位の見直しという基本的な課題設定
の下において複数の選択肢が示されている。
繰り返すが、価値観が多様化している今日において、一つの制度を一
律に全国民に適用しようという法改正は実現しにくい。そうだとする
と、国民が緩やかに合意 できる点はどこで、複数の選択肢が求められる
点はどこであるのか。このような課題の設定が大きな意味を持つことに
なる。
상속법에 있어서 배우자 보호
- 입법론의 “진화주의”
大村敦志(오오무라 아츠시)
동경대학 법학부, 법학정치학연구과 교수
역자 박인환
인하대학교 법학전문대학원
<목
차>
소개
Ⅰ. 전제
1. 법적 전제 - 대법정 결정 (20130904) 와 상속 법률 개정 (20131205)
2. 정치적 배경 - 자민당 법률 부회 (20131105) 와 법무부 WT (20140128)
Ⅱ. 검토
1. 검토 과제 – 주거의 보호 및 취득재산의 증가
2. 검토 방향
(1) 기본 개념 - 생활 보장 및 청산
(2) 당면 방안 - 한 단계인가 두 단계인가?
끝으로
- 409 -
410 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
참고 예
: A가 사망, 유산은 1억 2000만 엔 (= 12억 원)
상속인은 배우자 B와 적출자 C, 비적출자 D
기존 (구법)
개정법
한국법
B = 6 / 12 = 6000
B = 6 / 12 = 6000
B = 3 / 7 = 5240
C = 4 / 12 = 4000
C = 3 / 12 = 3000
C = 2 / 7 = 3430
D = 2 / 12 = 2000
D = 3 / 12 = 3000
D = 2 / 7 = 3430
=> 재개정안은 ?
소개
일본에서는 1996년에 혼인법 · 이혼법을 중심으로 한 가족법 개정안이 마
련되었다. 그러나 그 중심을 이루고 있었던 선택적 부부 별성(別姓) 제도{역자
주: 일본은 결혼하면 여성이 남성의 호적에 입적하여 남편의 성(姓)을 따르는
것이 원칙(입부혼 예외)으로 되어 있는바, 결혼하더라도 혼인 전의 성을 유지
할 수 있도록 선택권을 부여하는 제도}에 대한 반대도 강하고, 법제심의회가
법무부대신에게 개정안을 답신했음에도 불구하고, 이 개정안은 지금까지 실현
에 이르지 못하고 있다. 1996년 개정안에는 그 외에 적출자와 비적출자의 상
속분의 평등화도 포함되어 있었다. 직접적으로는 1993년 도쿄고등법원이 위
헌판단을 한 것에 따른 것이었지만, 법제심의회에서 비슷한 제안은 이전부터
검토되고 있었다. 그러나 이에 대해서도 적지 않은 반대가 있고, 이것도 1996
년 개정안의 실현에 걸림돌이 되어 왔다.
그런데 지난 연말에 적출자와 비적출자의 상속분을 구별하는 민법 제900조
4호 단서 전단은 삭제되게 되었다. 현안이었던 상속법 개정이 실현된 셈이다.
그러나 상속법 개정은 끝난 것이 아니라 이 개정에 의하여 다른 규정의 검토
가 시작되게 되었다. 구체적으로는 상속시 배우자의 보호가 충분한지 여부가
상속법에 있어서 배우자 보호 - 입법론의“진화주의” 411
문제가 되기에 이르렀다. 오늘은 이 문제를 들어서 무엇이 문제이며 어떤 해
결책을 생각할 수 있는지를 이야기하고 싶다.
게다가 지금까지의 경험(최근 20년 일본의 가족법입법의 실패와 성공의 경
험)을 토대로 하여, 가족법 개정을 실현하려면 어떤 고려가 필요한가라고 하
는 것에 대해서도 언급하고 싶다. 「입법이론에 있어서의 “진화주의”」 라는 부
제는 마지막으로 말했던 관심을 표현한 것이다.
우선 현재 진행되고 있는 개정준비의 전제에 대하여 설명을 하고 (Ⅰ), 이
어서 구체적인 입법과제와 그 대응책에 대하여 설명한다 (Ⅱ). “진화주의”의
관점은 주로 대응책 부분에 나타나는데 마지막으로 이 점에 대해 더 일반화
된 형태로 언급하는 것으로 하고 싶다. (끝으로).
Ⅰ. 전제
1. 법적전제 - 대법정 결정 (20130904)와 상속 법률 개정
(20131205)
적출자와 비적출자의 상속분 구별에 관해서는 1995년에 최고재는 대법정을
열어 10 대 5로 이를 합헌으로 하는 판단을 내렸다. 그 후 동종의 사건은 몇
번이나 대법원에 상고되었으나 겨우 지난해 9월 4일에 판례 변경이 이루어
지게 되었다. 최고재 대법정은 1995년 결정과 같은 판단기준을 사용하면서,
1995년 결정과는 다른 결론을 이끌었다. 그 이유제시의 자세한 내용은 생략
하지만, 한 마디로 말하면, 여러 조건이 변화했기 때문에 같은 틀을 적용해도
위헌이 된다는 판단을 내렸다. 여기서는 더 들어가지는 않는다. 이 결정에 따
라 2013년 12월 5일에 민법 제900조 4호 단서 전단이 삭제되기에 이르렀다.
이상의 결과로서 다음과 같은 변화가 생기게 되었다. 예를 들어, A가 사망
하고 유산 1 억 2000엔 (12억 원)이 남아 있고 그 아내 B와 적출자 C · 비
적출자 D가 상속인이 되는 경우를 예로 들어 보자. 일본에서는 배우자는 항
412 法學硏究 第 17 輯 第 3 號
상 상속권을 가지고 子와 함께 상속인 이 되는 경우에는 그 상속분은 2분의
1이다. 아이는 나머지 2분의 1을 나누는 것이다. 또한 한국법의 경우와도 대
비하여 둔다.
기존
개정법
한국법
B = 6 / 12 = 6000
B = 6 / 12 = 6000
B = 3 / 7 = 5240
C = 4 / 12 = 4000
C = 3 / 12 = 3000
C = 2 / 7 = 3430
D = 2 / 12 = 2000
D = 3 / 12 = 3000
D = 2 / 7 = 3430
2. 정치적 배경 - 자민당 법률부회(20131105) 와 법무부
WT(20140128)
이상의 예에서 알 수 있듯이 한국법과는 달리 일본법에서는 배우자의 상속
분은 2분의 1에 고정되어 있어 아이가 어떤 경우에도 적출자이든 비적출자이
든 영향을 받지 않는다. 그래서 비적출자의 상속분이 이전보다 증가하더라도
배우자 자신이 불이익을 받는 일은 없다. 그러나 적출 가족 vs 비적출자 라는
관점에서 보면 직출가족의 몫 (B + C의 상속분) 은 12분의 1 감소하게 된다.
그 결과 예를 들어 A의 유산의 대부분을 차지하는 것이 주택이며, 이것이
1억 엔에 상당 하다고 하는 경우를 생각하면, 종전의 규정하에서는 BC가 공
동으로 이 주택을 상속하고, C가 B에게 무상 사용을 허용하는 경우, B는 주
택을 잃지 않고 살았지만, 개정법하에서, D에게 1000 만 엔을 지불하지 않는
한 주택을 현금화해야 된다. 그래서 집권 자민당의 법률부회는 상속법 개정에
동의하는 대신 상속법에서의 배우자의 보호가 충분한지 여부를 검토하는 것
을 조건으로 했다.
이에 따라 법무성은 성(省)내에 상속법개정검토 작업팀을 설치하여 이 작
업팀은 2014년 1월부터 1년간의 예정으로 관련규정의 검토 작업을 시작했다.
현 단계에서는 작업은 아직 초기단계이지만, 검토 결과 법 개정이 필요하다는
보고서가 제출되게 되면, 이에 따라 법제심의회에서 개정안의 검토가 이루어
상속법에 있어서 배우자 보호 - 입법론의“진화주의” 413
지게 된다.
Ⅱ. 검토
1. 검토 과제
– 주거의 보호와 취득재산의 증가
자민당 법률부회가 예시한 검토과제는 주거 보호, 취득재산의 증가 그리고
유류분 제도의 재검토이다. 마지막 점은 배우자의 보호를 위해서라기보다는
가업의 유지 때문이라는 색채가 짙은 것이므로, 여기에서는 다루지 않는다.
남는 두 가지는 다음과 같은 관계에 있다.
앞서 언급했듯이, 생존 배우자에게 가장 큰 관심사는 노후생활이 보장되는
것, 특히 지금까지 살았던 주택이 보전되는 것일 것이다. 따라서 이를 위한
방안을 강구할 필요하지 않은가 라는 것이 검토과제가 되었다. 구체적으로는
생존배우자에게 주택이용권을 부여 하는 것이 검토되고 있다.
방금 전의 예로 말하면, B 주택이용권이 인정되면, 가령 1억 엔 상당의 주
택이 B․C․D 공유에 속하게 되었더라도, B는 주거의 사용을 계속할 수 있게
되는 것이다. 무엇보다 이 경우에 사용기간은 언제까지인지, 대가는 필요한지,
사용권의 환가·양도 또는 주택의 전대는 가능한지, 대항력을 인정할 것인가
등 여러 가지 의문이 생긴다.
특히 단기 (예 : 1년)의 이용권을 인정하는 것은 그다지 어렵지 않을지도
모르지만, 장기 (예를 들어 B 생존 중)의 이용권을 인정하게 되면 이야기는
어려워진다. 전대가 가능한 종신의 이용권으로 대항력 있는 것을 인정하게 되
면, 그것은 프랑스법의 용익권(usufruit) 유사의 것이 된다. 그러나 용익권은
일본민법 제정시에 한 번은 부정된 것이다. 그것을 부활시키는 것은 상당히
어렵다.
한편, B의 주거 보호는 B가 취득하는 재산을 늘림으로써도 달성 가능하다.
예를 들어, 방금 전의 예로 말하면, 배우자 상속분을 2 분의 1 에서 3분의 2
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로 늘리면 상속분은 다음과 같이 되어 혼인가족의 몫(B + C의 상속분)은 기
존과 같게 돌아오게 된다. 게다가 B 이외의 상속인이 비적출자 D뿐인 예를
생각하면, B의 상속분은 6000만 엔에서 8000 만 엔으로 증가해 종래보다도
유리한 지위에 서게 된다.
B = 8 / 12 = 8000
B = 2 / 3 = 8000
C = 2 / 12 = 2000
D = 2 / 12 = 2000
D = 1 / 3 = 4000
그러나 배우자 상속분을 늘리는 것이 아니라, 부부재산제를 수정하는 방안
도 있다. 부부 재산제를 후득재산공유제(후득재산이란, 혼인 후 유상으로 얻
은 재산을 말한다)로 하면, 다음과 같이 된다. 두 예를 들어 두자.
α : 유산의 전부가 후득재산
β : 유산의 전부가 후득재산 아님
α의 경우
B = 6000 (부부재산의 청산) + 6000 × 1 / 2 = 9000
C = 6000 × 1 / 4 = 1500
D = 6000 × 1 / 4 = 1500
β 의 경우
B = 0 (부부재산의 청산) + 12,000 × 1 / 2 = 6000
C = 12,000 × 1 / 4 = 3000
D = 12,000 × 1 / 4 = 3000
β의 경우 개정법과 같은 결과가 기존보다 혼인가족의 몫은 적어진다. 그러
나 이것은 후득재산이 0의 경우이다. 유산이 모두 후득재산이라면 혼인가족의
몫은 상당히 많아지고, 유산의 절반이 후득재산이라면 종래와 거의 동일한 결
과가 된다.
상속법에 있어서 배우자 보호 - 입법론의“진화주의” 415
이 경우에 유산에만 주목한다면, 처의 상속분은 2분의 1인 채로 변하지 않
게 된다. 다만, 이렇게 되면 처와 적출가족의 몫이 너무 많다는 비판이 있을
수 있다. 그렇다고 하면, 배우자상속분을 2분의 1에서 3분의 1로 인하할 수도
있다. 계산은 다음과 같다.
α의 경우
B = 6000 (부부재산의 청산) + 6000 × 1 / 3 = 8000
C = 6000 × 1 / 3 = 2000
D = 6000 × 1 / 3 = 2000
β 의 경우
B = 0 (부부재산의 청산) + 12,000 × 1 / 3 = 4000
C = 12,000 × 1 / 3 = 4000
D = 12,000 × 1 / 3 = 4000
이렇게 되면, α의 경우에는 배우자의 몫은 기존보다 증가하지만 적출가족
의 몫은 변하지 않는다. 한편, β의 경우에는 배우자의 몫, 적출가족의 몫, 함
께 감소하게 된다. 또한 유산의 절반이 후득재산인 경우에는 배우자의 몫은
3000만 엔 +3000만 엔에서 종래와 같이 적출가족의 몫은 이것에 3000만 엔
을 더하면 되고 9000만 엔으로 개정법과 같게 된다.
그런데 부부재산제를 개정한다고 하더라도 실제로는 후득재산공유제를 채
용하는 것은 곤란하다. 이 제도의 도입은 그것이 가져오는 복잡성을 감안하여
1980년 개정시 보류되었다는 사정이 있기 때문이다 . 대신에 배우자 상속분
이 인상된 것이다 (자와 상속하는 경우 1980년 이전 처의 상속분은 3분의 1
이었다). 현재 입법하려고 한다면 순수 공유제를 취하는 것이 아니라, 후득재
산분배제라는 제도를 도입하게 될 것이다. 이에 따르면 혼인 계속 중에는 부
부별산제를 취하지만, 혼인 해소시에는 혼인 중에 증가된 재산을 청산 하게
된다. 일본법에서는 이혼의 경우에는 재산분할에 의해 혼인 중에 증가된 재산
의 청산이 이루어지고 있으므로, 사망의 경우에도 상속에 앞서 재산분할에 의
한 청산을 하는 것도 생각할 수 있다.
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2. 검토 보고
(1) 기본적인 개념 - 생활보장 및 청산
이상과 같은 여러 방안을 검토함에 있어서 중요한 것은 상속의 생활보장
요소와 청산 의 요소를 구분하여 생각하는 것이다.
첫째, 배우자의 거주권을 보호하려는 경우, 생활보장을 위해서라면 배우자
의 사후에도 존속하는 임차권 같은 것은 필요하지 않다. 해당 임차권의 처분
가능성 등을 인정할 필요도 부족하다. 그러나 청산 측면에서 생각하게 되면,
거주권을 우선적으로 배우자에게 할당 하더라도 특별한 보호를 주는 것까지
는 정당화하기 어렵다.
둘째, 배우자의 몫을 늘리는 경우에도 부부재산의 청산을 행하는 방법에
의한 경우에는 협의의 상속분을 늘릴 필요는 부족하다. 이 경우 협의의 상속
분은 생활보장을 위한 성격 을 띠게 되므로, 현재와 같은 큰 비율 것일 필연
성은 없다고 할 수 있다.
(2) 당면 방안 - 2단계인가 1단계인가
생활보장과 청산을 나누어 생각하는 입장에 서면, 적어도 이론적으로는 유
산 분할 에 앞서 부부재산제의 청산을 하게 된다. 즉, 배우자 일방이 사망한
경우 먼저 부부재산제의 청산을 하여 생존배우자에게 분배(분여)을 실시한 후
잔여재산에 대해 유산을 분할하게 된다.
이것은 이론적으로 깨끗하고 피상속인의 재산형성에 대한 배우자의 기여
정도를 고려할 수 있다는 생각이기도 하다. 하지만 절차는 다소 복잡하고, 한
편 피상속인의 재산 형성에 대한 배우자의 기여 정도가 낮은(혼인으로부터 많
은 시간이 지나지 않은) 경우에는 배우자의 몫은 작아진다.
한편, 현행법과 같이 부부재산제의 청산을 생각하지 않고 상속만으로 청산
할 경우에는 절차는 상대적으로 쉽게 되고, 결혼의 연수에 관계없이 배우자는
자동으로 일정 비율의 상속분을 손에 넣을 수 있게 된다.
이상의 어느 것(두 단계로 처리할 것인지 한 단계로 처리할 것인지)이 입법
상속법에 있어서 배우자 보호 - 입법론의“진화주의” 417
론적으로 우수한지 상당히 어려운 것이지만, 여기에서는 두 가지 점을 지적해
두고 싶다.
첫 번째는 두 단계로 생각하는 사고는 1980년 개정시에 한 번은 부정 되었
다는 것이다. 부부의 재산관계의 청산에 따른 복잡성을 피하고 싶은 것이 그
주된 이유였다. 그러나 오늘날, 그 이유는 반드시 맞는 것은 않는다. 왜냐하
면, 그 후 이혼시 부부의 재산관계 가 청산되는 것이 보통이 되어 있으며, 이
번에 도입이 제안되어 있는 것은 더 간단한 후득재산분배제이기 때문이다.
둘째, 두 단계로 생각하는 사고는 두 가지 의미에서 뛰어나다는 것이다. 우
선, 이 사고는 비혼(非婚)커플을 보호하는 의미를 가진다. 비혼 커플에 대하여
현재는 이별의 경우에 재산분할의 유추에 의하여 청산할 수 있지만, 사별의
경우에는 (재산분할도 배우자 상속권 도 유추할 수 없기 때문에) 청산할 수
없다. 그러나 상속 전에 재산관계의 청산을 실시한다고 생각한다면, 이 단점
도 극복 가능하다. 다음으로 이 사고는 결혼하고 얼마 되지 않은 때에 부부의
일방이 사망할 것으로 예상되는 같은 결혼 (노인의 결혼)이 가져오는 불공정
을 감소시키는 효과도 있다.
이상과 같이 생각한다면, 입법론적으로는 두 단계의 사고를 도입하고 동시
에 배우자상속분을 감소시켜야 하지 않을까 생각한다. 그러나 두 단계의 사고
가 바람직하다고 해서 반드시 한 단계의 사를 배제해 버릴 필요는 없다. 양쪽
의 사고를 병존시키면서 각각의 커플에게 선택하도록 하는 것도 생각할 수
있다.
선택방식을 채용하면, 한편으로는, 후득재산의 증가를 반영한 계산방법이
공평하고 결혼 생활이 오래 계속된다면 배우자에게 유리할 것으로 생각 커플
은 두 단계 방식을 선정하는 데 반하여 다른 한편으로는 어쨌든 항상 2분의
1을 얻을 수 있는 쪽이 간명하고 일찍 사별한 경우에 배우자를 두텁게 보호
하게 된다 라고 생각하는 커플은 한 단계 방식을 선택하게 될 것이다. 덧붙여
서 고령자의 재혼시 자녀의 반대를 완화하기 위해서 두 단계 방식을 선택하
는 케이스도 나올 것이다.
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끝으로
복수의 선택지를 만들어서 국민에게 제시하고 자신의 원하는 것을 사용하
도록 한다. 그 결과 국민이 좋아하는 제도가 살아남는다. 이러한 사고가 바람
직하다. 이것은 입법론의 “진화주의” 라고 부를 수 있다. 가치관이 다양화되
고 있는 오늘날, 하나의 제도를 일률적으로 전 국민에게 적용하자는 법개정은
실현하기 어렵다. 그런 의미에서 진화주의는 필요불가결한 방법이라고 할 수
있겠다.
그러나 다원주의적 ․ 진화주의적 입법방법을 채택하더라도 기초가 되는 최
소한의 컨센서스가 불필요한 것은 아니다. 예를 들어, 이번 상속법 개정의 경
우에는 배우자의 지위의 검토 라고 하는 기본적인 과제 설정 아래에서 복수
의 선택지가 제시되어 있다.
반복하지만, 가치관이 다양화되고 있는 오늘날, 하나의 제도를 일률적으로
전 국민에게 적용하자는 법개정은 실현하기 어렵다. 그렇다고 하면 국민이 원
만하게 합의할 점은 어디이고 복수의 선택지가 요구되는 점은 어디인가. 이러
한 과제의 설정이 큰 의미를 갖게 된다.