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2005年12月8日
報道関係各位
このプレスリリースはサノフィ・アベンティス社 (本社:フランス・パリ) が12月2日に発表したものを
和訳編集したものです。詳細について(英語版)はwww.sanofi-aventis.comにてご覧になれます。
進行性胃癌に関するタキソテール®の承認事項一部変更申請に対し
FDAが優先審査を承認
サノフィ・アベンティスは、進行性胃癌の現行の標準的治療(シスプラチンおよび5-フルオロウラシル)とタキソテ
ール®(一般名:ドセタキセル)注の併用に関する承認事項一部変更申請(s-NDA)について、米国食品医薬品
局(FDA:Food and Drug Administration)から6カ月間の優先審査を認められたことを発表しました。
この追加申請は、進行性胃癌患者457人が登録した国際的な大規模第III相スタディであるTAX 325からのデー
タに基づいています。タキソテール ®化学療法(ドセタキセル、シスプラチン、および5-フルオロウラシル)による
治療を受けた患者では、シスプラチンと5-フルオロウラシルによる標準的な治療を受けた患者と比較して、相対
的な死亡リスクが23%低下し(ログランクp=0.02)、2年生存率は9%に対し18%に達するとともに、全生存期間
が有意に改善しました(生存期間の中央値9.2カ月対8.6カ月)。すでにヨーロッパでは、TAX 325スタディの結
果に基づき、欧州医薬品審査庁(EMEA)がこの承認事項一部変更申請の審査を進めています。
優先審査とは、治療の大幅改善を実現する可能性のある申請に対し、FDAが指定するものです。
テキサス州ヒューストンにあるテキサス大学M.D.アンダーソン癌センター(M.D. Anderson Cancer Center)の胃
腸腫瘍学教授であり、TAX 325スタディの米国の治験責任医師を務めるジェイファー・A・アジャーニ(Jaffer A.
Ajani)医学博士は、「胃癌患者さんの治療にあたる医師は、この過酷な疾病を抱える患者さんを救うため、より効
果的な新しい治療戦略および適切な治療選択肢を緊急に必要としています。タキソテール®が承認された場合、
一般的な化学療法とタキソテール®の併用は、10年以上にわたる進行性胃癌の治療史上で最も重要な進展とな
るでしょう」と述べています。
タキソテール®について
タキソテール®は現在、以下の3種類の癌において承認されています。
乳癌:
•
米国およびヨーロッパでは、前治療の化学療法が奏効しなかった局所進行性または転移性乳癌患者
の治療薬として承認されています。
•
ヨーロッパでは、この病気に対する細胞障害性前治療を受けた患者におけるドキソルビシンとの併用、
およびアントラサイクリン系薬剤を含む細胞障害性治療が奏効しなかった場合のカペシタビンとの併用
が承認されています。
•
(術後)補助療法では、米国およびヨーロッパで、手術可能なリンパ節陽性乳癌患者の治療薬として、ド
キソルビシンおよびシクロフォスファミドとの併用療法(TAC療法)が承認されています。
•
最後にヨーロッパでは、Her2受容体が過剰発現している転移性乳癌患者の治療薬として、トラスツヅマ
ブとの併用が承認されています。
サノフィ・アベンティスグループ 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
肺癌:
•
米国およびヨーロッパでは、前治療の化学療法を受けていない切除不能の局所進行または転移性非
小細胞肺癌(NSCLC)の患者の治療薬として、シスプラチンとの併用が承認されています。また、白金製
剤を使用した前治療の化学療法が奏効しなかった切除不能の局所進行または転移性NSCLC患者の
治療薬としての単独使用も承認されています。
前立腺癌:
•
米国およびヨーロッパで、アンドロゲン非依存性(ホルモン治療抵抗性)転移性前立腺癌の治療薬とし
て、プレドニゾンとの併用が承認されています。
TAX 325スタディについて
局所進行胃癌または転移性胃癌(MGC)の予後は、2年生存率がわずか11.5%と不良です。このスタ ディは、
標準的化学療法にタキソテール®を加えることの有用性を評価するために実施されました。スタディのプライマリ
ーエンドポイントは、腫瘍増悪までの期間(TTP)でした。タキソテール®療法では、標準的治療と比較してTTPが
有意に改善され(5.6カ月対3.7カ月)、進行リスクが32%低下しました(ログランクp=0.0004)。主なセカンダリー
エンドポイントは、全生存率が統計的に有意に延長されるかどうかを確認することでした。また、副次的な対象と
して、奏効率、治療成功期間、奏効期間、安全性、QOL、および疾患関連の症状も収集および評価されました。
タキソテール®併用療法では、下痢(19%対8%)および白血球減少(82%対57%)の発生率が上昇し、29%対
12%のケースで熱または感染症との合併症が発生しました。このスタディでは、G-CSFの予防的投与は推奨さ
れませんでした。まとめると、グレード3または4の副作用が1種類以上発生した患者の割合は、対照群の75.4%
に対し、タキソテール療法群では81.4%でした。また、G-CSFの投与を受けた患者では、グレード3または4の好
中球減少症の発生率が57%低下しました。
ベルギー・ルーベンにあるガストゥイスベルク大学病院(University Hospital of Gasthuisberg)に勤務し、TAX
325スタディのヨーロッパの治験責任医師を務めるエリック・ファン・カッツエン(Eric Van Cutsen)教授は、「進行
胃癌の患者さんに対する化学療法の忍容性には限界があります。ただし、適切なリスク管理を行いながら、タキ
ソテール®をシスプラチン・5-フルオロウラシルに加える(TCF)ことが、進行胃癌の治療に有望であると示唆され
ました」と述べました。
これらの結果は、2005年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されました。
胃癌について
胃癌は世界中の癌による死因の第2位を占め、毎年、約87万件の新たな症例が発生しています。2005年には、
米国で、約21,860人が新たに胃癌と診断されることが予測されています。大部分の胃癌患者では、診断時点で
疾病が進行しており、余命は6~9カ月間しかありません。世界中で65万人が胃癌により亡くなっています。
サノフィ・アベンティスについて
サノフィ・アベンティスは世界では第3位、ヨーロッパでは第1位の製薬会社です。サノフィ・アベン
ティスは世界
クラスの研究開発組織に支えられ、循環器、血栓症、がん、糖尿病、中枢神経系、内科系、ワクチンの主要7治
療分野で主導的な地位を占めています。サノフィ・アベンティスは、パリ(Euronext:SAN)およびニューヨーク
(NYSE:SNY)に上場しています。
サノフィ・アベンティスグループ 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー