MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd タンザニア <写真で紹介> 東・南アフリカ物流事情 ― (2)タンザニア連邦共和国 (写真撮影:商船三井ロジスティクス、撮影時期:2012 年 5 月) (1) タンザニア連合共和国 (United Republic of Tanzania)概要 面積: 人口: 首都: 人口: 94.5 万平方キロメートル(日本の約 2.5 倍) 4,484 万人(2010 年:世銀) 、人口増加率 3.0%(2010 年:世銀) ドドマ(法律上の首都であり、国会議事堂が置かれている。 約 195 万人) (2007 年:タンザニア国家統計局) (*政府官庁が存在するなど、事実上の首都機能を有し、経済面で も中心となっているのはダルエスサラーム(人口約 288 万人)) (2007 年:タンザニア国家統計局) 民族: スクマ族、マコンデ族、チャガ族、ハヤ族等(約 130) 言語: スワヒリ語(国語)、英語(公用語) 宗教: イスラム教(約 40%) 、キリスト教(約 40%) 、土着宗教(約 20%) ケニアの首都ナイロビより Kenya Airways のフライトで2時間ほど、タンザニア連合共和国(通称タンザニア)の 中心地ダル・エス・サラームに降り立ちました。ダル・エス・サラームは、アフリカ東岸部の主要拠点都市であり、 主要隣国への玄関口の一つです。 名峰キリマンジャロ(5,895m)を抱くタンザニアは、アフリカの中でも有数の大自然に恵まれており、北部にビクト リア湖、西部にタンガニーカ湖、南部にニアサ湖を擁しています。インド洋に面している東部の気候は熱帯性気候で あり、ダル・エス・サラームはインド洋沿岸で高度が低いため蒸し暑く、年間を通じて最高気温30度が続きます。 タンザニアは、中央アフリカ東部の共和制国家で、イギリス連邦加盟国です。ケニア、ウガンダ、ルワンダ、ブル ンジ、ザンビア、マラウイ、モザンビークと国境を接し、タンガニーカ湖対岸にはコンゴ民主共和国があります。 タンザニアはケニアと同様、農業が主要産業の8割ほどを占める農業国家であり、コーヒー・紅茶・魚(ビクトリ ア湖で採れる)などが有名です。ケニアと違い、タンザナイト・金などの鉱物資源がいくらか採掘され、地下資源に も資源メジャーより注目が集まっています。 (2)タンザニア最大都市・中継貿易港 ― ダル・エス・サラーム 主要都市を結ぶハイウェイ、渋滞は慢性化 半数以上が日本の中古車 Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd タンザニアは、首都こそは現在はドドマとなっていますが、最大の都市であるダル・エス・サラームは中継貿易港 でもあり、依然として経済的中心地となっています。 初代大統領の名前を冠した「ジュリウス・ニエレレ」と呼ばれるダル・エス・サラーム空港に降り立つと、アフリ カの熱帯海岸ならではの蒸し暑くて青い空が目に映ります。同空港から市内までは約 8 キロ。道路の名前も「ジュリ ウスニエレレ ロード」と称されています。ケニア同様、半数以上を日本の中古車が占めており、増え続ける自動車の 数とインフラ整備の遅れにより、渋滞の慢性化が見受けられます。 [写真 1] [1] [2] [3] [4] タンザニアの主要産業は農業であり、雇用の 80%を占めています。その他の産業の多くには外資が進出し ており、自動車、家電、通信などは普段日本で見慣れている企業の製品を目にすることができます。特に 携帯電話のアフリカでの普及率は著しく、アフリカはアジアに次ぐ世界で 2 番目に大きい携帯電話市場と なっています。 [写真 2] 幹線道路脇を歩いて目的地へと向かう人々。時折、渋滞した車よりも速く移動することができます。 [写真 3] カダフィ大佐をアフリカのリーダーとして称えるステッカーを貼った車両が今でも横切ります。 [写真 4] 市内中心部には、第 1 次世界大戦中に参戦し戦死した殖民地傭兵をたたえる「アスカリ・モニュメント」が あります。ドイツ領東アフリカ・タンザニーカと北のイギリス領日田市アフリカ・ケニアとの戦争状態に おいて現地の人間同士が戦場に駆り立てられるという悲しい歴史を碑に残したもので、当地の欧州列国の 殖民地支配を物語っています。空港からホテルへの移動するタクシーより撮影。 (3)ダル・エス・サラーム港 「ダル・エス・サラーム」はアラビア語の「平和な港」という町の名前にち なんでおり、東アフリカ沿岸で貿易で栄えたアラブ系の人々が利用する天然の 良港です。タンザニア最大の港であり、東アフリカにおいてはモンバサ港と比 肩する重要な玄関口として位置づけられています。隣国ルワンダ、ブルンジ、 D.R.コンゴ、ザンビアへの内陸国への海上貨物は、主にこの港で揚げられます。 遠くより、タンザニア最大港・ 同港湾のセキュリティは厳しく、見学や不要に車を降りての写真撮影等は制 限されています。 ダル・エス・サラーム港を望む Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved MLG CARGO DIGEST 掲載記事(抜粋) MOL Logistics (Japan) Co., Ltd (4)ダル・エス・サラーム港近郊の様子 ダル・エス・サラーム港とコンテナ・デポ間を往来するトレーラー 上の写真は、ダル・エス・サラーム港と各地のデポ間を走っているトレーラーです。デポへつながる道路の舗装 状況は悪く大きな陥没もあるため、時には片側通行となります。同港のゲートの少なさや接続する港湾道路の環境を 見る限り、ゲートの稼働率は損なわれている推察されます。同地での慢性的な沖待ちの現象は、こうした周辺事情に も由来するようです。 ダルエスサラーム港周辺でよく見かけたコンテナ ダル・エス・サラームと主要都市を結ぶ鉄道 隣国北部・南部へ各々鉄道網を持つが、稼働率は悪い (5) 深刻な電力不足 ダル・エス・サラームの企業の人々は日が高くなる午後には慢性的な停電に悩まされており、事務所のエアコンは 殆ど効かず、パソコンもダウン、電力は備え付けの発電機を回しても追いつかないほど不足しているようでした。 そのような時、緊急用件は携帯電話で連絡を取り合うことになります。 Copyright : MOL Logistics (Japan) Co., Ltd. All right reserved
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