[1.妊婦の接種率と接種時に妊娠週数] 対象妊婦(292名)に対する接種人数 接種時の妊娠週数 12 10 接種人数 人数 非接種人数 5 8 9 6 5 4 1 3 2∼ 35 2 8∼ 31 15 ∼ 3 2 1 2 0∼ 23 1 0 3 3 2 4∼ 27 2 1 6∼ 19 244名 83.6% 5 6 3 1 3 6∼ 48名 16.4% 妊娠週数 昨シーズンの妊婦のワクチン接種率は16.4% 初産婦(15名) でした。開始初年度であるためこの数字が高いのか 経産婦(33名) 低いのかは判断できませんが、知人の先生方にたずねると30%程度の方が接種されているようです。 2シーズン目の今年は接種率が上昇するのではないかと考えています。 接種時の妊娠週数は16週∼19週(妊娠5ヶ月)、24週∼27週(妊娠7ヶ月)が多く、妊娠16 週未満(4ヶ月)の方は少数で、1名の方を除き妊娠14週以降でした。これは妊娠早期に接種すること への不安・心配があったからと考えます。妊娠9週で接種を強く希望された1名の方も妊娠経過、新生児 に異常を認めませんでした。 [2.授乳婦人の接種時期と授乳の程度] 接種時の産褥週数 接種者の授乳の程度 16 不明 3% 14 12 母乳のみ 8 10 人数 主にミルク 0% ほぼ母乳 8 6 5 4 2 0 7 3 0 ∼3 1 2 4∼7 8∼11 産褥週数 初産婦(12名) 半分程度 31% 3 12∼ 半分程度 母乳のみ 52% 主にミルク 不明 ほぼ母乳 14% 経産婦(17名) 当初授乳中の方の接種は行っていませんでしたが、希望される方が増えてきたため接種を開始しました。 そのため情報提供が不十分でありたまたま受診し接種ができることを知った方のみが接種を受けられた 状態です。したがって接種総数は初産;12名、経産;17名の29名と少数でした。今シーズンは昨年 妊娠中に接種を受けられた方が授乳中に接種を希望されることが予想され、情報提供も十分に行うため接 種希望者は増えるものと思われます。授乳の程度は、“母乳のみ”と“ほぼ母乳のみ”をあわせると約6 5%でした。 “半分程度は母乳”の方をあわせると約95%でした。 [3.副作用の種類と発現頻度] 初産、経産ともほぼ同じ様な結 副作用の種類と頻度(複数回答可) 果でした。接種部位の発赤、腫脹、 60 50 50 55 疼痛など局所反応がほとんどでし 52 頻度“20%程度”と比較すると 39 40 頻度 たが、一般的に言われている発現 44 36 33 30 26 23 32 やや高い結果でした。これはアン 29 22 ケートに回答していただけた方が 23 19 20 11 40%と少数であったためと考え 14 11 10 10 5 0 0 なし 発赤 腫脹 0 3 ます。重大な副作用とされるもの 3 0 は1件も認めませんでした。発熱 や倦怠感という全身症状を認めた 疼痛 掻痒 倦怠感 悪寒 蕁麻疹 症状 妊婦(22名・回答率:46%) 合計(31名・回答率:40%) ものは10%程度でした。これは 一般的な発現頻度5∼10%とほ 褥婦( 9名・回答率:31%) 副作用全体の中でそれぞれの症状が占める割 ぼ同等でした。 副作用の発現頻度 合を示したものが右の図になります。 “副作用なし”と“局所反応”が90%以 100% 上を占めます。悪寒や倦怠感など全身症状を 90% 1 3 呈した方もありましたがいずれも特別な処置 は必要としませんでした。 蕁麻疹が出現した方が1名ありました。こ れはアレルギー反応であるため今後の接種は 1 1 1 1 3 6 5 2 80% 9 70% 7 4 60% 見合わせるか、接種する場合には十分な注意 12 が必要です。過去にこの様な症状が現れたこ 50% とがある方はあらかじめ申し出てください。 40% 8 5 30% 16 11 20% 10% 3 5 8 0% 妊婦 褥婦 合計 妊婦・褥婦別(グラフ内の数字は人数) なし 発赤 腫脹 疼痛 掻痒 倦怠感 悪寒 蕁麻疹
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