解答3

[ 東京工業大学 2002 年 前期 3 ]
空間内にある一辺の長さが 1 の正三角形 ABC で, A の座標が (0, 0, 1) であり,B と C の z 座標が
等しいものを考える。点 L (0, 0, 1 + 2) にある光源が xy 平面上に作るこの正三角形の影の部分の
面積の最大値を求めよ。
z
正三角形 ABC の辺 BC の中点を M とする。
L 1+ U 2
BC ⊥ AM であり,直線 LA は xy 平面と原点 O で交わる。
また,直線 LB, LC, LM が xy 平面と交わる点を
それぞれ B´, C´, M´ とする。
このとき光源 L が xy 平面上につくる正三角形
1A
ABC の影は△ OB´C´ である。
B
M が zx 平面の x≧ 0 の部分にあり, C の y 座標は
M
正であるとしても一般性を失わない。
C
O
h
このとき M´ は x 軸上の x≧ 0 の部分にあり,
B-
B´C´ ⊥ OM´ である。
M-
C-
∠OAM = θ (0≦θ ≦π ) とすると,
AM =
3
であるから
2
⎛ 3
⎞
3
sin θ , 0, 1 −
cos θ ⎟⎟
M の座標は M ⎜⎜
2
⎝ 2
⎠
さらに, MC =
1
1
BC =
であり, B と C の z 座標は等しく, C の y 座標は正であるから,
2
2
⎛ 3
⎞
1
3
sin θ , , 1 −
cos θ ⎟⎟
C の座標は C ⎜⎜
2
2
⎝ 2
⎠
JJJJG
JJJG
JJJG
このとき, OC´ = OL + k LC ( k は実数)とおくと
JJJJG JJJG
JJJG JJJG
OC´ = OL + k OC − OL
(
x
)
y
⎛ 3
⎞
1
3
sin θ , , −
cos θ − 2 ⎟⎟
= 0, 0, 1 + 2 + k ⎜⎜
2
2
⎝ 2
⎠
(
)
JJJJG
C´ は xy 平面上にあるので, OC´ の z 成分は 0 であるから
⎛
⎞
3
cos θ + 2 ⎟⎟ = 0
⎝ 2
⎠
(1 + 2 ) − k ⎜⎜
よって k =
1+ 2
(
2 1+ 2
=
3
cos θ + 2
2
3 cos θ + 2 2
(
⎛
2 1+ 2
したがって C´ の座標は C´ ⎜
⎜
⎝
)
)
3 cos θ + 2 2
⎞
1+ 2
, 0⎟
⎟
3 cos θ + 2 2
⎠
sin θ ,
正三角形 ABC の影の部分である△ OB´C´ の面積を f (θ ) とすると
f (θ ) =
1
× B´C´× OM´ = M´C´× OM´
2
=( C´ の y 座標)×( C´ の x 座標)
=
(
3 1+ 2
(
)
3 cos θ + 2 2
(
)
(
)
(
)
(
)
2
f ´(θ ) = 3 1 + 2 ⋅
2
= 3 1+ 2 ⋅
2
= 3 1+ 2 ⋅
2
= 3 1+ 2 ⋅
(
2
)
2
sin θ となる。
cos θ
cos θ
(
3 cos θ + 2 2
(
(
)
2
+ 2 3 sin 2 θ
3 cos θ + 2 2
)
)
(
3 cos θ + 2 2
)
4
3 cos θ + 2 2 + 2 3 sin 2 θ
(
3 cos θ + 2 2
)
3
− 3 cos 2 θ + 2 2 cos θ + 2 3
(
(
3 cos θ + 2 2
− cos θ − 6
(
)(
)
3
3 cos θ + 2
3 cos θ + 2 2
)
)
3
)
− cos θ − 6 > 0, 3 cos θ + 2 > 0 であるから
f ´(θ ) = 0 となるのは cos θ = −
2
のときで,このときの θ を α とおくと,
3
f (θ ) は θ = α のときに最大となり, f (θ ) の増減は次の表に従う。
θ
0
f ´(θ )
f (θ )
0
…
α
…
+
0
−
/
f (α )
2
ここで, 0≦θ ≦π より
⎛
sin α = 1 − cos α = 1 − ⎜⎜ −
⎝
2
求める最大値は f (α ) =
(
2
2
3
⎞
1
であるから
⎟⎟ =
3
⎠
3 1+ 2
(−
)
2+2 2
2
)
2
⋅
1
3+ 2 2
=
2
3
π
0