ドレンかご - 栗原建材産業;pdf

No. サンプル
ver 07
滑 動 計 算 書
ドレンかご
栗原建材産業株式会社
1.設計条件
以下の条件に基づき、斜面におけるかごの滑動について検討する。
【参考資料】
「杭基礎設計便覧」
社団法人 日本道路協会
「道路土工 切土工・斜面安定工指針」 社団法人 日本道路協会
「杭基礎の設計」
株式会社 山海堂
検討断面に関する数値
法面勾配
1:1.5(θ=33.69°)
かごの単位体積重量
γ=18(kN/m3)
かごの法長
SL=2.00(m)
かごの厚さ
t=0.25(m)
かごと地盤の摩擦係数
μ=0.6
地盤のN値
N=5
滑動安全率
Fs≧1.5
杭に関する数値
杭の種類
JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼
SD 295A、SD 295B、もしくは、SD345
杭の寸法
呼び名 D22
公称直径D=2.22×10-2(m)
長さL=1.00(m)
杭の断面積
A=πD2/4=3.87×10-4(m2)
杭の断面係数
Z=πD3/32=1.07×10-6(m3)
杭の断面二次モーメント
I=πD4/64=1.19×10-8(m4)
杭の許容引張応力度
σsa=180(N/mm2)
杭の許容せん断応力度
τsa=100(N/mm2)
杭の弾性係数
E=2.00×108(kN/m2)
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2.かごの滑動検討
図1 検討図
法面上のかごには、自重 W による滑動力 F と、摩擦抵抗力 R が作用する。かごの滑動は、
これらの力から滑動安全率 Fs を算定して、延長 1m 当たりについて検討する。
自重W = γ × t × SL
= 18 × 0.25 × 2.00
= 9.00( kN )
滑動力F = W × sin θ
= 9.00 × sin(33.69)
= 4.99( kN )
摩擦抵抗力R = µ × W × cos θ
= 0.6 × 9.00 × cos(33.69)
= 4.49( kN )
R
F
4.49
=
4.99
= 0.90 < 1.5
滑動安全率Fs =
・・・・・式1
したがって、滑動安全率 Fs が 1.5 未満となるので、杭による滑動防止対策を検討する。
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3.杭の状態と各値
杭頭は、かごで拘束されている。杭頭が傾かない(回転しない)場合の杭の状態と各値
を以下に示す。ここで、杭は半無限長とし、杭の変位による地盤の挙動は、弾性状態の範
囲内とする。
図2 杭の状態
表1 杭の各値
たわみ曲線の
微分方程式
境界条件
たわみ
y(m)
杭頭変位
δ(m)
EI
d4y
= − p,
dx 4
p = k H Dy
x=∞→ y=0
x =0→
k H : 水平方向地盤反力係数
dy
= 0,
dx
y=
H
e − βx (cos β x + sin βx ),
3
4 EIβ
δ =
H
βH
=
3
4 EIβ
kH D
EI
β = 4 k H D 4 EI
H − βx
e (sin βx − cos β x )
2β
H
M0 =
※杭頭曲げモーメント(最大)
2β
H −π / 2
= −0.2079 M 0
Mm = −
e
2β
M =−
曲げモーメント
M(kN・m)
せん断力
S(kN)
特徴点の深さ
l(m)
d3y
=H
dx 3
S = − He − βx cos β x
S0 = − H
※杭頭せん断力(最大)
l=
3π
4β
lm =
π
2β
:
( 中略 )
:
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5.杭を考慮したかごの滑動検討
図3 検討図
5.1.杭頭変位、杭の長さに対する検討
式1より、延長 1m 当たり杭を 2 本使用した場合、滑動安全率 Fs=1.5 を満たすために
必要な杭の抵抗力 H は、
R + H ×2
F
4.49 + H × 2
=
4.99
= 1.5
Fs =
・・・・・式7
∴ H = 1.50(kN )
よって、式6より、杭の抵抗力 H を生じさせるために必要な杭頭変位δは、
H = 7.12 × 10 2 × δ
∴ δ = 2.11 × 10 −3 (m ) = 2.11( mm )
1.50 = 7.12 × 10 2 × δ
実際の計算書では、この後に詳細な検討内容が続きます。
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