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平成17年度長期研修員研究発表会
情報社会に参画する態度をはぐくむ
指導の一試み
−継続的な情報モラル指導を組み入れた年間指導計画の作成と実践を通して−
−
補助資料
−
平成17年度長期研修員C
栗原市立鶯沢中学校
高橋 康洋
身に付けるべき情報モラルと内容
情報モラル
内
容
A 責任ある情報の発信
A-1 ・個人情報(暗証番号,パスワード)の重要性の認識
個人情報(暗証番号やパスワード)が悪意を持った第三者に利用されると,犯罪に巻き込まれたり,周囲の人に迷惑をかける場合がある。暗証
番号やパスワードを管理することは,自分や周囲の人を守る,大切なものであることを理解させる。
A-2 ・個人情報(プライバシー)の保護と管理
自分が知り得た他人の個人情報を流出させると,流出した個人情報が悪用されるばかりでなく,流出させてしまった本人が罰せられる。個人情
報を適切に管理させる態度を育ませる。
A-3 ・知的所有権(著作権)の遵守
著作物にはどのようなものがあるのかを理解させる。授業において作品を作らせる際には,著作権を遵守させる。
A-4 ・情報発信に伴う責任の自覚
情報を作成し,発信する際に受信者の心情を考えさせ,発信内容や発表作品の見直しを習慣付けさせる。
B 責任ある情報の受信と収集
B-1 ・知的所有権(著作権)の尊重
デジタルの情報は複製が比較的容易で,同じものを大量に作ることができることを理解させ,ソフトウェアのコピーは違法であることを理解さ
せる。
B-2 ・受信情報の信憑性を確認する態度
インターネット上には,紛らわしい情報や信憑性に欠ける情報,嘘の情報が存在することを理解させ,情報の信憑性を確認する態度を身に付け
させる。
B-3 ・有害情報に接続をしない態度(ガイドラインの遵守)
ネットワークを利用する際のマナーを考え,ガイドラインを理解させる。故意に有害情報を見ない態度を培わせる。
B-4 ・コンピュータウィルス等に対するセキュリティー意識の確立
コンピュータウィルスによる弊害を理解させ,コンピュータを守る方法を考えさせる。
C コミュニケーションのマナー
C-1 ・通信文の書式の理解とマナーの尊重
文字によるコミュニケーションの弊害を考えさせる。些細な通信文が相手を傷つけてしまうおそれがあることを理解させ,作成した文章を見直
す態度を身につけさせる。
C-2 ・ネットワーク上のルールとマナーの尊重
情報を閲覧する時の態度として,寛容な気持ちで臨むことが重要であることを理解させる。
C-3 ・対話のマナーの尊重
情報を収集する時のコミュニケーションの在り方について考えさせる。
C-4 ・匿名によるコミュニケーションの危険性の認識
電子掲示板の匿名性による弊害を考えさせる。通信文が第三者に与える影響を考えさせ,情報を発信する際は,通信文を見直す態度を身につけ
させる。
C-5 ・添付ファイルの取り扱い方
添付ファイルの取り扱いについて考えさせ,サーバーへの負荷がネットワークに及ぼす影響について理解させる。
D 情報社会の生活安全
D-1 ・ID・パスワードの重要性の認識と管理
作成した情報の流出を,未然に防ぐ方法について理解させる。
D-2 ・トラブルを未然に防ぐための態度
悪意を持った電子メールの存在を理解させる。
D-3 ・架空請求によるトラブルへの対処
メールアドレスの取り扱いについて理解させ,架空の請求やトラブルに巻き込まれたときの対処方法を理解させる。
-1-
技術分野「B情報とコンピュータ」の学習内容と情報モラル
学
習
項
目
1.生活とコンピュータのかかわりを考えよう
(1)情報の働き
(2)情報を取り扱うときは
2.コンピュータ活用の計画を立てよう
(1)自分のテーマでコンピュータを利用するには
(2)コンピュータの使い方を調べるには
3.情報を収集しよう
(1)デジタル信号とは
(2)文字を入力するには
(3)デジタルカメラやイメージスキャナから画像
を取り込むには
(4)データベースやインターネットから情報を収
集するには
(5)情報を保存するには
4.目的に合ったソフトウェアで情報を処理しよ
う
(1)処理に適したソフトウェアを選ぶには
(2)文字を装飾し見やすく仕上げるには
(3)図や絵,写真を編集するには
(4)表やグラフを作るには
(5)多くの情報を整理するには
(6)プレゼンテーションの作成
5.自分がつくった情報を発信して活用しよう
(1)情報を印刷するには
(2)わかりやすく発表するには
(3)電子メールでやり取りするには
(4)電子掲示板で情報をやり取りするには
6.情報モラルのある快適な生活を工夫しよう
(1)本当に便利なことばかり?
(2)これからの高度情報通信社会は
7.学習を終えて
学
習
内
容
○情報を伝達するにはどのような方法があるかを考える。
○情報モラルについて正しく理解する。
情報モラル
A-1
A-2,A-3,B-1
○コンピュータを利用してできることを考える。
B-2
○コンピュータを構成するハードウェアとソフトウェアの機能について調べ B-1
る。
○アナログ信号とデジタル信号の違いを知る。
○集めた文字情報をコンピュータに入力する。
○集めた画像情報をコンピュータに取り込む。
B-1
A-2
A-3,B-1
○データベースやインターネットを利用して,自分のテーマを決定するため B-1
に必要な情報を収集する。
○コンピュータに取り込んだ情報を保存する。
B-3,B-4
○ソフトウェアの特徴を調べて,処理に適したソフトウェアを選択する。
○見やすくわかりやすくするには文字をどのように仕上げたらよいのかを考
える。
○取材した写真や図,絵などの画像を,必要に応じて編集や加工をする。
○数値情報をもとに,わかりやすい表やグラフを加工する。
○百科事典のデータベースから,必要な情報を検索する。
○文字や画像,アニメーションを融合し,プレゼンテーションを作成する。
○自分が作った情報を印刷する。
○取り組んだテーマについて調べたことを発表する。
○自分が作った情報を電子メールで送る。
○電子掲示板に書き込む。
A-4
A-4,B-1
A-2,D-1
A-3,A-4,C-3
A-4
B-4,C-1,C-5,D-2,D-3
C-2,C-4
○テーマ解決のために集めた情報の著作権はどうなっているか確かめる。
D-1
○コンピュータがもたらす新しい社会について考える。
○学習したことについての自己評価や反省点などをふまえ,学習成果をまと
める
-2-
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
35時間
時
月
学習項目
( 技 ・ 情 − NO . 1 )
評価の観点
学習内容
数
備考
関心・意欲・態度
4 1.生活とコンピュータのかかわりを
考えよう
(1)情報の働き
1 ○情報を伝達するにはどのような方法 ・ 生 活 の 中 で の 情 報 処
があるかを考える。
理のしくみにつて調
べようとする意欲が
みられる。
工夫創意
技
能
知識・理解
・日常生活や産業でコ
ンピュータが果たし
ている役割を説明で
きる。
授業展開例1
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-1 個 人 情 報 (暗 証 番 号 , パ ス ワ ー ド )管 理 の 重 要 性 を 理 解 さ せ る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
社会や家庭の中で具体的に活用されている事例を基に,個人情報の管理に関心をもたせる。
4 (2)情報を取り扱うときは
1 ○情報モラルについて正しく理解する ・ 問 題 を 積 極 的 に 考 え
ようとしているか。
・コンピュータ犯罪の
深刻さが説明できる。
授業展開例2
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 個 人 情 報 ( プ ラ イ バ シ ー ) の 尊 重 に つ い て 考 え る 。
A-3 著 作 権 を 侵 害 す る こ と に よ る 被 害 に つ い て 考 え る 。
B-1 情 報 を 収 集 す る 際 , 情 報 を 取 り 扱 う 時 の 態 度 に つ い て 考 え る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
情報を取り扱う際に,相手のことを考え,他に迷惑をかけないようにする考え方と態度を意識させるこ
とが重要である。コンピュータによる情報活用の特徴を理解させ,情報収集,発信のマナー,著作権につ
いて考えさせる。
5 2.コンピュータ活用の計画を立てよ
う
(1)自分のテーマでコンピュータを 1 ○コンピュータを利用してできること ・ 情 報 作 成 の 意 欲 が 見
利用するには
を考える。
られる。
・問題解決のための課 ・新しい情報の作成手
題設定ができる。
順を説明できる。
授業展開例3
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-2 情 報 に 惑 わ さ れ た り , 騙 さ れ た 経 験 を 考 え , 情 報 の 信 憑 性 を 確 認 す る 態 度 を 身 に つ け る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
コンピュータを使用することで,文字や写真の加工は簡単にできる。身の回りにはたくさんの情報が氾
濫しており,その中には,嘘や紛らわしいものがあることに気づかせ,情報の信憑性を確認する態度を身
につけさせる。
5 (2)コンピュータの使い方を調べる 1 ○コンピュータを構成するハードウェ ・ コ ン ピ ュ ー タ の 基 本 ・ 目 的 に 応 じ た ソ フ ト ・ コ ン ピ ュ ー タ の 基 本 ・ コ ン ピ ュ ー タ の 基 本
には
アとソフトウェアの機能について調
的な構成やソフトウ
ウェアの利用方法を
操作ができる。
的なシステムの構成
べる。
ェアのはたらきに関
検討している。
を説明できる。
心を示している。
・応用ソフトウェアの
・応用ソフトウェアの
はたらきを説明でき
はたらきを調べよう
る。
としている。
授業展開例4
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 著 作 権 を 理 解 す る 。( ソ フ ト ウ ェ ア の ラ イ セ ン ス 契 約 を 考 え る 。)
〈ねらいと指導のポイント〉
ソフトウェアの使用許諾は,基本的にコンピュータ1台につき1ライセンスしかないことを知らせ,勝
手にインストールやコピーすることは,他者の権利を侵害する犯罪になることを知らせる。
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
35時間
時
月
学習項目
評価の観点
学習内容
数
3.情報を収集しよう
5 (1)デジタル信号とは
( 技 ・ 情 − NO . 2 )
1 ○アナログ信号とデジタル信号の違い
を知る。
備考
関心・意欲・態度
工夫創意
技
能
知識・理解
・アナログ信号とデジ
タル信号の違いを説
明できる。
授業展開例5
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 著 作 権 を 理 解 す る 。( デ ィ ジ タ ル 信 号 の コ ピ ー の 特 徴 を 理 解 す る 。)
〈ねらいと指導のポイント〉
紙 に 書 い た 文 字 は ,筆 跡 に よ り 1 枚 1 枚 が 異 な り ,印 刷 や コ ピ ー を 繰 り 返 す と 画 質 が 悪 く な る 。し か し ,
コンピュータで書かれた文字は全く同じで,劣化することもなく,同じものが大量に作ることができる。
デ ィ ジ タ ル カ メ ラ に よ り 撮 影 さ れ た 写 真 , コ ン ピ ュ ー タ に よ り 作 成 し た 絵 , 音 楽 CD な ど の 情 報 も 同 様 で
ある。ディジタル処理された情報は,同じものを,簡単に,大量に複製できることを知らせ,ディジタル
特徴を理解させる。
5 (2)文字を入力するには
4 ○集めた文字情報をコンピュータに入 ・ キ ー ボ ー ド 操 作 に 関 ・ 効 率 的 な 入 力 方 法 を ・ 各 種 の 文 字 を 打 ち 分 ・ キ ー の 名 称 や 役 割 な
力する。
心を示している。
考えることができる。 けることができる。
どを説明できる。
授業展開6
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 個 人 情 報 を 隠 し て 表 示 す る 技 能 を 身 に つ け る 。
D-1 自 己 の 個 人 情 報 の 管 理 と フ ァ イ ル 管 理 を 身 に つ け る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
文字入力の練習では,個人情報やプライバシーに関する内容を書かないようにさせる。また,隠して表
示する方法を理解する。保存は共有ドライブに行うので,自分のファイルが他人に見られた時のことを考
え さ せ ,他 人 の フ ァ イ ル を 覗 か な い よ う に 指 導 す る 。保 存 時 に お け る ,パ ス ワ ー ド 設 定 の 利 点 を 知 ら せ る 。
本時の授業ではパスワード設定はさせない。
6 (3)デジタルカメラやイメージスキ 1 ○集めた画像情報をコンピュータに取 ・ 情 報 作 成 の 意 欲 が 見 ・ 目 的 に よ っ て 使 い 分 ・ 効 果 的 に 使 い 分 け 情 ・ デ ジ タ ル カ メ ラ や ス
ャナから画像を取り込むには
り込む。
られる。
けることができる。
報を作成することが
キャナのしくみ,特
できる。
徴を説明できる。
授業展開7
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-3 デ ィ ジ タ ル カ メ ラ や イ メ ー ジ ス キ ャ ナ を 使 っ た 著 作 権 に 抵 触 す る 事 例 を 説 明 す る こ と が で き る 。
B-1 肖 像 権 , 著 作 権 を 理 解 し , そ れ を 意 識 し た 写 真 の 撮 影 , 画 像 の 取 り 込 み が で き る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
被写体である個人の承諾なしで撮影した写真は,写真自体が著作物となる場合があるとともに,被写体
である個人の肖像権の侵害になることを知らせる。
6 (4)データベースやインターネット 1 ○データベースやインターネットを利 ・ 進 ん で 情 報 を 収 集 し ・ 集 め た い 情 報 の 項 目 ・ 項 目 の 並 べ 替 え が で ・ 機 能 や 用 途 を 理 解 し
から情報を収集するには
用して,自分のテーマを決定するた
ようとする意欲が見
や観点をあげること
きる。
説明できる。
めに必要な情報を収集する。
られる。
ができる。
・条件を絞り込んで検
・著作権に配慮するこ
索することができる。
とができる。
授業展開8
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 知 的 所 有 権 ( 著 作 権 ) を 遵 守 す る 態 度 を 身 に つ け る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
市 販 の デ ー タ ベ ー ス や イ ン タ ー ネ ッ ト で 調 べ た 情 報 は ,そ の ま ま コ ン ピ ュ ー タ に 取 り 込 ん で 利 用 し た り ,
印刷して配ることはできないことを知らせる。
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
(5)情報を保存するには
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
1 ○コンピュータに取り込んだ情報を保
存する。
35時間
( 技 ・ 情 − NO . 3 )
・情報を正しく保存す ・記憶媒体の容量につ
ることができる。
いて説明できる。
授業展開9
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-3 有 害 情 報 に 接 続 し な い 態 度 ( ガ イ ド ラ イ ン の 遵 守 ) を 身 に つ け る 。
B-4 悪 意 の あ る
〈ねらいと指導のポイント〉
イ ン タ ー ネ ッ ト の Web ペ ー ジ に は , 犯 罪 , 暴 力 , 性 な ど の 不 適 切 な 内 容 も あ る 。 本 校 の ガ イ ド ラ イ ン
を示し,有害情報を検索させないように指導する。指導の際は,ガイドラインの必要性について考えさせ
る。閲覧中に,誤って表示された場合は,指導のチャンスと捉え,危険性を説明する。
4 . 目 的 に 合 っ た ソ フ ト ウ ェ ア で 情 報 13
を処理しよう
(1)処理に適したシフトウェアを選
○ソフトウェアの特徴を調べて,処理 ・ い ろ い ろ な 応 用 ソ フ ・ 処 理 に 適 し た ソ フ ト ・ 処 理 に 適 し た ソ フ ト ・ 応 用 ソ フ ト ウ ェ ア の
ぶには
に適したソフトウェアを選択する。
トウェアの機能に関
ウェアを選択するこ
ウェアを選択して活
機能や用途の違いが
心を示している。
とができる。
用できる。
理解できる。
(2)文字を装飾し見やすく仕上げる
○見やすくわかりやすくするには文字 ・ 数 字 や 文 字 の 表 現 方 ・ 見 や す く な る よ う に ・ 機 能 を 生 か し て 編 集 ・ 編 集 の し か た を 理 解
には
をどのように仕上げたらよいのかを
法に関心を示してい
工夫して作成するこ
することができる。
し説明できる。
考える。
る。
とができる。
授業展開10
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 情 報 発 信 に 伴 う 責 任 を 自 覚 す る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
文書処理ソフトウェアの技能の習得を目指して作成する作品は「プロフィール」である。家族や,友人
のプライバシー情報は書かないように指導する。
(3)図や絵,写真を編集するには
○ 取 材 し た 写 真 や 図 ,絵 な ど の 画 像 を , ・ 画 像 情 報 の 収 集 に 意 ・ 記 憶 媒 体 の 容 量 を 考 ・ 画 像 を 効 果 的 に 収 集 ・ 図 形 処 理 ソ フ ト ウ ェ
必要に応じて編集や加工をする。
欲が見られる。
えて画像情報を取り
することができる。
アの機能を理解し説
込むことができる。
明することができる。
授業展開11
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 Web 上 の 図 や 絵 , 写 真 の 著 作 権 を 尊 重 す る 。
A-4 自 分 が 作 成 し た 作 品 に 対 し て の 責 任 を 持 た せ る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
自 分 が 撮 影 し た 写 真 や Web 上 の 図 や 絵 , 写 真 の 加 工 に よ っ て , 他 者 の 権 利 を 奪 っ た り , 傷 つ け て し ま
うおそれがあることを知らせる。
(4)表やグラフをつくるには
○数値情報をもとに,わかりやすい表 ・ グ ラ フ の 作 成 に 関 心 ・ わ か り や す い グ ラ フ ・ 表 を 作 成 す る こ と が
やグラフを加工する。
を示している。
を作成できる。
できる。
・作成した表からグラ
フをつくることがで
きる。
授業展開12
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 個 人 情 報 の 保 護 に つ い て 理 解 し , 管 理 方 法 を 身 に 付 け る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
表計算ソフトウェアの利用は,数字を扱ったプライバシー情報や個人情報を取り扱うことが多い。そこ
で ,個 人 情 報 を 扱 う 際 の 時 の 心 構 え ,保 存 す る 場 所 の 重 要 性 や パ ス ワ ー ド を 用 い た 保 存 方 法 を 理 解 さ せ る 。
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
35時間
時
月
学習項目
評価の観点
学習内容
数
(5)多くの情報を整理するには
(6)プレゼンテーションの作成
( 技 ・ 情 − NO . 4 )
備考
関心・意欲・態度
工夫創意
技
能
知識・理解
○百科事典のデータベースから,必要 ・ 情 報 の 検 索 に 関 心 を
・必要な情報を検索す ・検索の方法が理解で
な情報を検索する。
示している。
ることができる。
きる。
○文字や画像,アニメーションを融合 ・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ・ 情 報 を 伝 え る 相 手 を ・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン
し ,プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 作 成 す る 。 の 作 成 に 関 心 を 示 し
意識したプレゼンテ
や発表内容をまとめ
ソフトの機能を理解
ている。
ーションの作成がで
ることができる。
し説明することがで
きる。
きる。
授業展開13
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-3 肖 像 権 , 著 作 権 を 遵 守 し , プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン で 使 用 す る 画 像 フ ァ イ ル の 取 り 扱 い に 責 任 を 持 つ 。
A-4 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ソ フ ト の 利 用 形 態 を 理 解 さ せ , 情 報 発 信 に 伴 う 責 任 を 自 覚 す る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
プレゼンテーションの作品は「自己紹介」である。自分自身の画像ファイルや自身で作成した作品を使
用して,プレゼンテーションを作成することは,肖像権,著作権に抵触するものではないが,公共の場で
プレゼンテーションをする際は,肖像権,著作権を十分に確認する必要がある。プレゼンテーションの利
用形態を知らせ,肖像権,著作権を遵守した作品を作成させる。
〈話し合い活動のテーマ〉
S君は自分のカメラで撮影した友人T君の写真を,T君の了解を取らずにプレゼンテーションに使って
文 化 祭 で 発 表 し ま し た 。 ま た , そ の 作 品 を み ん な に 紹 介 し よ う と Web ペ ー ジ に 掲 載 し ま し た 。 S 君 の 行
動をT君の立場になって考えてみよう。
①公共の場でプレゼンテーションをする時,注意しなければならないことはどのようなことでしょうか。
② 情 報 の 中 に は ,そ の 情 報 を 発 信 す る こ と に よ っ て ,他 者 の 権 利 を 奪 っ て し ま う 情 報 が あ り ま す 。そ れ は ,
どのような情報でしょうか。
授業展開14
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・インタビューにおけるコミュニケーションのナマーを理解する。
・ Web 上 や 書 籍 か ら の 引 用 は 出 典 を 示 す 。
・画像や図を引用する時の許諾申請の出し方を理解する。
〈ねらいと指導のポイント〉
プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン で 使 用 す る 情 報 は , 著 作 権 を 侵 害 し な い よ う に さ せ る 。 Web 上 の 写 真 や 画 像 や 図 を
使用する祭の許諾申請の仕方,書籍による情報の出典の示し方について知らせる。また,インタビューに
よる情報収集の手順と対話のナマー等,情報収集や管理の仕方を理解させる。
5.自分がつくった情報を発信して活 6
用しよう
(1)情報を印刷するには
○自分が作った情報を印刷する。
(2)わかりやすく発表するには
・目的に応じてプリン ・プリンタを正しく使 ・プリンタの使い方を
タを選択することが
い印刷することがで
理解する。
できる。
きる。
○取り組んだテーマについて調べたこ ・ 情 報 の 発 信 に 関 心 を ・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン ・ 内 容 や 手 順 を 考 え わ
とを発表する。
示している。
の仕方を工夫してい
かりやすく説明がで
・他の説明をしっかり
る。
きる。
と聞くことができる。
授業展開15
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・プレゼンテーションソフトの利用形態を理解し,情報発信に伴う責任を自覚する。
・プレゼンテーションのマナーを考える。
・コミュニケーションの重要性を理解する。
〈ねらいと指導のポイント〉
学習内容は,プレゼンテーションの発表である。情報を発信する時の態度について考えさせる。聞く生
徒は,情報の信憑性,著作権についての観点で評価させる。
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
35時間
時
月
学習項目
評価の観点
学習内容
数
(3)電子メールでやり取りするには
( 技 ・ 情 − NO . 5 )
備考
関心・意欲・態度
工夫創意
技
能
知識・理解
○自分が作った情報を電子メールで送 ・ 電 子 メ ー ル の 受 信 や ・ 容 量 を 考 え て , で き ・ 電 子 メ ー ル で 情 報 を ・ 電 子 メ ー ル の 利 点 や
る。
送信に関心を示して
るだけ簡潔に情報を
送ることができる。
アドレスのしくみを
いる。
伝えるように配慮で
理解する。
きる。
授業展開16
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・非対面性による電子メールのマナーについて考える。
・電子メールの匿名性による,迷惑メール(有害情報の提供)について理解する。
〈ねらいと指導のポイント〉
電子メールによるコミュニケーションは,携帯電話の普及に従って年々増加している。不用意な文面で
相手に不快な印象を与えたり,傷つけてしまうことも増えてきている。本時の授業では,電子メールによ
るコミュニケーションのマナーと有害情報について考えさせる。
授業展開17
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・コンピュータウィルスなどの害から身を守る方法を知る。
・大きな添付ファイルがサーバーや相手のコンピュータに負担をかけることを知る。
・メールアドレスの流出による危険性を理解する。
〈ねらいと指導のポイント〉
電 子 メ ー ル に よ る 添 付 フ ァ イ ル は ,文 章 だ け で は な く 絵 や 写 真 ,動 画 を 添 付 す る こ と が で き る 。し か し ,
写真や動画のファイルは大きく,受信に時間を要することがある。大きなファイルを添付することは,相
手のコンピュータや携帯電話に負担をかけ,相手にも迷惑をかけることがある。添付ファイルの大きさを
意識することは,情報交換のマナーである。また,電子メールに添付されているファイルの中には,コン
ピュータウィルスが入っている場合がある。特に匿名の電子メールは不用意に開かないようにさせる等,
コンピュータウィルス対策に努める意識を高める指導が必要である。個人情報を奪う目的の電子メールの
存在についても理解させる。
(4)電子掲示板で情報をやりとりす 6 ○電子掲示板に書き込む。
るには
・電子掲示板に関心を ・話題の内容に即して ・電子掲示板に情報を ・電子掲示板の利点を
示している。
言葉を選んで,簡潔
書き込むことができ
理解する。
に入力できる。
る。
授業展開18
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・電子掲示板によるコミュニケーションのマナーを知る。
・匿名性,非対面性によるコミュニケーションの危険性を知る。
〈ねらいと指導のポイント〉
電子掲示板によるコミュニケーションは,リアルタイムで大量の情報交換ができる。見知った相手との
コミュニケーションの他,電子掲示板の利用形態から見知らぬ人ともコミュニケーションを楽しむことが
できる。しかし,匿名性や対面性から,悪意を持って接触を試みる者が存在する。電子掲示板によるコミ
ュニケーションは,電子メールと違い,即時に回答を求められることがあり,社会経験の少ない中学生は
安 易 な 言 葉 に 騙 さ れ ,ト ラ ブ ル に 巻 き 込 ま れ る こ と が あ る 。電 子 掲 示 板 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に よ る ,
犯罪に巻き込まれた事例を提示し,見ず知らずの人とコミュニケーションには注意させる。
技術分野
内容
B( 1 )∼( 4 )
「 情 報 と コ ン ピ ュ ー タ 」指 導 計 画
35時間
時
月
学習項目
( 技 ・ 情 − NO . 6 )
評価の観点
学習内容
数
備考
関心・意欲・態度
6.情報モラルのある快適な生活を工 2
夫しよう
(1)本当に便利なことばかり?
○テーマ解決のために集めた情報の著 ・ 情 報 社 会 の ル ー ル と
作権はどうなっているか確かめる。
責任を自覚しようと
している。
工夫創意
技
能
知識・理解
・ ID や パ ス ワ ー ド の 重
要性を理解している。
授業展開19
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・情報社会のルールと責任を自覚する。
・ ID や パ ス ワ ー ド , 個 人 情 報 の 重 要 性 を 理 解 す る 。
〈ねらいと指導のポイント〉
情報モラルの価値観を高めるため,情報発信による影響と責任について考えさせたり,討論させる場面
を設定する。特に個人情報の流出による,自分や家族に対しての危険性や情報通信機器の正しい活用につ
い て 考 え さ せ た り ,討 論 さ せ る 場 面 を 設 定 し ,自 分 の 考 え を 深 め た り ,他 の 意 見 に 共 感 さ せ た い と 考 え る 。
また,情報モラルの指導では,実際の体験的な学習が効果的と考える。そこで,生徒がブラウザソフトを
活用しながら学べるよう,情報モラルに関するリンクを準備し,実際に起こりえる場面を想定して指導を
行う。
(2)これからの高度情報通信社会は
7.学習を終えて
○コンピュータがもたらす新しい社会 ・ よ り 豊 か な 情 報 の 創
について考える。
造と表現に関心を示
している。
1 ○学習したことについての自己評価や ・ 学 習 し た こ と を 振 り
反省点などをふまえ,学習成果をま
返り,学習成果をま
とめる。
とめている。
情報モラルと評価の観点
身に付けるべき情報モラル
取 り 扱 う 単 元
評 価 の 観 点 と 評 価 規 準
責任ある情報の発信
A-1 ・個人情報(暗証番号,パスワード)の重 情報のはたらきとは
【関・意・態】暗証番号やパスワードが他人に知られないようにする方法を考えようとする。
要性の認識
A-2 ・個人情報(プライバシー)の保護と管理 情報を取り扱うときは
【関・意・態】家族のプライバシーが他の人に知られたらどんな気持ちになるか考えようとする。
文字を入力するには
【工・創】個人情報の大切な部分を隠して表示することができる。
表やグラフをつくるには
【知・理】個人情報を取り扱う際の注意事項を説明することがきる。
A-3 ・知的所有権(著作権)の遵守
情報を取り扱うときは
【関・意・態】著作権の侵害が及ぼす影響について考えようとする。
ディジタルカメラやイメージスキャナから画 【知・理】ディジタルカメラやイメージスキャナを使った著作権に抵触する事例を説明することができる。
像を取り込むには
プレゼンテーションをつくろう
【技】著作権を遵守したプレゼンテーションを作ることができる。
自分がつくった情報を発信して活用しよう
【工・創】出典を明らかにして,プレゼンテーションや資料を作成することができる。
A-4 ・情報発信に伴う責任の自覚
文字を装飾し見やすく仕上げるには
【技】文言を検討し,受信者の心情を意識した文章の作成ができる。
図や絵,写真を編集するには
【技】受信者の心情を意識した画像の加工ができる。
わかりやすく発表するには
【関・意・態】プレゼンテーションした内容が,どのように相手に伝わるか,考えようとする。
責任ある情報の受信と収集
B-1 ・知的所有権(著作権)の尊重
情報を取り扱うときは
【関・意・態】情報を取り扱うときの注意事項を考えようとする。
コンピュータの使い方を調べるには
【知・理】ソフトウェアのライセンスの使用許諾について説明することができる。
ディジタル信号とアナログ信号
【知・理】ディジタルの特徴を説明することができる。
ディジタルカメラやイメージスキャナから画 【技】肖像権・著作権を意識して,ディジタルカメラやイメージスキャナを使うことができる。
像を取り込むには
データベースやインターネットから情報を収 【知・理】収集したデータについて,著作権を遵守した取り扱い方を説明することができる。
集するには
B-2 ・受信情報の信憑性を確認する態度
自分のテーマでコンピュータを利用するには 【関・意・態】情報に惑わされたり,騙された経験を考えようとする。
B-3 ・有害情報に接続をしない態度
情報を保存するには
【関・意・態】校内で自由に Web ページが閲覧できる弊害について考えようとする。
(ガイドラインの遵守)
【技】犯罪,暴力,性等の Web ページを開かないようにする。
B-4 ・コンピュータウィルス等に対するセキュ 情報を保存するには
【知・理】悪意のあるファイルの存在と,そのファイルを不用意に保存することの危険性を説明すること
リティー意識の確立
ができる。
電子メールでやり取りするには②
【知・理】コンピュータウィルスに感染することによるネットワーク上の危険性を説明することができる。
コミュニケーションのマナー
C-1 ・通信文の書式の理解とマナーの尊重
電子メールでやり取りするには①
【技】相手に応じた文章を書くことができる。
C-2 ・ネットワーク上のルールとマナーの尊重 電子掲示板で情報をやり取りするには
【技】マナーを意識した書き込みができる。
C-3 ・対話のマナーの尊重
プレゼンテーションの作成
【関・意・態】情報収集におけるマナーについて考えようとする。
C-4 ・匿名によるコミュニケーションの危険性 電子掲示板で情報をやり取りするには
【関・意・態】電子掲示板への不用意な書き込みが及ぼす影響について考えようとする。
の認識
【知・理】電子掲示板への書き込みのマナーを説明することができる。
C-5 ・添付ファイルの取り扱い
電子メールでやり取りするには②
【工・創】添付ファイルの大小が,サーバーや,ネットワークに及ぼす影響を説明することができる。
情報社会の生活安全
D-1 ・ID・パスワードの重要性の認識と管理 表やグラフをつくるには
【技】パスワードを用いてファイルを保存することができる。
本当に便利なことばかり
【関・意・態】ID やパスワードの流出が及ぼす影響について考えようとする。
D-2 ・トラブルを未然に防ぐための態度
電子メールでやり取りするには①
【知・理】迷惑メール(チェーンメール)について説明することができる。
D-3 ・架空請求によるトラブルへの対処
電子メールでやり取りするには①
【関・意・態】メールアドレスの流出による危険性を考えようとする。
【知・理】架空の請求が送られてきた時の対処方法を説明することができる。
情報モラル指導を組み入れた授業展開例
授業展開例
1
《第1時》
情報のはたらきとは
〈本時の目標〉
(1)生活の中にある情報を調べ,どのように利用されているかを知る。
(2)生活の中でコンピュータが使われているところを調べ,コンピュータと人との関わりについて知る。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-1 個人情報(暗証番号,パスワード)管理の重要性を理解させる。
〈発問例〉
①銀行や郵便局で,キャッシュカードにより現金を引き出す時には,カードと何が必要でしょうか?
②携帯電話やコンピュータにはロック機能といって,パスワードを設定することができます。なぜでしょうか?
③暗証番号,パスワード,認証番号が他の人に知られないようにするにはどのようにすればよいでしょうか?また,あ
なたの家庭では大丈夫か,聞いてみましょう。
〈ねらいと指導のポイント〉
社会や家庭の中で具体的に活用されている事例を基に,個人情報の管理に関心をもたせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・本時は生活の中で,コンピュータが使われて
入
いるところを調べ,コンピュー タと人間と
の関わりについて考えることを知る。
5分
・学習プリントを配布する。
展 2.生活の中の情報の利用を理解 個人 ・他県の友人に宮城県を紹介する場合,どんな ・情報を調べる方法につい
開 する。
情報をどこから集めるか考えさせる。
て積極的に意見を出して
40
・身の回りで情報を得るにはどんな手段がある
いるか。(プリント)
分
か考えさせる。
・本,雑誌,新聞,TV,ラジオ,電話,広告,
インターネットなどから情報を手に入れてい
ることを知らせる。
・コンビニエンスストアの流通を例に情報の伝
達の流れを知らせる。
○レジでお金を支払う場面に着目させる。
3.情報の伝達方法を理解する。 一斉 ・ POS システムによる情報伝達の流れを知ら ・情報伝達の流れが理解で
せる。
きたか。(観察)
・コンピュータの働きを知らせる。
4.生活とコンピュータの関わり 一斉 ・生活の中で,コンピュータが使われていると ・コンピュータの働きを理
を理解する。
ころと,どのように使われているか考えさせ
解し,生活とコンピュー
(情報モラル)
る。
タの関わりを考えること
・銀行や郵便局で,キャッシュカードにより現
ができたか。(観察)
金を引き出す際,暗証番号の入力が必要とな
るのはなぜか考えさせる。
暗証番号,パスワードが他の人に知られない
ようにするにはどのようにすればよいでしょ
うか?また,あなたの家では大丈夫か聞いて
みましょう。
終 5.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,情報の活用方法について学習するこ
(自己評価表)
5分 6.次時の学習内容を理解する。
一斉
とを知らせる。
- 10 -
授業展開例
2
《第2時》
情報を取り扱うときは
〈本時の目標〉
(1)情報を取り扱う上でのモラルを身につける。
(2)情報を取り扱う基本姿勢を理解し,積極的に情報を活用していこうとする態度を養う。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 プライバシーの尊重について考える。
A-3 著作権を考える。
B-1 情報を収集するときの留意点を考える。
〈発問例〉
①著作権にはどのようなものがあるか調べてみよう。
②情報発信者として気をつけなければならないことはどんなことだろう。
③家族のプライバシーが他の人に知られたらどんなきもちになるかな。
〈ねらいと指導のポイント〉
情報を取り扱う際に,相手のことを考え,他に迷惑をかけないようにする考え方と態度を意識させる。コンピュータ
による情報活用の特徴を理解させ,情報収集,発信のマナー,著作権について考えさせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は情報のはたらきについて学習したこと
入
を想起させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時は情報を取り扱う態度について学習する
ことを知らせる。
展 2.コンピュータを利用した情報 個人 ・実際に対面して会話するときと,文字で対話
開 伝達の特徴を理解する。
するときの違いを確認させる。
40
○それぞれの長所と短所を発表させる。
分 3.情報収集のマナーを理解する. 個人 ・情報を収集する時に気をつけなければならな ・積極的に情報収集のマナ
(情報モラル)
いことを考えさせる。
ーを考えたか。(観察)
苦労して作った作品を,他の人に使われたら
どんな気持ちになるかな?
4.著作権を理解する。
一斉 ・本人が知らずに,著作権を侵害し,加害者に ・著作権が理解できたか。
(情報モラル)
なった事例を紹介する。
(観察)
5.情報発信のマナーを理解する. 個人 ・情報を発信する時に気をつけなければならな ・情報発信のマナーを積極
(情報モラル)
いことを考えさせる。
的に考えたか。
(プリント)
・ネチケットについて理解
情報発信者として気をつけなければならない
できたか。(プリント)
ことはどんなことだろう。
○自分や家族のプライバシーが他の人に知られ
たらどんな気持ちになるか考えさせる。
終 6.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,情報活用におけるコンピュータの役
(自己評価表)
5分 7.次時の学習内容を理解する。
割について学習することを知らせる。
- 11 -
授業展開例
3
《第3時》
自分のテーマでコンピュータを利用するには
〈本時の目標〉
(1)コンピュータの基本的なはたらきを理解する。
(2)情報活用におけるコンピュータの役割を理解する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-2 情報の信憑性を確認する態度を身につける。
〈発問例〉
①情報が正しいものかを見極めるにはどのようにすればよいだろうか。
②嘘の情報で,困った経験はないかな。
③情報が正しいかどうかを確認するにはどのようにすれば良いでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
コンピュータを活用することで,文字や写真の加工が簡単にできる。身の回りにはたくさんの情報が氾濫しており,
その中には,嘘や紛らわしいものがあることに気づかせ,情報の信憑性を確認する態度を身に付けさせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は情報を取り扱うときのマナーについて
入
学習したことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時はコンピュータの基本的な働きと,パソ
コンの活用場面について学習することを知ら
せる。
展 2.コンピュータの働きと特徴を 一斉 ・コンピュータが得意とする仕事と働きを知ら ・コンピュータの基本的な
開 理解する。
せる。
働きが理解できたか。
40
・人とコンピュータの処理能力を比較させる。 (観察)
分 3.コンピュータによる情報の加 個人 ・コンピュータによる,情報の加工を考えさせ
工を考える。(情報モラル)
る。
・パソコンを使って作られた情報にはどのよう
なものがあるか考えさせる。
情報が正しいかどうかを確認するにはどのよ
うにすれば良いでしょうか。
4.ネットワークの利用を理解す 一斉 ・ネットワークの意味を知らせ,役割を考えさ ・インターネットのしくみ
る。
せる。
が理解できたか。(観察)
○インターネット,電子メールに着目させる。
5.コンピュータの活用例を考え 個人 ・コンピュータが活用できそうな場面を考えさ ・パソコンを活用できる場
る。
せる。
面を想像できたか。
(観察)
・栗原市の宣伝ポスターを作成する際に,パソ
コンを使って作業できそうなところは何か考
えさせる。
○どのような行程が必要か,考えさせる。
終 6.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,情報活用におけるコンピュータの使
(自己評価表)
5分 7.次時の学習内容を理解する。
い方について学習することを知らせる。
- 12 -
授業展開例
4
《第4時》
コンピュータの使い方を調べるには
〈本時の目標〉
(1)ハードウェアとソフトウェアの意味を理解する。
(2)ハードウェアの各装置の機能を理解する。
(3)ソフトウェアの種類と機能を理解する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 著作権を理解する。(ソフトウェアのライセンス契約を考える。)
〈発問例〉
①なぜ学校には同じ種類のソフトウェアがたくさんあるのだろうか。
②1つのソフトウェアをたくさんのパソコンにインストールすることは良いことでしょうか。悪いことでしょうか。ま
た,それはなぜでしょうか?
〈ねらいと指導のポイント〉
ソフトウェアの使用許諾は,基本的にコンピュータ1台につき1ライセンスしかないことを知らせ,勝手にインスト
ールやコピーすることは,他者の権利を侵害する犯罪になることを知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はパソコンの利用例について学習したこ
入
とを想起させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時はパソコンの基本的な構成とソフトウェ
アについて学習することを知らせる。
展 2.パソコンによる情報処理を理 一斉 ・パソコンによる情報処理の流れを確認させ,
開 解する。
人間の行動と比較させる。
40
○入力,処理,記憶,出力の流れを説明し,人
分
体と共通した働きを考えさせる。
3.コンピュータの各装置の名称 一斉 ・パソコンの各装置の名称を発表させ,役割を ・各装置の名称と,役割が
とはたらきを理解する。
個人
まとめさせる。
理解できたか。
(プリント)
○各ハードウェアを,入力装置,処理装置,記
憶装置,出力装置に分類する。
4.応用ソフトウェアの種類とは 一斉 ・応用ソフトウエアの機能と種類を知らせる。 ・応用ソフトウェアの機能
たらきを理解する。
個人 ○鶯沢中学校で使用している,文書処理ソフト
と種類が理解できたか。
ウェア,図形処理ソフトウェア,表計算ソフ
(プリント)
トウェア,プレゼンソフトウェアを紹介する。
○他の代表的なソフトウェアを紹介する。
5.OS の種類とはたらきを理解 一斉 ・OS の働きを知らせる。
・ OS の働きを理解できた
する。
○鶯沢中学校で使用している OS を紹介する。
か。(観察)
○他の代表的な OS を紹介する。
6.応用ソフトウェアや OS の使 一斉 ・応用ソフトウェアや OS の使用許諾を考えさ
用許諾を理解する。
せる。
(情報モラル)
学校には同じソフトウェアがたくさんありま
す。なぜでしょうか。
終 7.本時の学習をまとめる。
結
5分 8.次時学習内容を理解する。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,アナログ信号とディジタル信号につ
(自己評価表)
いて学習することを知らせる。
- 13 -
授業展開例
5
《第5時》
ディジタル信号とは
〈本時の目標〉
(1)アナログ信号とディジタル信号の特徴を理解する。
(2)コンピュータにおける情報処理がディジタル信号で行われていることを理解する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 著作権を理解する。(ディジタル信号のコピーの特徴を理解する。)
〈発問例〉
①コンピュータのデータは劣化するだろうか。
②コピーしてはいけないものにはどのようなものがあるだろうか。
③音楽CDやゲームソフト等が自由にコピーできたとしたら,身の回りにはどのような変化がおこるでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
紙に書いた文字は,筆跡により1枚1枚が異なり,印刷やコピーを繰り返すと画質が悪くなる。しかし,コンピュー
タで書かれた文字は全く同じで,劣化することもなく,同じものが大量に作ることができる。ディジタルカメラにより
撮影された写真,コンピュータにより作成した絵,音楽 CD などの情報も同様である。ディジタル処理された情報は,
同じものを,簡単に,大量に複製できることを理解させるとともに,コピーしてはならないもの(著作権で保護されて
いるもの)があることを理解させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はハードウェアとソフトウェアについて
入
学習したことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時はアナログ信号とディジタル信号につい
て学習することを知らせる。
展 2.アナログ信号とディジタル信 一斉 ・アナログ信号とディジタル信号を説明し,カ ・アナログ信号とディジタ
開 号を理解する。
個人
セットテープに録音された音,音楽 CD・MD
ル信号が理解できたか。
40
の音,ビデオテープに録画された映像,DVD
(観察)
分
に録画された映像,紙に書いた手紙,電子メ
ール,紙に書いた絵,ディスプレイに映し出
された絵をディジタル信号,アナログ信号に
分類させる。
3.ディジタル信号の特徴を理解 一斉 ・デジタル信号の特徴を説明しデジタル信号は ・デジタル信号の特徴が理
する。(情報モラル)
劣化しないことをしらせる。
解できたか。(観察)
コピーしてはいけないものにはどのようなも
のがあるだろうか。
・コンピュータではデジタル信号が使われてい
ることを知らせる。
○パソコンは電流で情報を処理していることに
着目させる。
○コンピュータ間で共通に使用できる点に着目
させる。
4.情報を表す単位について理解 一斉 ・1 ビットの意味,8 ビットで 1 バイトになる ・ビット数による扱えるデ
する。
ことを説明する。
ータ数を理解できたか。
・ビット数による扱えるデータ数を知らせる。
(観察)
○コンピュータでは 32 ビットや 64 ビットの情
報を一度に処理していることを知らせる。
終 5.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,文字入力の実習を行うことを知らせ
(自己評価表)
5分 6.次時の学習内容を理解する。
る。
- 14 -
授業展開例 6
《第6∼8時》
文字を入力するには
〈本時の目標〉
(1)文書処理ソフトを利用して簡単な文章の入力ができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 個人情報を適切に管理する態度を身につける。
D-1 正しいファイル管理を身につける。
〈発問例〉
①Dドライブはみんなで使うハードディスクです。どのようなことに気をつけて保存したらよいでしょうか。
②パスワードを指定するときはどのようなことに気をつけると良いでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
文字入力の練習では,個人情報やプライバシーに関する内容を書かないようにさせる。また,保存は共有ドライブに
行うので,自分のファイルが他人に見られた時のことを考えさせ,知られたく内容の一部を○○で記入するように指導
する。保存時における,パスワード設定の利点を知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はディジタル信号について学習したこと
入
を想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は文字の入力方法について学習すること
を知らせる。
展 2.コンピュータを起動し「一太 一斉 ・コンピュータを起動させ,「一太郎」を起動
開 郎」を起動する。
させる。
3.「一太郎」の画面構成を確認 一斉 ・「一太郎」の画面構成を確認させる。
する。
○ツールバーの代表的なボタンを確認させる。
4.入力方法を理解する。
一斉 ・入力方式には,かな文字入力とローマ字入力 ・かな文字入力,ローマ字
があることを知らせる。
入力の特徴を理解できた
・かな文字入力とローマ字入力の長所と短所を
か。(プリント)
まとめさせる。
5.文書を入力する。
個人 ・ローマ字入力によるタイピングの練習をさせ ・ローマ字入力ができたか。
(情報モラル)
る。
(観察)
○ホームポジションを意識させる。
・文字削除の仕方を説明する。
・ファンクションキーの働きを説明し,ひらが
な文字,カタカナ文字,英字を入力させる。
・漢字変換の仕方を説明する。
○単文節変換,連文節変換を意識させる。
・パソコンに向かう時の疲れにくい姿勢につい
て説明する。
個人情報は書かかないようにさせる。
文字や数字の一部を○○で表示するのはなぜ
だろう。
6.フォルダを作成する。
7.文書を保存し,終了する。
(情報モラル)
個人 ・フォルダの作成方法を説明し,ハードディス ・自分のフォルダが作成で
クの D ドライブに自分専用のフォルダを作
きたか。(観察)
成させる。
○自分の名前で作成させる。
○ファイル管理の重要性を説明する。
○他人のフォルダを開かないようにさせる。
個人 ・保存方法を説明し,作成した文書を保存させ ・文書データを保存するこ
る。
とができたか。(観察)
保存時にパスワードを設定する利点を説明す
る。
・「 一太郎」を終了させ,パソコンを終了させ
る。
終 8.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
9.次時の学習内容を理解する。
・次時は,デジタルカメラの使い方について学
(自己評価表)
習することを知らせる。
- 15 -
授業展開例
7
《第9∼10時》
ディジタルカメラやイメージスキャナから画像を取り込むには
〈本時の目標〉
(1)ディジタルカメラやイメージスキャナのはたらきを理解する。
(2)ディジタルカメラやイメージスキャナを必要に応じて適切に使用することができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-3 著作権を理解する。
B-1 肖像権,著作権を理解し,それを意識した写真の撮影,画像の取り込みができる。
〈発問例〉
①隣の友人を本人の承諾なしに,デジタルカメラで勝手に撮影した。この行為をどのように思いますか。
②修学旅行で知らない間に,寝ている写真に捕られたら,あなたはどのように思いますか
③アニメのキャラクターをイメージスキャナーでパソコンに取り込み,学校紹介用の Web ページに使用した。この行為
は,よいかどうか考えてみよう。
④本屋に行き,携帯電話のカメラ機能を使って,雑誌の一部を撮影した。この行為をどのように思いますか。
〈ねらいと指導のポイント〉
被写体である個人の承諾なしで撮影した写真は,写真自体が著作物となる場合があるとともに,被写体である個人の
肖像権の侵害になることを知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は文字入力について学習したことを想起
入
させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時はディジタルカメラやイメージスキャナ
から画像を取り込む方法について学習するこ
とを知らせる。
展 2.ディジタルカメラとフィルム
開 カメラの違いを理解する。
40
分 3.ディジタルカメラの使い方を
理解し,肖像権を意識して撮
影を行う。(情報モラル)
一斉 ・ディジタルカメラの特徴を説明しフィルムカ ・デジタルカメラの特徴が
個人
メラとの違いをまとめさせる。
理解できたか。
(プリント)
・解像度と画像の大きさについて説明する。
グル ・デジタルカメラの使い方を説明する。
・肖像権を意識して撮影で
ープ ・ディジタル信号を想起させ,肖像権を説明す
きたか。(観察)
る。
・グループで交代しながら撮影の実習を行わせ
る。
○肖像権,プライバシーを意識して撮影させる。
○画質を落として撮影させる。
本屋に行き,携帯電話のカメラ機能を使って,
雑誌の一部を撮影した。この行為をどのよう
に思いますか。
4.パソコンに取り込み,保存す 一斉 ・画像の取り込みと保存の仕方を説明する。
・画像を保存できたか。
る。
個人 ・パソコンを起動させ,自分のフォルダを確認
(観察)
させる。
・自分のフォルダに画像を保存させる。
○1枚以上は保存させる。
5.イメージスキャナの使い方を 一斉 ・イメージスキャナの特徴を説明する。
・イメージスキャナの特徴
理解し著作権を意識した取り 個人 ・解像度と画像の大きさについて説明する。
が理解できたか。
込みを行う。(情報モラル)
・著作権を説明する。
(プリント)
○解像度を落として取り込ませる。
・画像の取り込みと保存の仕方を説明する。
アイドルの写真をイメージスキャナーで取り
込み,印刷して仲の良い友人に配った。この
行為は,よいかどうか考えてみよう。
6.情報モラルについて考える。 一斉 ・本人が意識せずに加害者になった事例を紹介 ・著作権の侵害について,
する。
理解できたか。(観察)
終 7.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,インターネットによる情報収集につ
(自己評価表)
5分 8.次時の学習内容を理解する。
いて学習することを知らせる。
- 16 -
授業展開例
8
《第11時》
データベースやインターネットから情報を収集するには
〈本時の目標〉
(1)インターネットのしくみやインターネットへの接続方法を理解する。
(2)URL の入力しから,目的の Web ページを開くことができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-1 知的所有権(著作権)を遵守する態度を身につける。
〈発問例〉
① Web ページを作成する際,他の Web ページを検索して気に入った画像をダウンロードし,これを利用した。この行
為はよいかどうか考えてみよう。
〈ねらいと指導のポイント〉
市販のデータベースやインターネットで調べた情報は,そのままコンピュータに取り込んで利用したり,印刷して配
ることはできないことを知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はデジタルカメラ,イメージスキャナの
入
使い方について学習したことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
5分
・本時はインターネットの検索エンジンの使い
方について学習することを知らせる。
展 2.インターネットのしくみを理 一斉 ・インターネットのしくみを知らせる。
開 解する。
個人 ・インターネットでできることを知らせる。
40
○代表的なプロバイダを紹介し,一般家庭から
分
インターネットに接続する方法を知らせる。
・パソコンを起動させ「Enter Exoplorer」を起
動させる。
3.「 Enter Exoplorer」の画面構 個人 ・「Enter Exoplorer」の画面構成を確認させる。
成を確認する。
○ツールバーの代表的なボタンを確認させる。
4.Web ページの閲覧を行う。
個人 ・URL を入力させ,Web ページを表示させる。
○ URL を入力し仙台市科学館,栗原市の Web
ページを表示させる。
5.検索エンジンの使い方を理解 個人 ・検索エンジンの機能と使い方を説明する。
する。
・キーワードを入力し検索させる。
・ディレクトリ型とロボット型の違いを説明す
る。
・絞り込み検索の方法を説明する。
6.情報モラルについて考える。 一斉 ・Web ページには著作権があることを説明し,
以下を考えさせる。
・インターネットでできる
ことが理解できたか。
(プリント)
・「Enter Exoplorer」の画面
構成を理解できたか。
(観察)
・ URL 入力による Web ペ
ージの表示ができたか。
(観察)
・検索エンジンを使って,
検索できたか。(観察)
・Web ページには著作権が
あることを理解できたか。
(観察)
Web ページを作成する際,他の Web ページ
を検索して気に入った画像をダウンロード
し,これを利用した。この行為はよいかどう
か考えてみよう。
終 7.学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,目的による情報検索と情報の保存に
(自己評価表)
5分 8.次時の学習内容を理解する。
ついて学習することを知らせる。
- 17 -
授業展開例
9
《第12時》
情報を保存するには
〈本時の目標〉
(1)コンピュータに取り込んだ情報を保存することができる。
(2)必要に応じてフォルダやファイルを操作し,適切に利用することができる。
(3)インターネット上から,目的に応じた情報を収集することができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-3 有害情報に接続しない態度(ガイドラインの遵守)を身につける。
B-4 悪意のあるファイルの存在と,そのファイルを不用意に保存することの危険性を理解する。
〈発問例〉
①学校で自由に Web ページを閲覧できるようにすると,どのようなことが起きるでしょうか。
②校内のコンピュータにはウィルスソフトが入っています。しかし,そのソフトウェアがインストールされていても,
パソコンが危険にさらされることがあります。それは,なぜでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
本校のガイドラインを示し,有害情報を検索させないように指導する。また,閲覧中に,誤って表示された場合は,
指導のチャンスと捉え,危険性を説明する。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はインターネットにより Web ページを
入
閲覧したことを想起させる。
・本時は情報の保存やファイル管理について学
5分
習することを知らせる。
展 2.情報の保存のしかたについて 一斉 ・前時までに学習したことを想起させ,情報の
開 確認する。
保存方法を確認させる。
40
○フォルダ,ファイルを確認させる。
分 3.記憶媒体の容量について理解 一斉 ・FD,CD,DVD,USB メモリー,HD の容量
する。
を知らせる。
・キロ,メガ,ギガの単位を知らせる。
○動画や音声ファイルの大きさに着目させる。
4.ファイル形式を理解する。
一斉 ・ファイル名をつける時の,使用できる文字種 ・ファイル形式について,
と文字数を知らせる。
理解できたか。
(プリント)
・ファイル形式,拡張子について知らせる。
○保存する時に,ファイル形式を選択できるこ
とを知らせる。
5.フォルダの役割を考える。
一斉 ・フォルダの階層構造について知らせ,ファイ
ル整理に役立つことを知らせる。
○ファイル管理の例を提示し,自分にあったフ
ァイル管理の仕方を選択させる。
(作業別,ファイル形式別)
6.フォルダを作成しファイル管 個人 ・コンピュータを起動させ,デスクトップに練 ・フォルダを作ることがで
理の練習を行う。
習用のにフォルダを作成させる。
きたか。(観察)
・練習用のフォルダの下にさらにファイル形式
別(文章データ,画像データ,動画データ)
のフォルダを作成させる。
7.情報を収集し保存する。
個人 ・Web ページから,文書データ,画像データ, ・フォルダに目的のデータ
(情報モラル)
動画データをコピーしそれぞれのフォルダに
を保存することができた
コピーさせる。
か。(観察)
○ガイドラインを説明し,遵守させる。
・フォルダやファイル名の変更,移動,コピー,
削除の仕方を知らせる。
終 8.本時の学習をまとめ,次時の 一斉 ・学習まとめを行わせる。
・本時の学習をふり返るこ
結 学習内容を知る。
・次時は,各自のプロフィールを作成すること
とができたか。
を知らせる。
(自己評価表)
5分
- 18 -
授業展開例
10
《第14∼16時》
文字を装飾し見やすく仕上げるには
〈本時の目標〉
(1)文書処理ソフトウェアの機能を知り,文字の装飾やレイアウトを変えたりすることができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-4 情報発信に伴う責任を自覚する。
〈発問例〉
①情報の中には,その情報を発信することによって,トラブルにまきこまれたり,他者の権利を奪ってしまう情報があ
ります。それは,どのような情報でしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
2時間で作成する作品は「プロフィール」であり,個人情報を取り扱う。授業では,個人情報は流出させてはならな
いものとして指導しているが,文書処理ソフトウェアの操作技能の習得を目指す観点で指導する。家族や,友人のプラ
イベート情報は書かないようにさせたり,数字などは○○で表示させるなど工夫させる。情報が流出しないように管理
を確実に行うことを生徒に示す。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は情報の保存やファイル管理について学
入
習したことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時はワープロソフトを使ってプロフィール
を作成することを知らせる。
展 2.「一太郎」を起動する。
開
3.文書スタイルを設定する。
4.文章を入力する。
(情報モラル)
一斉 ・コンピュータを起動させ,「一太郎」を起動
させる。
一斉 ・文書スタイルの変更の仕方を知らせる。
・文書スタイルの変更がで
○共通した,文字設定,用紙設定,マージンで
きたか。(観察)
始める。
・フォントや文字色,文字ポイントの変更の仕
方を知らせる。
個人 ・学習プリントの参考資料を基にプロフィール
を作成させる。
情報の中には,その情報を発信することによ
って,トラブルにまきこまれたり,他者の権
利を奪ってしまう情報があります。それは,
どのような情報でしょうか。
5.文書の体裁を変更する。
個人
6.罫線を挿入する。
個人
7.画像を挿入する。
個人
8.文字を装飾する。
個人
9.背景を変更する。
個人
10.作品を印刷する。
個人
○フォントや文字色,文字ポイントは生徒の自
由とする。
・ツールバーの代表的なボタンを確認させ,セ
ンタリング,右寄せ,左寄せ,太字,斜体,
アンダーラインの仕方を知らせる。
○相手に分かりやすく情報を伝えることを意識
させる。
・罫線の弾き方を知らせる。
○線種,線の色は生徒の自由とする。
・デジタルカメラで顔写真を撮影させ,フォル
ダに保存させる。
・文章への挿入方法を知らせる。
○1つ以上は画像を挿入させる。
・フォントエフェクトツールの使い方を知らせ
る。
・背景色の変更の仕方を知らせる。
○文字色とのバランスを考えさせる。
○フォントエフェクトと背景色の機能は使わな
くてもよい。
・印刷の手順を知らせる。
・出来上がった作品を印刷させる。
・見せる相手を意識した体
裁を考えることができた
か。(観察)
・罫線を引くことができた
か。(観察)
・画像の挿入ができたか。
(観察)
・見やすさ,読みやすさを
意識した色遣いができた
か。(観察)
・印刷することができたか。
(観察)
終 11.学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
12.次時の学習内容を理解する。
・次時は,図や絵,写真の編集について学習す
(自己評価表)
ることを知らせる。
- 19 -
授業展開例
11
《第17∼19時》
図や絵,写真を編集するには
〈本時の目標〉
(1)図形処理ソフトウェアの機能を知り,図や絵,写真を作成したり編集したりすることができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-4 自分が作成した作品に対しての責任を持たせる。
B-1 Web 上の図や絵,写真の著作権を尊重する。
〈発問例〉
①自分の顔が写った写真を加工されたらどう思いますか。
② Web 上の図や絵,写真を再加工し,自分の作品として発表する行為はよいことでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
共通した写真を使って,図形処理の仕方を学習する。早い段階で技能を習得し,作品を完成した生徒は,自分で画像
を用意させ,加工させる。しかし,自分で撮影した写真や Web 上の図や絵,写真の加工によって,他者の権利を奪った
り,傷つけてしまうおそれがあることを知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はワープロソフトを使ってプロフィール
入
を作成したことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は図や絵,写真の編集について学習する
ことを知らせる。
展 2.「Pixia」を起動する。
開
3.絵の作成と編集をする。
4.絵や写真を編集する。
(情報モラル)
5.作品を保存する。
終 6.学習をまとめる
結
5分 7.次時の学習内容を理解する
一斉 ・コンピュータを起動させ,「Pixia」を起動さ
せる。
個人 ・マウスを使って絵や図形を描かせる。
・絵や図形を描くことがで
○ツールバーの機能を確認させる。
きたか。(観察)
・描いた絵に着色させる。
・着色や文字の挿入などの
・変形,トリミングの仕方を知らせる。
編集ができたか。(観察)
・文字挿入の仕方を知らせる。
個人 ・ブラウザソフトを起動させ, Web ページか
ら,図や写真を選択し,自分のフォルダーに
保存させる。
○デジタルカメラで撮影させてもよい。
・保存したファイルを「 Pixia」で開かせ,文
字の挿入,変形,トリミングを行わせる。
・写真にフィルタをかけ,画像を編集させる。 ・フィルタの機能が理解で
きたか。(観察)
自分の顔が写った写真を加工されたらどう思
いますか。
○様々なフィルタを試させる。
個人 ・出来上がった作品を保存し,コンピュータを
終了させる。
○ワープロソフトに貼り付けることができるこ
とを確認する。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
・次時は,表やグラフを作成することを知らせ
(自己評価表)
る。
- 20 -
授業展開例
12
《第20∼21時》
表やグラフをつくるには①
〈本時の目標〉
(1)表計算ソフトウェアを使ってデータを入力し,グラフにして表示することができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-2 個人情報(プライバシー情報)を保護し,管理を確実に行う。
〈発問例〉
①コンピュータで個人情報(プライバシー情報)を取り扱う時に注意することはどのようなことでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
表計算ソフトウェアの利用形態は,数字を扱ったプライバシー情報や個人情報を取り扱うことが多い。個人情報を扱
う時の心構えや保存する場所などの管理方法を理解させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は図形処理ソフトを使って画像を編集し
入
たことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は表計算ソフトを使用し,表やグラフの
作成について学習することを知らせる。
展 2.「Excel」を起動する。
開
3.「 Excel」の画面構成を確認
する。
4.文字,数値を入力する。
5.表を加工する。
6.グラフを作成する。
7.数値を入力する。
(情報モラル)
一斉 ・コンピュータを起動させ,「Excel」を起動さ
せる。
一斉 ・「Excel」の画面構成を知らせる。
・ツールバーの代表的なボタンを知らせる。
・1枚のシートは多数のセルで構成されている
ことを知らせる。
個人 ・学習プリントを参考にセルに文字,数字を入 ・文字,数字の入力ができ
力させる。(氏名,身長,体重)
たか。(観察)
○隣同士で作業を確認しながら入力させる。
個人 ・セルの統合の仕方と書式を説明する。
・見やすい表ができたか。
○見やすい表を意識させる。
(観察)
○文字色や書体は生徒の自由とする。
・罫線の弾き方を知らせる。
○罫線の色は生徒の自由とする。
個人 ・ツールバーを使ってグラフを表示させる。
・処理したデータをグラフ
個人 ・完成した表の下に新しい項目を作成させ自分
表示できたか。(観察)
の身長,体重の数値を入力させる。
○個人情報なので隣を見ないようにさせる。
コンピュータで個人情報(プライバシー情報)
を取り扱う時に,作業時に注意することはど
のようなことでしょうか。また,保存の仕方
はどのようにすればよいでしょうか。
8.個人情報の取り扱いを考え
る。
9.シートを保存し終了する。
一斉 ・個人情報の取り扱いについて考えさせる。
○「 Excel」の利用形態を考えさせ,個人情報
の管理を考えさせる。
個人 ・作成した表を保存させる。
終 10.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習を振り返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
(自己評価表)
5分 11.次時の学習内容を理解する。 一斉 ・次時は合計,平均の計算式について学習する
ことを知らせる。
- 21 -
授業展開例
13
《第22時》
表やグラフをつくるには②
〈本時の目標〉
(1)計算式を入力し,合計,平均を求めることができる。
(2)数値の大きい順(小さい順)に並べ替えをすることができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
D-1 パスワードを用いてファイルを保存することができる。
〈発問例〉
①パスワードを用いて保存することの利点はどのようなことでしょうか。
②パスワードを用いて保存するファイルにはどのようなものがあるでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
パスワードを用いたファイルの管理方法理解させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は表計算ソフトを活用し,セルに文字,
入
数字を入力して表,グラフを作成し,印刷し
たことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時はセルに計算式を入力し,合計,平均を
求めることを知らせる。
展 2.「Microsoft Excel」を起動し, 個人 ・「 Microsoft Excel」を起動させ,画面の構成
開 学習プリントの表を作成する。
を考えさせながら表を完成させる。
○文字入力を得意とし,表を作り終えた生徒は
文字入力の苦手な生徒の手伝いを行わせる。
3.計算式の入力の仕方を理解す 一斉 ・合計と平均を求める計算式を知らせる。
る。
○数値の直接入力,セルを使った入力,関数を
使った入力方法があることを知らせる。
4.計算式を入力する。
一斉 ・合計,平均の計算式を知らせる。
○関数を使った入力を行わせる。
○合計,平均の計算式を入力させる。
5.ツールバーの並べ替えの手順 一斉 ・並べ替えの手順を知らせ,平均点数,合計点
を理解し,並べ替えを行う。
個人
数の高い順に並べ替えさせる。
○隣同士で並べ替えがきちんとできたか確認さ
せる。
6.表を保存する。
個人 ・通常の保存を行わせる。
○前時までの授業を想起させ,各自のフォルダ
に保存させる。
7.パスワードを用いた保存方法 一斉 ・パスワードを用いた保存方法を知らせる。
を理解し,パスワードを用い 個人 ○パスワードは教えないようにさせる。
て保存する。
8.保存の確認を行う。
ペア ・隣同士で保存状態を確認させる。
9.保存方法の違いによるファイ 一斉 ・パスワードを用いて保存することの利点につ
ル管理について考える。
いて考えさせる。
(情報モラル)
パスワードを用いて保存することの利点はど
のようなことでしょうか。
・計算式の入力の手順が理
解できたか。(観察)
・計算式の入力ができたか。
(観察)
・並べ替えができたか。
(観察)
・パスワードを用いてファ
イルを保存することがで
きる。(観察)
○パスワードを用いて保存するファイルにはど
のようなものがあるか想起させる。
○生年月日や電話番号をパスワードにする危険
性について考えさせる。
終 10.学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習を振り返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
(自己評価表)
5分 11.次時の学習内容を理解する。 一斉 ・次時はプレゼンテーションの作成について学
習することを知らせる。
- 22 -
授業展開例
14
《第24∼25時》
プレゼンテーションをつくろう①
〈本時の目標〉
(1)プレゼンテーションソフトウェアの機能を知り,プレゼンテーションを作成する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-3 肖像権,著作権を遵守し,プレゼンテーションで使用する画像データの取り扱いに責任を持つ。
A-4 プレゼンテーションソフトの利用形態を理解し情報発信に伴う責任を自覚する。
〈発問例〉
①S君は自分のカメラで撮影した友人T君の写真を,T君の了解を取らずにプレゼンテーションに使って文化祭では発
表しました。S 君の行動をT君の立場に立って考えてみよう。
②情報の中には,その情報を発信することによって,他者の権利を奪ってしまう情報があります。それは,どのような
情報でしょうか。
③公共の場でプレゼンテーションをする時,注意しなければならないことはどのようなことでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
プレゼンテーションの練習として作成する作品は「自己紹介」である。自分自身の画像ファイルや自身で作成した作
品を使用して,プレゼンテーションに使用することは良いが,背景に写っている人物や物に対しても留意させる必要が
ある。プレゼンテーションの利用形態を知らせ,著作権を遵守した作品を作成させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は表やグラフを作成したことを想起させ
入
る。
・学習プリントを配布する。
・本時は,プレゼンテーションについて学習す
ることを知らせる。
展 2.コ ン ピ ュ ー タ の 起 動 と
開 「PowerPoint」の起動
3.プレゼンテーションソフトの
特徴を知る。
4.「PowerPoint」の画面構成を
理解する。
5.プレゼンテーションを作成す
る。
一斉 ・コンピュータを起動させ ,「 PowerPoint」を
起動させる。
一斉 ・プレゼンテーションソフトウェアの特徴を知 ・プレゼンテーションソフ
らせる。
トの特徴を理解できたか。
個人 ・「PowerPoint」の画面構成を知らせる。
(観察)
・ツールバーの代表的なボタンを知らせる。
・学習プリントを参考に「Windows」終了の手 ・テキストボックスを理解
個人
順を作成させる。
し文字入力ができたか。
・文字入力の仕方を説明する。
(観察)
○フォント,文字色は生徒の自由とする。
・画像の挿入方法を説明する。
・画像を挿入することがで
・画像を教師用サーバーより,各自のフォルダ
きたか。(観察)
に保存させる。
・強調させる部分を囲む方法,オートシェイプ ・図形や矢印を挿入するこ
の矢印の挿入方法を知らせる。
とができたか。(観察)
○強調部分やオートシェイプの形や色,大きさ
は生徒の自由とする。
・アニメーションの使い方,画面の切り替えの ・アニメーションの挿入が
仕方を説明する。
できたか。(観察)
○アニメーション,画面の切り替えは生徒の自
由とする。
○プレゼンテーションソフトウェアの特徴を確
認させ,分かりやすいスライドを意識させる。
6.情報伝達の特徴を理解する。 一斉 ・コンピュータを使う場合と,使わないの情報 ・情報伝達の特徴が理解で
(情報モラル)
伝達を比較させる。
きたか。(観察)
・ポスターによる情報伝達とプレゼンテーショ
ンによる情報伝達を比較させる。
○情報伝達に違いがあることを気づかせる。
公共の場でプレゼンテーションをする時,注
意しなければならないことはどのようなこと
でしょうか。
終 7.学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
8.次時の学習内容を理解する。
・次時は,各自でテーマを見つけ,プレゼンテ
(自己評価表)
ーションを作成することを知らせる。
- 23 -
授業展開例
15
《第26∼28時》
プレゼンテーションの作成②
〈本時の目標〉
(1)プレゼンテーションの特徴を知り,自分の目的に応じたプレゼンテーションを作成する。
(2)情報を収集する時の手順,インタビューの仕方を知り,必要な情報を集める。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
C-3 インタビューにおけるコミュニケーションのナマーを理解する。
〈発問例〉
①インタビューにより,情報を収集する際のマナーを考えましょう。
②書籍の文章を引用する時にはどのようにすればよいでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
目的に応じたプレゼンテーションの作成である。情報を集める際の,インタビューによる情報収集の手順と対話のナ
マー等,情報収集や管理の仕方を理解させる。また,Web ページの写真や画像や図を使用する際の許諾申請の仕方,書
籍による情報の出典の示し方について知らせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はプレゼンテーションを作成したことを
入
想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は,各自でテーマを見つけてプレゼンテ
ーションを作成することを知らせる。
展 2.必要な情報を考える。
開
3.情報を収集する。
(情報モラル)
一斉 ・学習プリンを配布し,
「テーマ」
「必要な情報」 ・テーマや必要な情報を考
「シートの構成」について考えさせる。
えることができたか。
個人 ・学習プリントの「必要な情報」を基に情報を
(プリント)
集めさせる。
・必要な情報を収集できた
か。(プリント)
インタビュー時のマナーについて考えてみよ
う。
・ Web ページから情報を集める時の許諾申請
の仕方を知らせる。
書籍の文章を引用する時にはどのようにすれ
ばよいでしょうか。
○必要な生徒にはデジタルカメラを貸し出す。
4.プレゼンテーションを作成す 個人 ○インターネットをによる情報収集を行う生徒 ・学習プリントを基にプレ
る。
には,ブラウザソフトの使用を認める。
ゼンテーションが作成で
・コンピュータを起動させ ,「 PowerPoint」
きたか。(観察)
を起動させる。
・学習プリントの「シートの構成」を参考にプ
レゼンテーションを作成させる。
○お互いに作品を見せ合い,情報が伝わるか確
5.発表原稿を作成する。
個人
認させる。
・発表原稿をつくることが
○3枚以上のシートを作成させる。
できたか。(観察)
・完成したプレゼンテーションを参考に発表原
稿を作成させる。
○発表とシートの切り替えのタイミングを確認
6.プリンタの特徴を理解し作成 一斉
させる。
・プリンタの種類と印刷の
したシートを印刷する。
個人 ○3分以内の発表原稿を作成させる。
手順が理解できたか。
・インクジェットプリンタとレーザープリンタ
(観察)
の特徴を知らせる。
・印刷の手順と印刷設定の仕方を知らせ,シー
トを印刷させる。
終 7.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
8.次時の学習内容を理解する。
・次時は,プレゼンテーションを発表すること
(自己評価表)
を知らせる。
- 24 -
授業展開例
16
《第29時》
わかりやすく発表するには
〈本時の目標〉
(1)プレゼンテーションを行い,情報を正確に伝える。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
A-4 プレゼンテーションソフトの利用形態を理解し,情報発信に伴う責任を自覚する。
〈発問例〉
①プレゼンテーションを行う時の,発信者のマナー,聞く態度はどうあればよいか。
〈ねらいと指導のポイント〉
学習内容は,プレゼンテーションの発表である。情報を発信する時の態度について考えさせる。聞く生徒には,情報
の信憑性,著作権についての観点を示し,発表者が工夫しているかどうかを評価させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はプレゼンテーションを作成したことを
入
想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は,前時までに作成したプレゼンテーシ
ョンを発表することを知らせる。
展 2.発表者としての心構えを考え 一斉 ・発表者としての心構え,聞く態度について考 ・発表時の注意事項を理解
開 る。(情報モラル)
えさせる。
することができたか。
(観察)
プレゼンテーションを行う時の,発信者のマ
ナー,聞く態度はどうあればよいか。
・聞く時の観点について知らせる。
○学習プリントの評価の観点に着目させる。
○作品は教師用のパソコンの保存しておき,ス
ムーズに発表できるようにする。
3.プロジェクターの働きを理解 一斉 ・プロジェクターの働きを知らせる。
する。
・パソコン操作について知らせる。
○機器の操作は,本人でも,級友に頼んでも良
いこととする
4.発表する。
個人 ・発表させる。
・自分の情報を分かりやす
○発表を聞く生徒には,観点に従って評価させ
く伝えようとしていたか。
る。
(観察)
○次の発表者は,原稿の準備をさせておく。
・意欲的に発表を聞いたか。
(観察)
5.講評を聞く。
一斉 ・講評を話し,伝えたい情報を正しく伝えるこ
とができたか振りかえさせる。
終 6.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
7.次時の学習内容を理解する。
・次時は,電子メールについて学習することを
(自己評価表)
知らせる。
- 25 -
授業展開例
17
《第30時》
電子メールでやり取りするには①
〈本時の目標〉
(1)電子メールの特徴やしくみを理解する。
(2)電子メールソフトウェアを利用してメールのやり取りができる。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
C-1 非対面性による電子メールのマナーについて考える。
D-2 電子メールの匿名性による,迷惑メール(有害情報の提供)について理解する。
〈発問例〉
①電子メールの交換で気をつけなければならないことにはどのようなことがあるだろうか。
②電子メールでのコミュニケーションで気をつけなければならないことはどんなことだろうか。
③迷惑メールにはどのようなメールがあるだろうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
電子メールによるコミュニケーションのマナーと有害情報について考えさせる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時はプレゼンテーションの発表会を行った
入
ことを想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は,電子メールの特徴やしくみについて
学習することを知らせる。
展 2.電子メールのしくみについて 一斉 ・通常の手紙と,電子メールの違いを考えさせ ・手紙と電子メールの違い
開 考える。
る。
について,進んで考える
・通常の手紙を書いて出すまでの手順や,それ
ことができたか。(観察)
を受け取るまでの流れを比較させる。
・メールアドレスの構成を
・インターネット上における,ポスト,配達員, 理解することができたか。
郵便受けの代わりになるものを知らせる。
(観察)
○情報伝達の即効性や料金について考えさせる
○携帯電話のメールで考えさせる。
・メールアドレスについて知らせる。
・ユーザー名,ドメイン名について知らせる。
3.電子メールの出し方を理解し 個人 ・「Outlookexpress」を起動させる。
・メールを送ることができ
電子メールを交換する。
・「Outlookexpress」の画面構成を知らせる。
たか。(観察)
・ツールバーの代表的なボタンを知らせる。
・メールの弊害を考えるこ
・「Outlookexpress」の操作を説明し,校内ネッ
とができたか。(観察)
トワークを使って,メールを交換させる。
4.迷惑メールを考える
一斉 ・迷惑メールについてついて考える。
(情報モラル)
あなたの携帯電話に,知らない人からメール
が送られてきました。「ペットショップが倒
産して, 30 匹の子犬が処分されます。たく
さんの人に呼びかけて子犬を助けてあげよ
う。このメールをたくさんの人に送ってくだ
さい。」という内容でした。あなたは,どう
しますか。
・電子メールによる有害情報の提供について知
らせる。
・非対面性による,電子メールの書式を知らせ
る。
・友達に出す文面と目上の方に出す文面を書か
せる。
○電子メールによる被害例を紹介しする。
○自分が作成した文章を再確認させる。
終 5.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
6.次時の学習内容を理解する。
・次時は,電子メールの添付ファイルについて
(自己評価表)
学習することを知らせる。
- 26 -
授業展開例
18
《第31時》
電子メールでやり取りするには②
〈本時の目標〉
(1)電子メールにファイルを添付する方法を知る。
(2)コンピュータウィルスなどの害から身を守る方法を知る。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
B-4 コンピュータウィルスなどの害から身を守る方法を知る。
C-5 大きな添付ファイルがサーバーや相手のコンピュータに負担をかけることを知る。
D-3 メールアドレスの流出による危険性を理解する。
〈発問例〉
①自分のコンピュータや携帯電話に頻繁に迷惑メールが送られてきたら,でのようなことで困るでしょうか。
②コンピュータウィルスに感染すると,どのようなことが起こるか調べてみよう。
③友人のメールアドレスが,悪意を持った業者に流出すると,その友人にどのようなことが起きうるでしょうか。
④迷惑メールにはどのようなメールがあるだろうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
電子メールによる添付ファイルは,文章だけではなく絵や写真,動画を添付することができる。しかし,写真や動画
のファイルは大きく,受信に時間を要することがある。大きなファイルを添付することは,相手のコンピュータや携帯
電話に負担をかけ,相手にも迷惑をかけることがある。添付ファイルの大きさを意識することは,情報交換のマナーで
ある。また,電子メールに添付されているファイルの中には,コンピュータウィルスが入っている場合がある。特に匿
名の電子メールは不用意に開かないようにさせる等,コンピュータウィルス対策に努める意識を高める指導が必要であ
る。個人情報を奪う目的の電子メールの存在についても理解させる。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は電子メールのやり取りを行ったことを
入
想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は,メールへのファイルの添付,コンピ
ュータウィルスについて学習することを知ら
せる。
展 2.ツールバーの働きを確認し, 一斉 ・「Outlookexpress」を起動させる。
開 画像データの添付したメール
・メールアドレスについて確認させる。
を交換する。
・「Outlookexpress」の画面構成を確認する。
個人 ・ファイル添付の仕方を知らせる
・各自で保存している画像ファイルを添付させ
メールのやり取りをさせる。
○必要な生徒にはデジタルカメラを貸し出す。
○添付ファイルが正しいか,確認させる。
○文面を確認させる。
・送られた添付ファイルの開き方と保存の仕方
を知らせる。
・送られた添付ファイルを自分のフォルダに保
存させる。
・添付ファイルの大きさと送受信にかかる時間
を比較させる。
○ファイルを添付する時は,データの大きさに
注意させる。
3.迷惑メールについて考える。 一斉 ・迷惑メールを紹介する。
(情報モラル)
・転送の危険性を考えさせる。
○携帯電話に送られる有害メールを紹介する。
○ワンクリック詐欺,フィッシング詐欺を紹介
する。
4.コンピュータウィルスを理解 一斉 ・コンピュータのデータを破壊してしまうコン
する。(情報モラル)
ピュータウィルスの存在を知らせる。
・コンピュータウィルスに感染しないためには
どうしたらよいか考えさせる。
・必要な画像ファイルを添
付し,メールを送ること
ができたか。(観察)
・添付ファイルの大きさを
意識することができたか。
(観察)
・メールのやり取りすると
きの態度について考える
ことができたか。(観察)
・コンピュータウィルス対
策が理解できたか。
(観察)
終 5.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
6.次時の学習内容を理解する。
・次時は,電子掲示板について学習することを
(自己評価表)
知らせる。
- 27 -
授業展開例
19
《第32∼33時》
電子掲示板で情報をやり取りするには
〈本時の目標〉
(1)電子掲示板によるコミュニケーションの仕方を理解する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
C-2 電子掲示板によるコミュニケーションのマナーを理解する。
C-4 匿名性,非対面性によるコミュニケーションの危険性を知る。
〈発問例〉
①電子掲示板によるコミュニケーションで大切なことはどのようなことでしょうか。
②実際に会って行うコミュニケーションと電子掲示板によるコミュニケーションの違いはどのようなことでしょうか。
③電子掲示板によるコミュニケーションでの注意事項を考えよう。
〈ねらいと指導のポイント〉
電子掲示板によるコミュニケーションでは,見知った相手だけではなく,見知らぬ人とのコミュニケーションも楽し
むことができる。しかしその中には,悪意を持って接触を試みる者が存在する。電子掲示板によるコミュニケーション
は,即時に回答を求められる場面があり,社会経験の少ない中学生は安易な言葉に騙され,トラブルに巻き込まれるこ
とがある。電子掲示板によるコミュニケーションで,犯罪に巻き込まれた事例を提示し,見ず知らずの人とコミュニケ
ーションには十分に注意するよう指導する。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は電子メールのやり取りを行ったことを
入
想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は,電子掲示板によるコミュニケーショ
ンについて学習することを知らせる。
展 2.電子掲示板ソフトウェアを確 一斉 ・「みんなでチャット」を起動させる。
開 認する。
・電子掲示板ついて確認させる。
・「みんなでチャット」の画面構成を確認する。
3.電子掲示板に書き込ませる。 個人 ・ツールバーの代表的なボタンを知らせる。
・電子掲示板への書き込み
(情報モラル)
・「 みんなでチャット」の操作を説明し,校内
ができたか。(観察)
ネットワークを使って,書き込みをさせる。
○全員で,共通の話題で書き込みをさせる。
実際に会って行うコミュニケーションと電子
掲示板によるコミュニケーションの違いはど
のようなことでしょうか。
4.電子掲示板による危険性につ 一斉 ・自由な書き込みについて考えさせる。
いて考える。(情報モラル)
・書き込んではいけないことを考えさせる
・電子掲示板による危険性を考えさせる。
・相手を不快にさせない書
き込みが理解できたか。
(観察)
・電子掲示板による危険性
について理解できたか。
(観察)
電子掲示板によるコミュニケーションでの注
意事項を考えよう。
○電子掲示板による,犯罪に巻き込まれた事例
を紹介する。
○文面を確認させる。
5.部活毎でグループを作り,書 グル ・部活動毎に分かれ,部活動毎の掲示板に書き
き込ませる。
ープ
込ませる。
・ハンドルネームを作り,誰が記入したか分か
らないようにさせる。
○他人のハンドルネームを見ないようにさせる
○不快な書き込みがあれば,中断させ注意を促
す。
終 6.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
7.次時の学習内容を理解する。
・次時は,電子掲示板について学習することを
(自己評価表)
知らせる。
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授業展開例
20
《第34時》
本当に便利なことばかり
〈本時の目標〉
(1)情報モラルをふまえたネットワークの利用ができる。
(2)ID やパスワード,個人情報の重要性を理解し,情報社会のルールと責任を自覚する。
〈授業で取り扱う情報モラル〉
・情報社会のルールと責任を自覚する。
・ID やパスワード,個人情報の重要性を理解する。
〈発問例〉
①個人情報が流出するとどのような危険性があるでしょうか。
② ID やパスワードが流出するとどのような危険性があるでしょうか。
〈ねらいと指導のポイント〉
情報モラルの価値観を高めるため,情報発信による影響と責任について考えさせたり,討論させる場面を設定する。
個人情報の流出による,自分や家族に対しての危険性をについて考えさせたり,討論させる場面を設定し,自分の考え
を深めたり,他の意見に共感させる。また,情報モラルの指導では,実際の体験的な学習が効果的と考える。そこで,
生徒がブラウザソフトを活用しながら学べるよう,情報モラルに関するリンクを準備し,実際に起こりえる場面を想定
して指導を行う。
〈授業展開例〉
段階
学習活動
形態
・教師の支援
○留意事項
・評価(方法)
導 1.本時の学習内容を確認する。 一斉 ・前時は,電子掲示板についてを発信したこと
入
を想起させる。
・学習プリントを配布する。
・本時は情報モラルについて考え,ID やパス
ワード,個人情報の重要性について学習する
ことを知らせる。
展 2.Web ページを検証する。
開
一斉 ・イントラネットの架空の Web ページを見せ,
問題点をグループで話し合わせる。
・各グループで意見の集約を行わせ,発表させ
る。
3.個人情報の流出による危険性 個人 ・住所や名前,年齢等の情報が流出するとどの ・個人情報の重要性を理解
を考える。
ような危険性があるか考えさせる。
できたか。(発表)
・問題点をグループで話し合わせる。
・各グループで意見の集約を行わせ,発表させ
る。
4.個人情報を奪う悪意のある
一斉 ・イントラネットの架空の Web ページを見せ ・ID やパスワードの重要性
Web ページやソフトウェア
る。
を理解できたか。(発表)
の存在を理解する。
(情報モラル)
ID やパスワードが流出するとどのような危
険性があるか考えよう。
・問題点をグループで話し合わせる。
・各グループで意見の集約を行わせ,発表させ
る。
○「なりすまし」による犯罪について説明する。
5.個人情報を流出させない手立 グル ・個人情報を流出させないためにはどのような ・情報通信機器を正しく活
てを理解する。(情報モラル) ープ
方法があるか考えさせる。
用しようとする態度が身
○公民館やインターネットカフェ等のパソコン
についたか。(観察)
を使うときの注意点や,ネットワークに接続
しているパソコンから離れるときの注意点に
ついて考えさせる。
・コンピュータのプログラムによる仕事の性質
について説明する。
・コンピュータウィルス,ハッカー,クラッカ
ーについて説明する。
終 6.本時の学習をまとめる。
一斉 ・学習プリントの自己評価の項目を記入させ, ・本時の学習をふり返るこ
結
本時のまとめを行わせる。
とができたか。
7.次時の学習内容を理解する。
・次時は,これからの高度情報化について学習
(自己評価表)
することを知らせる。
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