平成 27 年度 8月 健康だより あなたの飲酒量は適正ですか? 1. アルコールの代謝 アルコールは、胃で 20%、小腸上部で 80%の割合で飲酒後1~2 時間内に吸収され血中に移行し ます。血中に入ったアルコールは、肝臓で代謝され、全身の臓器に流れ込みます。 アルコール(エタノール) 酵 素 肝臓 アセトアルデヒド 酵 素 筋肉・ 酢酸 心臓・他 酵 素 の臓器 炭酸ガス/水 2. 適量とは? ※20 歳以上 65 歳未満の場合 下記飲酒量は、1 日当たりの純アルコール量で表示されています。 【推奨される飲酒量】 【不適切な飲酒量】 【危険な飲酒量】 男性 20g 以下 男性 46g 以上 男性 69g以上 女性 10g 以下 女性 23g 以上 女性 23g以上 注)飲酒後に顔が赤くなる人は、飲酒量をより減らす必要があります。 【純アルコール量の計算式】 ※1%=0.01 と換算して計算 アルコール飲料の量(ml) アルコール度数(%) アルコールの重さ(g) アルコール比重 × × 0.8 = 【自宅で飲む場合:アルコール種別純アルコール量の目安】 種類 度数 飲酒量 純アルコール量 種類 度数 飲酒量 純アルコール量 ビール・発泡酒 5% 350ml 14g 日本酒 15% 1 合(180ml) 22g 焼酎・泡盛 25% 1 合(180ml) 36g ワイン 12% 100ml 100g チューハイ 7% 350ml 20g ウィスキー 40% シングルグラス 1 杯 10g 種類を問わず・・・、グラス 1 杯おおよそ純アルコール量 10g! 居酒屋/Bar で 飲む場合は… = ワイン 12 度 100ml = = = 日本酒 15 度 ビール 5 度 焼酎 25 度水割り ウィスキー40 度ロック 80ml 250ml 50ml 25ml 医療法人社団 俊秀会 エヌ・ケイ・クリニック 平成 27 年度 3. 8月 健康だより アルコール関連障害 中枢神経障害 ・脳萎縮 【飲酒が原因となるがん】 ~多量飲酒が全身に及ぼす影響~ 発がん臓器 発症リスク飲酒量 ・アルコール性認知症 乳がん(女性) 精神障害 ・うつ病 ・自殺 ・睡眠障害 約 50%リスクが増加する。 じ循環器障害 ・アルコール性心筋症 ・不整脈 ・虚血性心疾患 男性1日3合以上、女性1日1合 肝臓がん 以上でリスクが増加する。 喫煙習慣の併存およびアルコール ・脳血管性障害 食道・頭頸部がん がん ・口腔 ・咽頭 ・喉頭 ・食道 ・胃 ・急性/慢性膵炎 する。 ・糖尿病 アルコール性肝障害 4. ・貧血 がんでは 300 倍以上リスクが増 喫煙習慣との併存でリスクが増加 膵臓がん 急性骨髄性白血病 ・骨粗鬆症 代謝酵素の遺伝子多型により食道 加する。 膵臓疾患 その他・高尿酸血症/痛風 伴い 6%リスクが増加する。 日本酒換算1日1合増加に伴い 結腸・直腸がん ・高血圧 1日 10g 純アルコール量増加に (小児) 妊婦の飲酒によりリスクが増加す る可能性がある。 ・ホルモン異常 お酒と良い関係を長く続けるための12か条 節度のある適度な飲酒 女性・高齢者は 赤型体質者も 1日平均純アルコール量20g以下 少なめに 少なめに たまに飲んでも 食事と一緒に 寝酒は極力 大酒しない ゆっくりと 控えよう 薬の治療中は ノーアルコール 入浴・運動・仕事前は ノーアルコール 依存症者は生涯断酒 定期的に検診を 週に2日は休肝日 妊娠・授乳中は ノーアルコール 【参考文献/URL】日本医師会雑誌 平成23年12月 独立行政法人国立病院機構 第 140 巻・第9号 久里浜医療センター 特集 アルコール関連障害の現状と対策 http://www.kurihama-med.jp/ 医療法人社団 俊秀会 エヌ・ケイ・クリニック
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