研究紀要 群 翔 第27号 平成28年3月 広島県立黒瀬高等学校 目 はじめに 次 校長 田中 清裕・・・1 国語科 国語総合 太田 智子・・・3 理科 物理基礎 山中 真悟・・・7 現代文B 峠 第1章 研究授業の部 公開研究授業指導案 国語科学習指導案 地理歴史,公民科学習指導案 数学科学習指導案 保健体育科学習指導案 芸術科学習指導案 外国語科学習指導案 ・・・11 古典A 増田 健次・・・12 教養社会 浅藤 直幸・・・13 地理A 武知 秀樹・・・14 数学Ⅱ 笹方 慎一・・・15 数学Ⅱ 宮川 章 ・・・16 数学演習 中島 陽 ・・・17 真弓 ・・・18 数学Ⅰ 理科学習指導案 千代 森 化学 小西 大輔・・・19 生物基礎 濱生 創 体育 石井 直仁・・・21 体育 大林 千代・・・22 音楽Ⅱ 藤原 美穂・・・23 コミュニケーション英語Ⅰ 伊藤 仁 基礎英語 㫖行 辰夫・・・25 コミュニケーション英語Ⅲ 神笠 薫子・・・26 コミュニケーション英語Ⅰ 寺下 美穂・・・27 ・・・20 ・・・24 福祉科学習指導案 こころとからだの理解 武智 朋子・・・28 介護福祉基礎 光橋 昌子・・・33 総合コミュニケーション演習 池上 千華・・・34 生活支援技術 黒瀬 香帆里・・35 介護福祉基礎 渡邊 大記・・・36 こころとからだの理解 金子 拓二・・・37 介護福祉基礎 重本 恵 アクティブラーニング 三村 勝彦・・・39 総合的な学習の時間 授業研究のまとめ ・・・38 教務部 ・・・40 第 2章 研究報告の部 平成 27 年度生徒指導実践指定校としての取り組み 生徒指導部 ・・・55 平成 27 年度果敢に挑戦する児童・生徒への支援を受けての取組報告 ~黒高レンジャーの活動~ 海外姉妹校提携(日本訪問) あとがき ・・・57 教頭 江藤 愉・・・72 総務部 ・・・74 は じ め に 今年度は,広島版「学びの変革」アクション・プランを本格的に始動する年となりまし た。学びの変革元年と言えますが,黒瀬高校としては,すでにこの3年間がまさに変革の 転換点でした。3年前の新体育館での入学式に始まり,夏場の学習効率を高める各HRの エアコンの完備,福祉系高校として体制を整えるための本館3階への福祉科の配置とHR の移動,そしてスウェーデン王国のアルマス・ヒムナシエ(アルマス高校)との姉妹校提 携のスタートをしました。この海外交流は平成26年度の交流生徒3名の派遣に続き,今 年度は2名の生徒が来日し脈々と継続されています。一方,平成23年3.11の東北大 震災では,広島県の生徒代表の一員として本校の生徒会2名が文房具等の支援用品を届け に岩手県の大槌高校を訪問しました。そのボランティア精神や福祉科があることでこれま でに培われてきた福祉の心を学校全体に開花発展させるものとして,平成26年度には黒 高レンジャーが発足しました。約100名の生徒が登録し活動していることが地域からも 評価され,平成27年度は同好会として生徒会組織に位置付けて活動しました。地域レン ジャーが地域のボランティアに参加した回数は18回にもなります。このように学校の活 動が活発になり地域からの黒高生に対する見る目が変わってくる中で,生徒の問題行動も ずいぶん減ってきました。昨年度は大きな問題行動で別室指導になった件数が29件あり ましたが,今年度の別室指導件数は5件に留めることができました。教職員や生徒の頑張 りが実を結んできています。このような中で教職員も落ち着いて授業に取り組めるように なり,広島版「学びの変革」アクション・プランを意識した授業研究に取り組みました。 平成26年11月20日に,学習指導要領の全面改訂が中央教育審議会に諮問され,こ れまで学習指導要領で示されていた「教育の目標・内容(何を教えるか)」の見直しだけ でなく,アクティブ・ラーニングなどの「学習の指導方法(どのように学ぶか)」の充実 が必要だと指摘されました。一方,広島県ではグローバル化する21世紀の社会を生き抜 くための新しい教育モデルとして広島版「学びの変革」アクション・プランを先進的に策 定しました。ここでは広島で学んだことに誇りを持ち,胸を張って「広島」, 「日本」を語 1 り,高い志のもと,世界の人々と協働して新たな価値(イノベーション)を生み出すこと のできる人材育成を目指しています。 本校では組織的な授業研究のテーマを設けて毎年取り組んできましたが,今年度は広島 版「学びの変革」アクション・プランにある「主体的な学び」, 「深い学び」 ,「学習者基点 の学び」を踏まえ,先進的に授業研究を進めることとしました。教科主任会で議論を重ね, まず黒瀬高校の育てたい生徒像「志と目標を高く持ち,主体的に学び,自ら行動する生徒」 を原点として,生涯学び続ける人材をGoalとした黒瀬高校の教科指導の基本共通ルー ブリック(資料1)を作成しました。次に授業研究のテーマを検討し,黒瀬高校の生徒に 付けたい必要な力と学力実態を踏まえて「他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構 築」を授業研究テーマとして,生徒に求めるスキルの評価指標(資料2)を考案しました。 この評価指標は教科で身に付けさせたいスキル4項目(①思考力・判断力・表現力,②情 報収集・活用能力,③コミュニケーション能力,④課題発見・解決能力の4項目)と,ベ ースとなる意欲・態度・価値観・倫理観として①主体性・リーダーシップ,②責任感,③ 協調性,④ストレスコントロールの4点を表にまとめたものです。スキル4項目は基本的 な1レベルから高い3レベルに整理し,各教科が目標として校内研究授業の指導案にどの 項目のどのレベルを狙った授業を展開するのかを示すことにしました。試行的に新しい教 育モデルにチャレンジしたこの1年間を基礎として全教科で研究授業のルーブリックを 作成し評価方法を考案して今後に繋げ,取組みの見直しと改善,PDCAサイクルを進め, 黒瀬高校版の学びの変革が続いて行くことを確信しています。 学力向上に向けた本校の取組は緒に就いたばかりでありますが,本校のさまざまな取組 みの一端をこの研究紀要にまとめ,多くの方にご高覧いただき,ご指導を賜りたいと思い ます。 平成27年度3月 研究紀要発行に寄せて 校長 田中 清裕 2 Goal 【黒瀬高校】教科指導の基本共通ルーブリック 段階 Stage Stage 3 探究 目標 生涯学び続ける人材 到達度目標(標準)standard 【 D-1】 結果をまとめて発表できる。 他のグループの発表を取り ・ 【 D-1】 ・ 【C-3】 ・考えを修正したものを発表できる。 ・疑問点やより深く知りたいことを見つける ことができる。 【 B-2】・ 【A-3】 【 A-3】・ 【B-3】 換し,それをまとめて発表でき 人に伝えるために相手を意識したプレゼン 発表用シート(ポスター発表,ICT の活用等) る。 の工夫をしようとしている。 に工夫してまとめ,発表できる。 人の発表を正しい態度で聴 【 A-1】・ 【B-1】 くことができる。 表現 タイル確立 意見交換することができる。 入れて,考えを修正できる。 グループで話あって,意見交 学習の基本ス 【 D-2】 ・ より調べてみたいことを見つけること ・ 自ら疑問点を解決する作業ができる。 【 C-2】 Stage 2 Stage1 到達度目標(発展)advanced 自ら設定した課題に取り組 ・ 疑問点が言え,課題を見つけることがで ・ 自ら設定した課題解決に取り組むことが きる。 できる。 み,お互いに意見を交換して, ができる。 活用と協働 資料① 【A-2】 自分の考えをまとめて,書くことができ 【 C-1】・ 相手に伝える工夫をして,自分の考えを発表 る。 自分の考えを表現できる。 できる。 各教科の学習スタイルの定 ② ・④ ② 着 ノート,プリント等が整理でき,宿題がで 自分の勉強の方法(授業,家庭学習)が身に (基礎基本の知識の習得) きる。 付いている。 授業を受ける態度(姿勢,話 ② ・③ ① を聴く態度など)を身に付け 時間厳守,整理整頓をし,正しい態度で授 主体的で意欲がある。 る。 業を受けることができる。 黒瀬高等学校 育てたい生徒像:志と目標を高く持ち,主体的に学び,自ら行動する生徒 資料② 平成27年度授業研究テーマ「他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築」 生徒に求めるスキルの評価指標 授業で身に付けさせたいスキル 教科で身に付けさせたいスキル Level 1 A 思考力・判断力・表現力 B 情報収集・活用能力 ス キ ル コミュニケーション能力 いろいろな価値観や背景を もつ人々によ る 集 C 団において、相互理解を 深め、共感しながら、 人間関係やチームワークを 形成し、正解のな い課題や経験したことのない問題について、対 Level 2 Level 3 【A-1】 【A-2】 【A-3】 資料等を読み,物事を深く考え て自分の意見を持つことができ る。 グループでの話合い等の活動を 通して,異なる意見を聞き,さら に考えを深めることができる。 自分の考えを図やレポート等に 示し,他者に分かりやすく説明し 伝えることができる。 【B-1】 【B-2】 【B-3】 自ら調べ,主体的に情報を収集 することができる。 いくつかの方法により情報を収 集することができ,情報の取捨 選択ができる。 いくつかの方法により得た情報 から必要なものを取出し,組み 合わせ活用することができる。 【C-1】 【C-2】 【C-3】 自分の考えを伝えることができ る。 自分とは異なる考えを聞くことが できる。 自分とは異なる考えを聞き,意 見交換して自分の考えをより良 いものに改善・修正することが できる。 対話をして情報を共有し、相互 に考えを伝え、深め合うことがで きる。 【D-1】 【D-2】 【D-3】 疑問点やより深く知りたいことを 見つけることができる。 疑問点を質問したり自ら調べた りすることができる。 課題の解決に向けて,グループ で協力して調べることができる。 話を して情報を 共有し、自ら深く考え、相互に 考えを 伝え、深め合いつつ、合意形成・課題解 決する 能力 D 課題発見・解決能力 観 ・ 倫 理 観 意 欲 ・ 態 度 ・ 価 値 ① 主体性・リーダーシップ 主体的に行動できる。率先してグループ内で行動できる ② 責任感 自分のやるべきことを行うことができる ③ 協調性 主体的に他者と協力して役割を果たすことができる ④ ストレスコントロール 嫌な事柄からも逃げずに頑張ることができる 今後の課題 ICTの評価へ発展させていく ICEモデル: 考え・基礎知識 → つながり → ひろがり 基本事項 → ○と○の関係を説明 → ○○から何を学びましたか 第 1 章 研究授業の部 高等学校国語科学習指導案 1 2 3 4 5 日 時 科 目 等 学年・クラス 場 所 単 元 名 広島県立黒瀬高等学校 教諭 太田 智子 平成 28 年1月 29 日(金) 第5校時(13:25~14:15) 国語総合(使用教科書:第一学習社 『改訂版 高等学校 国語総合』 ) 第1学年2組 男子 20 名,女子 20 名 計 40 名 1年2組ホームルーム教室 「文章の内容を叙述と構成に即して的確に読み取ろう」 (教材:漢文「先従隗始」十八史略) 6 単元について (1)単元観 高等学校学習指導要領解説には、 「古人のものの見方,感じ方,考え方に触れ,それを広げたり 深めたりする授業を実践し,まず,古典を学ぶ意義を認識させ,古典に対する興味・関心を広げ, 古典を読む意欲を高めることを重視する必要がある。」と書かれている。本単元は,「隗より始め よ」の故事成語の由来となった十八史略の文章であり,生徒にとっては初めて出会う本格的な漢 文の文章教材である。基本的な漢文のルールを確認しながら音読し,内容を理解していくことの 面白さに触れられることからも,この時期に学習するのに適した教材であるといえる。漢文の基 本的なルールを確認するとともに,漢文特有の文章の構成が明解な文章を作っていることにも気 づかせていきたい。また,文章の構成と内容の関係を知ることによって,自分が文章で表現する 際に留意することや,文章構成を工夫することへの意欲を高めるきっかけに繋げていきたい。 (2)生徒観 本年度 11 月に実施した広島県高等学校学力調査の結果を以下に示す。 全体 漢文 領域・内容 学校平均通過率 言語事項 読むこと 書くこと 関心・意欲・態度 一文理解 文脈 返り点 内容一致 得点率 74.3% 81.7% 64.3% 79.5% 82.6% 40.4% 45.0% 78.0% 37.6% この結果からも国語に関する基礎的な知識は身に付いてきているが,文章を読解し,内容を正 しく理解することに関して苦手とする生徒が多い。また,漢文の学習においても,基本的なこと は理解しているが,内容を把握する力は不十分である。基本的な知識を利用して読解力を高めてい く訓練が必要である。また, 「関心・意欲・態度」の数値からも,学習に対する意欲は高いので, 理解したことを活用したり,応用したりする場面を仕組んでいくことが意欲の継続には不可欠で あると考える。よって,基礎的な身についた知識や,これまでの学習内容を活用したり応用したり して学習を深めていくことを体験させることによって,漢文やその他の読み物に対しての読解力 の向上や表現することへの意欲に繋げることが必要である。 (3)指導観 これまでの古典教材で音読を毎時間,最初に範読と群読を繰り返しているため,古文のリズム には徐々に慣れてきている。文章の中で,訓読のルールも意識させ,基礎的な知識を定着させて いきたい。また,故事成語「隗より始めよ」の由来になった内容を読み取り,例え話による説得 の内容や文章構成を理解させ,表現力のスキルとしても意識させていきたい。 3 7 単元の目標 ・文章の内容を叙述と文章構成に即して的確に読みとろう 校内研究活動「スキルの構築」 「他者との協働」 教科指導の基本共通ルーブリック 【stage2】グループで話し合って意見交換をすることができる。 生徒に求めるスキル 【A―2】グループ内での話し合い等の活動を通して,異なる意見を聞き,さらに考えを深める ことができる。 8 単元の評価規準 関心・意欲・態度 読むこと 言語事項 ○文章構成を考え,句形や表 ○文章構成を考え,句形や表現 ○使役,抑揚,比較,反語の句 現に注意して,文章の内容を に注意して文章の内容を読み取 形を正しく理解できている。 ○訓読の決まりを正しく理解で れている。 読み取ろうとしている。 きている。 黒瀬高等学校「国語総合 関心・意欲・態度 漢文学習」ルーブリック 読むこと 言語事項 A基準 B基準 C基準 応用 思考・考察 読解 訓読 漢文特有の表現や文章構 成,故事成語などを日常 生活の表現に活かす方法 が理解でき,実際に使用 できた。 漢文特有の表現や 文章構成,故事成 語などを日常生活 の表現に活かす方 法が理解できた。 漢文の要旨を正し く読み取り,グル ープ活動で説明す ることができた。 漢文を淀みなく音読す ることができた。 漢文特有の表現や文章構 成,故事成語などを日常 生活の表現に活かす方法 が理解できた。 漢文の書かれた意 図や歴史,中国の 風土などを理解し て,読み味わうこ とができた。 漢文の要旨を正し く読み取ることが できた。 訓読のきまりを理解し, 書き下し文にすること ができた。 漢文特有の表現や文章構 成,故事成語などを日常 生活の表現に活かす方法 が理解できなかった。 漢文の書かれた意 図や歴史,中国の 風土までも踏まえ て内容を把握する ことができなかっ た。 漢文の要旨が読み 取れなかった。 訓読のきまりが理解で きず,書き下し文にする ことができなかった。 4 9 指導と評価の計画(全6時間) 次 時 学習内容 評価の観点 関 読 言 評価規準 評価方法 ○「漢文入門」での漢文訓 観察 読の知識が身に付いて 音読テスト いる。 1 ○訓 読が淀み な く で きる よう ○ になる ◎ ○「昭王」と「郭隗」の関 係,「賢者」を求める理 握し,「昭王」 由が「雪先王之恥」ため がなぜ「賢者」 ○ ◎ であることをリード文 を 求 める のか の内容もふまえて理解 できている。 を読み取る。 ○「郭隗」による「涓人」 ○抑 揚の句形 を の例え話が,「昭王」へ 理解し, 「郭隗」 のどのようなアドバイ が「先従隗始」 ○ ◎ スにつながっているの と 言 った 理由 かを文章の構成に留意 して読みとれている。 を読み取る。 ○ 「隗より始めよ」の本 ○現在の「隗より 来の意味と,現在使わ 始めよ」という れている意味の違いが 故 事 成語 の意 理解できている。 2 4 ○ ○ ◎ ○ 他の故事成語の由来を 味を確認し,文 調べることができ,現 章 構 成に つい 在の意味と比較できて て把握する。 いる。 ○登 場人物を 把 1 2 観察 発表 提出物(ノート) 3 (本時) 観察 発表 提出物(ノート) 提出物(ノート) 10 本時の展開 (1) 本時の目標 ・「郭隗」による「涓人」の例え話が, 「昭王」へのどのようなアドバイスにつながっているの かを読みとる。 (2) 観点別評価規準 ・文章の内容を語句や表現に注意して的確に読解できている。 (3) 準備物 ・ワークシート ・説明用の白紙 ・マジック ・付箋 5 (4) 学習の展開 指導上の留意点(◇) 学 習 活 動 (◆「努力を要する」状況と 判断される生徒への指導の 手だて) 導 入 5 分 ○前時の確認をし,本 ◇ 本時から「郭隗」 のアドバイス の 時 の 目 標を 確 認す 内容を読みと る る。 ことを確認する。 展 開 40 分 ○全員で読みの確認を し,群読をする。 具体の評価規準 ○ 評価方法 淀みなく音読できて 観察 いる。 ○「郭隗」の例え話と ◇「郭隗」の例え話を ○ 「千里馬」が「賢於隗 者」を, 「死馬骨」が 「先従隗始」という 読み取ることができ 「郭隗」を例えている アドバイスがどうつ る。 ことを読み取れてい ながるのかを読み取 る。 る。 ○例え話とアドバイス の関係をグループで 話し合い,発表でき るようにまとめる。 観察 ◇「千里馬」が「賢於 隗者」を, 「死馬骨」 ○ ワークシートに「涓 ワークシート 人」の例え話から「士 が「郭隗」を例えてい 争趨燕」の状況に結び ることを読み取る。 つく流れを図式化で (◆「千里馬」がどの きている。 ような馬なのかを確 認する。「涓人」の例 え話の内容を把握さ せる) 話し合いの焦点:例え話の内容を書かれている文脈に基づいて,与えられた道具も 使用しながら意見交換をしている。 ○ 班ご とに 発表を す ◇「昭王」は「郭隗」 ○内容を正しく理解し, 観察 のアドバイスを受け, 分かりやすく説明がで 発表 る。 ワークシート きている。 「郭隗」の待遇を良く ○「昭王」はアドバイ することにより実行 スを聞いてどのよう したことを把握する。 な手だてを取り,ど 結果的に「賢者」が大 のような結果を得た 勢やってきたことを 読み取る。 のかを読み取る。 スキルアップポイント:話し合った内容を,与えられた道具も使用しながら聞き取 りやすい声で,協力しながら発表できている。 ま と め 5 分 ○ 本時の振り返りを ◇本文,ワークシート を確認させる。 する。 ○ 次時の予告をする。 6 理科(物理基礎)学習指導案 ― 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― 広島県立黒瀬高等学校 教 諭 山中 真悟 教科仮説:観察・実験・演習等の場面において,相互教授を意図したグループワークを行うことによって, 協働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 1 日 時 平成 28 年 1 月 29 日(金)5 限目 2 科 目 等 物理基礎(使用教科書:第一学習社『新物理基礎』 ) 3 学年・学級 2 年 1 組 20 名(男子 15 名,女子 5 名) 4 場 物理教室 所 5 単 元 名 (2)様々な物理現象とエネルギーの利用 イ 波 (イ)音と振動 6 単元について (1) 単元観 本単元のねらいは,音に関わる現象を観察,実験を通して探究的に扱い,音の基本的な性質や共振・ 共鳴現象の規則性について理解させることである。 本単元では,気温と音速の関係,音の干渉,物体の固有振動,弦や気柱の共鳴について扱う。音の 共鳴現象については身近な楽器等に応用されており,関心を持って取組めるものと思われる。 (2) 生徒観 学習意欲が比較的高い生徒も多く,生徒同士の人間関係も良好である。メンバーの半数以上が4年 制大学を志望しており,理工学系や医療系への進学希望者もいるため,科学的な見方や考え方の涵養 は非常に重要である。一方で物理を苦手としている生徒も複数在籍しており,学習への取組具合や定 期テストの得点等でも,生徒毎に大きな開きがみられる。 (3) 指導観 上記の生徒観を鑑み,観察・実験場面ではグループ内での協力を行わせ,協働的な問題解決を図ら せたい。その際,観察・実験において求められるパフォーマンスの到達基準を示したルーブリックを 生徒に提示することにより,どの生徒も見通しをもって主体的に活動に取組めるよう指導を行うこと とする。 7 単元の目標 音と振動について観察,実験を通して探究し,基本的な概念や法則を理解させるとともに,音に関わる身の 回りの現象を物理学的に考察できるようにする。 8 単元の評価規準 関心・意欲・態度 思考・判断・表現 技能 知識・理解 音に関する現象に関心を 音と振動に関する原理・法 音と振動に関する観察・実 音と振動に関する原理 持ち,観察・実験などを通 則を用いて様々な現象を解 験を適切に行う。 や法則を理解し,知識を して意欲的に探究しよう 析し,原因や結果を科学的 身に付けている。 とする。 に考え,的確に表現する。 7 9 指導と評価の計画(全6時間) 次 1 学習内容 評価 (時数) 関 思 技 知 評価規準 音の性質(2) ○ 評価方法 ・ 音に関する現象に関心を持ち,意欲的に探究 行動観察 しようとする。 ◎ ノート ・ 音の性質を観察・実験を通して確認し,原理 に基づいて結果を考察することができる。 ○ ・ 音の振動数や波長の表し方について理解し, 知識を身に付けている。 2 共振と弦の固 ◎ ・ 共振と固有振動数の関係について理解し,知 行動観察 有振動(2) 識を身につけている。 ○ ノート ・ 弦の両端が固定端であることに基づき,弦の 定常波の波長について考えることができる。 3 気 柱の 共鳴 ◎ ・ 閉管及び開管内の気柱の共鳴条件について理 行動観察 (2) 解し,知識を身に付けている。 (本時はこの ○ ノート ・ 気柱の共鳴現象に興味を持ち,意欲的に探究 ワ ー ク シート 2時間目) しようとする。 ◎ ・ 気柱の共鳴条件に基づいてグループで実験の 結果を予測するとともに,適切に表現するこ とができる。 ○ ・ 気柱の共鳴に関する観察・実験をグループで 適切に行い,結果を記録することができる。 10 本時の展開 (1) 本時の目標 気柱の共鳴現象について観察,実験を通して意欲的に探究し,既習事項に基づいて実験の結果を予 測・表現するとともに,見通しを持って主体的に実験に取組むことができる。 (2) 観点別評価規準 関心・意欲・態度 思考・判断・表現 技能 ○気柱の共鳴現象に興味を ◎気柱の共鳴条件に基づい ○ 気 柱の 共鳴 に 関す る観 持ち,意欲的に探究しよ てグループで実験の結果 察・実験をグループで適切 うとする。 を予測するとともに,適切 に行い,結果を記録するこ に表現することができる。 とができる。 (3) 校内研究活動「スキルの構築」 「他者との協働」との関連 生徒に求めるスキル D-3「課題の解決に向けて,グループで協力して調べることが出来る」 教科指導の基本共通ルーブリック Stage2「グループで話し合って意見交換し,それをまとめて発表できる」 ※(2) (3)を踏まえた本時の評価ルーブリック有。生徒用と共通。 8 (4) 準備物 ワークシート,生徒用ルーブリック,気柱共鳴装置,おんさ,ハンマー,雑巾,温度計 (5) 学習の展開 展開 導入 指導過程●・学習活動○ 指導上の留意事項 ●前時の振り返り「気柱の共鳴条件」 評価方法 ・開管及び閉管の固有振動数の公式を確認 10 分 ●本時の目標を確認する。 する 本時の課題「気柱共鳴装置を用いて,おんさの正確な振動数を求めよう」 展開 35 分 ●ワークシート及び生徒用ルーブリック を配布する。 ●気柱共鳴実験の概要を説明する。 ・開口部の近くでおんさを叩かない様指示 【思 考・判 する。 断・ 表現】 ・V =fλであることを示し,V とλそれ 行動 観察・ ○班毎に振動数の求め方を考える。 ぞれの求め方を考えさせる。 指導の工夫 ワー クシー ト 「本時の到達目標を示したルーブリックを配布し,活動に見通しを持たせる」 ○班毎に考えた求め方を発表する。 【技能】 指導の工夫 「他の班の発表を聞いて,必要があれば実験方法を修正させる」 行動 観察・ ワー クシー ○気柱の共鳴実験を行い,おんさの振動数 ・実験データは複数回取って平均を取らせ ト る。音の実験であるため他の班に配慮さ を求める。 せる。積極的に役割分担させる。 ○各班の結果を板書し共有する。 ●開口端補正による誤差を考慮した実験 【関 心・意 になっているか講評を行う。 欲 ・態度】 行動 観察・ ○本時の感想と疑問点を記入する。 ワー クシー ト 終結 ○本時の振り返りを行う。 5分 「おんさの振動数を求めるために実験を 行い, V = fλの公式を用いて計算し た。 9 物理基礎 実験「気柱の共鳴を利用して,おんさの振動数を求めよう」 ○本時の到達目標ルーブリック 実験の計画・方法 Level グループでの協働 開口端補正による誤差に注意して共鳴時の 他の班の発表を聞きながら,グループで話 波長を求め,おんさの正確な振動数を求め した実験方法が本当に適切かお互いに考 ることが出来る。 え,必要があれば修正をすることが出来る。 3 Level 2 Level 共鳴時の気柱の長さから,共鳴時の波長を 実験中の記録役やおんさ役,目盛りのチェ 求め,おんさの振動数を求めることが出来 ック役,実験後の計算役や片付け役など, る。 役割分担を行うとともに相互に協力して実 験を進めることが出来る。 すでに習っている公式をもとに,音速の求 振動数の求め方を考え,班でひとつの方法 め方を考えることが出来る。 を決めることが出来るとともに,代表者が 発表できる。 1 memo 10 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 国語・現代文B 授業者 峠 千代 日 時 平成 27 年 11 月 12 日(木) 第4限 2年3組 2-3教室 教 材 「現代文B」 (東京書籍) 単 元 名 小説「山月記」 (中島敦) 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 ・小説の主題を,場面の展開や主人公の性格や境遇・心理の描写から読み取る力を養う。 ・小説に描き出された主人公の思考や行動を通して,人生についての考えを深める。 本教材は格調高い漢文調の為,難解な表現や語句が多く,読解も困難ゆえに抵抗感を持ち,取組 む意欲を失いがちである。しかしながら本教材で描かれている,主人公の苦悩や孤独感,挫折感 は,これから大人へと向かう多感な年代の生徒達にも共感できるテーマである。与えられた課題 に対しては丁寧に取組んでいこうとする生徒も多いため,難解な語句の解釈に留まることなく, 手掛かりを与えつつ熟考させたい。 本教材は人間の持つ脆弱さやエゴイズムをテーマにした作品である。人間が虎に変身するという ある種奇抜なストーリーであるが,そのストーリー展開を追うだけにとどまるのではなく,変身 するに至った経緯や主人公の自己分析を丁寧に押さえることで,人としての生き方や在り方を考 えるよう指導する。 読解や意見発表の場において,他者の考えに触れることを目的としたグループワークを仕組むこ とによって深く考察し,他者に分かりやすく表現できる力が身につくであろう。 本時の目標 主人公李徴が虎になって気づいた真の自分の姿を整理し,合わせて虎になった理由③までの (めあて) 思考の流れや理由を理解し整理できる。 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (15 分) 虎になった主人公が真の自分の姿をどう捉えたかを踏まえ,袁慘に依頼した内容とその理由につ いて個々で思考し意見を表現する力【A-2】 ・本時のテーマを個々に考えさせた上で,グループ毎に発表させる。 ・ワークシートを活用することで他者の追随に終わらないようにする。 学習活動 ○漢字小テストを 実施す る。 ○前回までの内容 を簡単 に 確 認 する。 ○前 回作成し た意見シー トを紹介す る。 ○ ワ ー クシートを配付する。 「李 徴が虎に なって気づ いた真の自 分の 姿」を確 認し,主人 公が袁慘に 依 頼 し た 内 容 と そ の 理 由 につ い て 個 々 で 考 え さ せ シ ー ト を 作成 さ せ る。 ○グ ループに 持ち寄り意 見交換し発 表 す る ことを確認する。 展 開 (33 分) ○2~3 のグループが意 見 を 発 表する。 活動させる手法: ま と め (2分) 指導 ○本時のまとめを行う。 指導上の留意点 ○ テ ス トは静かに取り組ませる。 ○ 前回 の意 見シー トで 生徒 の意見 を紹 介 し 本 時への興味付けを行う。 ○それぞれが思考し,自分の考えをまと め て表 現す ること は表 現力 を育て る上 で 大 切 であることを確認する。 (活 動 の 意味付け) ○机間巡視を行いながら,指導を要する 生徒にはアドバイスをし,ワークシート が 空白 のま まにな らな いよ うに注 意す る 。( 活動の見守り) ○4~5人のグループ編成の形に し , そ れぞれの意見を交換させる。 ワークシートを活用して自分の意見を記述させ,意 見発表させる。 ○ ワ ー クシートを回収する。 ○ 次 回 の予告をする。 11 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 国語・古典A 授業者 日 時 平成 27 年 11 月 27 日(金) 第4限 2年2組 教 材 「高等学校 標準古典A 物語選」 (第一学習社) 単 元 名 増田 健次 2-2教室 『源氏物語 ~光る君誕生~』 指 導 観 ・古語辞典を活用できるようになる。 ・文脈に沿った口語訳ができるようになる。 今まで古語辞典を引く機会をあまり持ってこなかったと思われるので,多少の抵抗感を持つかも しれない。しかし,そのことが逆に古文学習に対する「新鮮な気持ち」を呼び起こすことにもな るのではないかと期待している。大変明るい雰囲気を持つクラス なので,その雰囲気を大切に しつつ授業展開をしていきたい。 本教材は『源氏物語』の主人公である光源氏の母親(桐壷更衣)の紹介と,その更衣が帝に溺愛さ れている様を描いている。あまり文法事項に偏ることなく「ストーリー」として指導していきたい。 仮 読解や意見発表の場において,他者の考えに触れることを目的としたグループワークを仕組むこ とによって深く考察し,他者に分かりやすく表現できる力が身につくであろう。 単元目標 生 徒 観 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい 古語辞典で調べた内容を発表(板書)し、調べた内容を生かして文脈に沿った口語訳ができ る。 古語辞典を活用する力。調べたことを「口語訳」へとまとめていく力。 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (5 分) 展 開 (43 分) ・本時のテーマを個々に考えさせた上で,グループ毎に発表(板書)させる。 ・ワークシートを活用する。 学習活動 ○前回までの内容 を簡単 に 確 認 する。 ○この部分は『源氏物語』 の主人公である光 源氏の 母(桐壷更衣)に ついて 記されている部分 である こ と を 押さえる。 ○1班・ 2班が調べた内 容 を 板 書する。 活動させる手法: ○3班・ 4班が調べた内 容 を 板 書する。 ま と め (2 分) ○本時のまとめを行う。 指導 指導上の留意点 ○前 回作成し たワークシ ートの漏れ が な い ことを確認させる。 ○本 時の流れ (手順)を もう一度確 認 さ せ る。 ○ 前回 の意 見シー トで 生徒 の意見 を紹 介 し 本 時への興味付けを行う。 ○生 徒が板書 した内容を ともに検証 する。 ・文法 事項や,その意味 を選択し た理由 など,そのグルー プに問い か け , 答えさせる。 ・板書 を他のグループに も写させ る。 ○グループ内での話し合いも可とする。 古語辞典を活用して作成したワークシートを参考 に,調べた内容を板書させる。 ○ 生徒が板 書した 内容を ともに検証 ○グループ内での話し合いも可とする。 する。 ・ 文法事項 や,そ の意味 を選択した 理由など,そのグループに問いかけ, 答 え さ せる。 ・板書を他のグループにも写させる。 ○ワークシートをファイルに綴じ る。 ○ 次 時 の予告をする。 12 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 公民・教養社会 授業者 浅藤 直幸 日 時 平成 27 年 12 月 17 日(木) 第1限 3年1・2組(選択) 視聴覚教室 教 材 「現代社会の最新時事 2015~2016 年版」 (学研) 新聞記事 単 元 名 2015(平成 27)年 10 大ニュース 単元目標 今年起きた出来事を振り返り,社会の情勢を理解するとともに今後の展望について予想する。 生 徒 観 教養社会で取り上げる内容は,まもなく社会人になる生徒にとってかかわりが深いものが多いた め,授業中も関心を示す生徒も少なくない。またさまざまな疑問や意見を表明する生徒も多く, 授業態度も概ね良好である。 指 導 観 毎時間,新聞切り抜き発表をさせたり,できるだけ具体的な事象を提示したりすることによ って現在の社会のありように関わる事象について興味・関心を持たせ,それらが自分たちの 日常生活に何らかの影響を与えていることを理解させたい。さらにそれらについて自ら調べ てみようという意欲を喚起するよう心がけている。 仮 単元ごとのテーマにおいて,「なぜ?」という疑問を持ち,それについて討論したりグループで話 し合ったりするといった協働作業をすることによって,視野を広げると同時に意思決定できるよう になるであろう。 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (10 分) 展 開 (35 分) 2015(平成 27)年に日本国内ではどのようなことが起きたか。年末に発表される 10 大ニュースを 予想してみよう。 自分の意見を表明したり他者の意見を聞いたりすることで,自分の意見が深まったりまとま ったりすることを知る。 【C-1】 自分の意見と他者の意見を検討しながら,グループ毎に 10 大ニュースを発表させる。 学習活動 指導 指導上の留意点 ○興味を持った新 聞記事 の 発 表 をする。(2名) ○発 表を促し ,静聴させ そのことに つい てコメン トを書かせ る。何人か に 発 表 させる。 ○多少の解説を行うが,細かなところま で せ ず ,自ら調べるよう促す。 ○今年国 内で起きた出来 事 に つ いて振り返る。 ○ 何 人 かに質問する。 ○ 1 年間の出来事について,興味・関心 を 高 め る。 ○読売新 聞社が発表した 10 大 ニ ュ ース の候 補 を 配 付 す る。 ○ 1月から の出来 事につ いて簡単に 振 り 返 り,1年を概観する。 ○候補の 中から個人で 10 項目あげ,順位をつけ る。 ○ ワークシ ートを 配付し ,個人作業 を促す。 ○机間巡視を行いながら,指導を要する 生 徒 に はアドバイスをする。 ○個人の 意見を持ってグ ループで の話し合いを行 う。 ○ 5~6人 のグル ープを 作り,その グ ル ー プでの意見集約を図る。 ○単なる多数決にならないように,コン センサスをとることの意味を強調する。 活動させる手法:ワークシートを活用して自分の意見を記述させ,グループで の話し合いに臨む。 ま と め (5分) ○2~3 のグループが意 見 を 発 表する。 ○ グループ 間の意 見の違 い,または 個 人とグル ープで の意見 の違いにつ い て 考 察する。 ○ 本 時 のま と めを す る。 ○ 社 会の 出来 事に 関心 を持 つこ と の 大 切 さを問題提起する。 13 ○時間 があれば,「政治的教養 の教育」 の 意 義 について触れる。 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 地理歴史・地理A 授業者 日 時 平成 27 年 12 月 15 日(火) 第3限 教 材 諸地域の生活・文化と環境 単元名 単元目標 生徒観 指導観 仮 説 本時の目標 武知秀樹 3年1・2組(理型) 選択Ⅴ 教室 東南アジアの生活・文化と環境 ASEAN諸国は,なぜ国により宗教・文化・経済力などが大きく異なるかを考え ることができる。 さまざまなことに興味・関心を持つことができる生徒が多くいる。興味・関心を与 えられる教材を準備できれば,たいへん活発な議論が期待できる生徒たちである。 生徒の興味・関心を与えることができれば,楽しい授業となることが多い。そのた め,日常の時事問題を適宜取り上げながら,各単元の指導をしているつもりである。 単元ごとのテーマにおいて,「なぜ?」という疑問を持ち,それについて討論したり グループで話し合ったりするといった協働作業をすることによって,視野を広げる と同時に意思決定できるようになるであろう。 ASEAN諸国の多様性とは (めあて) 身に付けさせたい 協働でやったほうが,効率よくできることを知る。 【C-1】 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (15分) ASEAN諸国各国の国名の由来を考えさせる。 学習活動 ・東南アジアの国 名を答 え ま し ょう。 ・東南アジア諸国 の各国 の国名の由来を考 えてみ よう。 指導 指導上の留意点 ヨーロッパによるもの(フィ リ ピ ン ,インドネシア) 中国によるもの(ベトナム) インドによるもの(マレーシ ア , シ ンガポール) 自国語によるもの(その他) 活動させる手法 「ASEAN諸国10か国の国名の由来を大まかに分類すると4つにわけ られるが,どのように影響しているか」を通して,東南アジア諸国の多様 性に気付かせる。 展 開 (30分) まとめ (5分) 答 え さ せる。 シンガポールは,4つ公用語 が あ る ことを確認する。 ・どうし て多様性をもっ 答 えは,「貿易 ,中国を 中心 ているの か。その理由を とする支配体制の影響,ヨー ロ ッ パ に よる 植 民地 化 の 影 考 え て みよう。 響 と , その反動」 ・具体的な例を確認する。 ・教科書に沿ったプリントに ( インドネシア,タイ) そ っ て 確認 ・ASEANを確認する。 ・ASEANの動きを確認す る ・各国の 公用語を考えて みよう。 ・ AS EA Nの 今後の 課 題 は 何か。 ・導 入で見たとお り,国の スタンスが,かなり異なる ため,格差が大きいことが わかる。 14 教 科書 75 ページ の写 真も 確認 させ る。 導 入 を 参照しながら展開 ・EUほど,宗教・言語の統一性が見 ら れな いこ とを確 認し なが ら展 開す る。 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 数学・数学Ⅱ(理型) 授業者 笹方 慎一 日 時 平成28年2月8日(月) 第3限 2年1・2組(標準クラス) 2-1教室 教 材 新編 数学Ⅱ 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 (東京書籍) 積分 積分の考えについて理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図り,事象を数学的に考察 し表現する能力を伸ばすとともに,それらを活用する態度を育てる。 理型の標準クラスの生徒で,真面目で積極的に授業に取り組む生徒が多い。しかし,数学を苦 手にしている生徒もいるので,その生徒にも数学に関する興味・関心を喚起し,頑張って解い ていこうとする姿勢を持たせるようにする必要がある。 具体的な事例を提示して,ICT 機器や教具等を利用し,公式や問題のポイントを視覚的に理解 しやすくさせ,そして,1つ1つの積み上げによる達成感を持たせることで,自信につながる ような工夫を行いたい。 問題を解くときにおいて,複数の生徒で協力して考える時間を設定することによって,協働的 に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 本時の目標 放物線と直線などが囲む部分の面積を定積分で表せることを理解する。また,その定積分を計 (めあて) 算して,面積を求めることができる。 身に付けさせたい 放物線と直線などが囲む部分の面積を定積分で表せることを各自が考察し,さらに他者の意見 を統合させながら自ら問題解決しようとする力【C-1】 スキル 本時の工夫 段 階 すでに学習した定積分の公式を用いて,計算がスムーズにできることを確認させる。 学習活動 ・導関数の定義を確認する。 導 入 (10分) 展 開 (35分) 指導 指導上の留意点 ・覚えているか生徒に確認す ・授業前半で利用することが あると伝える。 る。 ・直角三角形の面積の公式を 利用する。発問しながら,板 書説明。 ・発問しながら,板書で説明 する。 ・直線y=2xとx軸と2直線で 囲まれる部分の面積を求める。 (パワーポイント使用) ・放物線y=x2とx軸と2直線で 囲まれる部分の面積を求める。 (パワーポイント使用) ・説明途中で,h→0のときに, ・グループを作り,そのグル ・h→0のとき,グラフ上で t は何に近づくか考える。 ープで考えさせる時間をと 何が,どのように変化してい くか,想像するよう伝える。 り,発表させる。 活動させる手法 練習問題を解くときにおいて,複数の生徒で協力することによって, 協働的に問題を解決しようとする姿勢が身に付く。 ま と め (5分) ・上の具体例を一般化させる。 ・上の具体例だけでなく,一 ・公式として暗記するよう伝 般的に成り立つことを確認さ える。 せる。 ・<例8>を解く。 ・発問しながら,板書で説明 ・公式にあてはめることを認 識させる。 する。 ・<問11><問題集 416>を ・指名し,生徒に板書させる。 各自で解く。 本時の学習内容を確認させ て,次回内容の予告をする。 15 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 数学・数学Ⅱ 授業者 日 時 平成 28 年 2 月 2 日(金) 第 5 限 教 材 新編 数学Ⅱ (東京書籍) 単 元 名 単元目標 宮川 章 2年1・2組 2-2 教室 積分 定積分を理解し,曲線によって囲まれた面積が求められるようになる。 生 徒 観 真面目に興味を持って取り組む発展クラスの生徒であるが,基本的な数学の理解力に乏しい 生徒もおり,やる気を持たせる教材の与え方が課題になる。 指 導 観 基本的な問題は理解でき,解くことができると考えられるので,応用問題につながる力をつ けるための工夫が求められるところである。 仮 定積分を用いて図形の面積の面積を求めることの基本を生徒同士で教えあい,クラス全体で 共有することができる。 説 本時の目標 2次関数と直線によって囲まれた図形の面積を,定積分を用いて求められるようになる。る。 (めあて) 身に付けさせたい 定積分の応用とその効用について知る。 【C-1】 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (5分) 展 開 (40分) 生徒同士が教えあえるようになる。 学習活動 定積分を用いた面 積の求 め 方 の 復習 指導 図 で 板 書解説 (1) 「2曲線に囲まれた ・発問しながら,3通りの例 に つ い て板書 図 形 の 位置について」 3 通 り を示す (2)3 通りすべて同じ で あ る ことを知る。 (3)「2曲線間の面積」 の 一 般 性を理解する。 (4)具 体例を示し,生 徒 に 解 かせる。 ( 1 ) <例9> < 例 9 ,問13> ( 2 ) <問13> 指導上の留意点 x 軸 よ り上か下かに注意する。 ・囲 まれた図形を どのように見 ,求めれば よい か 考 察 させる。 ・ 指 名 して解かせる 活動させる手法:今回は,図形を描く必要性と,そのことがすなわち 理解を深める手がかりであることが理解できるよう工夫する。 (5) 「放物線と直線で囲 まれた図 形の面積」が求 められ, 重要であること を知る。 < 例 5 ,問14> ま と め (5分) ( 3 ) <例5> ( 4 ) <問14> ・ 指 名 して解かせる ・次 回,定積分と 微分の両方に 関する問題 を学 習する。 微分 積分 の良 さを理 解する。 16 学習指導案 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 数学・数学演習 授業者 中島 陽 日 時 平成27年11月17日(火)第5限 教 材 チャート式 基礎と演習 数学Ⅰ+A(数研出版) 単 元 名 3年1・2組(理型) 選択Ⅴ教室 場合の数と確率(組合せ) 指 導 観 具体的な事象の考察を通して順列及び組合せの意味について理解し,それらの総数を求め ることができる。 順列や組合せのなど基本的な計算はできる。しかし,問題文を読んで順列なのか組合せな のかを判断することに課題を抱える生徒が多い。 問題を解く際になぜ順列なのか,なぜ組合せなのかを説明させることで、クラス全体で順 列と組合せを判断する視点を共有する。 仮説 問題を解くときにおいて,複数の生徒で協力して考える時間を設定することによって,協 働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 単元目標 生 徒 観 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい 最短の道順を複数の方法で解くことができる。 複数の解き方を共有する中で自分の考えを深める力【C-2】 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (10 分) 展 開 (35 分) ジグソー法により自分の考えを責任を持ってグループ内に説明するとともに自分とは異なる 解き方に触れさせる。 学習活動 指導 指導上の留意点 ・ 小 テ ストを解く。 ・ プ リ ントを配付する。 ・ ペ ア で相談する時間を設ける。 ・ 丸 つ けをする。 ・解答を配付し,丸つけをさ せる。 ・ ペ ア で採点させる。 ・本時の目標を確認する。 ・ 本 時 の目標を提示する。 ・グルー プ①で問題を解 く。 ・ 問 題 を提示する。 ・グ ループ①②③ には「数え上 げ」の解き 方の ヒン トを出し,グ ループ④⑤⑥ には「組合 せ」 と 解 き 方のヒントを出す。 活動させる手法 ジグソー法により自分の考えを責任を持ってグループ内に説明するとともに自分と は異なる解き方に触れさせる。 ・グルー プ②で解き方を 共 有 す る。 ま と め (5 分) ・全体で 解き方を共有す る。 ・ 解 き 方を説明させる。 ・ 練 習 問題を解く。 ・ 演 習 問題を提示する。 ・ 本 時 を振り返る。 ・ 本 時 を振り返らせる。 17 ・解 き方のスピー ドの違いを表 現し,どち らの 解 き 方 が効果的かを実感させる。 ・複 数の解き方が ある中で効果 的な解き方 を選 ん で い くことを押さえる。 学習指導案 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 数学・数学Ⅰ 授業者 日 時 平成 27 年 12 月 16 日(水) 第 2 限 教 材 新編 数学Ⅰ(東京書籍) 単 元 名 図形と計量(図形の計量) 生 徒 観 指 導 観 仮説 本時の目標 課題解決を協力して行うだけでなく,それを自分の言葉でグループの仲間に説明する力を 身に付けることができる。 身に付けさせたい 段 ジグソー法を用いることで,全員に役割を与える。 階 導 入 (10 分) 展 開 (30 分) 1 年 2 組教室 様々な手法を用いて,三角形を解くことができる。 (めあて) 本時の工夫 1 年 1・2 組発展クラス 正弦定理や余弦定理を理解し,それらを平面図形や空間図形の計量に活用できる。 基本的事項が定着しており,新しい課題に対して,既習事項を活用しようとする意欲のあ る生徒が多い。正弦定理,余弦定理を用いて,1 つの角の大きさや1辺の長さを求める問題 については演習済みであるが,三角形の決定問題は本時が初めてである。 三角形の決定問題に取り組む際に,何から決定できるかを自ら考えることが大切である。 本時は課題解決の手順のスタート部分を与えているが,3通りの解決法を考えることによっ て,三角形の決定問題に必要な考え方を身に付けてほしい。 問題を解くときにおいて,複数の生徒で協力して考える時間を設定することによって,協 同的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 単元目標 スキル 森 真弓 学習活動 指導 指導上の留意点 ・三角比の値,定 理の確 認 を す る。 ・ 指 名 して答えさせる。 ・本 時に扱わない 角の三角比の 値について は確 認 し な い。 ・課題を 確認,3 通りの 解法につ いて各自が考え る。 ・ワークシートを配布し,課 題 を 提 示 ,解 法 を考 え さ せ る。 ・必要であれば,ノートを見てよいこととする。 ・解法 3 については,図形に補助線を入れるな ど し て ,三角比は用いないことを確認する。 課題 △ABC において, b 2 3 , c 2 , C 30 のとき,残りの辺と角の大きさを求めよ。 【解答 1】正弦定理より 【解答 2】余弦定理より 【解答 3】三角比を利用しない 活動させる手法 ジグソー法により,協同的に問題を解決するだけでなく,もとのグループの仲間に 考えた解法を説明させることで,全員に役割を与える。 ま と め (5 分) ・同じ問 題を担当するグ ループに 移動し,解法を 考える。 ・同じ問題を担当するグルー プ に 移 動する指示を出す。 ・ 解 法 が進まないグループには助言を与える。 ・同 じ問題を担当 する他グルー プに相談し てよ い 時 間 を与える。 ・考えた 解法をもとのグ ループに 戻って説明し, 解 法 を 共有する。 ・もとのグループに戻り,解 法 を 説 明 する よ う指 示 を す る。 ・解 がでなかった グループにつ いても,途 中ま で の 考 え方を説明させる。 ・自分の ワークシートに 解 法 を 整理する。 ・自分の言葉で解法を整理す る よ う 指示する。 ・こ の問題の解法 はどれが一番 良いかを考 えな が ら 整 理させる。 ・ この 問題 につ いてど の 解 法が 良い かを 自 分 の 言葉 でワ ーク シ ー ト に 書く。 ・次回は この問題の解法を 全体で確 認することを伝え る。 18 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 理科・化学 授業者 日 時 平成 27 年 10 月 22 日(木) 第5限 教 材 新編 化学(東京書籍) ,プリント,図説 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 小西 大輔 3年1・2組(理型) 化学教室 無機物質(金属元素) 無機物質の性質や変化を観察,実験などを通して探究し,物質に関する基本的な概念や法則 を理解させるとともに,それらを日常と関連付けて考察できるようにする。 このクラスは理型の生徒である。生徒は落ち着いて授業に取り組んでおり,各自の疑問や考 えを発言するなどして互いの学習内容を深めていくことができる。 観察,実験を中心とした授業展開を通して,無機物質の性質や利用について理解させる。 互いに教え合えるような場面や個々の考えや気づきを全体で共有できるような場面をもつこ とで,全体として理解が深まるように授業を展開していきたい。 観察・実験・演習等の場面において,相互教授を意図したグループワークを行うことによっ て,協働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 金属イオンの沈殿反応を用いて,水溶液に含まれる物質を確認する方法について探究する。 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 導 ( 階 入 10 分) 【 D-2】 ・ 自ら設定した課題解決に取り組むことができる。 ・ 自ら疑問点を解決する作業ができる。 物質の同定に関するパフォーマンス課題を通して,グループ内で互いに教え合ったり,結 果について話し合ったりしながら課題の解決していけるようにする。 学習活動 指導 指導上の留意点 ・安 全めがねの使 用,廃液の処 理について 説明 する。 ○本時の 目標・流れを説 明する。 ● 実 験 の 準備を行う。 展 ( 開 35 分) ○必要な器具を揃えさせる。 ●金属イ オンの確認実験 験 管 を 取りに来させる。 を行う。 ・ 安 全 めがねを使用させる。 ○ 各 班 に 水溶 液 を入 れ た 試 ・実 験方法につい て,安全を確 認しながら 適宜 指 導 す る。 活動させる手法 試験管A~Eの水溶液に含まれている物質(AgNO 3,BaCl2,CuSO 4,NaOH, Zn(NO 3)2)を,前時に各班で考えさせた方法により同定させる。 グループごとに試験管A~Eに含まれる溶液の順序を変えている。 どのように混合すればわかるのか,混合させたときに生じた沈殿が何であるの か,各自のグループで考えて答えにたどり着かせる。 ●自分た ちの結果をまと める。 ・ 廃 液 を適切に処理させる。 ● 実 験 器具を片付ける ま と め ( 5 分) 本 時 の まとめ 19 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 理科・生物基礎 授業者 日 時 平成 27 年 11 月 19 日(木) 第6限 教 材 高等学校 新生物基礎(第一学習社) 単 元 名 濱生 創 2年2組 生物教室 第3章体内環境と恒常性 第1節生物の体内環境 体液の循環 指 導 観 血液をはじめとした体液の性質を観察,実験などを通して探究し,体液に関する基本的な役 割を理解させるとともに,それらを日常と関連付けて考察できるようにする。 各自の疑問や考えを発言することが得意な生徒が目立つ。その反面,生徒は落ち着いて授業 に取り組むことができず,ついつい私語をしてしまう場面もある。そのような雰囲気の中, 発言が苦手な生徒も含めて意見が出し合えるような工夫をしていきたい。 教師の投げかけに活発に発言し,教師がそれを膨らませることで,個々の考えや気づきを全 体で共有し,全体として理解が深まるように授業を展開していきたい。 仮 観察・実験・演習等の場面において,相互教授を意図したグループワークを行うことによっ て,協働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 単元目標 生 徒 観 説 本時の目標 血液凝固について,カルシウムイオンや温度の重要性を中心に,そのしくみを理解する。 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 導 ( 展 ( 階 入 10 分) 開 35 分) 【 D-2】 ・ 自ら設定した課題解決に取り組むことができる。 ・ 自ら疑問点を解決する作業ができる。 血液凝固のしくみを,グループ内で互いに教え合ったり,結果について話し合ったりしな がら課題を解決していけるようにする。 学習活動 指導 指導上の留意点 ○本時の目標・流れを説 明する。 ●実験の 概略を説明す る。 ○ 実 験 の条件を説明する。 ○血液の取り扱い(衛生面) に つ い て注意する。 ● 結 果 を予想する。 ○まずは個人で,その後グル ー プ で 予想する。 ・ 全 員 が議論に参加すること。 ●代表者 が予想を発表す る。 ○ わ か り やす い 説明 を 心 掛 ける。 ・ 恥 ず かしがらず堂々と。 ・ な る べく専門的な言葉を用いる。 ・ し っ かりと聴くこと。 ● 実 験 の準備をする。 ○各班の準備物を確認する。 ● 実 験 を行う。 ○ 全 員 が 作業 の 意味 を 理 解 し な が ら進める。 ・ 安 全 面に注意する。試験管を倒さない。 ● 結 果 を考察する。 ○まずは個人で,その後グル ー プ で 考察する。 ・ 全 員 が議論に参加すること。 ●代表者 が考察を発表す る。 ○ わ か り やす い 説明 を 心 掛 ける。 ・ 手 指 に傷のある者は実験には参加しない。 活動させる手法 各グループで,実験結果を予想し,発表する。実験結果を受けて,なぜそうな ったかという考察をグループで話し合い,再び発表する。 ま と め ( 5 分) 本 時 の まとめ 20 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 保健体育・体育(柔道) 授業者 日 時 平成27年11月30日(月) 第3限 教 材 柔道 単 元 名 石井 1年 1組 直仁 柔道場 受け身 指 導 観 柔道における様々な動きを準備運動の中で体験する。 受け身の重要性を理解するとともに,正確に行うことができる。 課題に対して意欲的に取り組もうとする雰囲気もあるが,一部の生徒による消極的な言動に より,流されてしまう生徒もおり,注意が必要である。 柔道の経験や運動技能等,様々な状況の混在が予想されるので,安全に行うことを 中心に実施したい。また,危険な行為に対しては細心の注意をする。 仮 技術練習場面で他者の意見やアドバイスを聞くことで,自身の身体の動きを客観的に 捉えることができ,運動技能を習得することができる。 単元目標 生 徒 観 説 本時の目標 受け身の重要性を理解するとともに,正確な受け身ができるようになる。 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 ( 5分) 展 開 (35分) レスリングマット上で行うことで畳より痛みを感じにくい状況を作り,受け身を躊躇なく 行うことができる。 3~4人組でお互いの動きを観察し,良い点と悪い点を指摘し合う。 学習活動 ○ 集 合 ・黙想・挨拶 ○ 本 時 の内容・目標の 確認 ○ 準 備 運動 ラ ジ オ体操 手 足 首回旋 柔 軟 体操 ○ 準 備 動作 足 蹴 り・ブリッヂ 脇 締 め・エビ 指導 ◇整列・服装確認・健康観察 ◇ 目 標 確認 指導上の留意点 ※ 丁 寧 に話をする。 ◇ 大 き く正確に行わせる。 大 き な 声を出させる。 ※ で き ていない生徒へは,声をかける。 ◇ 正 確 な動作とその意味を 理 解 さ せる。 ※ で き ていない生徒へは,声をかける。 活動させる手法:3~4人組でお互いの動きを観察し,良い点と悪い点を指摘し合う。 ※ 叩 く タイミングがずれないよう注意する。 ○ 側 方 受け身 座 位 ・蹲踞 ○ 前 受 け身 膝立ち ◇ 前 腕 部(指先から肘)で 叩いているか意識させる。 後 頭 部 がマットにつかな い よ う 注意させる。 ◇ 1 ・ 2・3のリズムで 行 わ せ る。 ◇ 恐 怖 感を克服させるよう 声 掛 け をする。 ○ 本時 の目 標に ついて 振 り 返 る。 ◇数人を 指名して発言させ る。 ※で きたかどうか より,できる ようになる ため にど のようなこと に気を付け たかを考え させ る。 ○ 黙 想 ・挨拶 ◇ 大 き な声を出させる。 ○ 後 方 受け身 座 位 ・蹲踞 ま と め (10分) 21 ※ で き るだけ強く叩く。 ※腰が引けないよう (ビビらないよう),倒れる。 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 日 時 教 材 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (20 分) 保健体育・体育 授業者 平成27年12月16日(水) 第3限 大林 千代 1年2組(女子) 教室 体育館 ダンス(現代的なリズムのダンス) 主体的に取組み,仲間と踊る楽しさや喜びを味わい,共感し高めあう態度を養う。健康や安 全を確保するとともに,楽しく体力を高める運動を継続するための取組を実践できる。 どの単元においても最後まで頑張る姿勢がある一方で,全体的に親和的ですぐに私語が始ま る可能性を持っている。けじめのある態度とグループ活動での積極的な言動をコントロール することにより,単元目標が達成できる集団である。 仲間の身体表現の良さや違いを肯定的に評価するコミュニケーションを取ることにより,チ ームのダンスを完成させようとする取組をとおして,仲間との連帯感を高め楽しさや喜びを 味わわせたい。また生涯にわたって,楽しみながら体力を高める運動を継続する力を身に付 けさせたい。 各運動技能の習得場面において,基本的な動きを生徒同士で指摘し合うことにより,自分自 身の動きを客観的に認識することができるであろう。 よりよいダンスを作るため,各自の作ったパートの振り返りをするとともに,仲間に対する 課題・アイディア・質問を出し合って練習を行う等,グループ活動に積極的に取組む。 ・仲間と共に体力を高める運動を楽しく実践するスキル。 ・グループの練習に責任を持って関わろうとし,仲間を尊重し,相手の感情に配慮しながら 話し合い・練習を進めるスキル。 【C-1】 ・グループ活動の前に,心身を十分にリラックスさせる運動を取り入れる。 ・グループで創るダンスの中に,各自の考えた動きを必ず取り入れることを課題とすること により,合意形成に貢献しようとする意欲を引き出す。 学習活動 指導 集 合 ・ 健康観察 本 時 の めあての確認 準備運動 本 時 の 具体の説明 ◇整列指導・健康観察・めあ ての確認 ◇ W - up ◇ カ ー ドの配付 【 グ ル ープ活動】 全体練習 ,小グループで の練習, 作成したパート の振り返 り,仲間へのア ド バ イ ス・質問 【 班 長 主導で進行させる】 ◇観察 ◇ 巡 回 ・声掛け 展 開 (25 分) 指導上の留意点 ※安 全への配慮, 運動量の確保 ,コミュニ ケー シ ョ ン がとりやすい授業の場作り ※ グ ル ープ練習の約束事を確認する。 ※意 見を伝える時 には相互尊重 のコミュニ ケー シ ョ ン を取ることを伝える。 ※取 り組んでいな い,または積 極的でない 生徒 へ の 声 掛け。 ※ 運 動 量が 確 保さ れ る練 習 を行 う よう な 声 掛 け。 活動させる手法 ・授業者主導で,運動量を確保し,コミュニケーションを取りやすい授業の場作りをする。 ・各自が考えた動きを必ず取り入れることにより,役割を積極的に引き受け,自己の責任を果 たしやすくする。 ま と め (5 分) 集 合 ・ 健康観察 本 日 の 振り返り 時 事 の 予告 ◇ 整 列 指導 ◇ カ ー ド回収 ◇ 本 時 の振り返り 22 ※各 グループから 今日の良かっ た点を発表 させ る。 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 音楽・音楽Ⅱ 授業者 藤原美穂 日 時 平成27年12月15日(火) 第5限 2 年 3 組 教 材 星に願いを 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 ( 10分) 展 開 ( 35分) 音楽教室 教科書:P72 (教育出版 TuttiⅡ) ハンドベルでアンサンブルの響きをつくろう ハンドベルの音色や奏法の特徴と表現上の効果との関わりを理解し,曲想にあった音楽表現 の工夫を通して,音楽活動の喜びを味わう。 どの題材や教材についても興味・関心・意欲があり,熱心に取り組むことができる。奏法の 工夫においては,しっかりとアドバイスを聞き,積極的に練習する場面が伺える。更に生徒 達が主体的に表現活動できる場面を設定したい。 アンサンブルをつくりあげる過程で,教え合い励まし合おう言語活動を行うことで,音楽を 形づくっている要素やそれらの働きを理解して表現の工夫をする力が一層深まると考える。 楽譜は視覚的に分かりやすく工夫を加え,説明や指示は簡略化を努める。更にワークシート を使用しながら生徒自らが練習を取り組むことで,より感動の持てる豊かな演奏になるであ ろう。 ハンドベルの楽器の奏法を身に付け,楽曲にふさわしい表現の工夫ができるとともに,協力 して,アンサンブルに取り組むことができる。 総譜の演奏に至るまでに,遊びのような雰囲気の中で,自分たちで練習を工夫し完成度を高 める活動を通して,個々の演奏技術やアンサンブル能力が身に付くであろう。 【C-1】 練習過程において,生徒たちが主体的に取り組めるよう,ピアノ伴奏をする以外は,曲の入 りの指示やテンポ等を工夫させる。 学習活動 指導 指導上の留意点 ○星に願いを階 名唱す る。 ○ 英 語 音名の確認をする。 ○ 自 分 の担当するベルの音名の確認をさせる。 ○本時のめあてと 前回の 内 容 を 確認する。 ○ハンド ベルの担当を確 認する。 ○ピアノ の演奏で構成を 理 解 す る。 ○ 担 当 するハンドベルは, 練 習 過 程 で変 更 可能 に す る こ と を 伝える。 ○ ア ン サ ンブ ル をす る 際 に 気を付けることを確認する。 ○ 見 通 しを立てることが大切であると伝える。 ○ 練 習 上の課題について話し合う。 ○ワーク シートを各自が 記 入 す る。 ○ 意 見 交換する。 活動させる手法 「ワークシート」を活用して,練習過程のつまずきを記述,チェックしなが ら,意見交換をし,アンサンブルの音楽に向けての練習を積み上げて行く。 ○ 練 習 をする。 ○ 練 習 後 に改 善 点を 確 認 す る。 ○ まとめの演奏をする。 ま と め ( 5分 ) ○ 本 時 のま と めを 行 う。 ○ 総 譜 の 通し か 部分 練 習 か を 考 え させる。 ○ワーク シートに本時の評 価を記入 し,今後の活動に どのよう に結びつけるかを 考える。 23 ○必 要に応じて個 人練習と全体 練習のアド バイ ス を す る。 学習指導案 ―平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 外国語・コミュニケーション英語Ⅰ 授業者 伊藤 仁 日 時 平成 27 年 11 月 16 日(月) 第4限 2年3組(総合福祉類型)2-3教室 教 材 COMET English Communication Ⅱ(数研出版) 単 元 名 Lesson 5 単元目標 他者に意味が伝わるように音読ができる。 このクラスは福祉科の総合福祉類型 20 名(男子 3 名,女子 17 名)のクラスである。言語活 動を行う上での前提となる言語材料(文法や語彙)に関する知識・理解が不足している生徒 が多く,英語に苦手意識を持つ生徒も多いが,ペアやグループの形態での言語活動には比較 的積極的に取り組む姿勢が見られる。 実際の言語活動の前提となる言語材料に関する理解については前時までに,主に説明によっ て抑えを済ませている。本時では「話す」 「聞く」といった実際の言語活動を行うためのステ ップとして,ペアワークによる反復音読練習を主に採りあげたい。この反復練習を通して, 具体的な言語の使用場面での「話す」「聞く」等の活動に必要な,リズムやイントネーション といった英語特有の音声的な特徴の習得が可能となるに留まらず,学習指導要領に言う「言 語の内在化」といった副産物も期待できると考える。 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) Why Is It That Shape? 言語活動において、ペアワークやグループワークを多く採りいれることによって、生徒の英語に対 する学習意欲が高まるであろう。 ペアワークにおいて,互いに協力し合いながら会話を続けることができ,相手に内容が伝わ るように音読することができる。 身に付させたい 擬似的な言語の使用場面(ドリル学習)において,英文の内容を正しく他者に伝えることが できる。 【C-1】 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (10 分) 展 開 (38 分) ・様々なドリルの形態を採り入れ,生徒が活動に飽きないようにする。 ・ワークシートの書式を工夫する。 学習活動 指導 ① あ い さつ ② 個 人 スピーチ ③ め あ て確認 ①復習 ② 各 種 音読 ・ 一 斉 リスニング ・ 一 斉 CDリピート ・ 一 斉 同時読み ・ ペ ア 交互読み ・ ペ ア リピート読み ・ ペ ア クローズ読み ・ 一斉シャドウイング ③ 口 頭 サマリー 既 習 事項 と 対比 させ な が ら 新 出 事項 の 意義 につ い て 説 明する。 英 文 内 容・文法事項の説明 指導上の留意点 で き る だけ英語を使う。 (音読) ・机 間巡視し,ヒ ントを与えた り良いパフ ォー マ ン ス を全体へフィードバック。 ・ 途 中 で諦めないよう励ます。 ・ペ アワークは相 手の方に体を 向け,声が しっ か り 届 くように指導する。 ・ク ローズ読みは 相手のレベル に応じて難 易度 を 調 整 させる。 “ What did you learn today?”” I learned that ~ ” の 枠組みで表現 ( サ マ リー) ・ 間 違 いを気にしないように配慮 活動させる手法:音読ワークシートを用いる。各 作 業 のルールを徹底させる。 ま と め (2分) ① 本 時のまとめ 次 時 の 予告も行う。 24 外国語科学習指導案 ― 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 外国語・基礎英語 授業者 㫖行 辰夫 日 時 平成 27 年 12 月 16 日(木)第1限 教 材 高校英語の基礎づくり プレップイングリッシュ[改訂版] (旺文社) 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせ たいスキル 本時の工夫 段 階 Lesson 25 will を使って未来を語ろう!(未来を表す will) 本テキストは,高校英語の基礎づくりということで,中学校で学習した文法事項に よって 60 の Lesson が収録されている。1つの Part が4つの Lesson とその Lesson に関する Exercise という構成となっている。本単元は Part 7で,未来を表す will, be going to と助動詞 can,must,may について学ぶ内容となっている。本時は Part 7の最初の Lesson 25 を学習することとしており,未来を表す will の用法について 理解することをめあてとしている。 1年生普通科の2クラスを習熟度別に3展開した標準クラス 25 名である。中学校の 時から英語に苦手意識を持ち,基礎的な英語力が不十分な生徒が大半を占めている。 しかし,ほとんどの生徒が意欲的に授業に参加し,提出物等の状況も良好である。 1限目というなかなかエンジンのかかりにくい時間帯ではあるが,生徒が集中して 生き生きと取り組める雰囲気をまずは作りたい。指導にあたっては,教員の側から の一方的な説明にならないよう,板書や発問の仕方を工夫し,生徒自身に考えさせ ながら未来を表す will の用法について理解させ,学習したことがしっかり定着する ようにしていきたい。 言語活動において、ペアワークやグループワークを多く採りいれることによって、 生徒の英語に対する学習意欲が高まるであろう。 未来を表す will の用法を身に付ける。 will を用いた英文の暗唱ができるようになる。 【C-1】 本時で学んだ英文をまとめたプリントを用いての音読・暗唱練習 学習活動 ○あいさつ ○今日のめあての確認 導 入 (15分) 展 開 (33分) 1年1組(標準クラス) 1-1教室 ○ワークシートの Point 1~3 指導 指導上の留意点 ○今日のめあてを板書し確認 させる。 ○生徒を指名しながら,ワーク ○動詞は原形になる ことをしっかり押 シートの Point 1~3につ さえる。 いて説明する。 ○机間巡視しながら ○ワークシートの練習問 ○各自で問題を解かせる。 アドバイスする。 題 1 ~3 ○生徒を指名しながら解説す る。 ○本時で学んだ英文の音 ○プリントを配付し全体で音 読練習させる。 読練習と暗唱練習 活動させる手法: ペアで音読練習と暗唱練習をさせる。 ま と め ( 2分 ) ○本時のまとめ ○個人で音読練習させる。 ○ペアで暗唱練習させる。 ○机間巡視しながら アドバイスする。 ○本時のまとめと次時の予告 を行う。 ○5段階で自己評価 させる。 25 外国語科学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ :他者と共に主 体的な学びに繋げ るスキルの構築 ― 教科・科目 日 時 教 材 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 教科の取組み (教科仮説) 本時の目標 (めあて) 身に付け さ せ た い スキル 本時の工夫 段 展 開 (45分) 広島県立黒瀬高等学校 神笠 薫子 1組 HR教室 授業者 平成27年11月19日(木)第4限 3年 New ONE WORLD (教育出版) Lesson 6 “New Image of Babies “ ・赤ちゃんにどのような能力があるのかを知り,内容を正しく理解する。 ・赤ちゃんの能力について,正しく情報をまとめる。 ・様々な赤ちゃんについての新しい発見を通じ,人間の潜在能力の高さ,そして今 後の幼児教育を考える。 3年1組標準クラス18名(男12名・女6名)が学習する。うち12名が就職予 定者である。語彙力,文法力は十分ではないが,音読活動を通しての学習意欲を高 く保つことができている。授業規律が確立し,スムーズに授業が成立する。 文法にとらわれず,耳で聞き,声に出し,英語を楽しむ活動をさせたい。英語によ る題材をもとに,知識を深めようとする態度が醸成されてきた。実社会に出て通用 する常識や知識を,英文から得る情報をもとに深めたい。今回は, 「赤ちゃんの新 しいイメージ」と題して英語による表現活動を行う。 言語活動において,ペアワークやグループワークを多く採りいれることによって、 生徒の英語に対する学習意欲が高まるであろう。 外国語・コミュニケーション英語Ⅲ Lesson 6 「赤ちゃんの能力」を英語で再確認し,一番偉大な能力はどれであるか, 自分の意見を英語で発表する。 ・自分の考えを伝えることができる。 ・自分とは異なる考えを聞くことができる。【C-1】 ① WPM でペア対決,授業の最初と最後で増加することを体験することで,達成感を 味わう。 ② ペアで要約を日本語で行う。 ③ グループで,自分が思う赤ちゃんの一番偉大な能力について考えを発表する。 階 導 入 (2分) 学習活動 指導 指導上の留意点 Greetings ・英語で挨拶・礼 ・本時は自分の考えを積 極的に述べるこ と を伝える。 ① ・ 一 番 大 切な 文 を 日 本 語・ アル ファ ベッ ト で暗 唱 ・写真を提示 ・発音練習 ・日本語の意味も理解し ながら正しく発 音 させる ・「 能 力 」 に つ な げ る よ う に 発 表 順 に 板 書 ② ③ ④ Recite MVS 【 pair work】 Describe babies Listen to the CD Re pe at teacher af te r t he 1 st WPM Answer the words 【 pair work】 ⑦ Summarize the passage in Japanese 【 pai r work】 ⑧ Composition ⑨ Exchange ideas 【 group work】 ⑩ 2 nd WPM ⑪ Shadow the CD ⑤ ⑥ ・ WPM 計 測 ・ペアで単語解答 ・答え合わせ ・日本語でまとめ ・「 一 番 偉 大 だ と 思 う 能 力」 作文 ・グループで発表し合う ・ WPM 計 測 ・グループで発表し合う ・発表 ・正しく大きな声で発音ができる ・前回より増加するよう励ます ・指示どおりにペアワー クを積極的に行 っ ているか観察 ・自分の考えを表現するよう励ます ・違う意見があることを実感させる ・ 本 日 の WPM で の 増 加 を 褒 め る ・英語らしく発音させる 活動させる手法: 【ペアワーク】 ①WPM 対決②単語テスト③まとめ 【グループワーク】意見交換 ま と め (3分) ― ・本時のまとめ ・次時の予告 ・本時の振り返り 26 学習指導案 ―平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 外国語・コミュニケーション英語Ⅰ 授業者 日 時 平成 27 年 11 月5日(木) 第5限 教 材 COMET English CommunicationⅠ (数研出版) 単 元 名 寺下 美穂 1 年2組( 標準クラス) 選択Ⅱ 教室 指 導 観 Lesson6 Living as a Carpenter (大工として生きる) この課に出てくる女性は高校卒業後,強い意志で大工職人となっている。その過程には苦労・ 困難があったが,今では自分の職業に誇りを持って働いている。生徒にとって「進路実現」 は大きな岐路である。自分の適性は何か,何が好きなのかなどを意識させ,卒業後の進路へ のひとつの指針となることを願う。 普通科標準クラス 24 名である。学力にばらつきがあり,集中力のない生徒も少なからずい る。日によって授業内の様子は異なるが,時間内にやらなければならない課題を示すと,徐々 に生徒は授業に臨み始める。 「英語でコミュニケーションをとる」ことを目標としている本 科目であるが,いろんな方面からアプローチをして,少しでも目標に近づけるように頑張ら せたい。 集中力を欠く生徒もいるので,いろいろな活動をさせながら,理解につながるように授業展 開を工夫する必要がある。 仮 言語活動において、ペアワークやグループワークを多く採りいれることによって、生徒の英 語に対する学習意欲が高まるであろう。 単元目標 生 徒 観 説 本時の目標 ①職業を表す英語・会話表現の修得 (めあて) ②自分の将来の進路を具体化する。 身に付けさせた 「職業に関する英語表現」What is he/she? ― He/She is a(an) いスキル 本時の工夫 段 階 導 入 ( 8 分 ) 展 開 ( 40分 ) .【C-1】 職業に関するイラストを示す。 学習活動 指導 ○あいさつ ○単語テスト ○日付の確認 指導上の留意点 テストに向けて発音練習を行う。 ゲーム実施後,板書・発音する生 板書されたら,生徒はノートに日 付を書く。 徒を決める。 まずは自分で取り組み,CDで解 職業の種類・英語での言い方を学 答する。→発音する。 ぶ。 ○Warming up 活動させる手法: What is he/she? ― He/She is a(an) . の会話を ペアで練習させる。 ○本文①の学習 内容把握のプリン ト配布 プリントの解答 ( ま と め ○本時のまとめ 2 分 ) CDを聞く。 新出語句を辞書で調べる。 →新出語句の発音 各自プリントの訂正 →発音 時間があれば,ペアで発音練習を 設定時間内にプリント記入をさせ る。 行う。 ○併せて,次時の予告を行う。 27 福祉科 「こころとからだの理解」 学習指導案 1 授業者 黒瀬高等学校 教諭 武智 朋子 2 日 時 平成 27 年 9 月 28 日(月) 第 3 校時 3 クラス 福祉科 第 1 学年 3 組(32 名) 4 場 所 1 年 3 組 教室 5 単元名 (2)生活支援に必要なこころとからだのしくみの理解 イ 移動に関するこころとからだのしくみ 6 単元について (1)単元観 学習指導要領解説福祉編第8節こころとからだの理解において「移動に関するこころとからだのしく み」という小単元は, 「移動の生理的意味,重心の移動やバランス,良肢位,安全・安楽な移動,姿勢・ 体位の保持,歩行の仕組み,筋・骨の強化のしくみなどについて理解させるとともに,骨折,廃用症候 群,褥瘡などの機能の低下や障害が及ぼす移動や身体などへの影響についても理解させる。」としてい る。運動器系についての基礎知識を基に,姿勢や体位と基本的生活行動との関係について理解させたい。 また, 「生活支援技術」でのボディメカニクスを活用した安全・安楽な移動の介助に関する基礎的な知 識や体位変換,車いす,歩行介助等自立に向けた移動の介護の学習内容と連携して,その根拠付けや利 用者の状態に合わせた知識・技術の活用ができるようにさせたい。機能の低下や障害が及ぼす移動や身 体などへの影響について理解させたい。 (2)生徒観 本学級は,男子 6 名・女子 26 名の計 32 名のクラスである。福祉系高校の介護福祉士養成校として 2 期生となる。2 年生から介護福祉士類型と総合福祉類型の2つのコースに分かれて学習をするため,早 い時期から進路の方向性を決定することが必要である。介護福祉士になりたいという意欲の高い生徒も いるが,目的意識がないまま入学した生徒もおり,学習習慣が身についていない生徒が多く,生徒の理 解度や関心・意欲に差がある。1 学期の学習が不十分な生徒 17 人に夏休みに補充を実施した。 介護職員初任者研修を 9 月から開始している。1 学期に高齢者疑似体験や車いす移動,ベッドメーキ ング,入浴介助の校内実習をしたが,体位変換等移動についての学習は今からである。夏季課題で片麻 痺の状態で食事や排泄,更衣などの疑似体験を行った。また,1 年生の 6 月に 2 日間,9 月に 8 日間, 高齢者施設や障害者施設での「介護実習」があった。介護場面を見学し,利用者と関わり,実習記録を 作成し,他職種との連携について学んでいる。 (3)指導観 「移動に関するこころとからだのしくみ」という小単元は,体位変換,安楽な体位の保持,歩行介助 についての基礎的な知識を理解させる上で重要である。専門用語を正確に理解させ,活用できるよう関 心・意欲を高めていきたい。ADLと移動の意義について理解し,体位の名前と特徴を知り,安全・安 楽,安心に移動することができる基本技術の根拠を理解させたい。本時では,知識に支えられた思考力・ 判断力・表現力の育成を図るよう,具体的に生徒の生活体験や夏季課題の疑似体験から考えさせワーク シートに記入・発表等により表現させる。ICFの「活動」としてADLとIADLについて,1 日の 活動を分類させることや一つの活動に着目し考察することにより日常生活の中での運動機能のしくみ 28 を理解させたい。運動機能をアセスメントすることの大切さと,介護者として利用者の状態に合わせた 介護を行う必要性とその視点に気づかせたい。また,介護福祉士や介護職員初任者研修の資格取得に向 けて,専門用語を使用して根拠を考え表現できる能力を身につけさせたい。 7 単元の目標 移動の生理的意味,重心の移動やバランス,良肢位,安全・安楽な移動,姿勢・体位の保持,歩行の 仕組み,筋・骨の強化のしくみなどについて理解させるとともに,骨折,廃用症候群,褥瘡などの機能 の低下や障害が及ぼす移動や身体などへの影響についても理解させる。 8 単元の評価基準 関心・意欲・態度 自立生活を支援するた めに必要なこころとか らだについて,関心を もち,意欲的に学ぼう とする態度が見ら れ る。専門用語を使おう とする。 思考・判断・表現 自立生活を支援するた めの移動に関する介護 実践の根拠を,こころ とからだの知識を活用 して,考え表現するこ とができる。 技能 自立生活を支援するた めに必要な移動に関す るこころとからだにつ いて,専門用語を使用 してまとめることがで きる。 知識・理解 自立生活を支援するた めに必要な移動に関す るこころとからだの基 礎的な知識を身につけ ている。 9 指導と評価の計画(8時間) 次 1 2 3 4 学習内容(時数) 姿勢・体位,基本的体位, 重心と支持基底面積につ いて理解する。 (1時 間) ・重心の移動やバランス の関係・移動の意味と基 本的体位の特徴について 考え,基本肢位と良肢位 について理解する。 (1時 間) ・日常生活動作について 理解し,状態に合わせた 介護の必要性がわかる 本時 (1時間) ・安全な移動,ホディメカニクス の基本原則・安楽につい て理解する。 (1時間) 関 思 技 知 ○ ○ ○ 評 価 評価基準 評価方法 ・姿勢・体位の種類と名 ワークシート 称を理解できる。 観察法 ・重心と支持基底面積に 小テスト ついて理解できる。 ・重心・支持基底面積, 体位の安定と移動の関 係・移動の意味を考える ことができる。 ・基本的体位の特徴を考 え理解できる。 ・基本肢位と良肢位につ いて理解できる。 ・日常生活動作(ADL・ IADL)について身近な行 動から考察できる。 ・生活場面での移動に関 する機能について考察で きる。 ・ホディメカニクスの基本原則を 復習させ,安全な移動, ○ 安楽について考え理解で きる。 29 ワークシート 観察法 小テスト ワークシート 観察法 ワークシート 観察法 小テスト 5 6 ・筋力・骨の強化のしく みと廃用症候群について 理解する。 ・機能の低下や障害の及 ぼす移動や身体などへの 影響,介護実践の根拠が わかる。 (2時間) ・皮膚の構造と機能,褥 瘡について理解する。 (2時間) ○ ○ ・移動に必要な筋力・骨 強化のしくみと廃用症候 群について理解できる。 ・運動器の機能低下や障 害の及ぼす影響について 理解できる。 ・障害の状態に合わせた 介護の必要性と根拠を理 解できる。 ・皮膚の構造と機能,褥 瘡と進度・発生原因と体 位の関係について理解で きる。 ワークシート 観察法 小テスト ワークシート 観察法 小テスト 10 本時の展開 (1)本時の目標 日常生活や生活場面で直接的日常生活動作(ADL)と応用的日常生活動作(IADL)の分類 ができ,動作と運動機能について説明できる。 (2)観点別評価基準 関心・意欲・態度 思考・判断・表現 日常生活動作と移動に関する機 能の関係を基礎知識や体験から 考察できる。自分の考えや感じた こと,気づきを表現できる。 技能 知識・理解 (3)準備物 生徒:教科書 こころとからだの理解(実教出版) 副教材 介護職員初任者研修テキスト(第4分冊) 技術と実践 「こころとからだのしくみと生活支援技術」 (公益財団法人介護労働安定センター) ファイル 教師:ワークシート1・2 (4)学習の展開 ◇指導上の留意点 学習活動 (◆「努力を要する」と判断した 生徒への手立て) 出欠確認(授業道具の確認) 導入 出欠確認 (5 分) 本時の学習目標を確認す ◇本時の学習目標を提示する。 る。 ・ ワ ー クシート1を配付する 1 1日の生活動作を発 1 自分の 1 日の記録(課題)の 展開 記入から日常生活動作はどんな 表し,日常生活動作には (4 0 行為があるかをワークシート1 何があるかを記録し考 に記入させ,発表させる。 分) える。 ・内容をまとめながら板書し経時 的に整理する。 段階 (時間) 評価基準 評価方法 行動観察 ワークシー ト 行動観察 2 直接 的 日常 生活 動 2 ADL・IADL の定義をワークシ 思考・判断・ 小テスト 作・応用的日常生活動作に ート2に記入させ,採点させ暗唱 表現 30 ついて記入,暗唱し確認す させる。 る。 日常生活動作 について考察 し,ワークシ 3 1 日のそれぞれ内容を ADL・ ートに記録・ 3 1日の生活動作の項 IADL の定義を適用して,色分け 発表できる。 目を ADL・IADL に分類し, で区別させ発表させる。 内容を記入・理解する ・発表内容とその根拠を確認し分 類し整理する。 ・身の回りの動作(食事・整容・ 入浴・更衣・排泄など) ・起居動作:寝返り,起き上がり, 座る,立ち上がり,歩く(移動す る) (すべての動作の基本である。 ) ・コミュニケーション(口頭・筆 記など) ・その他の生活関連動作(家事・ 育児・金銭の管理・買い物・住居 思考・判断・ に管理など) 表現 4 食事がどんな行為で 成り立っているか発表し, 4 生活行動を1つ(食事)の 食事に関する 運動機能との関係を考察 ADL・IADL や起居動作や移動の関 動作について 係, 運動機能との関係を考察させ 考察し,ワー する。 理解させる。 クシートに記 ・ワークシート1に食事の際の 録・発表でき ADL・IADL を色分けし,発表させ る。 確認する。 ・食事に関する運動機能について ワークシート1に記入させ理解 思考・判断・ 表現 させる。 「移動する」 「姿勢を変える」 生活場面での 「姿勢を保つ」 「操作する」 運動機能と介 ・食事に関して不自由な動作につ 護の関連につ いて考えさせ,状態に合わせる介 いて気づくこ 護の必要性について説明し気づ とができる。 かせる。 ◆机間巡視し,分からない生徒に は行っていることの指示をする。 ◆夏課題の片麻痺疑似体験を思 い出すよう助言する。 ◆周りの生徒同士で話して考え るよう助言する。 ◆生徒の行う作業を板書する。 31 まとめ 本日の復習し,学習目標を 移動は日常生活動作のすべてに 関係するので,活動の動作を観察 (5分) 確認する。 し, 状態に合わせた介護を行って いく必要がある。 ・他の活動(更衣・排泄・整容等) についても考えてみるように促 す ・ADL・IADL の定義,内容の一部 を質問し答えさせ確認する。 ・ワークシート1に感想等を記入 次時の学習内容を知る。 するよう指示する。(放課後提出 する。) 次時の学習内容を伝える。 32 ワークシー ト 行動観察 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・介護福祉基礎 授業者 日 時 平 成 27 年 11 月 13 日(金) 第 4 限 教 材 安 楽 死 について考える 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 2 年 3組 介 護 福 祉士類型 光橋 昌子 会議室 介 護 福 祉の担い手(介護従事者の倫理) 介護の専門職である介護従事者の役割や職業倫理,サービス利用者のプライバシーの保護,人権尊重の意義 や 重 要 性などについて理解し,介護従事者としての職業観を育成する。 介護福祉士養成校として初年度の生徒 6 名である。介護実習として,1 年次7日間,2 年次前期実習 17 日間, 後期実習 10 日間を終えており,数か所での施設実習経験を経て,利用者や介護の現場の様子を多岐に学ぶ こ と が 出来ている。 介護福祉基礎を 1 年次 2 単位履修済みである。介護の専門職である介護従事者を志望する生徒たちに,介護 従事者の役割や 職業倫理,プライバシーの保護 ,人権尊重の意義や重要性など ,介護従事者として必要な職 業 観 を 育成するために,既習事項を踏まえつつ,発展的な学習を展開させたい。 課題提示学習に おいて,生徒が自分の意見を根 拠を持って表現したり,他者の 意見を整理できるよう,態度 やマナーを含め て指導し,評価することによっ て,相手や目的,場面に合わせ た非言語的なコミュニケーシ ョ ン を 含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 「 日 本 でも安楽死を採用すべきか否か」 自 分 の 考えを表現することができ,反対派の論拠を聞いた上で,再度自身の考えをまとめ,発表出来る。 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 ( 5分) 展 開 ( 40分) 【 C― 2】 他 グ ル ープの論拠を聴き,他者の意見を整理し,自身の考えをまとめ,発表できる 介護従事者を志 望する生徒たちに,正解のない 課題「安楽死」をテーマにディ ベートさせることで,生命倫 理 に つ いて深く考えさせ,自らの考えをまとめ,表現できるようにする。 学習活動 指導 指導上の留意点 本 時 の 授業内容を知る 各 側の考 えを述 べ,反 対側の 考えを 聞き 整理 し , 再 度考えをまとめ発表することを伝える ・ 準 備 物の確認 1 立 論 スピーチを行う (7 分) ・ 肯 定 派の論点を述べる 1肯定派,否定派 ,観客それぞれに必要な準備 を さ せ ,配置につかせる。 2 質 疑 を行う (3 分) ・ 否 定 派が質疑を行う 2 観 客 (古川)に進行を務めさせる。 ・ プ リ ント配布と確認 ・メモを取りながら,反 対 派 の 論拠 を 聞く よ う に促す。 3 立 論 スピーチを行う (7 分) ・ 否 定 派の論点を述べる 4 質 疑 を行う (3 分) ・ 肯 定 派が質疑を行う 5作戦タイム ・ 活 動 さ せる手法 テーマ「安楽死を日本でも導入すべきか否か」についてディベー トを行うことで,相互に考えを伝えあい,情報を共有・整理し,自ら の 考 え をまとめ,表現させていく。 ・最終弁論で伝えたい要 点を整理し,伝えること が 出 来 るよう促す。 (5 分 ) 6 最 終 弁論 (5 分 ) ・肯定派・否定派がそれぞれ反 駁 ス ピ ーチを行う 7 各 自 の考えをまとめる(4 分) ま と め ( 5分) 8 各 自 の考えを述べる (6 分) ・ 観 客 の判断を述べる ・ 肯 定 派の判断を述べる ・ 否 定 派の判断を述べる 本 時 の まとめ 3 ディ ベート 実施 後の自 身の 考えを まと めさ せる。 4 全 員 に,自分の考えを発表させる。 社会的問題につ いて自分で考えること,必要 な情報を得るこ と,他者の考えを聞くことが 大 切 で あることを説明する。 33 ・ プ リ ントを回収する 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・総合コミュニケーション演習 日 時 平成27年11月17日(火) 第5限 教 材 サービス接遇検定受験ガイド(3級) 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (15分) 展 開 (32分) 授業者 池上 千華・段 美幸 2年3組総合福祉類型 2-3HR教室 サービス・接遇実務(専門知識) コミュニケーションや接遇に対する知識を習得し,マナーやコミュニケーション技能を身に つけ,対人支援を行うための自覚と能力を養う。 11月14日に1学期から学習をしてきたサービス接遇検定3級の受験を終えたばかり である。そのため今後どのような学習をするのか把握しきれていない状況がある。 検定受験後初めての授業となるが,上級資格検定取得への意欲を喚起し専門学科の生徒ら しく様々な資格検定にチャレンジさせたい。そのため今後のスケジュールを提示し,意欲的 計画的に取り組ませたい。 課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持って表現したり,他者の意見を整理で きるよう,態度やマナーを含めて指導し,評価することによって,相手や目的,場面に合わ せた非言語的コミュニケーションを含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 今後の予定,上級資格の内容を確認し,取り組もうという気持ちにさせる。 サービス接遇検定の専門知識について知識を深める。 【C-1】 計画的に資格検定に向けて学ぼうとする態度。 感じのよい態度で意見を発表するコミュニケーション力。 答えとその根拠を話し合い,感じのよい態度で発表させる。 学習活動 指導 14日のサービス 接遇検 定 に つ いて振り返る。 問 題 用紙 の 配布 と自 己 採 点 に つ い て伝える。 指導上の留意点 解答 は到着後配布 するので,自 己採点が宿 題に なる ことと,解答 配布時に提出 期限を提示 する こ と を 伝える。 本 時の目標を確認する。 今 後の予定を確認する。 サービス接遇検定 2級の 内 容 を 理解する。 専門知識 についての問題 演習 個 人 で 解く。 班 で 正 解を考える。 発 表 を する。 ワ ー ク シ ート を 見な が ら 確 認 さ せ る。 具体 的な検定内容 と日程を伝え ,積極的に 資格 検 定 に 取り組むよう促す。 ・ ○ × をつけながら解くことを伝える。 ・個人で解くよう指示する。 ・グループで根拠を含めて話 し 合 わ せる。 ・ 班 で 発表させる。 ・ な ぜ その答えになるのか,根拠を求める。 ・正 しい振る舞い で発表をさせ るよう声を かけ る。 活動させる手法 感じのよい態度で,根拠を含めた意見を発表させる。 解答解 説を聞きワーク シ ー ト にまとめる。 ま と め (3分) 次 時 の 予定 を 確認 す る。 語 句 や 解説を確認させる。 今後の日 程と,宿題につい て 再 度 伝える。 34 ワ ー ク シートに記入させる。 問題 の答えを覚え るのではなく ,専門知識 を幅 広 く 知 ることが必要だと伝える。 ・ワークシートをファイルにはせるよう伝える。 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・生活支援技術 授業者 日 時 平成27年11月16日(月) 第3限 教 材 介護職員初任者研修テキスト 第 4 分冊 技術と実践(介護労働安定センター) 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい 1年 3組 黒瀬 香帆里 福祉棟2階 自立に向けた生活支援技術 排泄の介護 排泄の意義や目的について理解させるとともに,安心できる排泄行為を支える介護,プライ バシーの保護や尊厳の保持に配慮した安全で安楽な排泄の介護について理解する。 排泄介助は「汚い」「臭い」「きつい」など3K のイメージを持っている生徒が多く,排泄介 助に対する不安が大きい。しかし,関心のある生徒も多く,真剣に授業に臨む姿が見られる。 介護には一つ一つの根拠がある。気持ちのよい排泄介助についてグループワークを通して議 論し,適切な支援方法を考えさせる。 「なぜそう考えたのか」を根拠に基づいて発表させるこ とで,既習した学習内容を深め,コミュニケーション能力を高めることにつながると考える。 課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持って表現したり,他者の意見を整理で きるよう,態度やマナーを含めて指導し,評価することによって,相手や目的,場面に合わ せた非言語的なコミュニケーションを含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 課題(VTR)から適切な支援方法を考え, 「なぜそう考えたのか」を根拠(排泄を支援する 際の基本原則)に基づいて説明ができる。 自分の意見やグループでまとまった意見を他者へ適切な言葉で表現できる。 【C-2】 スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (10分) 展 開 (30分) グループワークで意見交換し,共に考え,適切な言葉で表現できるよう発表原稿のワークシ ートを活用する。 学習活動 指導 ・ 本 時 の学習目標を確認 ・排泄を支援する際の基本原 則 に つ いて確認 出 欠 確 認(授業道具の確認) ・ 本 時 の学習目標を示す ・排泄 を支援する際の基 本原則に つ い て ,生徒に発表させる。 気持 ちのよい 排泄介助に ついて考 え さ せ る。 1排 泄介助の VTRを見 ながら, 適切 ではない と考えられ る部分を チ ェ ッ クさせる。 気持ちのよい排泄介 助につい て 考 え よう。 ①排泄介助のVTR を見て, 適切ではないと考え られる部 分 を チ ェックする。 指導上の留意点 ワ ー ク シートを配布する。 ワークシートに観察内容・チェック項 目 と そ の理由を記入させる 活動させる手法 ①誤った支援方法から改善点を見つけさせることで,既習した学習内容をより深める。 ②グループワークを通し,自分の意見と他人の意見を整理し,根拠に基づいた支援について, 適切な言葉で表現できるよう,発表原稿のワークシートを活用して,発表させる。 ま と め (10分) ②4つのグループを つくり, 適切でないと考えら れる支援 について,排泄を支 援する4 つの原則に基づいて ,適切な 支援方法について考 察し,発 表する。 ②グ ループワ ークを実施 し,適切 な支 援方法に ついて考え ,発表さ せる。 発 表 の 振り返り,まとめ 発 表 の 振り返り,まとめ 次 回 の 学習内容を知る 次 回 の 学習内容を説明する。 発表原稿のワークシートを配布し,発 表 す る 内容を整理させる。 机間巡視し,分からない生徒にはグル ープ同士で助け合わせる。グループワ ークが進まない班には,答えを言わず ヒ ン トを 伝え な がら ,話 し 合い を 促 す。 35 ワ ー ク シート回収 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・介護福祉基礎 日 時 平成 28 年 1 月 28 日(木) 第 6 限 教 材 介護福祉基礎(実教出版) 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 (めあて) 身に付けさせたい スキル 本時の工夫 段 階 導 入 (10 分) 展 開 (30 分) 授業者 1年3組 渡邊大記 1-3HR教室 介護における安全確保と事故対策 サービス利用者の安全確保の重要性を理解する。 事故を回避するために,サービス利用者とその生活環境に対する観察の重要性,正確な技術や状況 を予測・分析できる能力を習得する必要があることを理解する。 転倒や転落の防止,骨折予防,防火や防災対策など具体的な対策や組織的な対応を理解する。 本学級は,男子 6 名・女子 26 名のクラスである。6 月に 2 日間,9 月に 8 日間の高齢者施 設や障害者施設で介護実習を終えているので,サービス利用者や介護現場を概ねイメージで きる。全体的には福祉科目の学習について興味・関心を示し,授業に積極的に参加できる。 ワークシートに独自に考えや単語をまとめる生徒も増えてきている。しかし,知識を学ぶ座学で は集中が続かず居眠りをする生徒が約 2 割いる。グループやペアワークは,積極的に参加できる が,適切な言葉で周囲に自分の考えなど説明することが難しい生徒が多い。 介護におけるリスクマネジメントの考え方を理解させ,介護場面の事故と予防策の実際や具体的な 手法を理解させる。本時では,一場面の様々な危険に気づき,対策を考えさせる。グループワークで 考えること,考える材料を適宜に与えること,根拠を用いて気づきをわかりやすく説明させることで,危 険に気づくための観察の大切さと対策を理解させるとともに,コミュニケーション能力の向上を図る。 課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持って表現したり,他者の意見を整理で きるよう,態度やマナーを含めて指導し,評価することによって,相手や目的,場面に合わせ た非言語的なコミュニケーションを含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 一介護場面から,サービス利用者の特性を考慮し,様々な危険に気づき,安全のための対策を考え, ワークシートにまとめることができる。 グループワーク等で自分とは異なる考えを聞き,深化させ,それをわかりやすく他者に説明す る力【C-2】 一介護場面の図から,危険に気づかせ,グループワークで思考,まとめさせ,互いに考えを整理 させる。また,タブレットを用いて分かりやすく説明させる。 学習活動 ○ 前 時 の学習内容を振り 返る。 ○ 本 時 の学習目標を確認 する。 ○ 介 護 の一 場 面の 危 険 と そ の 対 策を考える。 ○ 考 え を発表する。 指導 指導上の留意点 ○リスクマネジメントについて振 り 返 ら せる。 ○一場面から危険に気づき,対策 を 考 え ることを伝える。 ○個人で気づいた危険箇所に丸印 ○努力を 要する生徒には,介 護実習の食事 をつけさせ,グループで危険な理 介助場面 を想起させたり,介 助のポイント 由(根拠)と対策をまとめさせる。 の 要 点 を確認させる。 ○ グ ル ープで発表させる。 活動させる手法:グループワークにおいて,既習の知識を活用させながら思考さ せ , そ れを他者にわかりやすく説明(発表)する。 ○ 他 者 の発表をメモさせる。 ○ 介 護 場面 に おい て 想 定 さ れ る リス ク と要 因 を 確 認する。 ○ 学 ん だこ と をワ ー ク シ ー ト に まとめる。 ま と め (5 分) ○ 本 時 のまとめをする。 ○介護場面において想定されるリ スク(転倒・誤嚥・異食・外傷・ 物 の 破 損)を確認する。 ○まとめをワークシートに書かせ る。 ○ 次 回 の学習内容を伝える。 36 ○プロジ ェクターで介護場面 を投影し,説 明 時 に生徒全員に周知できるようにする。 学習指導案 ―平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・こころとからだの理解 授業者 金子 拓二 日 時 平成 27 年 12 月 10 日(木) 第3限 教 材 こころとからだの理解(実教出版) ,こころとからだのしくみ(メヂカルフレンド) 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 2年3組(総合福祉類型) 2-3教室 終末期に関するこころとからだのしくみ 対人援助の職に就く本校生徒にとって,自分の死生観を持つことや,一人ひとりの利用者に 対し,支援する立場としての関わり方が求められる。また死と向き合うことで,最後までど う自分らしくより良く生きるかを考えることができる。対人援助の職に就く者として,利用 者が最後まで尊厳ある生活を送れるよう支援者として何ができるか考えさせたい。 2年生から介護福祉士類型と総合福祉類型に分かれている。総合福祉類型は男子3名・女子 17 名の計 20 名のクラスである。生徒は落ち着いており,集中して授業を聴くことができる。 しかし,終末期の状態の利用者の方の介助をさせていただいたり,利用者の方が亡くなった りする場面には関わっていない。これから授業を通じて,支援者として終末期にある人と関 われるようにしていきたい。 自己の死に対する考えと,他者のとらえ方の違いに気づかせ,様々なとらえ方の違いがある ことに気付かせたい。そのために身近な人が死を宣告され田と仮定し,グループワークで自 己の意見と他者の聴きながら考え方を比較させ,一人ひとり異なることに気付かせたい。 課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持って表現したり,他者の意見を整理で きるよう,態度やマナーを含めて指導し,評価することによって,相手や目的,場面に合わ せた非言語的なコミュニケーションを含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 死と身近な人の死について,他者の様々な意見と比較し,自己の死に対する考えをまとめる ことができる。 本時の目標 (めあて) 身に付けさせた 【C-1】自分の考えを他者に発表できる力 いスキル 本時の工夫 段 階 自分と他者の立場から,死を迎える際の心理の違いに気付かせる。 学習活動 指導 指導上の留意点 導 入 ( 5 分 ) ○ あ い さつ ○ 本 時 の目標 展 開 ( 35分 ) ○事前課題を発表する。 ○発表者の方を向かせ,しっかりと聞か ○具体的にワークシートに(対象とする 身近な人,どう感じるか,どう受け止め せる。 ○身近な人の死が迫った ○対象人物,感情,接し方等の視点で考 る か 等 )記述させる。 と きどうするか考え えさせる。 る。 ・A3用紙にまとめたものを記述させ る。 活動させる手法 各グループで,身近な人に死が迫った場合にどうするか考え発表する。結果を受けて, 自分が余命宣告を受けた時との違いをグループで話し合い発表する。 ○ 班員の意見をまとめ る。 ま と め ( 10 分 ) ・司会,書記,発表者の役割を決める。 ○ 自 分 が余命宣告を受けた場合と他者 が受けた場合の考えの違いを比較する。 ・A3用紙に班で内容を一つ考え,大き ○ 事 前 課題で取り組んだ自分が死を迎 えるときと,他人が死を迎えるときでは な声で発表させる。 立 場 に よって死のとらえ方や考え方が 異 な る ことを考えさせる。 ○死のとらえ方の違いか ら気づいたことをまと める。(5分) 【個人】 ・発表する。 (2分×2 人) ○ 併 せ て,次時の予告を行う。 ○ 本 時 のまとめ 37 学習指導案 平成 27 年度授業研究テーマ:他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築 ― ― 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 福祉・介護福祉基礎 日 時 平成 教 材 介護福祉基礎(実教出版),プリント 単 元 名 単元目標 生 徒 観 指 導 観 仮 説 本時の目標 28 年 1月 授業者 12 日(火) 第 3限 3年 3組 重本恵 教室 介護福祉サービスの概要と連携 介護サービス提供の要介護者に関わる専門職の存在や,連携の必要性・チームケアの目的と意義を理解させる。 生徒は高齢者施設での介護実習において,少人数の専門職ではあるが他職種との連携の場面を実際に見て学んでいる。本 時の授業では,利用者に良いサービスを提供するために,各専門職がどのように連携することが必要か考えさらに学びを 深めたい。 事例を活用し,要介護者の生活を支えていく上で,様 々な専門職がそれぞれどのような役 割を果たしているか再確認し, 多職種間でどのような連携が必要か考えさせ,発表し様々な意見を共有し,理解が深まるような授業を展開していきたい。 課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持 って表現したり,他者の意見を整理 できるよう,態度やマナーを含 めて指導し,評価することによって,相手や目的,場 面に合わせた非言語的なコミュニケ ーションを含めたコミュニケー ション能力が身に付くであろう。 利用者の生活支援において,各専門職間でどのような関わりが必要か考えまとめ,発表することができる。 (めあて) 身に付けさせたい 【C-1】 自分の考えを他者に発表できる力 スキル 本時の工夫 段 階 導 ( 10 分 展 ( 1 つの事例を用いて,利用者の生活課題を解決するために,どんな職種が関わりどんな支援が必要か,介護過程の展開も取 り入れて考えさせる。また,利用者により良いサービ スを提供するためには,多職種間で どのような関わりが必要か考え させる。 入 ) 開 37 分 ) 学習活動 ○本時の 学習目 標と前 の時 間の学習の復習をする。 ○グルー プにな り,グ ルー プ内で役割を決める。 ○Aさん に必要 な生活 支援 は,どの 専門職 が支援 する のかグル ープで 考え意 見を まとめる。 指導 ○本時の学習目 標と前の時 間の 学習の振り返りを行う。 ・プリン トを配布する。 ・グループの説 明をし,グ ルー プになるよう指示する。 ○Aさんに必要な生活支援は, 指導上の留意点 ・ワークシートを配布する。 ・静かに速やかに移動させる。 ・グループの中で必ず全員が自分の意見を発表する。 どの専門職 が支援 するのか 考え させ,意見をまとめさせる。 ○グループごとに発表する。 ○グループごとに発表させる。 ・生徒が発表した専門職の名前 を黒板に掲示する。 活動させる手法 事例を読み,利用者に必要な生活支援はどの専門職が支援していくのかグループで話し合い, 最終的に多職種の連携の必要性について考え,意見を共有しまとめ発表する。 ○各専門 職は お互い にどう 連携する べき か考え ワーク シートに記入する。 ○当てら れた グルー プが発 表する。 ・グループで出てこなかった 意見は板書する。 ○チームケ アの目 的と意義 につ いて少し説明する。 ○各専門職 はお互 いにどう 連携 するべきか 考えワ ークシー トに 記入させる。 ○グループに発表させる。 出た意見を板書し説明する。 本時のまとめ まとめ (3 分) 本時のまとめ 多職種間 でど のよう な関わ 多職種間で どのよ うな関わ りが りが必要か理解する。 必要か板書させる。 38 学習指導案 広島県立黒瀬高等学校 教科・科目 日 時 総合的な学習の時間 平成 28 年 1 月 授業者 28 日(金) 第 2 限 2 年 2 組 三村 勝彦 34 名 本時の目標 1/25 に参加した教育センターでの「次期学習指導要領で求められる「学び」とは何か」についての研修発 (めあて) 表を兼ね,他 校などで実践し検証された,い くつかの教科や難易度,手法の 異なるアクティブラーニングを 本校で実践し た場合,検証結果のような数値 の向上及び生徒の学びの姿勢の 向上を得ることが出来るのか。 仮に数値通り の向上が得られたならば,その 手法等を全教職員で更に深め生 徒の学力向上につなげたい。ま た,向上を得 られないのであるならば,その 原因を解明し,本校に合った学 習方法やカリキュラム,アクテ ィブラーニン グを再考するきっかけとしたい 。また,ジグソー法と知識構成 ジグソー法の違いにも着目して 欲しい。 導 ( 入 3 分) 1 2 挨拶 本時の目標確認 1 折り紙課題(算数分野) 一問目 折り紙の4分の3の3分の2の部分に斜線を引いてください。 二人ペアで作業を用いた展開。 二問目 折り紙の3分の2の4分の3の部分に斜線を引いてください。 二人ペアで作業を用いた展開。 展 開 ( 45 分) 仮 説:建設的相互作用によって解き方の変化の確認が向上する。 確 認:挙手により確認。 ※別紙資料にて,生徒の望ましい変容を説明。 教科の取組み 2 鎌倉仏教とは何か?(日本史分野) 知 識 構 成ジグソー法を用いた展開 展開:別紙資料を参照 本時の工夫 他校で実践され出ている結果を,あえて仮説とし本校生にも同じ変容を求める。 知識構成ジグソーにて,知識の詰め込み,共有,応用を展開する。 ま と め ( 1 まとめ 2 挨拶 2 分) 39 平成27年度 授業研究のまとめ(国語科) 1 教科仮説 「読解や意見発表の場において,他者の考えに触れることを目的としたグループワークを仕組むこと によって,自分の考えや意見を深く考察し,分かりやすく表現できる力が身につくであろう。 」 仮説設定の理由 本校の生徒は深く思考し自身の考えを他者に伝える力が弱く,自身の考えに固執する傾向にあるた め,他者の立場に立って考え,相手の感情を汲み取る力も弱い傾向にある。自分と異なる価値観を認 め理解する能力や,物事に対し主体性に取り組む態度,コミュニケーション力が求められる今,その 礎となる表現力や思考力・判断力のスキルを身に付けさせることが大切であると痛切に感じ,本教科 の仮説として設定した。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 公開研究授業として『先従隗始』 (十八史略)を教材とし,難 解な漢文を考えながら読解することに挑戦させた。故事成語 の意味に繋がる面白さを感じさせることを目的に授業を展開 国語総合 1学年 した。漢文指導に関するルーブリックを作成し,評価の観点 を明確にした。生徒の話し合いを活性化させ,コミュニケー ションスキルを高めることも試みた展開を提案した。 研究授業では小説『山月記』(中島敦)を教材として扱った。 まず個人思考の時間を取り,主人公李徴が友人 袁慘に依頼し た内容とその理由について個々に考えさせた。その際個々に ワークシートを配付して机間巡視をしながら空白のままにな 現代文B 2学年 らないように指示し,グループ討議をする時自分の意見をし っかり持つことで他者の追随に終わらないよう指導した。 その後4~5人のグループで班を編成し,意見交換をさせな がら課題に取り組ませ,班ごとに発表させた。それぞれ個々 の意見を持ち寄る指導をしたためか,班毎の意見交換は活発 になされたように考える。 研究授業では紫式部の『源氏物語』を教材として扱った。ク ラスを6つの班に分け,それぞれの班が割り当てられた部分 の難語句を古語辞典で引き,口語訳をし,それらを板書する 古典A 2学年 という形で進めていった。生徒の作業があった分,ある程度 のメリハリはつくかと思っていたのだが,授業者がしゃべり 過ぎた。時間的な制約もあり,まったく思ったようには進行 せず,「とりあえずやってみた」的な内容となった。 40 3 成果 ○題材が難解な小説であったため,生徒に関心を持ってもらうことが難しかったが,グループでの活 動では生徒達も一生懸命に考え,他者の意見をしっかり聴き又発表しようとする姿勢は見られた。 ○成果としてはほとんど得られなかった感はあるが,今後の可能性の広がりは多少感じることができ た。綿密な計画と繰り返しの必要性を学ぶことはできた。 ○1年生は,少し何回な教材も楽しみながら読解に挑戦していく姿勢が身についてきた。 「考えること が楽しい」と実感できるような日々に繋げたい。 4 今後の課題 ○実習明けの初日ということもあり,前時までの説明に時間を要したため,グループ活動の時間がな かなか確保できなかった。毎時のグループワークは難しいが,スキルを身に付ける為にも与えたテ ーマについて個々で考え,他者と意見交換する授業の必要性を感じる。また,生徒には,そのよう な活動を通して表現力・思考力・判断力のスキルを身に付けていくこと(活動の意味付け)をしっ かり伝える必要があると考える。 ○『源氏物語』冒頭のかなり有名な部分だったので,本来は自力で口語訳をしてみることを目指して いたのだが古語辞典を引けばその部分の口語訳が載っているという現実があり,生徒の力にはあま りならなかった。このクラスではグループ作業を初めて取り入れての進行だったためなかなか要領 を得ず,ドタバタした感もある。この形を継続的に取り入れていくことで学習者も要領をつかみ, もっとすっきりとした形ができあがっていくのではないかと思う。 古語辞典は全員が同じ物を持ち, 使用するようにすれば授業の効率は相当アップすると思われる。 ○コミュニケーションスキルを身につけるためには様々な仕掛けが必要である。来年度に更なるレベ ルアップに繋がるよう,さらにコミュニケーションについて教員が研究しておく必要がある。 41 平成27年度 授業研究のまとめ(地歴・公民科) 1 教科仮説 「単元ごとのテーマにおいて, 「なぜ?」という疑問を持ち,それについて討論したりグループで話し 合ったりするといった協働作業をすることによって,視野を広げると同時に意思決定できるように なるであろう。 」 仮説設定の理由 地歴公民科のさまざまな科目の中で,難解な用語が多々出てくるがそれらをただ覚えるのではなく, 実はそれらは自分たちの生活に大きくかかわっているのだということを意識させたい。そのために, 常に「なぜ?」という疑問を持ち,それについてグループで話し合ったりすることによって,それが 「学び合い」の場になり,そのことから自らの視野が広がったり,自ら調べていったりする生徒が増 えていくのではないかと考え設定した。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 授業の冒頭で新聞記事の中から,自分が興味を抱いたものに ついて切抜きをさせ,紹介させた(毎回) 。その際には必ず自 分の意見を付け加えさせている。 メインテーマとしては 「2015 年国内 10 大ニュースを決定しよ 教養社会 3年 う」というテーマを投げかけ,この年に起きた出来事をあげ, まずは個人で 10 項目挙げ,1~10 位まで順位を付けた。その 後5~6人のグループを作り,グループとしての順位を決定 した。その過程においてはそれぞれの意見をぶつけ合い,そ のニュースの重要度について議論し合う場面が多々見られ た。 東南アジアの多様性を見るために,各国の国名の由来を知る ことで考察させた。 文明の十字路ともよばれるこの地域は,東アジア,南アジ 地理A 3年 ア,西アジアの影響が多くみられ,16 世紀以降からのヨーロ ッパの影響もみられるが,国名の由来や国名の変遷から読み 解くことができた。実際には,生徒に国名を挙げさせ,その 後,ヒントを与えながら由来を考えさせた。 このことによって,多様性が明らかにできたと考えている。 3 成果 (教養社会) ○新聞発表で取り上げるテーマは自由にしているが,学習したことに関連するテーマを選ぶ生徒が多 くなった。 ○授業の感想の中で「今まであまり関心を持っていなかった政治や経済のことが自分たちの生活に大 きくかかわっているということがわかった」 「ニュースを見ていて,これは習ったことだということを 感じるようになり,それについて家族で話す機会も多くなった」等の意見がみられた。 42 (地理A) ○もともと活発な発言をする生徒が多い授業ではあるが,ヒントを与えると活発な意見が多く見ら れたので,発問を工夫することで,主体的な学習に結び付けられるように感じた。 ○今回の授業の内容については,定期試験の問題にも用いてみた。出題に関する予告を行ったとこ ろ,熱心に復習する生徒が多くいたので,考えやすい事例を用いることの重要性を考えることが できた。 4 今後の課題 (教養社会) ○新聞の活用を心掛けているが,より効果的な方法について研究を進めていく必要がある。 ○「18 歳選挙権」の実施が間近となり, 「政治的教養の教育」の充実が求められている昨今,政治 的中立に留意しつつ,その効果的な在り方について模索していくことが大きな課題である。 (地理A) ○わかりやすい事例は,たくさんあるわけではない。そこで,時事問題を適切に用いて,生徒が思 考しやすくするよう,教材研究を進めなければいけない。 ○人々の暮らしなどを扱う人文地理については事例を探しやすい。一方で,地形・気候などを扱う 自然地理については,生徒にはわかりにくいようである。よい事例を考えていく必要を感じてい る。 43 平成27年度 授業研究のまとめ(数学科) 1 教科仮説 「問題を解くときにおいて,複数の生徒で協力して考える時間を設定することによって,協 働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。 」 仮説設定の理由 教員の説明を聞いたときは,理解できたつもりでも,後で確認すると,実はよく理解できて いなったという場合がある。自分一人だけで考えるのではなく,複数の生徒で考え,協働的に 問題を解決しようとする姿勢を身につけさせることによって,理解度を深めさせたいため。 2 取組み 科目 学年 数学演習 3学年 数学Ⅰ 1学年 数学Ⅱ 数学Ⅱ 取組みの具体的内容 最短経路の総数を求める問題において,複数の解き方をジグ ソー法により指導した。それぞれがエキスパートになり責任 感を持たせることで,意欲的に解き方を理解しようとした。 また,元のグループに戻った際,自分が理解した解き方を他 者に説明することで,より一層理解を深めることができた。 正弦定理と余弦定理を用いた三角形の決定問題に取り組ませ る過程で,ジグソー法を用いてグループワークをさせた。ジ グソー法を用いることで, 協同的に課題解決をさせる力を養 うだけでなく,課題解決グループで考えたことを元のグルー プの仲間に伝えることで,数学が苦手な生徒にも役割を与え, 説明する力を養うことができた。 2学年 積分によって,曲線に囲まれた図形の面積が求められること を指導した。面積を求めるとき,図形を描くことの必要性を 理解させるようポイントを置いて指導した。2曲線によって 囲まれた部分の面積の求め方においては,視覚的な理解が深 まるようプリントを用い,生徒に説明させることによって理 解度を確認していった。 2学年 曲線とx軸とで囲まれた図形の面積を求める公式を証明する 過程で, 「長さhを0に近づける」とき,「hに伴って動く,長 さxが何に近づく」のかを複数の生徒で協力して考えさせ,発 表させた。その後,ICT機器を用い,実際に何の値に近づ くか確認させた。 3 成果 問題を解くときに,複数の生徒で協力して考える時間を設けることで,自分の考えを友人に 伝えたり,友人の考えを聞く姿勢が見られ,生徒自身が質問内容を理解できているかどうかを 確認することに有効であった。 4 今後の課題 与えられた課題に対して,多くの生徒が自主的に取り組もうとする姿勢は身についてきたが, より発展的・応用的な課題に対して,積極的に取り組むことはまだできていないので,それが 課題である。 44 平成27年度 授業研究のまとめ(理科) 1 教科仮説 「観察・実験・演習等の場面において,相互教授を意図したグループワークを行うことによっ て, 協働的に問題を解決しようとする姿勢や,そのために必要なスキルが身に付くであろう。」 仮説設定の理由 平成 27 年度の学校全体の研究テーマが「他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築」で あることを鑑み,理科の特色である観察・実験等の場面における協働的なグループ学習を取り 上げた。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 無色透明の未知薬品の同定方法について,グループで話し合 化学 3学年 って考えさせるという取組を行った。この際,生徒が身に着 けるべきスキルが明確になることを狙って,あらかじめ到達 段階を示したルーブリックを作成・配布した。 血液凝固の仕組みについて,各グループで相互教授を行うと 生物基礎 2学年 いう取組を行った。この際,各グループで,実験結果を予想 し,発表させるとともに,実験結果を受けて,なぜそうなっ たかという考察をグループで話し合い,再び発表を行わせた。 気柱の共鳴実験における音叉の振動数の求め方について,グ ループで話し合って考えさせるという取組を行った。この際, 物理基礎 2学年 生徒が手順や必要とするスキルに見通しを持って学習できる ことを意図し,到達段階を示したルーブリックの配布を行っ た。 3 成果 各授業における重要な課題やポイントとなる場面について、生徒同士で教え合いをさせたり, 協力して考えさせることによって,生徒は理解が深まるとともに,協働的に学習するためのコ ミュニケーション能力や問題解決の手法を身につけることができたと考えられる。また,協働 的な学習を行わせるための教授方略として,ルーブリックを用いたパフォーマンス課題の利用 等の知見を得ることが出来た。 4 今後の課題 今後はパフォーマンス課題やルーブリックを用いた授業実践について,様々な科目や単元で の実践事例を積み重ねていきたい。また,協働学習のねらいを明確にし,どのような目的に対 してどのような発問や学習形態が有効であるか検討していきたい。 45 平成27年度 授業研究のまとめ(保健体育科) 1 教科仮説 「運動技能の習得場面において,基本的な動きを生徒同士で指摘し合うことによって, 自分自身の動きを客観的に見る力を養うことができるであろう」 仮説設定の理由 自分自身の動きは,自分の思いと大きくかけ離れている場合も多く,客観的に観察すること が求められる。しかしながら,VTR 等の機器を常時セッティングすることは困難なため,他 者の意見や指摘は重要な情報となる。指摘する側もされる側も一定程度の知識は必要である が,まずは自分が感じたことを指摘できるよう取組んでいきたい。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 柔道における様々な動きを準備運動の中で体験するととも に,受け身の重要性を理解して正確に受け身をとることがで きるようになることを目標に展開した。また,3~4 人のグル 体育 1年 ープでお互いの動きを観察し,良い点と悪い点を指摘し合う ことにより,自分の動きを客観的に認識できる場面を設定し た。 チームのダンスを完成させるため,①各自の考えた動きを必 体育 1年 ず取り入れること,②仲間の身体表現の良さや違いを肯定的 に評価するコミュニケーションを取ることを課題とした。 3 成果 ○右手・右肩・左脚等,多くの部位を指し示すことで理解を深めようと試みたが,逆に混乱する生 徒もいた。しかしながら, お互いの動きを確認する場面では少なからず指摘し合う場面も見られ, そのことにより,自分の動きについて理解できた部分があったのではないかと思われる。 ○各自の作ったパートの振り返りとともに,仲間に対するアイディアを出し合うことで,各自が考 えた基本的な動きに工夫が加わり,それらを互いに教え合う中で,仲間との連帯感を高め楽しさ や喜びが味わえたのではないかと思われる。 4 今後の課題 ○「◇◇◇を注目してみてみよう」等,見る視点を焦点化することでより観察や指摘がしやすくな るのではないかと考える。 46 平成27年度 授業研究(アクティブ・ラーニング) 1 教科仮説 「他校での実践を本校で行うことで,本校に合った授業の有り方が見えてくるであろう。 」 仮説設定の理由 他校などで実践し検証された,いくつかの教科や難易度,手法の異なるアクティブ・ラーニング を本校で実践した場合,検証結果のような数値の向上及び生徒の学びの姿勢の向上を得ることが出 来るのか。仮に数値通りの向上が得られたならば,その手法等を全教職員で更に深め生徒の学力向 上につなげたい。また,向上を得られないのであるならば,その原因を解明し,本校に合った学習 方法やカリキュラム,アクティブ・ラーニングを再考するきっかけとしたい。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 ペアラーニングでは算数分野になるであろう,折り紙を使っ て解答に行きつくまでの過程を学習した。一人で行う場合と, ペアで行う場合の「気付き」の差を検証した。 知識構成型ジグソー法では ①教員が学習内容に関する問い(課題)を設定する ②授業の柱となる問い(課題)の答えを出すための部品とな る資料を準備する, ペアラーニング 知識構成型ジグ ソー法 ③同じ資料を読み,学習するグループを作り,他のグループ 2 学年 の人に説明する活動(エキスパート活動)に取り組む ④異なる資料を読み,学習した生徒を1人ずつ組み合わせて, 新しいグループをつくり,担当した資料を互いに説明し合い, 最初の問い(課題)に対する答えを出す活動(ジグソー活動) に取り組む ⑤資料をまとめて答えが出たら,クラス全体に発表し,互い の答えとその根拠を検討する活動に取り組む(クロストーク 活動)という流れで展開する。 3 成果 一番の成果は二つの手法を使った授業に生徒が喜んで参加してくれたことである。そして,教師 自身が普段の授業を見直すきっかけになったことである。本校の生徒に対して「学ぶって面白い」 と思わせるかはとても難しく,重要なキーワードである。たんに課題を与え消化させる学習法では 限界の時期に来ている。自身の向上のために出来ないことを出来るようにする面白さを体験させる 授業が今後は求められると考える。そういった体験の積み重ねが,生涯学び続ける姿勢の構築にな るであろう。そういった意味で今回の生徒の学びの姿は今後への展望へとつながった。 47 4 今後の課題 大きく二点ある。まず一点目は今後どのような形でアクティブ・ラーニングを取り入れるか。全 ての授業で行うことは難しく, 時期や単元を見定めて効率の上がる形で取り入れることが望ましい。 そういった議論を行わなければならない。 二点目は基礎学力の向上である。全ての学習の根幹にある基礎的な学力をより向上させることが 必要である。アクティブ・ラーニングでは資料の読み取りやコミュニケーションなど基礎学力を多 く必要とするのでそれらも並行して向上させなければならない。 48 平成27年度 授業研究のまとめ(芸術科) 1 教科仮説 「作品や演奏による表現,創作や鑑賞の場面において,生徒同士が心を通わせながら,協働的に 学習を進めることによって,他者の思いや意図を捉えて,多様な感性を高めることができるであ ろう。」 仮説設定の理由 学習活動の中で,生徒が選択する余地を残し,出来る限り協働的に取組めるような余白のある 題材設定をすることにより,感動体験が得られるであろうと考えた。ワークシートを活用し,練 習のポイントを絞り,意見交換の際に共通認識が得られるよう配慮した。また,アイコンタクト を交わしたり,お互いの声のトーンを配慮したり,安心感の持てる距離感,配置,空間にこだわ ることで,生徒たちが落ち着いて取組めると考えた。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 ピアノ連弾曲「ジングルベル」に取組んだ。連弾曲の構成に ついて理解し,各自で演奏するパートや部分を決めて練習し た。FDur(へ長調)の音階最初の 5 音を指番号通りに正確に 弾くことから始めた。Bフラットの位置で薬指 4 番を使用す 音楽研究 3年 るのが難しい生徒もいた。リズムを的確に演奏するのも難し かったようである。セカンドパート担当者には,伴奏法の技 術を伝授した。バスラインの重要性や,音楽を特徴付けるリ ズムの演奏の仕方,旋律とのバランス,プリモパートを支え るための音の聴きどころ等,時々教員が演奏に加わりながら 説明した。 ハンドベルを使用して「星に願いを」に取組んだ。教科書 に掲載しているこの楽曲は,ディズニーのアニメ映画「ピノ キオ」で親しまれ,ベルのハーモニーも楽しめる。今回はワ ークしシートに活動の流れを提示して,なるべく教員主導に 音楽Ⅱ 2年 ならないように配慮した。これまでの吹奏楽部の指導の経験 を基に,アンサンブルの技法と理論を取り入れた。 《生徒が合 図をすること。できない箇所をどうやったらできるか考えさ せること。決してあきらめないこと。》生徒たちは,これらを 踏まえて,粘り強く練習することができた。 3 成果 音楽研究のピアノ連弾では,保育士養成の大学に進路決定した生徒が中心となって,演奏の完成度 を高めることができた。連弾曲は,音域が広く,伴奏と旋律の絡み合いの面白さや,和音の厚みが増 し, 演奏していて豪華な雰囲気を味わえるという魅力がある。 こうした演奏上の効果を意識しながら, 生徒たちがお互いに話し合いながら工夫する学習展開を達成することができた。 音楽Ⅱのハンドベルの演奏の取組みでは,各自が使用するハンドベルの間違いに気づく場面や,練 習範囲を決めて全員で音の確認をする様子が伺えた。この授業では,楽器の準備を静かに整然とこな し,楽譜に書かれた音楽用語の質問に対しても,迅速に教科書で調べる活動場面がとても良い印象を 残した。 49 4 今後の課題 今回の音楽研究や音楽Ⅱの授業は,10 名以下の少人数であった。ここでは,一人が必ず一つの楽器 を担当することが可能であり,生徒同士コミュニケーションを図りやすい形態で,活発に活動する様 子が見られた。そして,授業ごとの記録シートや単元後の自己評価においては,満足感や達成感を得 たと高く評価する生徒の多くが,少人数クラスであるという結果がある。また,生徒の興味や経験, 技能の幅があり,その実情に合わせて工夫を凝らしているものの,個々に対応する時間が限られてい ことが課題である。20 名以上の受講生徒へもきめ細やかな対応と活性化できる授業を発展させたい。 50 平成27年度 授業研究のまとめ(外国語科) 1 教科仮説 「言語活動において、ペアワークやグループワークを多く採りいれることによって、生徒の英語 に対する学習意欲が高まるであろう。 」 仮説設定の理由 学習形態としてペア学習やグループ学習の形態を採用し,生徒が他の生徒の考えやパフォーマ ンスに触れる機会を増やすことによって生徒の学習意欲を高め,ひいては「読む」 「聞く」 「話す」 「書く」といった所謂四技能の習熟度も高めることができるのではないかと考えた。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 ワークシートを使って本時の学習内容のポイントを理解させ 基礎英語 1学年 練習問題を解かせた。その後,音読・暗唱練習用のプリント を使ってペアで練習させ,学習内容の定着を図った。 例えば,授業者対全体の音読では,自分が読まなくても,な コミュニケーシ ョン英語Ⅰ んとかなるだろうという怠惰心から,練習しない生徒も見受 1学年 けられるが,ペア学習になると,強制力が働き音読の声も大 きくなる。また,読めない語をペアに聞くなど,主体的な動 きもみられる。 教科書本文の内容理解の後に,ペアによる音読活動の時間を コミュニケーシ ョン英語Ⅱ 2学年 多く確保した。生徒の集中力が持続するように活動の方法に 変化を付けたり,活動の難易度を徐々に高めるように工夫し, 最終的には生徒が教科書を暗唱するまでになった。 内容理解後,最も大切な英文をアルファベットシートによる コミュニケーシ ョン英語Ⅲ 3学年 暗記でペアワークをさせた。 英文による題材の読解後,自分の考えを英語で表現させ,4 人グループで発表し合った。 3 成果 ○ 基礎英語 生徒の自己評価の結果からも,学習した英文をペア等で音読・暗唱練習させることにより,学 習内容の定着を図ることはできたと思われる。 ○ コミュニケーション英語Ⅰ 個では,消極的な学習活動をしている生徒たちも,ペアには尋ねやすいのだろう。不明箇所も ペアに確認し理解している。また,自分が学習活動を行わないとペアに迷惑をかけてしまうとい う責任感が発生し,周囲を見ながらでもペアとの活動を成立させようする。 ○ コミュニケーション英語Ⅱ ペア活動を採りいれることによって生徒に責任感が生まれ,英語が得意な生徒が苦手な生徒に アドバイスをするなど,より主体的に活動に取り組む姿が見られた。学年末に行ったアンケート 51 においても,ペアにより音読・暗唱活動に関して大多数の生徒が「積極的に取り組めた」と回答 した。 ○ コミュニケーション英語Ⅲ 平坦な音読暗唱活動ではなく,本時は文章構成を理解した上での重要と思われる英文として暗 唱することができた。一つの題材からも,異なる意見が発生することを英語で実感し,共有する ことができた。 4 今後の課題 ○ 基礎英語 すべてを授業の中だけで完結させようとすると時間的に無理が生じるので,予習を前提とした 授業が行えるようにワークシートを工夫し,もっとペアワーク等の活動を行う時間を確保する必 要がある。 ○ コミュニケーション英語Ⅰ ペア活動を音読等の練習だけではなく,一人ではなく二人だからこそできうるもっと生産性の あることに利用していきたい。 ○ コミュニケーション英語Ⅱ 生徒の中には,若干ではあるがペアによる活動に抵抗感を表明する者もいた。 「自分のペースで 覚えたいから」というのが主な理由であった。今年度は主に活動内容が音読に限られていたこと も一因であると考える。今後,より活動の中身を検討していく必要がある。 ○ コミュニケーション英語Ⅲ 単なる音声としての記憶の再生ではなく,同時に内容理解をしながら,考えながらのリプロダ クションを目指していきたい。 52 平成27年度 授業研究のまとめ(福祉科) 1 教科仮説 「課題提示学習において,生徒が自分の意見を根拠を持って表現したり,他者の意見を整理でき るよう,態度やマナーを含めて指導し,評価することによって,相手や目的,場面に合わせた非 言語的なコミュニケーションを含めたコミュニケーション能力が身につくであろう。 」 仮説設定の理由 対人援助をする上でコミュニケーション能力は重要である。相手や目的,場面に合わせたコミ ュニケーショを図るためには,基本的な知識は技術を実践したり物事を根拠付けして適切な判断 を行うことも重要である。生徒に非言語的なコミュニケーションを含めたコミュニケーション能 力を身につけさせるため,課題提示学習を行い実習・演習・事例学習を授業に取り入れて,適切 な語句を使用し表現させるよう指導することで, コミュニケーション能力が向上するようになる。 2 取組み 科目 学年 取組みの具体的内容 「からだのしくみの理解(移動に関するこころとからだのしくみ) 」 1 日の行動を調べ,発表させ生徒に文章での表現を促す。その後,日常 生活動作を取り上げ専門用語を使う様開設しながらワークシートにまとめ こころとから だの理解 る活動をする。聞くだけにならないようグループの発表を記録・まとめさ 1年 せることによって,生徒の言語活動を促した。 身近な日常生活での動作についてADLとIADLの違いを考えさせ分 類させた。夏課題の麻痺の疑似体験や移動を思い出させて,より興味・関 心を持たせ,根拠を持って利用者の状態に対し必要な介護を行うことの大 切さを説明しワークシートに記入させた。 「排泄の介護」 自ら作成したVTR(間違った排泄介助の場面)を用いて, 『排泄を支援 する際の基本原則』に基づいた適切な支援方法を考えさせた。また,グル 生活支援技術 1 年 ープワークを通して,自分の意見と他人の意見を整理し, 「なぜそう考えた のか」を根拠に基づいて発表させた。自分の意見が言えない生徒や発表を 苦手とする生徒が多いため,発表原稿のワークシートを用いて適切な言葉 で表現をさせ,介護の専門職として必要なコミュニケーション能力も高め ていけるように指導した。 「介護における安全確保と事故対策」 介護場面の描かれた図から様々な危険に気づかせ対策を考えさせた。介 護現場実習の場面を想起させるなど考える材料を適切に提示し,グループ 介護福祉基礎 1年 ワークで協働し考えさせ,気づきを根拠と共に他者にわかるように発表さ せコミュニケーション能力の向上を図る取り組みを行った。発表時にタブ レットを用いて視覚的にも理解できるよう分かりやすく説明させた。 その後,介護場面の図の一部を取り上げ,施設としてどう対策をするべ きか,グループで検討させ発表させ,危険に気づくための観察の大切さと 53 対策を理解させるとともに,介護におけるリスクマネジメントの考え方を 理解させた。 「介護における連携」 脳梗塞による半身麻痺のある高齢者の在宅事例を取りあげ,生活の中で どのような支援が必要であるか考えさせた。グル―プワークを主体とし, 介護福祉基礎 3 年 生徒がそれぞれの意見を検討し意見の共有化を図った。その後,必要な支 援をどの専門職が支援するのか各グループで考えさせ,根拠を述べて発表 を行った。 3 成果 生徒に各授業で単元や本時の課題を明確にし学習させた。個別に課題に取り組み考えさせ記録した 上でグループワークに入り,自分の意見と他人の意見を整理し「なぜそう考えたのか」根拠に基づい てまとめ発表させるなど,生徒の言語活動だけでなく問題解決学習・思考活動も促すことができた。 ワークシートに工夫も加え,また,VTRを自主作成したりタブレットを用いたり,事例学習や間違 い探しを行わせることにより興味・関心を持たせるよう工夫した。ワークシートの記録は必ず提出さ せているが,記録指導(特にできていない生徒は個別指導による再提出をさせる)により学年が上が るにつれ徐々に適切な記録ができるようになっている。これらの取り組みにより,ほとんどの生徒が 適切な言葉づかいで自分の気持ちや考えを表現でき,発表する態度・聞く態度でも相手や目的場面に 合わせた適切な態度ができ,自分の気持ちや他者の意見を整理し記録することができるようになった。 科目「コミュニケーション技術」 「介護実習」においても,コミュニケーション能力の向上に取り組 み,実技テストを行っている。生徒は追試を行いほぼ全員合格している。 福祉科 1 年生の 12 月,自己評価でコミュニケーション能力(他者とうまく関わることができる)に ついて向上したとする生徒が 51.6%で, 「コミュニケーションを取ることが苦手でなくなった。自分か ら進んで話しができるようになった。積極的に話しかけることができるようになった色々な人と関わ りその人の良さを見つけることができた多くの方と関わり接し方を理解した自分の発言で相手がどの ように思うか知ることができた。周りのことを考えて行動している。困っている人に声かけができた。 相手の不快に思うことはしないと考えられた。」と感想がある。課題発見・解決力については 38.7%, 思考力・判断力・表現力については 48.4%の生徒が向上したと答えている。 4 今後の課題 対人援助をする上で相手や目的,場面に合わせたコミュニケーショを図るためには,生徒に非言語 的なコミュニケーションを含めたコミュニケーションスキルを日常的にすべての場面において身につ けさせる必要がある。基本的な知識は技術を実践し,物事を根拠付けして適切な判断を行うことも重 要である。 さらに学力をつけ,目的意識を持って主体的に学ぶ姿勢を身につけさせたい。授業規律や協働的態 度を育成し,講義・演習・実習・日常生活等がつながる学びとなるよう検討し実践したい。 54 第2章 研究報告の部 平成27年度生徒指導実践指定校と し て の 取 り 組 み 1 前年度の状況を踏まえた数量的な分析について 暴力行為 いじめ 件数 (件) H 23 年 度( 年 認知件数 (件) 特別な指導 長期欠席 中途退学 件 数 (件) 人 数 (人) 人 数 (人) 間 ) 5 2 83 7 18 H 23 年 度 ( 4~ 12 月 ) 4 2 73 4 3 H 24 年 度 ( 4~ 12 月 ) 3 3 55 3 1 H 25 年 度 ( 4~ 12 月 ) 3 0 56 10 4 H 26 年 度 ( 4~ 12 月 ) 3 0 47 5 6 H 27 年 度 ( 4~ 12 月 ) 0 1 39 4 5 2 取り組み内容 (1) 生徒指導体制の確立について 生徒指導規定を根拠とした,組織的な生徒指導体制を確立している。今年度は特にマニュ アルの徹底化を図った。4 月に規程に基づいたマニュアルを配布し,全ての教職員がブレの ない生徒指導を実践できるように取り組んだ。その結果,指導に対する不信感,不満などで のトラブルは起こらなかった。また,全教職員の協力を得て,個に応じた弾力的な生徒指導 も行い,組織的に綿密な指導を行っているため,問題行動が減少した。 (2) 中高連携の推進について 入学前に近隣の出身中学校を訪問し,個々の生徒の家庭状況などの実態を把握している。 遠方の出身中学校とは十分な連携がとれていないという課題もあるが,入学後の生徒の指導 に大変役立っている。 (3) 教育相談体制の確立について 月一回のスクールカウンセラーの活用を促した。 特別支援教育推進委員会を中心に,発達障害等で支援が必要な生徒の個別の指導計画を作 成し,支援を行ってきた,全教職員に学年会や職員会議を通じて徹底し,指導方法を一貫さ せた。支援が必要な生徒の成長過程を見極めながら,今後も個に応じた支援を行っていきた い。 (4) 全校集会での考える指導の徹底について 授業規律が確保されていない。廊下のスイッチの破損。交通ルールの遵守やマナーが守ら れていない,等があった場合には速やかに全校集会を開催した。 「ダメ」を連呼するのでは く,どの様な姿が求められ,社会に受け入れられるのか,賞賛に繋がり,自己肯定感を向上 させることに繋がるのかを説いた。 (5) 学習指導の充実について 基礎的な学習能力を定着させるために,進路指導部が中心となり補習や「プリントビュッ フェ」と呼ばれる,プリントによる自主学習,全員模試など新しい取り組みを行った。また, 「アクティブラーニング」の研修に積極的に参加し,その手法を校内に持ち帰り,黒瀬高校 の特色に合った方法を各教科で研究し実践した。 そういった地道な取り組みは,学力向上のみならず,低学力による転学や学校離れを防ぐ要 因となった。 55 (6) 生徒の自主的,主体的な取組の活性化 今年度の学校の落ち着きは「黒高レンジャー」の活躍に尽きる。活動は挨拶,美化,花や 地域でのボランティア,掲示,国旗校旗の掲揚など様々な分野での仕事を生徒が主体となり, 企画,運営,振り返りを行った。自身の存在価値を高める生徒や,交流の場を見つけた生徒, 共働によって生徒の心の肯定的変化が至る所で見られた。 参加していない生徒も,校内の変化は感じることが出来たため,学校全体の雰囲気が落ち 着き,殺伐とした空気感は無くなった。 3 課 題 (1)転退学者について 本校へ入学する生徒には,本意入学者も不本意入学者も居るのが実態である。特に不本 意入学した生徒には,高校で行う学習内容や規則といったものを,受け入れる姿勢に乏し い。また,そのような姿勢で臨む学校生活では,友達との心の行き違いや教師との行き違 いが生じる可能性が高い。本意で入学した生徒でも学力の伸び悩みや,高校生活と自身の 考えや希望がかけ離れていて学校から足が遠のくケースもある。いずれにしても,個人面 談や声掛けを行う,授業やその他の学校生活での成功体験を味わせる,といった工夫を凝 らし,転退学者の減少に努めたい。 (2)授業規律から質の確保への変換 全ての授業においてほぼ規律が守られ静かで安全な学びの場が確保できているように なったと感じる。 「実践指定校でこの現状になったから良し。」ではなく,ここから,生徒 の「学びの意識」を向上させるような工夫を凝らし,生涯にわたって学ぶ姿勢を育成しな くてはならない。 (3)生徒の自己肯定感について 多くの生徒に対して言えることだが,成功体験が少ない。自分に対しての自信がなく, 努力をすることではなく,そのことが失敗し自身が傷つくことを恐れている。そのため, 努力をした後に得られる,達成感や満足感を得ることは出来ない。 進路指導やキャリア教育を行う時に,将来に対するビジョンが描けない。このことは, 学校生活を送っていく上で最大のネックになっている。 4 課題と育てたい生徒像から来年度の取り組みを考える。 本校の掲げる育てたい生徒像は, 「志と目標を高く持ち,主体的に学び,自ら行動する生徒」で ある。 自ら行動する生徒の育成は,特に取り組み(6)に示したように,かなりの成果が得られている と実感する。本校は近年から振り返ると非常に落ち着いた。本当の意味で志を高く持ち,自ら学ぶ 生徒の育成が実践段階に入ってくる。そのためにも,本年度実施した,朝のSHRでの約束事を守 り,落ち着いた一日をスタートさせる取組は更に磨きをかけて継続したい。更には個に応じた進路 実現に向けてのチューター制度も充実させ,より高い進路実現を目指させたい。 そして,生徒の自己肯定感を身につけさせる取り組みとして,生徒指導の三機能を活かした授業 を展開することが大切と考えられる。大学の授業内容や受験方法が変化していく昨今,高校での授 業のあり方が見直されている。本県でも「学びの変革 アクションプラン」と銘打って授業改革が なされている。アクティブラーニングの研究や補習のあり方などを考え,生徒の学ぶ意欲を掻き立 てていけるように教師も授業力の向上に努めなくてはならない。 また,問題行動を起こしてしまった生徒への対応も現状の指導方法を再考し,各生徒に応じた更 生プログラムを考え,問題行動の繰り返しが起こらないような工夫が必要である。これは,問題行 動だけでなく,遅刻を繰り返す生徒や理由のない欠席を繰り返す生徒への指導にも同様のことが言 える。 学校が落ち着き,次のステップを模索する次年度はある意味で,将来の黒瀬高校のあり方の核を 考える年度になるであろう。各分掌が連携を密にしていくことがより重要である。 56 平成 27 年度果敢に挑戦する児童・生徒への支援を受けての取組報告 ~黒高レンジャーの活動~ はじめに 平成 26 年度,生徒会からの発案を元に,生徒の自己有用感を高め,人間関係を築く力,社会に参 画する態度,自治的能力を育成することを目的にスタートしていた「黒高レンジャー」の活動は, 平成 27 年度広島県教育委員会「果敢に挑戦する児童・生徒への支援」事業の決定を受けたことによ り,その活動の幅を広げることができた。地域の理解を得ながら様々なことにチャレンジしてきた 本校生徒の取組について,次のようにまとめ活動報告とする。 1 黒高レンジャーのはじまり 平成 26 年度の生徒会執行部は,体育祭や文化祭,クラスマッチ等の行事をするだけの生徒会では おもしろくない, 「自分たちにできることを見つけて,学校のためになること,人の役に立つ事,何 でもいいからやってみよう。 」という思いを持っていた。話し合いを重ねる中で,依頼された「ボラ ンティア活動」に参加するだけではなく,校内校外を問わず自分たちができることに主体的に取り 組む,という発想から「挨拶運動」 「旗の掲揚」 「美化活動」など校内での活動に目を向けた「黒高 レンジャー」が誕生した。活動内容を細分化し,各代表を生徒会執行部が担当する形で全校生徒に 参加を呼びかけたところ,全体の1/3,約 100 名の生徒が何らかの「レンジャー」に名を連ね「黒 高レンジャー」がスタートした。また平成 27 年度は生徒会の同好会として承認され,活動のために 複数の顧問が支援する体制ができた。 2 活動計画書 「果敢に挑戦する児童・生徒への支援」を受けるため具体的な活動内容を検討し,広島県教育委 員会に「資料1」 「資料2」を提出した。活動の評価は事前事後のアンケート調査等により, 「ボラ ンティアに興味関心を持つ生徒の割合を 30%以上高める。」ことと「普通科生徒の校外でのボラン ティア参加の割合を前年度の2倍にし,参加した生徒の満足度を 100%にする。」こととした。また 黒高レンジャーの活動は「旗」 「挨拶」 「花」 「美化」 「掲示板」 「地域」の6つに渡っており,年間を 通して計画的に活動できるよう,レンジャーごとの活動計画を作成した。 3 第1回ボランティアアンケートの実施 年度当初,全校生徒を対象にボランティアについてのアンケート調査を実施した。【平成 27 年度 第1回ボランティアアンケート「資料3」「資料4」 】これにより,生徒のボランティアに対する意 識を知り,学校内外で生徒が取り組んでいる,また取り組みたいと考えている活動を把握するとと もに,より生徒のニーズにあったボランティアの情報を提供したり,ボランティア学習のための講 演会の内容を検討することができた。 4 各レンジャーの取組 (1) 旗レンジャー 国旗・校旗の掲揚降納を1年間,曜日ごとに担当し取り組んだ。1年間をとおして活動し, 責任を持って続けることの大切さを学んだ。 (2) 挨拶レンジャー 57 生徒会執行部(毎月1週目)と部活動(毎月2週目)が行っていた挨拶運動に加わり,3週 目と4週目を担当することで,年間を通した正門前挨拶運動が実現した。 「挨拶をすることで 気持ち良く授業に臨める。 」とか「黒瀬高校の挨拶が一番良い,と言われるようになりたい。」 等の前向きな感想が多く出た。 (3)花レンジャー 1年間を通して校内を花いっぱいにすることを目標に,季節に合った花を植え,それらを管 理することを活動の中心とした。週1回の活動を基本に,毎日の水やりや長期休業中の管理を 分担して行った。また本校福祉科が連携している地域のボランティアグループの指導を仰ぎ, 朝顔とゴーヤの「緑のカーテン作り」にも挑戦した。多くの生徒が「達成感があり,やりがい を感じる。」 「楽しい。」という感想を述べ,来校者に褒めていただいた言葉を伝えることで,更 に積極的に取り組もうとする姿勢が見られた。 (4) 美化レンジャー 毎週1回の活動日に,掃除をする場所を話し合い,校内外の美化活動を行った。また早朝に, 玄関前や正門前の掃除を行った。やりがいを感じ,積極的に美化に取り組む楽しさを味わい, 「もっと学校をきれいにしたい。 」という意欲的な態度が育った。 (5) 掲示板レンジャー 保健室前の掲示板に生徒会の連絡や行事前のPR,ボランティアの情報等を掲示し,生徒会 と連携した自治活動の啓発に貢献した。人前に出ることが苦手な生徒も取り組める活動である。 (6) 地域レンジャー 社会福祉協議会他,地域から依頼があったボランティアへの参加,東広島市スポーツボラン ティアへの登録,地域の保育所での絵本の読み聞かせ等を行った。主催団体へお礼の手紙を送 るとともに,事後アンケートを同封し,活動の評価をしていただいた。評価項目は「挨拶」 「言 葉使い・敬語」 「礼儀・マナー」 「服装・身だしなみ」 「積極性」 「元気」 「協調性」 「理解力」 「コ ミュニケ―ション力」の9つで,概ねよい評価が返ってきた。その中で1件でも「あまり良く ない」という評価があったのは「言葉使い」 「元気」 「コミュニケーション力」の3つであった。 【ボランティア主催者による生徒の評価「資料5」 】 また参加した生徒も毎回活動を振り返り,自己評価を行った。 評価項目は次の5つである。 ・集合時間・服装等,ルールを守ることができた。 ・スタッフの指示を理解し,自分の役割を最後までしっかり果たすことができた。 ・学校外の人たちともコミュニケーションを取ることができた。 ・このボランティアに参加してよかった。 ・次回のボランティアにも積極的に参加したい。 「学校外の人たちとコミュニケーションを取ることができた。 」という項目がやや低い結果と なったが, 「参加してよかった。次も参加したい。」という回答は100%であった。 【ボラン ティア参加生徒による自己評価「資料6」 】 <参加した活動> ・第9回広島県障害者陸上競技大会(H27.5.17) ・第15回広島県障害者フライングディスク競技大会(H27.5.31) ・サタデー!外で!遊ぼうDAY!(H27.6.27/28.1.23) 58 ・中黒瀬保育所絵本の読み聞かせ(H27.7.24/H27.12.24) ・賀茂医療センター夏祭り(H27.7.23) ・夏休み子ども向け福祉体験学習(H27.8.4・5) ・第4回東広島市長杯車いすテニス選手権大会(H27.8.30) ・わかば療育園運動会(H27.9.26・27) ・遊びリンピック in ひろしまフードフェスティバル(H27.10.17・18) ・ときわ台ホームコーラス大会補助(H27.11.8) ・障がい者スポーツ体験会(H27.11.8) ・作って遊ぼう!パットンボ(H27.11.8) ・赤い羽根共同募金(H27.10.4) ・みんなの音楽祭 in くろせ(H27.12.13) ・きんさい家クリスマス会(H27.12.19) ・きんさい家新年会(H28.1.16) ・きんさい家もちつき大会(H28.2.20) 5 取組の発表 6月の文化祭で,レンジャー別に活動内容をまとめた展示発表を行った。昨年度も文化祭で発表 しており,今後も黒高レンジャーの発表の場を文化祭に位置づけ, 発表方法を工夫することにより, 生徒の興味・関心を高め,活動を発展させていきたい。その他校内では,1年間頑張って活動した, と自己評価した生徒の代表を全校生徒の前で表彰し, 「レンジャーバッジ」を記念品として渡した。 2月には代表の生徒が校内の「進路発表会・成果報告会」で活動報告を行った。また校外では,東 広島市社会福祉協議会から「第7回『社協のつどい』わが町の福祉教育~高校編~」への展示発表 や,社会福祉協議会主催の「学生ボランティア研修・交流会」において,代表生徒が活動報告を行 う機会をいただいた。大学生に交じって一般の方を前に発表する貴重な体験は, 「黒高レンジャー」 の活動を地域へ紹介するだけではなく,生徒の意識を向上させた。 6 ボランティア養成セミナーへの参加 9月に,国立江田島青少年交流の家で行われた「体験活動ボランティア養成セミナー」へ7名の 生徒が参加した。今後「黒高レンジャー」のリーダーとして活躍してくれる生徒を育成することが 目的であるため, 1・2年生で積極的にレンジャーの活動に取り組む生徒の中から希望者を募った。 1泊2日の研修であったが,他の参加者は大学生であり,その中で多くの刺激を受け,事後の感想 から,ボランティアに関する意識が高まった様子が伺えた。 【生徒感想一部抜粋「資料7」 】 7 ボランティア講演会 11 月に,ボランティア講演会を実施した。年度当初に行った第1回ボランティアアンケート( 「資 料4」 )の「ボランティアに必要だと考える項目」の中で,多くの生徒がボランティアに必要だと考 えている項目が「コミュニケーション力」であり,またボランティア参加生徒による自己評価(「資 料6」 )や主催者からの評価でも低い結果であった「コミュニケーション」について,広島国際大学 心理学部教授の久次弘子先生から「ボランティアとコミュニケーション」という演題で講演をして いただいた。 “学校へ行こう”週間でもあり,保護者の参加もある有意義な講演会となった。 【生徒 感想一部抜粋「資料8」 】 59 8 第2回ボランティアアンケートの実施 年度末,第2回目のボランティアアンケートを実施し,1年間の活動の振り返りをさせるととも に意識の変化を調査した。 【平成 27 年度第2回ボランティアアンケート「資料9」 「資料 10」】今年 度レンジャー入っていない生徒の 1/4 が来年度は参加したいと回答するなど,活動の裾野は徐々に 広がっていると考えられる。 9 活動のまとめと今後の取組 2年目に同好会となり新たなスタートを切った「黒高レンジャー」の活動は, 「果敢に挑戦する児 童・生徒への支援」を受けて,前年度から大きく前進することができた。当初設定した取組の評価 指標については,次のような結果であった。 (1) ボランティアに興味関心を持つ生徒の割合を 30%以上高める。 興味関心を持つ生徒: 第1回アンケート(「資料4」)68%→第2回アンケート( 「資料 10」)73% (2) 普通科生徒の校外でのボランティア参加の割合を前年度の2倍にし,参加した生徒の満足度を 100%にする。 平成 26 年度:普通科生徒のボランティア参加人数(延べ 35 人)割合(16%) 平成 27 年度:普通科生徒のボランティア参加人数(延べ 121 人)割合(56%) 参加した生徒の満足度は: 「資料6」100% 当初から7割近い生徒がボランティアへ興味・関心を持っており,1年間取り組んだ後の調査で は増加はしたものの,大きな変化は見られなかった。しかし,ボランティア活動に参加したことが ある生徒は増加し,普通科生徒のボランティア活動参加の割合は昨年度の3倍を超えた。また参加 した生徒の自己評価では「楽しかった。 」 「次も参加したい。」という回答が 100%であった。一度ボ ランティアに参加し,楽しさや充実感を味わった生徒は,日程さえ合えば次回も積極的に参加する 傾向がみられる。初めて参加する時の「不安」や,休みの日に出かける「気の重さ」を払拭させる 声掛けや仕掛けが重要である。 今後の取組では,まず校内での地道なレンジャーの活動を続け,発展させることを第一としたい。 「校内の活動ならできる。」という生徒を増やし,小さな役割でも続けることや確実に行うことを認 め褒めてやることを繰り返すことにより,生徒に達成感や自己有用感を味わわせることができる。 それにより次のステップへと進む自信が生まれると思うからである。またボランティア活動を行っ た生徒が,自分の言葉でその良さを伝える機会を設定し,次の活動に参加しようとする生徒が増加 するような循環を作り,コミュニケーション能力の向上と生徒の人間関係の構築,また自治的能力・ 主体性を育むことに繋げたい。そして「黒高レンジャー」の活動と生徒会,福祉科が協力して, 「黒 瀬高校のボランティア」として地域に定着し,地域からの支援を受けて成長し,地域に貢献できる 人材が育つ活動になるよう,生徒を励まし取り組みたい。 60 資 料 1 【平成 27 年度果敢に挑戦する児童・生徒への支援 活 動 計 画書】 様式1 平成2 7年度 果敢 に挑 戦す る児 童・ 生徒 への 支援 活動 計画 書 校 番 44 学校名 広島県立黒 瀬高等学校 課 程 全 日制 担当者 大林 千代 (連絡先) 0823- 82-2525 飛び出せ!黒高レンジャー 事業名 昨年度,生徒会が組織したボランティアグループ「黒高レンジャー」が今年度から同好会として承認されたことを機に, 従来の活動を継続すると同時に,地域との連携により活動範囲を校外に広げていく計画である。具体的には,老人会・ 社会福祉協議会・ボランティアグループと連携し,地元に根ざした活動を行うこと,地元のスポーツボランティアに登 録し,地域の子供たちと触れあう機会を持つこと,保育園と連携し絵本の読み聞かせを中心とした活動を行うこと(昨 年度から継続中),校内と通学路からよく見える場所に花のプランターを置き管理をすること等である。活動のために 必要な知識や技術を習得するための研修及び活動を行う上で必要となる物品の購入のために,この事業の支援を希望す る。 活動内容 活動目標 ・自治活動に積極的に取組むことで自己肯定感と責任感を育み,校外の活動に積極的に参加しようとする生徒を育成す るとともに,活動をとおして学んだことを校内でひろめ,卒業後も地域に根ざした活動ができる人材を育てる。 評価指標 ・ボランティアに関するアンケートを実施し,ボランティアに興味関心を持つ生徒の割合を30%以上高める。 ・普通科生徒のボランティア参加者の割合を前年度の2倍にし,参加した生徒の満足度を100%にする。 ・全校生徒に対しボランティアに関するアンケートを実施し,ボランティアに関する意識調査を行う。 ・校内での活動(挨拶運動,国旗校旗の掲揚,花の管理,美化活動)に継続して取組む。 ・地元の老人会・社会福祉協議会・ボランティアグループと連携し,地元に根ざした活動を考え,実践する。 ・東広島市のスポーツボランティアに登録し,小学生との活動を行う。 ・昨年度から実施している,地域の保育所と連携した「絵本の読み聞かせ」を中心とした活動に継続して取組む。 ・校内や通学路に面した場所に花のプランターを置くことで,環境美化に努める。 ・ボランティア養成講座や体験活動に参加し,他校の生徒と交流しながら校内のボランティアを推進する生徒のリー ダーを育てる。 ・全校生徒に対して,ボランティアの意義・心構えなどについての講演会を計画する。 ・参加した生徒が体験内容をまとめ,報告をする機会を設ける。また広報活動を行う。 ・受け入れ団体に,生徒の活動実態についてアンケート調査を行う。 ・年度末に全校生徒に対しボランティアに関するアンケートを実施し,ボランティアに対する意識調査を行う。 ・ボランティアに参加した証明として渡す「黒高レンジャー」バッジを作成する。 ・「黒高レンジャー」のスタッフジャンパー,ポロシャツを追加で制作する。 本年度行動計画 月 4 5 同好会参加 者募集 6 7 8 9 絵本の読み 聞かせ 10 11 12 1 2 ボ ランティ 絵本の 読み ア 講演会 聞かせ 絵本の 読み 聞かせ スケジュー ル 通年で地域と連携した活動,ス ポーツボランティア,花の管理,校内の活動を行う。 内容 生 徒アン ケ ート① ボランティ 体験講座参 加 生 徒アン ケ ート② ※ こ の計画書には ,活動計画の 概要を記載し ,詳しい説明 が必要な場合 は,別途詳細な 事業計画書を 作成してくだ さい。(様式 任意) 61 3 資 料 2 【平成 27 年度果敢に挑戦する児童・生徒への支援 経 費 積 算表】 様式2 平成27年度果 敢に挑戦する児童 ・生徒への支援 経費積算表 要求 額 【 歳出 合計】 節番 号 節名 (細目 名) 8 報償費 9 旅費 需用費(その他) 12 役務費 14 使用料及び賃借料 11 98 校番 44 学校名 広島 県立黒 瀬高 等学校 課程 全 日制 決 定額 602 - 金額 (千円 ) 金額 ( 千円) 13 1 - 3 - 43 9 3 26 - 節テ ーブル 【記載に係る留意事項】 金額 ○ 「活動計画書」の記載 事項と《歳出内訳》 の関連 性を明確にしてくだ さい。( 千円 ) 節番 号 節 名・細 目名 ○ 《歳出内訳》には事業 実施に真に必要なも のを具 体的に計上してくだ さい。 8 報 償費 # REF! 9 旅費 # REF! 【入力の方法について】 11 需 用費( その 他) 節番号」を入力 → 「節 名(細目名)」が自 動表示 されます。 # REF! ○ 98《歳出内訳》の表に「 役 務費 # REF! ○ 12「費用項目」「単価」 「数量」「説明欄( 内容・ 必要性)」を,適宜 入力し てください。 委 託料 # REF! ○ 13決算額の「計(円)」 は,自動計算されま す。 ○ 14【合計】の表は,自動 使 用料及 び賃 借料 作成されます。(色 つきの セルは,入力不要で す。) # REF! ≪ 歳出 内訳≫ 節番 号 節名 (細目 名) 費用項 目 単価 説明 欄(内 容・ 必要性 ) 数量 実費弁償(広島市~黒瀬高校) 外部講師派遣費用として 要求額 計 (円 ) 9 旅費 講師 費用 弁償 2,850 1 8 報 償費 講師 謝金 5,400 1 大学講師 8 報 償費 参加 証 1,250 11 98 需 用費 (その 他) 活動 費 5,300 11 98 需 用費 (その 他) 活動 費 19,290 12 役 務費 切手 代 82 14 使 用料 及び賃 借料 バス 借上 料 26,000 11 98 需 用費 (その 他) ポロ シャ ツ 3,000 30 ボランティア同好会スタッフポロシャツ 90,0 00 11 98 需 用費 (その 他) ジャ ン パー 3,200 20 ボランティア同好会スタッフジャンパー 64,0 00 5,40 0 1 00 レンジャーバッジ 50 2,85 0 125,0 00 プランター,土,肥料(正門両サイド,通学路に面した場所に配置) プランター2000+土900+苗1800(年2回) 1 一輪車,軍手,タンク等活動のための道具 30 老人会,ボランティアグループ,社会福祉協議会等へのお礼とアンケート 1 国立江田島青少年交流の家「ボランティア養成セミナー」参加 ※ 色 つきの セルに は入 力不要 です 。(自 動的 に表示 され ます。 ) 【単価の考え方】 ○ 報償費(1時間当たり):教授級 5,400円,准教授級 4,300円 その他 2,550円 (これによりがたい場合は,単価積算の考え方について別資料を提出してください。) 62 265,0 00 19,2 90 2,46 0 26,0 00 決定額 計( 円) 摘要 資 料 3 【平成 27 年度第1回ボランティアアンケート】 平成27年度第1回ボランティアアンケート 1 あなたは「黒高レンジャー」に入っていますか。 黒高レンジャーに入って いますか 入っているレンジャー(人) 地域, 37 YES 35% 旗, 6 挨拶, 24 掲示, 6 NO 65% 美化, 18 花, 29 5 今後ボランティア活動に参加したいと思いますか。 入りたいレンジャー(人) 今後ボランティア活動に参加したいです か NO 美化, 6 34% 旗, 28 花, 24 YES 66% 挨拶, 35 参加したい地域での活動(人) イベント参加, 58 環境美化, 44 募金活動, 34 保育所, 71 高齢者 施設, 61 小学校, 39 障害児(者)施 設, 52 63 資 料 4 【平成 27 年度第1回ボランティアアンケート】 ボランティアはどういうものか知っている ボランティアに興味がある 平成27年度1回目 60.0% 50.0% 50.0% 40.0% 40.0% 平成27 年度1回目 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 10.0% 10.0% 0.0% 0. 0% A B C D A 無答 ボランティアに参加したこ とがある 50.0% 50.0% 40.0% 40.0% 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 10.0% 10.0% A B C C D 無答 ボラ ンティアに参加したいと思っ たことがある 平成2 7年度1 回目 0.0% B 平成27 年度1 回目 0. 0% D 無答 ボラ ンティアは社会や人のためになると思う A 平成2 7年度1 回目 80.0% B C D 無答 ボラ ンティアは自分自身のためになると思う 平成2 7年度1 回目 A 無答 60.0% 50.0% 60.0% 40.0% 30.0% 40.0% 20.0% 20.0% 10.0% 0.0% 0.0% A B C D ボラ ンティアに必要なこ と:時間 無答 C D ボランティアに必要なこ と:お金 平成27 年度1回目 60.0% 50.0% 50.0% 40.0% 40.0% B 平成2 7年度1 回目 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 10.0% 10.0% 0. 0% 0.0% A B C D ボランティアに必要なこと:友人 A 無答 C D 無答 ボランティアに必要なこ と:コ ミュニケーション力 平成2 7年度1回目 50.0% B 平成27 年度1回目 80.0% 40.0% 60.0% 30.0% 40.0% 20.0% 20.0% 10.0% 0.0% A B C D ボランティアに必要なこと:家族の許可 0. 0% 無答 A B C D ボラ ンティアに必要なこ と:自分のやる気 平成27 年度1回目 無答 平成27 年度1回目 80.0% 35.0% 30.0% 60.0% 25.0% 20.0% 40.0% 15.0% 10.0% 20.0% 5. 0% 0.0% 0. 0% A B C D ボラ ンティアに必要なこと:自分の体力 A 無答 平成27 年度1 回目 50.0% 40.0% 40.0% 30.0% 30.0% 20.0% 20.0% 10.0% 10.0% A B C D C D 無答 平成27 年度1回目 ボラ ンティアに必要なこ と:知識・情報 50.0% 0.0% B 0. 0% 無答 A 64 B C D 無答 資 料 5 【ボランティア主催者による生徒の評価】 言葉使い・敬語 挨拶 60% 60% 50% 50% 40% 40% 30% 20% 47% 30% 53% 0% 0% 0% 非常に良い 良い あまり良くない良くない 非常に良い 無答 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 50% 40% 53% 47% 10% 0% 0% 0% 0% 非常に良い 良い あまり良くない良くない 積極性 40% 53% 40% 10% 7% 0% 0% 0% 良い あまり良くない 良くない 協調性 50% 60% 50% 40% 20% 0% 良い あまり良くない良くない 0% 無答 67% 27% 40% 30% 53% 10% 0% 0% 20% 10% 0% 0% 7% 0% 良い あまり良くない良くない 0% 無答 67% 33% 0% 0% 0% 0% 非常に良い 良い あまり良くない 良くない 無答 非常に良い コミュニケーション力 70% 60% 50% 40% 67% 30% 20% 10% 0% 理解力 70% 47% 無答 33% 非常に良い 無答 60% 30% 良い あまり良くない良くない 元気 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 50% 非常に良い 0% 67% 非常に良い 無答 60% 20% 0% 服装・身だしなみ 礼儀・マナー 60% 20% 0% 0% 0% 30% 47% 10% 10% 30% 53% 20% 27% 7% 0% 0% 0% 非常に良い 良い あまり良くない 良くない 無答 65 良い あまり良くない良くない 無答 ボ ラ ン ティア主催者からの感想・気づき(一部抜粋,一部編集) ○グループに分かれての活動だったため,グループリーダーを決めていれば積極性とコミュニケーション力が高まって 活 動 が よりスムーズにいったのではないか。 ○ 読 み 聞かせを練習していたようで,上手だった。子供たちも静かに良く見ていたようだ。 ○お揃いのTシャツが良かった。目が合った瞬間に挨拶ができていた。丁寧な言葉使いができていた。運動部もそうで な い 生 徒も溌剌とした動きができていた。他校の生徒とも協力して役割を務めることができていた。 ○障害を持っている方にとって手伝いを進んで実行してくれる人の存在はとても心強い。今後も人の役に立つ事で多く の 方 か ら「ありがとう」の言葉をもらってほしい。 ○ 積 極 的に動いてくれてたいへん助かった。来年もお願いしたい。 ○ 長 時 間だったが,最後まで元気よく明るい声で頑張ってくれた。来年も協力をお願いしたい。 ○ と て も積極的に動いてくれて助かった。また機会があればお願いしたい。 ○殆ど生徒に運営してもらい助かった。よく挨拶できており,ボランティアしやすい服装であった。来客と進んで関わ っ て い た。やる気が見られた。 ○受付の対応は素晴らしかった。急なお願いも快く受けてもらえた。明るく,楽しく接してくれ,一度でしっかり理解 し て も らい助かった。長時間だったが,最後まで協力してくれた。来年もお願いしたい。 ○ 明 る くハキハキしてよかった。これからも多くの生徒の参加を期待している。 ○学校名氏名をきちんと一人ずつ名乗り,丁寧な対応ができていた。門に入る前マフラー等の防寒着を脱いで,きちん と し て いた。 ○控えめな感じだったのでもっと大きな声が出るとよかった。役割分担をしており良かった。元気のよい年長組の子供 たちを相手にゲームを進行するのは大変だったようだが,とても素敵な双六を作ってもらい子供たちはとても喜んで い た 。" 66 資 料 6 【ボランティア参加生徒による自己評価】 スタッ フの指示を理解し,自分の役割を 最後までしっかり果たすことがで きた 集合時間,服装等,ルールを守ることができた 90 % 80% 80 % 70% 70 % 60% 60 % 50% 50 % 40 % 40% 81% 74% 30% 30 % 20% 20 % 2 6% 10% 10 % 18% 2% 0% 0% 0% とて も思う 思う とても思う 思わな い全く思わない 無答 学校外の人た ちともコミュニ ケーシ ョンを取ることができた 90 % 80 % 70 % 60 % 50 % 40 % 30 % 20 % 10 % 0% 70% 60% 50% 30% 6 7% 20% 2 8% 10% 4% 0% 0% 0% とても思う 思う 思わな い 全く思わな い 0% 0% 思う 思わな い全く思わない 無答 このボランテ ィア に参加してよかった 80% 40% 0% 0% 無答 84% 16% とても思う 思う 0% 0% 思わない 全く思わな い 0% 無答 次回のボランテ ィア にも積極的に参加したい 80% 70% 60% 50% 40% 30% 69% 20% 31% 10% 0% 0% 0% 0% とても思う 思う 思わない全く思わない 無答 参 加 生 徒の感想(一部抜粋,一部編集) ○ ボ ラ ンティアなのに,こんなに楽しくていいのかと思った。改めて人と交流することが楽しいと思った。 ○ 陸 上 で頑張っている障害者の方を見ると私も頑張ろうという気持ちになった。応援がたくさんできてよかった。 ○ と て も大変だったが,知らない人と協力して仕事ができたことはとても貴重な体験でよかった。 ○ と て も暑く体力を奪われてしんどかったが,多くの人と関わりたくさんのパワーがもらえてとても良かった。 ○ 最 初 はうまく子供たちと触れ合えなかったが,どんどん話しかけてみようと心の中で言い聞かせ頑張った。 ○ 小 学 生を相手にわかりやすく説明する難しさを学んだ。将来の仕事に向けて勉強になった。 ○子供たちと触れ合うことができて楽しかった。子供たちに説明する方法やどうすれば理解できるか等協力して考え実 践 し , 良い経験になった。 ○共同募金の活動を通し,大きな声で呼びかけることや笑顔で対応し感謝の気持ちを表すことが大切だと改めて思った。 ○ た だ 進行するだけではなく,励ましの言葉やしぐさで盛り上げたりして楽しいと思ってもらえる進行をした。 ○ 作 り 方を教えた小さな女の子に「ありがとう」と言われた時,ボランティアに参加してよかったと思った。 ○今回は音楽と言う形で障害者の方と交流したが,音楽はいろいろな人の心をつなげることができると思った。障害の 有 無 に 関係なく音楽を一緒に楽しめることが分かった。 ○ 人 の 役に立てることを少しでも多くしたくて,それが今日のボランティアで実践できてよかった。 ○主催者の方に「よく働いてくれてありがとう。次も来てね。」と言われとても嬉しかった。小さな子供がすぐに打ち 解 け も のすごく笑顔になってくれたので嬉しかった。 67 資 料 7 【「ボランティア養成セミナー」生徒感想(一部抜粋) 】 【今回学びたいと思っていること】 ・積極的にテキパキと行動したい。人との関係や交流,ボランティアのやり方について知る。 ・いつもより早く行動する。周りの人の役に立てる人 になる。第三者の目か ら物事をとらえ,客観的 な見方ができるようになる。 コミュニケーショ ン能力の本当の意味を理解・実用できるようになる。 ・ボランティアは実際どのような活動を行うのかを学 びたい。自分の知らない活動も聞いてみ たい。活動をしていく上での 注意 事項やポイントを知り,活用したい。 ・ボランティア活動の心得,ボランティア活動の大切さを学ぼうと思う。 ・ボランティアのありかたや人との関わり方を学び,自分で考えて行 動する力をつけたい。このセミーでは,自分の思ったことは しっかり言って,積極的に行動していきたい。 【2日間のセミナーをとおして学んだこと,今後にどう生かすのか。】 ・この二日間のセミナーをとおして,ボランティアの意義について学び,自分の中での考 え方が変わった。人の命をつなぐ方法 も学び,そんな場面 に出くわした時 に実行できるようしっかり覚えていたい。また他の人とどのように交流するのかを学べた。 ア イスブレイクでどれだけ交流できるのか,指導者の指示で大きく変わることがよくわかった。みんなで協力して一つのものを作っ たり,協力して何かを成し遂 げたりして,二 日間だけで初 めて会 ったメンバーと仲良 くなれることが わかった。 セミナーで学んだ ことを無駄にせず,しっかり生かしていきたい。 ・2日間のボランティア養成セミナーをとおして3つのことを学んだ。1つ目はボランティアに進んで参加することの素晴らしさ。人 の役に立ちたいと言う思いで参加 するのを誇ってもいいと言われた。ただ「してあげる」という考えを持つなら苦し くなってくるか らやめた方がよく,自分のできる範囲で身近なことか ら取組 むことが 大切だと学 んだ。次回ボランティアに参加 する時,何を す ればいいかなど指示されたこと以外に行動 できるよう意識していきたい。2つ目は人とのコミュニケーショ ンを取ることの大切さ。 ボランティア活動をして行く上で,欠かせないこと,人とコミュニケーショ ンを取れなくては人と接することが多いボランティア活動 はできない。協力し合うことにより成り立つことだと学 んだ。私は人との コミュニケーショ ンの取り方を意識して,これから役立て るようにしていきたい。3つ目は何よりボランティアは人を想う心が大切だということ。「仕方ないから」「めんどくさいけど」「感謝 されたいから」では続けていけないと思った。1つ1つの活動をとおしてすべてに人を気遣うこと,というキーワードが隠されてい た。何をするにも人を想 うことが人の心を豊かにするということを実感した。この3つのことをこれからに生かしていけるように意 識していきたい。 ・ボランティア活動のむずかしさ,人とのコミ ュニケーショ ンの大切さ,そしてみんなとの協力で1つのことを達成することの 素晴 らしさをこの1泊2日の体験で学 んだ。講師の先生方か ら「これからのボランティアのありかた」,「少子化,情報化で,遊びや体 験の場が減る現状」について聴き,他人の考えを尊重し少しでもたくさ んの人の笑顔を見るために,次からのボランティア活動 を頑張りたいと思った。そして大学,社会に出ても人々を助けられる人になれるよう,失敗しても何度もあきらめず頑張りたい。 ・知らない人と仲良くなるアイスブレイクは,相 手やその時 の状況 によって工夫 が必要だと知 ったの で,もし自分 が仕切って行 動することがあれば活用していきたい。またボランティアをする時は,自分の考えを相手に押し付けるのはダメだということ もよ くわかった。 大切なことは,「相手 にあわせて行動 すること」「多くの人と協力 すること」そして何より,「笑顔でいること」これから のボランティアに参加していく時に,重要になってくると思うので,今回学 んだことを忘れずに普段の生活の時にも笑顔でいられ たらいいなと思った。今回の体験で今ま で以上に周りをよく見て行 動できるようになったと思う。 また自分の意見 もはっきり言え るようになり,自分で考 えて積極的 に行動できるようになったし,物の見方や考 え方も今ま で以上に広がった。 そして自分 で選 択して行動することの責任感も生 まれた。今回のセミ ナーで行ったたくさ んの体験 によって生まれた今ま でとは違った見方考 え 方を大切にして,これからもボランティア活動などを積極的に取り組んでいきたい。 68 資 料 8 【講演会「ボランティアとコミュニケーション」感想(一部抜粋)】 【ボランティア】 ・これからも積極的にボランティアに参加したい。 ・ボランティアは堅苦しいものだと思っていたが,今日の話を聴いてやってみたいと思った。 ・東広島市にある多くのボランティアについて理解できた。 ・ボランティアは大げさなものではなく,身近なことも含まれることが分かった ・ボランティアをすることで自らが成長できると思った。 ・集団で活動することだけがボランティアではなく少しの気遣いがボランティアになると分かった。 ・ボランティアをすることの楽しさがわかった。 ・ボランティアをすることで社会の仕組みを知る機会が増えることを知った。 ・広島国際大学のボランティアについて知ることができた。 【ボランティアとコミュニケーショ ン】 ・ボランティアにはコミュニケーショ ンが大切で,この2つは密接に関係していることが分かった。 ・ボランティアの時,相手の人が話しやすくなるような言葉で話をしていきたいと思った。 ・笑顔でボランティアに参加し,友人や地域の方との交流の輪を広げ,自分の視野を広げたい。 ・自分はコミュニケーショ ン能力がないのでボランティア活動に向いていないと思っていたが,その能力を付けるためにもボラン ティアには積極的に参加したいと思った。 ・ボランティアは人との関わりを広げ,幅広い世代で交流することができる。 ・ボランティアをすることで世界が広がるということは実際体験してみてよくわかった。今日の話は参考になった。 ・いろんな知識や経験を持った人と話すことは大事だと思った。 ・ボランティアをすることでコミュニケーショ ン能力や新しい学びが得られる。 【コミュニケーショ ン】 ・受信者も発信していることがわかった。 ・笑顔が最も大切だと分かった。 ・人との関わりを今以上に大切にしようと思った。 ・イントネーショ ンで受け取り方がまったく変わる。 ・笑顔や性格で周囲がついてくるかどうか決まる。(70%の非言語コミュニケーショ ンの大切さがわかった。) ・言葉や表情がどれだけ大切かわかった。 【生き方】 ・人に見られていなくても「やること」の重要性がわかった。 ・ルールを守ることで自分たちが守られていることが分かった。 ・「習慣は第二の天性」と言うことがわかった。 ・出会って幸せだと思われる人になりたい。 ・自分が将来どんな人間になりたいか深く考えないといけないと思った。 ・たった一つの失敗で夢をあきらめることはなく,次の道に進めばよいということが印象に残った。 ・言ったことより行動したことが重要視されるとわかった。 ・普段の行動で人を幸せにできる人に成りたいと思った。 ・明るさ,熱意,行動力を持ち,人からついて行きたいと思われる人になりたい。 ・よい街づくりのためにはしっかり話し合うことが大切だと分かった。 69 資 料 9 【平成 27 年度第2回ボランティアンアンケート】 平 成2 7 年度 第2回 ボランテ ィア アンケート 1 あなたは「黒高レンジャー」に入っていますか。 入って いますか。 黒高レンジャーに入って いますか 入っているレンジャー (人) YES 31% 旗, 6 地域, 35 花, 34 掲示, 5 NO 69% 挨拶, 12 美化, 20 5 今後ボランティア活動に参加したいと思いますか。 入りたいレンジャー(人) 今後ボランティ ア活動に参加したいです か 美化, 9 NO 40% 旗, 19 花, 26 Y ES 60% 挨拶, 42 参加したい地域での活動 (人) 環境, 31 イベント, 49 保育, 56 募金, 27 高齢者 施設, 44 小学校, 31 障害, 47 レンジャーの人は来年もレンジャーの活 動を続けますか。 レンジャーに入っていない人,来年はレ ンジャーに入りますか NO 8% YES 26% YES 92% NO 74% 70 資 料 10【平成 27 年度第2回ボランティアアンケート】 ボラ ンテ ィアに興 味 があ る 平成27年 度第1回 ボランテ ィアはどうい うものか知って いる 平成 27年度 1回目 平成27年 度第2回 平成 27年度 2回目 60 .0% 50 .0% 50 .0% 45 .0% 40 .0% 35 .0% 40 .0% 30 .0% 30 .0% 25 .0% 20 .0% 20 .0% 15 .0% 10 .0% 10 .0% 5. 0% 0. 0% 0.0% A B C A D B C D 無答 無答 ボ ラ ンティアに 参加 した こ とが ある 平成27年 度第1回 ボラ ンテ ィアに参 加 したい と思 っ たこと があ る 平成27年 度第2回 60 .0% 50 .0% 50 .0% 40 .0% 40 .0% 平成27年 度第1回 平成27年 度第2回 30 .0% 30 .0% 20 .0% 20 .0% 10 .0% 10 .0% 0.0% 0. 0% A B C D A 無答 平成27 年度第1 回 ボ ラン ティアは 社 会や 人の ため になると思 う C D 無答 ボラ ンティア は自 分 自身 のた めになると 思う 平成27 年度第2 回 70 .0% 60 .0% 60 .0% 50 .0% 50 .0% B 平成27年 度第1回 平成27年 度第2回 40 .0% 40 .0% 30 .0% 30 .0% 20 .0% 20 .0% 10 .0% 10 .0% 0.0% 0. 0% A B C D A 無答 ボラ ンティア に必要 なこ と :時 間 B C D 無答 ボラ ン ティアに必 要 なこ と:お 金 平成 27年度第 1回 平成 27年度第 1回 平成 27年度第 2回 平成 27年度第 2回 45 .0% 60 .0% 40 .0% 50 .0% 35 .0% 30 .0% 40 .0% 25 .0% 30 .0% 20 .0% 15 .0% 20 .0% 10 .0% 10 .0% 5. 0% 0.0% 0. 0% A B C D ボラ ン ティアに必 要 なこ と:友 人 A 無答 平成27年 度第1回 B C D 無答 ボラ ンティア に必要 なこ と :コ ミュニケ ーション力 平成 27年度第 2回 平成27年 度第2回 50 .0% 45 .0% 平成 27年度第 1回 70 .0% 60 .0% 40 .0% 35 .0% 50 .0% 30 .0% 40 .0% 25 .0% 20 .0% 30 .0% 15 .0% 20 .0% 10 .0% 10 .0% 5.0% 0.0% 0. 0% A B C D A 無答 平成 27年度 第1回 ボラ ンテ ィア に必 要な こ と:家 族の 許可 B C D ボラ ン ティアに必 要 なこ と:自 分の や る気 平成27 年度第1回 平成 27年度 第2回 平成27 年度第2回 40 .0% 80 .0% 35 .0% 70 .0% 30 .0% 60 .0% 25 .0% 50 .0% 20 .0% 40 .0% 15 .0% 30 .0% 10 .0% 20 .0% 5.0% 10 .0% 0.0% 無答 0. 0% A B C D A 無答 平 成27年度 第1回 平 成27年度 第2回 ボラ ンティア に必 要な こと :自 分の 体力 50 .0% 40 .0% 40 .0% 30 .0% 30 .0% 20 .0% 20 .0% 10 .0% 10 .0% A B C D C D 無答 平成 27年度第 1回 平成 27年度第 2回 50 .0% 0.0% B ボラ ンテ ィアに必 要 なこ と:知 識・ 情報 0. 0% 無答 A 71 B C D 無答 海外姉妹校提携(日本訪問) (1)はじめに 平成25年11月,姉妹校提携を行ったアルマス高校と本校は 平成26年9月に本校から生徒がアルマス高校を訪問することで, 実質的な交流が始まりました。そして,平成27年4月アルマス 高校から本校への初めての訪問団がやって来ました。訪問生徒は モニカ・ヨハンソン先生(看護)に引率された,キム・カバナ さんとエバ・ヴァーリーデンゲンさんの2名です。福祉医療の 勉強をしている二人は今回の訪問で本校の訪問と老人福祉施設 での実習を行いました。 (2)黒瀬高校訪問と生徒と授業への参加 4月20日(月)から1週間,アルマス高校の生徒たちが黒瀬高校 を訪問しました。初日に体育館で歓迎式を行ってから,午前中は 様々な授業に,参加しました。 授業ではあっという間に生徒達と打ち解け,和気あいあいの雰囲 気で授業を行いました。今まで経験したことのない書道の授業でも 一生懸命に取組み,素晴らしい字を書いていました。また各学年と の特設LHRにも参加し,スウェーデンの文化や学校の紹介を行い ました。100人を生徒の前に立っても,全く動じることなく,堂々 と楽しそうに説明したり,質問に答えたりしていました。昨年スウェーデンのアルマス高校を訪問した 時に気付いたのは,ほとんどの授業が,パワーポイント等を用いで調べたことを全体で発表するような 形式で,日本でこれから進めて行くアクティブ・ラーニングそのものを実践しているということでした。 彼女たちが当たり前だと思ってやっていることを,これから日本の学校は目指して行くのだというこ とを,まざまざと実感しました。 (3)さまざまな活動や訪問 午後には西条を中心に様々なところに課外活動に出かけました。西条酒蔵見学,広島国際大学での 体験授業,保田窯での焼き物作り,東広島市長訪問,大和ミュージアム見学などに出かけました。 キムさんエバさんの二人の生徒はとても好奇心旺盛で,どんなことにも関心を持って,前向きにチャ レンジするたくましさを持っていました。 72 ①広島国際大学での見学体験 広島国際大学では生体計測装置学の体験をさせてもらいました。黒瀬高校の広島国際大学進学希望の 生徒 2 名と共に,実際に人間の器官や皮膚を作成するなど,珍しい体験をしました。 ②保田窯での焼き物体験 黒瀬町内にある保田窯で焼き物作りを,黒瀬高校美術部の生徒 2 名と体験しました。このように焼き 物を作ることはスウェーデンにはないようでとても喜んでいました。ろくろを使ったり,粘土をこねた りしながら,自分の好きな形を作り,陶芸の先生にもセンスがいいねと褒めてもらっていました。この 様子はNHKニュースで取り上げられました。そして 3 か月後に完成した作品は航空便でアルマス高校 に送られました。 ③東広島市長訪問 4 月 21 日(木)東広島市役所を訪れ,市長を表敬訪問しました。 記念品の交換を行ったり,日本とスウェーデンの教育や文化の違 いについて話が盛り上がり,とても和やかな雰囲気の中で楽しく 過ごすことができました。この時ばかりは,いつものラフな服で はなく,黒いフォーマルなスーツを着ての訪問となり和やかなが ら厳かな雰囲気でした。 (4)部活動への参加 時間が空いたときは,さまざまな部活動に参加しました。茶華道部 の活動に参加して,お茶を飲んだり,調理部のお菓子作りに参加し てスウェーデンレシピのクッキーを作って部員と一緒に食べたり しました。中でも彼女たちがもっとも関心を示したのが,和太鼓で す。部員の指導で一緒に太鼓を叩いたり,踊りを踊ったりとパワー 全開でした。いつかスウェーデンで,和太鼓を披露したいと,部員 たちと夢を語り合いました。 (5)終わりに その他,遠足に一緒にバスに乗って出かけたり,ホームステイ先の 家族と平和公園や宮島に行って,観光したりして 1 週間はあっという 間に終わりました。黒瀬高校を去る時は,仲良くなった生徒と涙を 流しながら再会を誓い合いました。約 7000 キロ離れたところから やって来た文化の違う二人の高校生は,確かに山の中の日本の高校生 たちの胸の中に大きな足跡を残したようです。 73 あとがきにかえて 学習指導要領は「各学校において,生徒に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫 を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに, 基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければなら ない。」と述べています。 今年度,本校では「他者と共に主体的な学びに繋げるスキルの構築」として,さまざまな 活動を授業に取り入れ,自発的学習により自己を開発し,進路希望を実現する生徒を育成 するために,研修・研究を続けてきました。この紀要が教育活動の参考になれば幸いです。 最後に,多様な中,原稿を執筆くださった先生方,本当にありがとうございました。総 務部一同,心からの敬意と感謝を表したいと思います。 群翔 第27号 発 行 平成28年3月28日 編集者 総務部 発行者 広島県立黒瀬高等学校 〒739-2622 広島県東広島市黒瀬町乃美尾1番地 TEL (0823) 82-2525 FAX (0823)82-2527 URL http://www.kurose-h.hiroshima-c.ed.jp 74
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