「平和の鐘」2011 年 11 月号(1) 編集・発行 カトリック幟町教会(宣教企画部 広報係) チームミニストリー:後藤正史神父(モデラトール),アルベルト神父,スティーブ神父 〒730-0016 広島市中区幟町 4 番 42 号 TEL (082)221-0621 FAX (082)221-8486 http://www.nobori-cho-catholic.com 2011 年 11 月号 №437 仙台教区石巻ベースより シスター山本紀久代 カトリック教会において、11 あれば、書かれていないもの 力の前に、私たちは、人間が 月は死者の月と呼ばれます。 もあります。それを一つ一つ川 どれほどちっぽけな存在であ 亡くなった方々を思い起こし、 べりに浮かべたいかだの上か るかを思い知らされています。 彼らのために祈り、交わりを深 ら川に流していきました。それ 大自然はいつの間にか思いあ める季節です。この世での生 はまるであの 3 月 11 日にきち がっていた私たちを揺さぶり、 涯を終え、神のもとに旅立た んと見送ることのできなかった 目を覚まさせようとしたかのよう れた方々に思いをはせること 死者の魂を、もう一度一つ一 です。 は、目には見えない、頭の理 つていねいにお見送りするか 解を超える世界に思いをはせ、 のような光景でした。 今年の死者の月、突然の災 害で亡くなった方々、また生き 目には見えないが、確かにあ 川の流れの速いこと、速いこ ながらえたがゆえに厳しい現 るつながりを意識することでも と。今川面に置かれたと思っ 実に直面し苦しんでおられる あります。 た燈籠は、あっという間に手の 方々、つまり生きているか、亡 6月から被災地に派遣されて 届かない所に流れて行きまし くなられたかを問わず、清めの いる私は、7 月 31 日に川開き た。後ちょっとというところで、 時を生きているすべての人の の前夜祭としての灯篭流しを 大切な人、愛する人の手をつ ために祈り、彼らの祈りにも支 お手伝いする機会に恵まれま かむことができなかった、その えられていることを意識して過 した。この夜に 1 万個の燈籠を 人を守ること、助けることがで ごして参りましょう 流す計画に、たくさんのボラン きなかった多くの人々の無念 ティア団体が協力したので を追体験させるかのように、燈 す。 籠は見る見るうちに流されて 夕方までに 1 万個の燈籠を いきました。 組み立て、うす暗くなるころか 石巻市だけでも 4000 人、全 ら、その燈籠を北上川に流し 国では 20000 人の死者、行方 ました。広島の燈籠のようにメ 不明者が出ている東日本大 ッセージが書かれているものも 震災。自然の圧倒的な破壊 「平和の鐘」2011 年 11 月号(2) とても良い習慣 <食事会での分かち合い> 修道院で夕刻のミサを共 に捧げ、教会で夕食。 「神父 西部地区 MM さんと私たちで」と思って いたら、なんと十名近くの 方が同席された。各々、手 <教会・温泉・原発> 海上のパノラマ地平線に創 作りの肴を持ち寄られてい 松江に遊びにいかないか 造主たる神への思いをはせ る。えらく大げさな宴にな 誘われ、N さん T さん共々 ている中、突如、周りに似 ったものだと恐縮すると、 三人で行くことになった。 つかわしくない情景が迫っ 元々、月2回ほど食事会を せっかく行くなら松江教会 て来た。道路上には無数の されているとの事。教会役 に依り、深堀神父さんに御 高架電線が張り巡らされて 員との限定はされていない 挨拶に伺おうということに いる。…島根原発。 ようだが、往年の重鎮も参 なった。道中、11年前に 海上の直ぐ上に位置して 加され、程よく老若男女バ 私を含め 22 人が深堀神父さ いる。高い津波が押し寄せ ランス良いと感じた。…な んから受洗したことを思い たら松江の人だけでなく、 るほど、教会の運営は会議 出していた。当時受洗した 周辺の人たちの生活はどう の席上で決まるのであろう 人たちは転勤族も含め、常 なるのだろうか。フェンス が、このような処で屈託の 時日曜礼拝で顔を会わせる 越しとはいえ我々一般人が 無い意見交換があった上で のは、今ではせいぜい5人 施設を見下ろせる道路に自 会議に赴かれるのであろう。 くらいか。一つの共同体に 由に入れる。防犯対策はど どこの教会でも月一回の 残るということはある意味 うなっているのだろうか? 会議で山積みの課題をこな 大変なことかもしれない。 東日本大震災の後だけに胸 すことを余儀なくされてい そのような思いを抱きなが 中複雑にならざるを得ない。 ることを思うと、とても良 ら出発して4時間経ったで 山中には広大な運動場が あろうか。市内中央に県庁 幾つもあり松江市内への帰 イエスも度々、民との宴 があり、そのすぐそばに十 路にも○○会館など、立派 を持たれただろうと聖書の 字架の塔が見えた。到着し な建物が立ち並んでいる。 中で伺える。 しばらく神父様の帰りを待 これらを松江の方々は補助 この宴は松江訪問の価値 った。教会から5キロ離れ 金で維持していけるのだろ が幾倍にもなった。また行 た田園風景のなかに掘削し うか? ってみたい。 た鹿島温泉で旅の汗を流し た。その後、山陰海岸を案 内していただいた。山々と い習慣だと感心した。 「平和の鐘」2011 年 11 月号(3) 黙想会のお知らせ 【聖書週間】 11 月 25 日(金)午前 10 時ミサ後 指導司祭:肥塚神父 【待降節】 12 月 3 日(土)午後7時~午後 8 時 30 分 12 月 4 日(日)午前 9 時 30 分ミサ後~午後 3 時 指導司祭:来住英俊(きし ひでとし)御受難修道会司祭 パウロ書院でよく見かける、あの『目からウロコシリーズ』の著 者。電気メーカー社員のときイタリア旅行がきっかけで帰国後洗 礼を受け、後受難修道会に入会。司祭となり、信徒と修道者のた めの祈りの基礎訓練をする学校「祈りの学校」を御受難修道会で 開いている。 第 434 回 編集後記 パイプオルガン定期演奏 ~待降節とクリスマスの オルガン曲~ 演奏者 戸沢真弓 瀬川佳子 2011 年 12 月 4 日(日) 16:00~17:00 世界平和記念聖堂 (入場無料) 月一度の編集会議。 毎度の遅刻で赴く と「あら今日は早 かったわねー♪」 と笑顔で迎えてくださる。懐の 深いメンバーに支えられて、私 ごときも微力の編集委員を続け させて頂いている。感謝♪。 (の)
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