新薬論 - 日本薬科大学

新薬論
[医療薬学科]3 年次 (前期) 1 単位(必修) 講義
相原弘和
〔授業概要および目標〕機能形態学, 病態生理学, 薬理学, 薬物治療学で学んだ内容を基に近年,臨床応用が開始された動脈硬化性疾患, 糖尿
病, 骨粗鬆症, 高血圧, 関節リウマチ, 胃潰瘍, 鬱病領域の薬物を中心に,治療効果発現の仕組みを講義し,病態生理との関連を中心に新薬の作
用機構や新薬の化学構造と分子作用機序を講義する
〔授業計画〕前期
回
項目
到達目標(授業内容)
方略
コアカリ
SBO 番号
1
序論
動脈硬化性疾患
1 血清脂質,2 リポ蛋白の種類とアポ蛋白組成,3 症状・成因,4 高脂血症の分類・
診断
(SBO:動脈硬化性疾患の症状と成因を知り診断を説明できる)
C14(3)5-2
2
動脈硬化性疾患
C13(3)5-2
3
糖尿病
4
糖尿病
5
骨粗鬆症
6
骨粗鬆症
7
高血圧
8
高血圧
9
関節リウマチ
10
関節リウマチ
11
消化性潰瘍
12
消化性潰瘍
13
鬱病
1 高脂血症治療薬の分類,2 ロスバスタチン
(SBO:既存の高脂血症治療薬の種類と作用機序, 適応, 適切な治療薬, ロスバス
タチンの薬理作用と臨床効果の特徴を説明できる) 1 糖尿病患者数,2 分類・発生病理,3 合併症,4 診断
(SBO:糖尿病の症状と成因を知り, 診断を説明できる)
1 血糖降下薬の分類,2 アマリール
(SBO:既存の糖尿病治療薬の種類と作用機序, 適応, 適切な治療薬, アマリー
ルの
薬理作用と臨床効果の特徴を説明できる)
1 骨粗鬆症と骨量,2 症状, 発生率, 病因, 分類,3 診断,4 予防治療
(SBO:骨粗鬆症の症状と成因を知り, 診断, 骨折予防治療を説明できる)
1 骨粗鬆症治療薬の分類,2 塩酸ラロキシフェン
(SBO:既存の骨粗鬆症治療薬の種類と作用機序, 適応, 適切な治療薬,
塩酸ラロキシフェンの薬理作用と臨床効果の特徴を説明できる
1 高血圧の病因と発生原理,2 診断, 治療
(SBO:高血圧の症状と病態を知り, 診断と降圧目標, 高血圧管理計画を説明で
きる)
1 降圧薬の適応と禁忌, 既存降圧薬の種類と特徴, 作用機序
2 カンデサルタンシレキセチル
(SBO:既存の高血圧治療薬の種類と作用機序, カンデサルタンシレキセチル薬
理 作用と臨床効果の特徴を説明できる)
1 関節リウマチの症状と兆候,2 病因, 病理,3 診断
(SBO:関節リウマチの症状・兆候, 病因・病理, 検査データ, 診断を説明できる)
1 関節リウマチ治療薬の種類と特徴, 作用機序 2 生物学的製剤エタネルセプ
ト, インフリキシマブ
(SBO:既存の関節リウマチ治療薬の種類と作用機序, 生物学的製剤の薬理作
用と
臨床効果の特徴を説明できる)
1 消化性潰瘍の症状,2 攻撃因子, 防御因子,3 H. p yroli 診断
(SBO:消化性潰瘍の病因, 症状と兆候, 診断,H.pyroli 感染診断を説明できる)
1 攻撃因子抑制薬, 防御因子増強薬の種類と特徴, 作用機序,2 H.pyroli 除菌
(SBO:既存消化性潰瘍治療薬の種類と作用機序,H.pyroli 除菌効果を説明でき
る)
1 うつ病症状,2 診断
(SBO:うつ病の病因, 症状, 分類, 診断を説明できる)
3 うつ病薬の種類と特徴, 作用機序,4 フルボキミン
(SBO:うつ病、躁うつ病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意
について説明できる)
14
試験
C14(3)5-1
C13(3)5-1
C14(4)5-2
C13(3)5-4
C14(2)3-4
C13(2)4-4
C14(4)5-3
C13(3)6-2
C14(2)5-2
C13(3)2-1
C14(4)1-3
C13(2)1-5
〔評価方法と基準〕定期試験成績, 出席, 講義への取り組み状況から総合的に行う
〔学生の質問への対応〕E-mail:[email protected]
[email protected]
〔教科書〕出席者には講義内容のプリントを配布します
〔参考書〕日本薬学会(2009)
『知っておきたい医薬品選 400』じほう、日本薬学会(1990)
『そのたどった途− 1,2,3』日本薬学会、村川武雄
(2007)
『創薬論』京都大学学術出版会 「知っておきたい医薬選 400」は国家試験に出題率の高い医薬品を纏めてある.「創薬論」は医薬品
開発のプロセスと薬事制度.「薬の発明」は医薬品開発の歴史を詳述
〔担当教員からのコメント〕新薬論は各種疾患の病態, 症状, 診断などを知った上で, 既存の各種治療薬の知識を得て, 新しく開発された医薬品
の臨床応用と作用機序などを勉強するものです.
─1─