ブラジル個別銘柄レポート

<顧客配布資料> ブラジルレポート
ブラジル個別銘柄レポート
作成:2013年12月17日(火)
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チン・パルチシパソエス(TIM Partcipacoes S. A.)
―親会社テレコム・イタリアが、持株を売却するか否かで揺れる株価―
会社概要
1998 年に設立された、チン・パルチシパソエス(TIM Partcipacoes S. A.)は、大手携帯電話サービ
ス持株会社です。チン・パルチシパソエス(TIMP3)の 100%子会社であるチン・セルラー(TIM Celular
S. A.)や Intelig Telecomunicacoes LTDA を通じて、ブラジル全土に通信サービスを提供しています。
イタリアの大手通信会社テレコム・イタリア・グループの 100%子会社であるチン・ブラジル・セル
ビソス・エ・パルチシパソエス(TIM Brazil Servicos e Participacoes S. A.)が、TIMP3 の株式を 66.68%
保有しています。
TIMP3 は、新しい携帯電話サービスの導入にも積極的であり、携帯メールやブラックベリーを、国内
で最初に紹介した企業です。
ブラジル通信省の傘下の電気通信庁(Anatel)の集計によると、2013 年 8 月末時点での、TIMP3 の
携帯電話の契約数ベースの国内市場シェアは、27.2%となっています。国内競合他社の市場シェアは、
テレフォニカ・ブラジル(VIVT4)が 28.7%、アメリカ・モビルに買収された Claro S. A.(未公開)が
25.0%、オイ(OIBR4)が 18.6%となっています。2011 年 9 月末時点の各社のシェアは、TIMP3 が 26.0%、
VIVT4 が 29.5%、Claro が 25.3%、OIBR4 が 18.8%です。TIMP3 だけが僅かながら市場シェアを伸ば
していますが、全体的には各社のシェアに大幅な増減はありません。
2013 年第 3 四半期連結決算
チン・パルチシパソエス(TIMP3)の 2013 年第 3 四半期決算は、売上が前年同期比 7.6%増の 50 億
8300 万レアル、売上原価は同 9.8%増の 27 億 9200 万レアル、売上総利益は同 5.1%増の 22 億 9200 万
レアル、EBITDA は同 4.2%増の 12 億 5200 万レアル、純利益は同 15.6%減の 3 億 1500 万レアルとな
っています。
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ニュース証券株式会社 【関東財務局長(金商)第138号】
加入協会
日本証券業協会 主な事業
金融商品取引業
外国株式は、価格変動リスク、為替変動リスク、カントリーリスク、会計基準変更リスク、流動性リスク、取引相手先リスク(カウンターパーティーリス
ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
投資ガイド及び契約締結前交付書面をよくお読みいただき、商品特性やリスク及びお取引ルール等を十分ご理解の上、投資家ご本人様の判断に
て行ってください。ブラジル株式へのご投資には、取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.10%(最低手数料100レアル)、が必要です 。外国
株式の売買にあたり、円貨と外貨を交換する場合には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。 6月末お
よび12月末時点の証券保有残高に応じて、0.15%(最低30BRL)の保管料を現地通貨建てにて徴収いたします
VX 131217 D
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2013 年第 3 四半期末のチン・パルチシパソエス(TIMP3)の契約電話契約数は前年同期比 5.0%増の
7288 万台となっています。その内訳はプリペイド携帯が同 3.1%増の 6096 万台、ポストペイド携帯が
同 16.2%増の 1192 万台となっています。ブラジルでの携帯電話の契約形態は、プリペイド型が約 80%
を占めています。国内の携帯電話の普及率は約 135%に達しており、今後の成長は、スマートフォンの
普及、高付加価値サービスの利用促進、データ通信の利用拡大を図っていくことが、大きなポイントと
なっていくと考えられます。
2013 年第 3 四半期末のスマートフォン・ウェブフォンの普及率は前年同期比 13 ポイント増の 52%、
高付加価値サービスの売上は同 21.5%増の 13 億 6250 万レアル、データ通信のユーザー数は同 23.1%増
の 2450 万人となっています。全契約に占めるポストペイド携帯の契約比率は、2010 年は 14.7%でした
が、2013 年第 3 四半期は 16.4%に上昇しています。
1 契約当たりの売上(ARPU)は同 1.6%減の 18.6 レアルとなりましたが、月間利用時間(MOU)は
同 8.4%増の 150 分と改善しています。携帯電話機器の販売台数は同 25.4%増の 315 万台となりました
が、ポストペイド携帯の販促手数料などの販売コストが増加したことから増収減益となっています。
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て行ってください。ブラジル株式へのご投資には、取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.10%(最低手数料100レアル)、が必要です 。外国
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親会社テレコム・イタリアの TIMP3 の持株売却観測と今後の株価動向
チン・パルチシパソエス(TIMP3)は、イタリアの大手電話会社テレコム・イタリアの有力傘下企業
のひとつです。今秋、親会社であるテレコム・イタリアの財務内容が悪化し、投資格付けが投機的水準
に引き下げられた際、同社が保有する 66.68%の TIMP3 株式を、第三者に市場価格の 150%のプレミア
ム価格で譲渡する交渉が進んでいるとの観測が市場に伝わり、TIMP3 の株価が急騰しました。しかし、
先月、テレコム・イタリアは、2013 年から 2016 年までの TIMP3 の見通しと、債務削減計画の詳細も
含む「新 3 ヶ年計画」を発表し、そのプレゼンテーションのなかで、ブラジル事業は、テレコム・イタ
リアの中核資産であり、近い将来、TIMP3 の持株を手放す意向がないことを明らかにしました。持株の
売却観測が後退したことにより、TIMP3 の株価は、11 レアル台でのもみあいとなっています。
ブラジルの移動体通信会社は、業界の再編が頻繁に起きています。業界第 1 位のビボ・パルチシパス
エスは、2011 年、電話会社テレフォニカ・ブラジル(VIVT4)に買収され、その傘下に入っています。
業界第 3 位の Claro S.A.は、2003 年、米国の移動体通信会社アメリカ・モビルに買収されています。
また、業界第 4 位のオイ(OIBR4)は、今年 10 月、ポルトガルの大手電話会社ポルトガル・テレコム
と統合することが発表されています。
今後の TIMP3 の株価動向を見ていく場合には、業績に加えて、テレコム・イタリアの経営再建策にも
注目していきたいと考えています。
海外株調査室
小畑 直樹
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ク)、機会損失、その他リスクがあります。ご投資をする際には、上記価格変動及び為替変動により投資元本を下回るおそれがありますので、約款・
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て行ってください。ブラジル株式へのご投資には、取扱手数料(【対面取引の場合】約定代金×2.10%(最低手数料100レアル)、が必要です 。外国
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