幾何的確率(pdfファイル)

幾何 的確率
幾何的確率
目次
問題1
つぎの確率を考察せよ。
(1)長さaの線分AB上に2点P,Qを互いに独立にとるとき、
距離PQが長さb(<a)以下になる確率。
( 2 ) x 1+ x 2+ x 3= a ( x 1> 0 , x 2> 0 , x 3> 0 , a > 0 ) の と き 、
長 さ x 1 ,x 2 ,x 3 で 三 角 形 を 構 成 す る 確 率 。
(3)無限の平面上に任意の3つの点をとる。この3つの点が
鈍角三角形の頂点となる確率。
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幾何 的確率
問題1
(1)の解
a
A
P
Q
B
APをx、AQをyとする。
点P,Qが自由に動き得る範囲は、
0≦x≦a,0≦y≦a
で、平面で考えると、その面積は、
a2
となる。しかし、距離PQがb以下という条件があるので、
点P,Qが動き得る範囲は、
|x-y|≦b
となり、平面で考えると、その面積は、
a 2- ( a - b ) 2= b ( 2 a - b )
となる。したがって、求める確率は、
①
となる。
y
a
b
x
b
a
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幾何 的確率
(2)の解
三 角 形 の 構 成 条 件 : x 1+ x 2> x 3、 x 2+ x 3> x 1、 x 3+ x 1> x 2
より
x 3< a / 2 , x 1< a / 2 , x 2< a / 2
を得る。なぜなら、
x 1+ x 2> x 3
x 1+ x 2+ x 3> 2 x 3
a>2x3
x 3< a / 2
他も同様。
この範囲は下図の赤い線で囲まれた正三角形の領域になる。したがって、求める
確率は、②
となる。
x3
a
x 1 +x 2 +x 3 =aの 平 面
x2
a
a
x1
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幾何 的確率
別解
高さがaの正三角形を考える。この正三角形の内部に点Pをとり、この点から
各辺に垂線をおろし交点をA,B,Cとすると、
PA+PB+PC=③
と な る 。 い ま 、 x 1と P A 、 x 2と P B 、 x 3と P C を 対 応 さ せ る と 、
三 角 形 の 構 成 条 件 、 x 1+ x 2> x 3は 、 P C < a / 2 と な る 。
B
A
P
C
なぜなら、
PA+PB>PC、
PA+PB+PC>2PC、
a>2PC
より、明らか。
同 様 に 、 x 2+ x 3> x 1は 、 P A < a / 2 、
x 3+ x 1> x 2は 、 P B < a / 2
となる。すなわち、高さaの正三角形の内部のうち、
PA<a/2,PB<a/2,PC<a/2
の範囲が三角形を構成する条件に対応する。
この範囲は高さaの正三角形の面積の②
になる。
したがって、求める確率は、②
となる。
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幾何 的確率
(3)の解
3つの点が一直線上にある確率は、0と仮定する。
三角形の最大の辺をABとする。辺AB上の三角形のある側に半円AFBを書く。
ま た 、 A ,B を 中 心 、 A B 、 B A を 半 径 と し て 交 わ る 点 を C と し 、 弧 B D C 、 弧 A
ECを書く。
すると、三角形の頂点がABDCEの外側にはないことは明らか。
そして、頂点が半円AFBの中にあるときは、④
、半円の外にある
ときは、⑤
となる。
C
E
D
F
A
B
したがって、求める確率=半円AFBの面積/ABDCEの面積
AB=2aとすると、
半 円 A F B の 面 積 = π a 2/ 2
ABDCEの面積=⑥
3π
求 め る 確 率 = -----------8π-6√3
=0.639…
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となる。