チョウのヒミツ こんちゅう しょうかい 身近な昆虫の1つ、 チョウを紹介 とくちょう ハネの模様や口、 目の形に特徴 チョウの絵を描(えが) くとしたら、 みなさんはどんな絵を描きますか? チョウ について詳(くわ) しく知らない人でも、大きなハネと触角 (しょっかく) があれば、 きっとチョウらしく見えると思います。 チョウはみんなが絵に描けるくらい、 とても 身近で、特徴がある昆虫です。 そんなチョウについて、知っているようで知らな い意外(いがい) なヒミツをさぐってみましょう ! 1. チョウのハネはどうなっているの? 4枚のハネが胸(むね) のところについています。 チョウの胸は、 ハネを動かす筋肉(きん にく) でいっぱいです。 この胸の筋肉と大きなハネでひらひらと飛ぶことができるのです。 チョウを触(さわ) ると手に粉のようなものがつきます。 これは鱗粉(りんぷん) といって、 ハネの表面(ひょうめん)の毛が平たく変 化したものです。顕微鏡(けんびきょう) で 見ると、魚のウロコのように並んでいるの が分かります。実は、 チョウのハネそのも のには色はついていません。色の正体は 鱗粉です。鱗粉の1つひとつが1色ずつ 色をもっていて、 たくさん並んで独特の色 や模様を作っているのです。鱗粉は水を はじくことができ、雨で飛べなくなることを 防いでいます。 アサギマダラ 2. ストローのような口 多くの昆虫の口は大あごが発達していて物を かむことができますが、 チョウは大あごが退化し て、小あごがストローのような長い管に変化しま した。 ストロー状の口から、花の蜜(みつ) などを吸って食べ物 にします。 一方、 幼虫はイモムシや毛虫とよばれていて、 多くは植物を食 べます。食べる植物は種類によって決まっているそうです。私た ち人間と同じように、 チョウにも食べ物の好みがあるようです。 3. チョウの目 チョウは目を使って、花を探しています。 オスがメスを探すときにも目を使います。例えば、 アゲ ハのオスは黄と黒のしま模様を見つけると、 メスだと思って近づいてくることがあるそうです。人 間には見えない紫外線(しがいせん) も感じることができます。紫外線を見て、 オスとメスの区別 をしたり、花の蜜の場所を見つけたりできるのだそうです。 一般(いっぱん) に昼に活動するものをチョウ、夜に活動するものをガと 呼びます。分類上(ぶんるいじょう) は同じ仲間で、実ははっきりと区別す ることはできないようです。身近な昆虫でも知らないことはいっぱいありま す。次にチョウを見かけたら、 ぜひ観察してみてはいかがですか。 教えてくれた人 長崎市科学館 科学教育グループ 渡邉鮎子さん 「長崎市科学館では、 12月4日まで秋の企画展 (きかくてん) 『とぶを科学する』 を開催 (かいさい) しています。チョウなどの昆虫のほか、動物、植物、飛行機、 ロケットはどうし てとぶことができるのか? とぶのヒミツを解明します。入場は無料です。詳しくはスター シップニュースやホームページをチェックしてください」 所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時
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