アコウ

アコウ
! ほかの木を枯らす!
から
ほかの木に取りついて何年かで枯らしてしまう
「しめ殺しの
木」
と呼ばれる木でもあります。熱帯の植物は成長が早いの
で、
ほかの木に負けないようにこの作戦で生き残ってきたと考
えられています。
編み目のように絡む幹など
「不思議な木」アコウの秘密
▲
大アコウの気根
! 春に葉を落とす!
アコウは春に葉を落とす不思議な木です。冬の間
は緑の葉を茂(しげ)
らせていますが、
1月から5月ごろ
に一気に葉を落とし、季節はずれの枯(か)
れ葉がたく
さん出ます。
しかし、
すぐ新芽が出て、
うっそうとした木か
げを作ります。
大アコウ
(熊本県天草市牧島)
葉を落とした大アコウ︵五島市三
井楽町貝津︶
アコウは、東南アジアから西日本にか
けて海岸に生える大木です。
イチジク、
クワ、
ゴムノキなどと同じ
「クワ科」
という
グループで、高さは20mほどになり、横
にも同じくらい大きく広がります。枝の途
中(とちゅう)
からも気根(ひげのような
根っこ)
が出ます。
おばけのようですが、
とても力強い木です。幹は茶、葉は濃
(こ)
い緑でタマゴ形をしています。
! 白い樹液を出す!
葉や枝をちぎると、牛乳のような真っ白の樹液を出します。
これは乾(かわ)
くとベタベタになり、肌
(はだ)
が弱い人はかぶれることもあります。
虫などの生きものに食べられないように身を守っている
アコウのすごい所は、岩の
と考えられています。仲間のイチジクやゴムノキも、
同じように白い樹液を出します。
がけ、ほかの木の幹 、コンク
リートのすき間などからも生え
! 赤い花のう!
ることです。固いものにも丈夫
(じょうぶ)
な根っこで絡みつ
5月ごろ、
イチジクと同じで花のう
(実)
の中に小さな花を咲(さ)
き、台風が来てもよく耐(た)
え
かせます。
アコウの花のうはイチジクより小さく2cmほどです。花に
ています。
はアコウコバチという小さなハチがやってきます。実は鳥に食べら
! 岩にも根を張る!
長崎市大崎
アコウの実︵ 熊 本 県 天 草 市
高浜
熊本県天草市高浜
れたり、海に流されたりして遠く離
(はな)
れた所へ運ばれます。
県内では、海岸沿いの多くの場所でアコウを見ることができます。
ただし対馬は
冬の寒さが厳しくて生きていけないようです。有明海や大村湾の奥もあまり見られ
長崎県では ません。各地で天然記念物になっている大木もあります(諫早、下五島、上五島、
壱岐など)。
みなさんの地元にも
「大アコウ」
があるのでは?
教えてくれた人 長崎市科学館 業務グループ 樋口一成さん
「長崎市科学館では、
7月12日から9月23日まで、夏の特別展『ドキドキ体感ミュージアムドラ
ゴン城の冒険
(ぼうけん)』
を開催
(かいさい)
します。目の錯覚
(さっかく)
を利用した体験モノ
がたくさんやってきます。今年の夏休みはぜひ、科学館へお越
(こ)
しください!」
所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時