Forwarder ユ ニ エ ツ ク ス 物N 流Y 倉K 庫ロ 部ジ 門ス がと 港も 運連 と携 並深 ぶめ 主て 軸基 事盤 業強 に化 リポート 日本郵船グループの港運・物流業者、ユニエツクス(東京・品川区)が物 流倉庫部門を強化している。ユニエツクスはこれまで、グループ案件を中 心にターミナル・オペレーションやコンテナフレートステーション(CFS) 運営など港運事業を柱としてきた。一方で、国内、国際物流事業を担当す る物流倉庫部門でも特色あるサービスを提供しており、今後は同部門の 拡大に注力することで事業基盤の強化を図る。将来的には、物流倉庫部門 を売上高、利益率ともに港運部門と並ぶ水準に押し上げたい考えで、国内 外で協業するNYKロジスティックスともさらに連携を深める方針だ。 し、チーズ、ハム、チョコレートなどFCL ジスティックスが手 にはなりにくい小口貨物を中心に取り扱 掛ける完成車物流 う。今後も、同様の特色あるサービスを に 参 画しており、 強みに集荷拡大を図っていく考えだ。 カーキャリアの運 ユニエツクスの物流倉庫部門の強みに 営会社にスタッフ1 ついて大西社長は「港運、倉庫、海貨、通 人 を 派 遣 して い 関と国際輸送に必要な機能がすべてそろ る。タイにはターミ っており、いかなる要請にも応じることが ナル運営でも1人 できる」と語る。倉庫施設は、国内に3カ を 派 遣しており、 力を進めたことで採算性が向上した」と 所のCFSと各4カ所の自営倉庫、賃貸倉 在来港運での自動 説明する。08年度業績も堅調に推移して 庫で計10万6000㎡以上を運営し、すべて 車荷役のノウハウ ユニエツクスは1989年に前身の関東郵 いるが、北米航路をはじめコンテナ貨物 の施設が港湾地域に立地する好条件。今 を生かし、NYKグ 船運輸と日本運輸が合併して、現在の社 の荷動きが思わしくない中、コンテナター 後は、これらの倉庫施設や現場スタッフの ループの完成車物 名に変更。今年、合併から20周年の節目 ミナルの取り扱いが影響を受けていると ノウハウをさらに有効活用すべく、顧客の 流 に 協 力 して い を迎えた。関東郵船運輸のさらに前身に いう。一方で、完成車輸送は堅調で、港 物流業務を包括的に担う3PL案件の受託 る。その他の国で あたる関東運輸は1920年に創業しており、 運全体を下支えしている格好だ。 を目指す。 は 、中 国・上 海 、 港運主体に、総合物流展開 古くから港湾での荷役や運送、倉庫運営 などを手掛けてきた。ユニエツクスは現 在、東京、横浜、神戸でコンテナ・ターミ 物流倉庫部門を強化 今後は、事業基盤の強化を図るため、 NYKロジスと連携 インドネシアに各1 人を派遣しており、 現在、手掛けている3PL(サードパーテ 今年度中にベトナ 図 NYKロジスティックスの主な国内グループ企業配置(港運・物流) 郵船海陸運輸 (北海道) ユニエツクス (東京・横浜・神戸) ヒロクラ (広島) ジェネック (福岡) 横浜共立倉庫 (横浜) 郵船港運 (大阪) 旭運輸 (名古屋) ・近海郵船物流(国内フィーダー) ・日本コンテナ輸送(トラック) ナル・オペレーションやCFS運営も実施、 特に物流倉庫部門の強化に注力する。07 ィーロジスティクス)案件としては、NYKロ ムにも1人を派遣 日本郵船グループ内では港運部門の中核 年度の部門別売上高を見ると、港運部門 ジスティックスとの協業で大手電機メーカ する予定だ。海外 企業に位置付けられている。また、国内・ が132億円、物流倉庫部門が114億円と事 ーのワイヤーハーネスの取り扱いがある。 には活動中の現地法人や支店はなく、今 08年度の経営計画からCSR活動に関する 国際物流業を担う物流倉庫部門では、フ 業規模での開きは少ないが、利益面では 大西社長は、 「今後は、新規顧客の獲得を 後もNYKロジスティックスの拠点に駐在員 内容を初めて盛り込むなど、対応を強化 ォワーディング事業や倉庫運営を展開。ア 港運部門への依存度が高い。大西社長は 目指すとともに、メーカーの物流子会社と を派遣することで海外での顧客対応を行 している。ユニエツクスは、ハイブリッド式 パレルや食品の一貫輸送サービスに強み 「将来的には、物流倉庫部門を売上高、利 のタイアップなども視野に入れている。メ う方針。 トランスファークレーンを業界に先駆けて を持ち、京浜、阪神の港湾地区で8カ所の 益ともに港運部門と並ぶ水準に押し上げ ーカーには、物流機能をさらにアウトソー 物流施設を運営するなど、幅広い事業展 たい」 とし、中期経営計画では、物流部門 シングしたいというニーズがあるはずで、 開を行っている。傘下に物流機器の販売 の売上高を毎年度5%以上伸ばす目標を 今後、こうした企業との協調はM&A含め 港運部門、物流倉庫部門の主要2部門 続き、CO2削減に効果的な取り組みを推 会社など連結子会社7社を抱え、07年度 設定。06、07年度はこれを達成した。大 検討していく」と語る。また、自動車関連 以外でも、事業拡大を推進する。コンテ 進していく。また、全社的な目標には「安 の連結売上高は282億円だった。 西社長は「物流倉庫部門は成熟市場での でもNYKロジスティックスの案件で幅広い ナなど輸送機器の販売・リースを手掛け 心、安全の確保と実行」を掲げた。港運 戦いとなり、成長は容易ではないが、早期 取り扱いがあり、 「Auto-Logi」のブランド る子会社のユニ・ケイ (羽飼猛社長、横浜 部門では作業事故の撲滅を目指し、物流 売上高が06年度比3.2%増の248億円、営 に港運部門依存型の体質から脱却した 名で、完成車荷役を中心に請けおってい 市神奈川区)では、海上コンテナの内側 倉庫部門でも顧客に安心して業務を一任 業利益が48.9%増の15億円で、港運、物 い」と語る。 る。完成車輸送では今後、自動車メーカ に装着する粉粒体用の内袋「バルクライ してもらえる企業になることを第一に据え 物流部門では、アパレル、食品、建機・ ーの海外進出に追随する形で、PDI(納 ナー」や液状品輸送用のフレキシタンクと る。その上で、顧客に「満足と感動」を与 長した。07年からユニ 自動車関連の輸送を得意とし、当面はこ 車前整備)サービスやキャリアカーによる いったコンテナの輸送効率を高める関連 えられるサービスの提供を目指し、品質 エツクスの指揮を執る れらを軸に事業の伸長を図る。サービス 国内輸送も提供したい考え。PDIサービ 機器の販売を06年から開始した。ユニエ の向上に取り組んでいくという。大西社長 大西昭宏社長は「大幅 の具体例としては、食品輸送で冷凍貨物 スは、過去に外資系メーカーの案件を担 ツクスでもこれら機器の利用を増やしな 「今後も、従業員や顧客をはじめ、す は、 増益の要因は、港運部 混載輸送を手掛けており、欧州の低温物 当した実績があり、当時のノウハウを生か がら、新規顧客の獲得を目指している。 べてのステークホルダーにとってのグッド 門でコンテナ貨物の取 流大手シーフリゴの日本側総代理店とし せるという。 大西社長は「これまでに培った物流技術 カンパニーであり続けるために、こうした り扱いが好調だったこ て、相互に貨物を集めながら小口冷凍混 海外展開は、NYKロジスティックスの現 を応用していきたい」 とし、今後もこうした 価値のある活動を1つずつ積み重ねてい 載サービスを週1便で提供している。摂氏 地法人や駐在員事務所にスタッフを派遣 関連事業をさらに拡大していく考えだ。 きたい」と語る。 15度、零度および冷凍の3温度帯で展開 する形式を採っている。タイでは、NYKロ ユニエツクス単体での07年度業績は、 流倉庫部門とも、特に利益面で大きく伸 と。物量はさほど伸び ていないが、合理化努 大西社長 物流機器販売や、CSR対応も 導入するなど、環境対策にはこれまでも 積極的に取り組んできたが、今後も引き (神子真人) 環境対応やリスクマネジメント面でも、 ユニエツクス本社が入るビル 72 CARGO OCTOBER 2008 CARGO OCTOBER 2008 73
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