舞台で描かれる人間模様

2008年度志學館大学・かごしま県民大学中央センター連携事業
第4回
人間関係学講座
舞台で描かれる人間模様
現代は、人間関係の時代だといわれています。私たちは、日々人と人との関わりの中に生き、他
者とのつながりの中で社会生活を営んでいます。そこでは確かにモノや情報があふれ、物質的・情
報的には豊かになってきましたが、それにつれて「人間関係」も豊かになってきたでしょうか。私
たちにとって最も身近で切実な問題である人と人との関係には、逆に深い断絶を始めとする大きな
問題が生じてきているように思われます。
「人間関係学講座」では、毎年、人間と人間関係についてテーマを1つ取りあげ、複数の講師が
様々な立場・角度・切り口から探究していきます。この講座をきっかけとして、深遠な人間探究の
世界に浸ることができれば、現実の生活を自分で豊かに彩る力が得られるでしょう。
今年度は、「舞台で描かれる人間模様」と題し、イギリスのシェイクスピア劇と日本の近現代劇
のそれぞれの分野から、劇文学と現実の狭間を深く探っていきます。
三島由紀夫の戯曲Ⅰ-『鹿鳴館』の人間模様-
三島由紀夫の戯曲Ⅱ-『班女』の人間模様-
講師◆阿部 到(人間関係学部教授)
シェイクスピア劇で描かれる恋愛模様
シェイクスピア劇で描かれる政治的人間模様
講師◆杉浦裕子(人間関係学部講師)
*各講義の内容は裏面に掲載しています。
8月23日・30日(土) 13:00~16:00(両日とも)*休憩・交流時間を含みます。
■場 所
かごしま県民交流センター
■受講料
2,000円(全4講義分、資料代を含みます)
■対 象
どなたでも受講できます(高校生・学生の方も歓迎します)
■定 員
60名(定員を超える場合は抽選になります)
■申込方法
往復はがき・FAX・Eメールのいずれかにより、
①氏名
■受講申込
②年齢
③住所
④電話番号
をご連絡ください。
7月1日(火)~
■主 催
志學館大学生涯学習センター
■共 催
かごしま県民大学中央センター
■問合せ・申込み:志學館大学生涯学習センター(人間関係学講座係)
〒899-5194
霧島市隼人町内1904-1 /TEL:0995-43-1111/FAX:0995-43-1114
Email: [email protected] /URL http://www.life.shigakukan.ac.jp/
※住所等の個人情報は、資料等発送に使用させていただきます。
◆8月 23 日(土) 13:00~
シェイクスピア劇で描かれる恋愛模様
シェイクスピア劇の登場人物は、しばしば突然恋に落ちますが、その唐突かつ
非理性的な恋に愚かなまでに没頭する彼(女)たちの姿にこそ、恋の真実が描か
れているように思えます。第 1 回目の講義では、『夏の夜の夢』、『十二夜』、
『お気に召すまま』、『ヴェローナの二紳士』、『ロミオとジュリエット』、『アントニー
とクレオパトラ』などの作品をとりあげながら、男と女の恋の違い、恋とは
そもそも何であるかなどを皆さんと一緒に考えたいと思います。
※取りあげる作品は若干変更する可能性もあります。
三島由紀夫の戯曲Ⅰ-『鹿鳴館』の人間模様-
『鹿鳴館』は、これまで何度も映画化、ドラマ化がくりかえされるなど、
三島由紀夫の代表作というだけでなく、現代日本の大衆演劇の傑作です。
本講義では、作品成立の事情、作品の性格、登場人物の複雑な人間
関係、劇作上のテクニックなどについてお話ししたいと思います。
◆8月 30 日(土) 13:00~
シェイクスピア劇で描かれる
政治的人間模様
シェイクスピア劇では、政治権力と力関係
の中に生きる人間たちの駆け引きも
巧みに描かれています。第 2 回目の講義
は、『ジュリアス・シーザー』、『アントニーと
クレオパトラ』、『リア王』、『リチャード 2 世』、
『ヘンリー5 世』、『ヘンリー6 世第 3 部』、『リ
チャード3世』などの作品を取り上げながら、
闘争・裏切り・寝返りを引き起こす政治的社
会的構造について、また、王権とは、民衆と
はといった問題について考えてみたいと思い
ます。
※取りあげる作品は若干変更する可能性もあります。
三島由紀夫の戯曲Ⅱ
-『班女』の人間模様-
『班女』は同名の謡曲を典拠とした作品で、『近
代能楽集』シリーズの一編です。本作で
三島由紀夫は自分の 哲学を戯曲の形で
表現 しようとしています。それがどのようなも
のであるのか。花子と実子という登場人物の人
間関係を中心に解明していきたいと思います。