Heart Animal Hospital 犬の胃拡張および捻転 ∼こんな症状がみられたら∼ ハート動物病院 Heart Animal Hospital 胃拡張および捻転とは 様々な原因で胃が拡張し、胃の入り口と出 口が捩じれてしまうことで、局所性・全身性に 複雑な病態が起こってしまう病気です。 原因 ・幽門(胃の出口)の閉塞 …異物の摂取、消化管停滞など ・食物や水の摂取後の活動的な運動 …特に大型犬は臓器が動きやすい Heart Animal Hospital こんな時は胃捻転が起きているかも? 何も吐かない嘔吐 よだれ お腹がだんだん膨らんでくる 呼吸が荒い 衰弱 Heart Animal Hospital 胃捻転を起こしやすい犬種 大型で胸の深い犬は要注意! ・ジャーマンシェパード ・グレートデン ・セントバーナード ・ダルメシアン ・アイリッシュセッター ・ラブラドールレトリーバー etc… Heart Animal Hospital 診断および治療 診断 血液検査によるその他の疾患の除外 レントゲン検査 → 2つの空気で満ちた仕切られた胃 心血管系機能の改善および胃の減圧のため、 直ちに治療が必要です。 経口的胃内挿管による胃の減圧 外科的捻転修復術 および永久的右側胃固定術 Heart Animal Hospital 症例 11歳、オス、ダルメシアン 症状 ・夕方の散歩時に突然起きた ・何も出ない嘔吐が連続 ・全身のふるえ ・後肢の痙攣・脱力 Heart Animal Hospital 症例 レントゲン検査 ・ 2つの空気で満ちた 仕切られた胃が、 明確に認められる 診断 ・症状とレントゲンから 胃捻転と診断 Heart Animal Hospital 症例 治療:外科的捻転修復術を実施 ②消化管にかなりの ガスが貯留していました ①開腹すると、、、 Heart Animal Hospital 症例 ④胃を腹壁に固定し、 再発を防ぎます ③パンパンになった胃から ガスを抜き、減圧します Heart Animal Hospital 症例 今回の症例は、素早い対応ができたことと、 捻転部の傷害が少なかったため、良好な経 過を得ることができました。 しかし、対応が遅れたり、捻転部にうっ血・壊 死などがある場合は状態が悪く、胃を切除す る必要性があったり、場合によっては助ける 事ができないケースもあります。 Heart Animal Hospital 突然、痙攣や脱力が起こり、何も出ない嘔 吐が連続した場合は、胃拡張および捻転の 場合がありますので、すぐに病院へいらし てください。 素早い対応ができれば助けられる可能性 が高いですが、逆に様子を見てしまうと循 環性のショックのために亡くなってしまうケー スもあります。 特に大型犬は注意しましょう! Heart Animal Hospital 参考 • ハート動物病院診察室
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