善玉・悪玉ってなあに? - 長野メディカルサポート

善玉・悪玉ってなあに?
1.コレステロールとは、細胞膜やホルモン、胆汁などの原材料になるもの
コレステロールは、身体にとって欠かせない脂質(あぶら)の一種です。食物からも吸収
されますが、多くは肝臓で作られ血流に乗って全身の組織に運ばれます。このあぶらは、
血液中では溶けることはなく、LDL と HDL という 2 種類の粒子に含まれて血液中を流れ
ていきます。
◆LDL (悪玉コレステロール)は動脈硬化を促進する
LDL コレステロールは、血液中に増えすぎると、
血管壁の中に入り込むようになります。
すると、血管壁内でこぶのようにコレステロール
が固まって動脈硬化を引き起こします。このこぶ
が破れると、破れたところに血栓という血液のか
さぶたが生じ、ますます動脈硬化を進めてしまいます。
セルフドクターネットより
◆HDL(善玉コレステロール)動脈硬化を抑える
HDL コレステロールは、過剰なコレステロールを肝臓に戻す役割を担っています。血管壁
に溜まったコレステロールも抜き取って回収するので、動脈硬化の進行を抑えてくれる働
きがあります。
◆中性脂肪は増えすぎると悪影響 ~痩せているからといって安心はできません内蔵にも溜まります~
中性脂肪はからだが活発に活動するための燃料になります。しかし、血液中に増えすぎる
と、LDL と HDL に悪い影響を与えます。中性脂肪が増えすぎると、LDL は通常よりも小
型化し、血管壁の中に入り込みやすくなります。その結果、
「超悪玉」として血管壁内でコ
レステロールの塊を作ってしまいます。さらに、HDL は減って、血管壁に溜まったコレス
テロールは回収されにくくなってしまいます。中性脂肪は、余ったエネルギーとして皮下
脂肪や、内臓脂肪として蓄えられます。
厚生労働省ホームページより
㈱長野メディカルサポート
2.コレステロールの値を正確に知っておきましょう
LDL コレステロール 140 ㎎/dL 以上
HDL コレステロール
中性脂肪
40 ㎎/dL 未満
150 ㎎/dL 以上
左記 3 つのいずれか
または
複数が当てはまると
脂質異常症となる
3.動脈硬化で起こる病気は、命の危険を伴います
動脈硬化が進み、脳の血管が完全に詰まってしまうと、脳梗塞を引き起こします。また、
心臓の筋肉に血液を送る冠動脈で動脈硬化が進行すると、心筋に一時的に血流が不足する
と、狭心症になります。動脈硬化がさらに進み冠動脈が完全に詰まると、心筋梗塞となり
ます。
4.内蔵脂肪は動脈硬化を引き起こします!
内蔵脂肪が増えると、血液中の HDL コレステロールの減少と中性脂肪の増加を引き起こし
ます。たとえ、LDL コレステロールの値が低くても、 脂質異常や、高血糖、高血圧を招く
原因となります。食と運動で内蔵脂肪を減らすことができますので、これは改めて本メー
ルマガジンでお伝えします。今回は、簡単な日常生活の改善ポイントをお話し致します。
① 睡眠不足でコレステロール値が上がる (寝すぎている人も)
② 喫煙は HDL コレステロールを減らし、動脈硬化を促進します
③ アルコールはほどほどに → 飲み過ぎると、中性脂肪を増やしてしまいます
④ 果物&和菓子にも注意! 果物に含まれる果糖、和菓子に含まれている砂糖、でんぷ
んなどの糖質は、取り過ぎると中性脂肪として蓄えられてしまいます。
⑤ 油脂の質や量に注意!
・最近オリーブ油がからだに良いと言われています。オリーブオイルには、悪玉コレ
ステロールを減らす働きがあります。しかし、取り過ぎるとエネルギーは高くなり
ます。
・脂肪酸の中では、青背の魚などに多く含まれる多価不飽和脂肪酸(常温では固まら
ない油)である DHA、EPA を摂取するとよいでしょう。魚の油は、LDL コレステ
ロールをあまり増やさない上、中性脂肪を減らしたり、血圧を下げる効果がありま
す。
・マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸は、LDL コレステロール
と中性脂肪を増やすので、控えたほうがよいでしょう。
参考:NHK テレビテキスト『今日の健康』2015.2・2015.6 ・厚生労働省ホームページ
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