センター倫理政経 基礎シリーズ第12講 サブノート

センター倫理政経 基礎シリーズ第12講 サブノート
[テキスト第9講の範囲]
1 社会契約説 (テキストp.148∼150)
[1 ]([2 ]提唱)の影響を受け登場
(1)ホッブズ
・自然状態 人民の自然権=[3 ]
→「[4 ]」状態へ
・社会契約 主権者に人民が自然権を完全譲渡→人民は主権者に全面服従
(2)ロック
・自然状態 平和な状態で、人民は生命・自由・財産への[5 ]を持つ
・社会契約 政府を作り、人民が自然権を信託→人民の政府への抵抗権
(3)ルソー
・自然状態 自由・平和で[6 ]な社会
→私有財産と文明の進歩により[7 ]が生まれる
・社会契約 人民共通の[8 ]に服従する
→人民が[9 ]に政治参加できる直接民主制の考え !
2 フランス啓蒙主義 (テキストp.150)
・モンテスキュー 権力分立(三権分立)を主張
・ヴォルテール 言論の自由(市民的自由)と[10 ]を説く
・ディドロ [11 ]の編纂を行う
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3 資本主義の発達と功利主義 (テキストp.150∼151)
(1)アダム・スミス…近代資本主義の思想
・経済の自由を主張 個々人の[12 ]と[13 ]は、
自由な経済活動のなかで「見えざる手」によって調和する
・道徳とは=公平な第三者の[14 ]を得ること
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河合塾 基礎シリーズ センター倫理政経 ⑫
(2)ベンサム…[15 ]的功利主義
・社会よりも個人の幸福・快楽を重視(「社会」というものは本当はない)
・功利の原理 個人の快楽・幸福を生むこと=[16 ] 行為の[18 ]
個人の苦痛・不幸を生むこと=[17 ] を重視
↓
政治は「[19 ]」をめざすべき
=個人の[20 ]を最大限に尊重することで快楽が増進
(快楽=[21 ]的なもの、ひとそれぞれ快楽は異なる)
・快楽計算 快楽は[22 ]的に計算可能
→一人一人の人間とその快楽は[23 ]である
・制裁 快楽を増やし苦痛をなくすために必要な力、規制
ベンサムは[24 ]を重視
=物理的・道徳的・宗教的・[25 ]制裁
(3)ミル…[26 ]的功利主義
・快楽は計算するものではなく、[27 ]の差がある
=「満足した愚か者であるより不満足な[28 ]」
肉体的・感覚的快楽よりも[29 ]的な快楽を重視
・制裁として[30 ]を重視
・徹底した[31 ]を展開、普通選挙・女性参政権を主張
・キリスト教[32 ]を功利主義道徳の極致とし、この精神に基づいた
社会改良主義を唱える(社会主義とは異なり、自由主義と宗教に基づいた考え)
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4 実証主義(テキストp.150)
科学的な考えによる社会の進歩を唱える
・コント [33 ]主義哲学を主張
[33 ]の三段階…神学的・形而上学的・実証的段階
・スペンサー ダーウィンの生物進化論から影響、[34 ]を主張
社会の進化=軍事型社会から産業型社会へ
2
5 ドイツ観念論① カント(テキストp.153∼154)
(1)理性批判(理性の能力の分析)
・理性 経験しないことを知ることはできない(第8講サブノート参照)
=「認識が対象に従う」から「対象が認識に従う」への転回
・理性の区分 理論理性=[35 ]的な認識(「何を知っているか」)
実践理性=[36 ]的行為の認識(「何をすべきか」)
(2)人間の自由
・意志の[37 ] 人間が自ら[38 ]に従った状態
・[39 ]な実践(生きるうえで)の法則
=[30 ]的な個人の原則である[41 ]と一致させよ
・[42 ]ではなく、[43 ]による命令
[44 ]の命令 [45 ]の命令
・[46 ]
・これに従った行為=[47 ]持つ
・形だけ従った行為=[48 ]のみ持つ
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・人間の自由の実現=[49 ]を持つ[50 ]が生まれる
(3)人格主義
・人格とは 人の[51 ]として[52 ]されるべき人間性
人格が互いに[52 ]される社会=「[53 ]」
・人格主義の発展 国家が尊重しあう[54 ]へ
→[55 ]創設の主張 !
6 ドイツ観念論② ヘーゲル(テキストp.154)
(1)歴史哲学
・自然、世界=[56 ]の展開
・世界史=[57 ]の意識の進歩
ただし直線的には発展しない=[58 ]が起こる
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(2)弁証法
・すべてのものは[59 ]と[60 ]の対立・矛盾をはらむ
・矛盾が[61 ]されてより高次な[62 ]となる
・さらにこれが繰り返され、精神・物事は進歩していく
(3)人間の自由
・[63 ]=[64 ]的な道徳と[65 ]的な法が
弁証法的に総合された、理想的な規範
・[66 ]の三段階
・家族 [67 ]にあふれているが個人の独立はなく、永続しない
・市民社会 自由であるが、利己心にあふれた[68 ]
・国家 家族・市民社会を総合した[69 ]
完全かつ具体的な[70 ]の実現
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●カントと功利主義・ヘーゲルとの違い
・なにが「善」か
・カント =行為するときの[71 ]が善であること
・功利主義=行為の[72 ]が善であること
・なにが「自由」か
・カント =個人の意志・[73 ]が自由であること
・ヘーゲル=国家により個人が[74 ]に 自由になること
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7 プラグマティズム(テキストp.169∼170)
アメリカで起こった[75 ]主義的な思想
・パース プラグマティズムの提唱者 プラグマ=行動の重視
・ジェームズ 真理=[76 ]であること
[77 ]も[76 ]である限り真理である
・デューイ [78 ]主義=知性は環境への適応・課題解決のための
[78 ]である
→[79 ]知性と、それを育む民主主義道徳を重視
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センター倫理政経 基礎シリーズ第12講 復習プリント
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基礎編 [ ]のなかの言葉のうち、正しいものを選んで番号で答えよ。
解答欄
1
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6
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ホッブズは自然状態を「万人の万人に対する[①競争②闘争③協調④団
結]」であると考えた。
ロックは社会契約の後も、人民には[①抵抗権②生存権③請求権④参政権]
が残されていると考えた。
ルソーが理想とした政治体制は[①議会制民主主義②絶対王政③直接民主制
④社会主義体制]である。
功利主義に影響を与えたイギリスの経済学者とは[①ヴォルテール②グロテ
ィウス③モンテーニュ④アダム・スミス]である。
ベンサムは制裁として特に[①物理的②道徳的③法律的④宗教的]制裁を重視
した。
ミルは「満足な愚者であるよりは不満足な[①ソクラテス②プラトン③アリ
ストテレス④エピクロス]であるほうがよい」と述べた。
カントに比べると功利主義は行為の[①動機②意図③結果④過程]を重視す
る思想といえる。
社会進化論を唱えたのは[①ディドロ②コント③スペンサー④ダーウィン]
である。
カントは、理性を分類し、何をなすべきかについて認識する理性のことを
[①実践②純粋③単独④理論]理性と呼んだ。
カントは、道徳法則に意志が自ら従うことを[①格率②自律③実証④他律]
といった。
カントがかかげた理想社会のことを「[①手段②人格③道徳④目的]の国」
という。
カントは永久平和のために[①国際法制定議会②国際司法裁判所③国際連盟
④国際常備軍]の創設を主張した。
ヘーゲルの説いた弁証法において、対立するものをより高次の次元で統一す
ることを[①懐疑②止揚③分析④演繹]という。
ヘーゲルによれば、国家とは家族と[①道徳②市民社会③自然状態④法律]
が弁証法的に統一されたものとされる。
ヘーゲルはカントと異なり、自由の[①理念的②観念的③内面的④具体的]
展開を説いたといえる。
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http://tsuji01.sblo.jp/ 5
河合塾 基礎シリーズ センター倫理政経 ⑫
応用編…センター試験の過去問の選択肢からの出題!
以下の文章が正しい場合は「⃝」、間違っている場合は「 」と答えよ。
解答
※( )カッコ内の数字は出題年
1
社会契約説をとなえた思想家たちに共通する主張としては、政治社会や国家
が成立する以前は、自由で平等な個人間の闘争状態が支配していたというも
のである。(2001)
2
ロックは、人民の権利には民衆が国家から勝ち取る権利と、上から民衆に恵
み与えられる権利とがあり、為政者が権力を振りかざし自由権を民衆に返そ
うとしないから、民衆が動乱を起こして権利を回復しようとするのであると
主張した。(2004)
3
ルソーは、人間同士の自由で平等な関係は、人々の私利私欲を排除した一般
意志に各人が自発的に従うことによって、初めて実現されると考えた。
(2001)
4
アダム・スミスは、野生動物の世界で、劣弱な個体が淘汰されることによっ
て種の繁栄が維持されるように、人間社会も、自由な競争と個々人の自助的
努力に委ねられることによって進歩すると考えた。(2004)
5
ベンサムは、個々人の感じる快楽の量を合算して社会全体の幸福の総量を求
める場合に、各人は誰もが等しく一人として数えられなくてはならないと考
えた。(2001)
6
ベンサムは、お喋りしながら缶入りのお茶を飲むよりも、お茶会の方が精神
的な深さがあり、高尚な快楽であると考えた。(2005)
7
カントは、彼以前の経験論や合理論の哲学をすべて斥け、それらの成果には
まったく依存しない新しい哲学を形成し、ドイツ観念論の基礎を築くことに
なった。(1998)
8
「まわりにいる人達からひんしゅくを買うような行為は、私個人としては問
題ないと思われるものであっても、行わないようにしよう」というものは、
カントの言葉にかなった判断の下し方といえる。(2005)
9
ヘーゲルは家族と市民社会を総合し、欲望の体系である市民社会を克服する
のが国家であり、そこにおいて共同体の普遍性と個人の個別性が保持される
と考えた。(2002)
10
ヘーゲルはカントの思想を「責務を果たす目的は、人々の幸福の具体的な増
大にあるから、道徳的に重視すべきは行為の動機よりも結果である」と批判
した。(2008)
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正解
基礎編
1② 2① 3③ 4④ 5③ 6① 7③ 8③ 9① 10② 11④ 12③ 13② 14② 15④
実践編
1 (ホッブズのみの考え)2 (「恵み与える」権利とは考えていない)3⃝ 4 (スペンサーの考え)
5⃝ 6 (ミルの考え)7 (斥けていない)8 (「ひんしゅくを買わないために∼」という仮言命法に
従ったもの)9⃝ 10 (功利主義によるカント批判)
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基礎シリーズ センター倫理政経 第10講 予習プリント
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1 社会主義
①空想的社会主義 [1 ](産業者の自主的管理・支配)
[2 ](ファランジュの考え)
[3 ](ニューハーモニー村の建設)
②科学的社会主義 マルクス
・資本主義社会を分析……人間の本質からの[4 ]
・[5 ]的唯物論
・唯物史観 [6 ]と[7 ]が
上部構造を規定する
・資本主義から社会主義へ 社会主義革命による人間性の回復へ
③社会民主主義 議会制に基づく社会主義めざす
ドイツ :[8 ](社会民主党の指導者)
イギリス:[9 ]夫妻ら
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2 実存哲学(実存主義)
世界の本質から実際の存在=実存へ
①19世紀の実存哲学
・キルケゴール
[10 ]真理の追求
実存の三段階([11 ])
[12 ]として神と向き合う
・ニーチェ [13 ]道徳を「[14 ]道徳」と呼び
批判→「[15 ]」と説く
[16 ]への意志を説く
この世界は意味も目的もない反復である[17 ]
=ニーチェの[18 ](虚無主義)の考え
たくましく生きる[19 ]を目指す
!
7
河合塾 基礎シリーズ センター倫理政経 ⑫
②20世紀の実存哲学
・ヤスパース
[20 ]状況の自覚
→[21 ]の存在の自覚
実存的[22 ]、[23 ]の闘いを説く
・ハイデッガー
人間=現存在=「[24 ]­存在」
→没個性化した「[25 ]」
「[26 ]存在」としての自覚を主張すべき
・サルトル
「[27 ]先立つ」
自由の責任=「人間は自由という[28 ]に処せられている」
自己のみならず[29 ]に対する責任
→[30 ](社会参加)の必要性
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3 近代批判(現代哲学)
・フランクフルト学派 ホルクハイマー [31 ]への批判
アドルノ [32 ]的パーソナリティ分析
・フーコー [33 ]主義の代表者、知の[34 ]性を指摘
・ウィトゲンシュタイン [35 ]分析を通じた分析哲学
・レヴィナス 「[36 ]」の持つ無限性を指摘
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4 民主社会の倫理
・ロールズ 最も[37 ]人々の生活の改善を主張
「[38 ]としての正義」を説く
・ハーバーマス 「[39 ]」・「合意」を重視
・セン 人間の「[40 ]」を重視
!
正解
1 サン・シモン 2 フーリエ 3 オーウェン 4 疎外 5 弁証法 6 生産力 7 生産関係 8 ベルンシュタイン 9 ウェッブ 10 主体的 11 美的・倫理的・宗教的 12 単独者 13 キリ
スト教 14 奴隷 15 神は死んだ 16 力(権力) 17 永劫回帰 18 ニヒリズム 19 超人 20 限界 21 超越者・包括者 22 交わり 23 愛しながら 24 世界­内 25 ひと(ダス・マン) 26 死への 27 実存は本質に 28 刑 29 人類 30 アンガージュマン 31 道具的理性 32 権威主義
33 構造 34 権力 35 言語 36 他者 37 恵まれない 38 公正 39 コミュニケーション 40 潜在能力(ケイパビリティ)
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