星の秘密 かがや 昼も夜もいつでも輝く星の光 目に見えているのはいつの光? 私たちが暮らす地球の周りには、数多くの星があります。夜空に見えるオリオン座や白 鳥座といった星座などは、昼にも空いっぱいに出ているのです。しかし、空気中にある無 数の水滴 ( すいてき ) やちりなどが、太陽の光を反射 ( はんしゃ ) し空全体を明るくしてい ます。昼は空から目に入る光の量がとても明るく、それに比べて星からくる光が弱いから見 えないだけなのです。条件が良ければ、望遠鏡で昼間の星を見ることができます。 春の星座 640㎞ 0.03㎜の球 西の方向 太陽 昼 月 3㎜ 地球 夜 夏の星座 冬の星座 東の方向 秋の星座 地球は太陽の周りを約1年かけてほぼ1周しています。今は冬な ので、 夜には冬の星座が見えます。昼には、 太陽の方向に夏の星座 が、 西の方向に春の星座が、 東の方向に秋の星座が見られます。 教えてくれた人 地球 0.1㎜の球 太陽 シリウス 11㎜の球 19㎜の球 1.2m 地球と太陽との距離 (きょり) は約1億4960万kmもあります。地球から 時速100kmで太陽に行ったとしたら約149万5980時間、 約170年もか かります。 1秒に約30万km進む光でも、約8分20秒もかかります。言いか えると、 私たちは8分20秒前の太陽の光を見ていることになります。 夜空に見える星は、 太陽よりもはるかに遠くにあります。通常、 地球との 距離を表す単位として 「光年」 が使われます。光年は、光が1年間に進む 距離を基本にした単位です。 1光年は約9兆4600億万kmになります。 長崎市科学館 業務グループ 岩倉範壽さん 「科学館では1月29日まで冬の企画 (きかく) 展『はたらく船たち』 を2階学 習室で開催 (かいさい) します。 さまざまな場所で活躍 (かつやく) する船が 登場。入場無料なので、 ぜひみなさん科学館に遊びに来てください」 所 長崎市油木町7−2 ☎ 095・842・0505 開 9時半∼17時 太陽を除けば地球上から見える最も明るい星のシリウス は、地球に近い位置にあります。 それでも地球からの距離は 約8. 6光年です。地球を0. 1mmの球として考えると、 月の大 きさは0. 03mmで、地球との距離は3mm。太陽の大きさは 11mmで、距離は1. 2m。 シリウスの大きさは19mmで、 距離 は640kmほどになります。 0. 1mm の地球を長崎に置いたとしたら、京 都あたりにある19mmの球体がシリ 京都 ウス。夜空に輝 (かがや) く星が、大 長崎 きな望遠鏡で見ても点にしか見えな いことが理解できますよね? 私たちがシリウスを見るとき、 8. 6年前の光を見ていることに なります。 700光年の位置にある星の光は700年前、 1800 光年の星の光は1800年前。 その光が輝き始めた時、 地球は どのような状況 (じょうきょう) だったか…。星たちのつぶやきを、 メッセージを想像してみてくださ い。光より速い乗り物で1光年で も先に行って地球を見る。考えた だけでもワクワクしてきませんか。
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