調教師 B249-07 ど んな職業か 競走馬のトレーニング(調教)を行う。 調教師は各自がきゅう舎を持ち、きゅう務員や調教助手を雇い、騎手と騎乗契約を結んで調教を行う。これらの人た ちの労務管理も重要な仕事である。競馬には、日本中央競馬会が開催する中央競馬と、都道府県や市町村など地方公共 団体が主催する地方競馬がある。 牧場で2歳前後まで育てられた馬を馬主と契約して預かり、調教をして、その素質と実力が十二分に発揮できる状態 で競走に出場できるように、コンディションを整えていく。 騎乗者に指示を与えて、いろいろなスピードや距離を走らせたり、馬の食事や馬房の清掃など日常の世話をするきゅ う務員に指示を出したり、訓練と生活環境を管理し、計画的にコンディション作りを行う。 中央競馬では平均して、一人の調教師が20頭前後の競走馬を管理している。競走に出走する時には、馬主に代わっ て出馬登録し、出走したいレースを申し込む出馬投票を行う。 就 くには 調教師になるには、日本中央競馬会が行う調教師免許試験に合格 することが必要である。 この試験を受験できるのは28歳以上の人に限られており、試験 内容は、調教技術、学力(競馬関係法規、馬学など)の他、面接と 身体検査がある。合格は極めて難しく、競走馬の調教についての知 識と経験を積み重ねる場が外部には存在していないため、通常は、 騎手やきゅう務員、調教助手として長い間、競走馬の調教や飼養管 理を行ってきた人たちが資格を取得している。なお、調教助手とし て就業する場合は、日本中央競馬会が行う調教助手資格審査に合格 した後、調教師に雇用されて働くことになる。 協調性がある人、動物に深い興味と愛情を持っている人が求めら れる。また、公正確保のためにも、しっかりとした道徳観があるこ とも大切である。 また、きゅう務員などを雇って運営を行うので、労務管理や経営 者的な資質も必要となる。 労 働条件の特徴 中央競馬の場合は、茨城県の美浦と滋賀県の栗東にあるトレーニングセンター(調教場)で調教を行う。周辺に住居 を持って、家族とともに暮らしている人が多い。地方競馬は、各地方競馬場のきゅう舎かトレーニングセンターで勤務 する。 トレーニングの実地経験を積んでからでないと調教師になるのは難しいので、就業者の年齢層はかなり高く、平均年 齢は50代半ばである。 馬の預託料の一部と進上金といわれる担当馬が競走で獲得した賞金の10%が主な収入となる。速い馬を育ててよい 成績を収めれば、その分収入は多くなる。 昨今の経済不振に伴って馬主数が減少傾向にあるので、今後は、実績を上げていない調教師には馬が集まりにくくな るといった事態も予想され、技術者として、また経営者として調教師間の競争がますます激しくなっていくと思われる 。 参 考情報 関連団体 関連資格 日本中央競馬会 http://www.jra.go.jp/ 中央競馬調教師免許
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