自動車教習所指導員 B199-02

自動車教習所指導員 B199-02
ど
んな職業か
自動車教習所で、法律に定められたカリキュラムに沿って自動車の安全運転に必要な技能と知識を教えるのが自動車
教習所指導員である。
自動車教習所は自動車学校、ドライビングスクール等とも呼ばれる。
技能教習では、まず教習所内のコースでハンドル操作やブレーキ操作、車を走らせる位置や止まる位置、狭い道路や
交差点、曲がり角の運転、坂道発進、進路変更、駐車の方法など、運転操作について指導する。指導員は助手席に座っ
て原則1対1で指導し、時には運転の手本を見せてポイントを教える。必要な教習を修了し、仮免許試験に合格した教
習生には、一般道路に出て路上教習を行う。1時限毎に教習生が次のステップに進めるかどうかを判断し、記録をつけ
、未熟な運転操作などについては指導する。
学科教習では、技能講習の進度に合わせて、運転者の心得、運転に必要な道路交通法規や安全運転に必要な知識を教
本やビデオを使って教える。また、応急救護処置の実技教習も行う。
都道府県の公安委員会から、法に定められた基準に適合しているものとして指定を受けた自動車教習所では(実技試
験免除の自動車学校)、教習を終えた人に対して技能検定員の資格を持つ指導員が技能検定を行い、仮免許を与えるか
どうかを決定する。指導員のうち技能検定員の資格を持つ者は約6割とされる。
マンツーマンの指導を行う技能教習では、毎回違った教習生を教えるのが一般的である。運転シミュレーターなどを
使って、複数の教習生を教えることもある。
就
くには
他職業からの転職者が多いのが特徴である。入職にあたって学歴
は問われないが、高卒以上であることが望まれ、最近では大卒者の
割合が高くなっている。
教習所に採用されると「現場事前教養」と「職員講習」を受け、
又は自動車安全運転センターが行う研修課程を修了した者が公安委
員会の教習指導員資格審査を受ける。合格すると「教習指導員資格
者証」が得られ、「現場事後教養」を受けてから指導員として仕事
を始めることになる。
指導員として優秀であれば、管理者の推薦申請により公安委員会
の行う技能検定員資格審査を受け、合格すると技能検定員となるこ
とができる。
優秀な運転技術や車の構造、運転に必要なルールなどの知識が欠
かせない。また、説得力、教習生に対しての思いやりが要求され、
事故が起きないように細心の注意を払って丁寧に教えることなどが
求められる。
労
働条件の特徴
自動車教習所には、届出自動車教習所と指定自動車教習所とがある。指定自動車教習所は、法に定めた一定の基準に
適合している場合、申請によって都道府県の公安委員会が「指定」するものである。指定自動車教習所の方が多く、全
国的に市区町村の人口に比例して設置されているが、交通の便の良い所に集中している傾向がある。
就業者は男性が多かったが、最近では女性の指導員や技能検定員も増えている。
年末年始を除いて年中無休の教習所、土日、早朝、夜間教習を実施している教習所もあり、時差出勤や交替勤務で働
くことになる。
自動車教習所では一般の教習のほか、ペーパードライバーの再教育、安全運転のための講習、高齢運転者の再教育な
ども行っている。また、教習所の施設、機材、知識、技能を活用して交通安全の普及のために各種の講習や交通安全教
室などを行い、地域の交通安全教育センターとしての役割を果している。
参
考情報
関連団体
関連資格
社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会
http://www.zensiren.or.jp/
教習指導員資格 技能検定員資格 自動車整備士